October 01, 2009

ハラデイの絶妙な3球三振の配球を見たことだし、消化試合のこの時期、暇つぶしにちょっと配球の話でも書いてみる。



配球という言葉は、英語だと、pitch sequence(またはsequence of pitches)という表現になる。

ウェブでのアメリカでの配球についての記述はけして多くはないが、例えば代表的なもののひとつとして、Pitching Professor Home Pageを主催するJohn Bagonziによって、ストレート、カーブ、チェンジアップ、3つの球種だけを使った典型的な6つの配球パターンというのがウェブに発表されている。
彼自身のサイトだけでなく他のサイトにも転載されているので、下記に孫引きさせてもらおうかと思う。問題があればTwitterにでもご連絡をしてきてもらいたい。
WebBall.com - Pitch Sequence & Selection

この6つの配球パターンをどう評価するかは読む人の自由だから、どうとでも勝手に評価すればいいが、読む前にアタマに入れておかないとダメなことがある。
それは「城島問題」を知る上でもたいへん重要なことなので、指摘しておきたいし、ぜひアタマに入れておくべきことだと思う。

前の記事2009年9月30日、ハラデイの配球芸術。(おまけ コネ捕手城島との比較 笑))でも、ハラデイの素晴らしい3球三振における投球術の根本と、日本での配球についての考え方の違いについてk軽く指摘した。

下記に挙げた6つのの基本配球パターンにしても、こういうことを考える前提になっているkey thoughts、つまり基調思考があって、それが日本でのkey thoughtsと、だいぶ異なっている。これは大きい。
このkey thoughts 1が前提になって話が進んでいることをアタマにいれてリンク先の6つのパターンを眺めないと、それぞれの配球の意図がよくわからなくなると思う。

アメリカ的 key thoughts 1
・ストレートはインコースに
・変化球はアウトコースに



例えば、もし、このkey thoughts 1が「まるっきり逆」だったらどうだ? 配球パターンがまったく違ってくるのは、誰でもわかるはずだ。
もし下の6つのパターンのkey thoughtsが、1ではなくて2だとしたら、下に挙げた6つのパターンは大半が成立しなくなってしまう。

日本的 key thoughts 2
・変化球はカウント球として使い
・ストレートはアウトコースに決め球




だから、仮に例えばの話として、「アウトコースのストレートを決め球にしよう」と最初から決めてかかっているアタマの硬い日本人キャッチャーが、アウトコースの変化球を決め球にする野球教育やトレーニングを長年積んできたアメリカのピッチャーとバッテリーを組んでも、あるいはアメリカのコーチと意見をかわしても、意見があうわけがない。

それは、単に「決め球の1球のみを、どの球種にするか、どのコースに投げるか」について投手とキャッチャーの意見があわなくて、キャッチャーのサインに投手が首を振るとかいう、単純な問題ではぜんぜんない。
そもそものkey thoughtsの違いが根本原因としてあり、配球や組み立てといわれるバッテリーワーク全体に及ぶ意見の違いであり、投球術のあらゆる詳細な点においてストレスを生む。
それはもう、文化の相違といっていい違いであって、ピッチャーとキャッチャーがちょこちょこっとダグアウトの片隅で話をすれば変われる、というような簡単な話ではない。


(以下、次の記事へ続く)


FIRST SEQUENCE
Pure Location


1. Fastball low
2. Fastball high
3. Fastball out of strike zone
4. Fastball down

2ND SEQUENCE
Challenge and Fade


1. Fastball in
2. Repeat fastball in
3. Fastball up and in
4. Curveball outer part

3RD SEQUENCE
See-Saw


1. Fastball up and in
2. Change-up down
3. Fastball up and in
4. Curveball down

4TH SEQUENCE
Away, away and in


1. Fastball lower outer half
2. Repeat fastball lower outer half
3. Curveball away
4. Fastball up and in

5TH SEQUENCE
Living on the outside


1. Fastball outer half
2. Curveball low and away
3. Fastball in
4. Change-up low and away

6th SEQUENCE
Down and out


1. Curveball low
2. Fastball outside
3. Fastball in
4. Change-up low outside

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