November 12, 2009
ア・リーグに続いて、ナ・リーグのゴールドグラブが発表になった。
2009年ナ・リーグ ゴールドグラブ賞
名前の後のカッコ内は、Fielding Bible賞における選出順位
Phils, Cards, LA each take two Gold Gloves | MLB.com: News
C Yadier Molina (1位)
1B Adrian Gonzalez (3位)
2B Orlando Hudson (5位)
3B Ryan Zimmerman (1位)
SS Jimmy Rollins (8位)
OF Shane Victorino (センター部門12位)
OF Michael Bourn (センター部門5位)
OF Matt Kemp (センター部門13位)
P Adam Wainwright (14位)
ナ・リーグのゴールドグラブも、ア・リーグ同様にFielding Bible賞と比較してみると、同時受賞しているのは、キャッチャーのヤディア・モリーナと、三塁手のライアン・ジマーマンの2人。
この2人に、ア・リーグで同時受賞したイチローとマーク・バーリーを合わせると、Fielding Bible賞2009の受賞者9人のうち、4人のプレーヤーがゴールドグラブを同時受賞したことになる。
つまり、要するに、もらうべき人は、どんな賞だろうと、もらう、ということ。2つの賞がまったく違うプレーヤーを9人選ぶようなことは起こりえない。
2つの賞で、最も評価にズレが起きるのは、ア・リーグでは「ショート」と「外野手」の2部門だったが、ナ・リーグでも、「ショート」「外野手」「投手」と、傾向はほぼ同じだった。
もしかすると、ゴールドグラブを選出する現場の監督・コーチが期待することと、Fielding Bibleのような分析家が期待することに、最も大きなズレが生じやすいポジションが、「ショート」「外野手」なのかもしれない。
また、ア・リーグ、ナ・リーグで、外野手としてゴールドグラブを獲得した合計6人の外野手のうち、センタープレーヤーが5人選ばれたため、イチローだけが「センターでない外野手」として唯一、2009年ゴールドグラブを獲得した。
いかにイチローの卓越した守備能力がメジャーで、監督・コーチ、分析家、立場を問わず、高い評価を受けているかが、このことからもわかる。
2009年Fielding Bible賞
赤字は、2009ゴールドグラブ受賞者。
Fielding Bible
C Yadier Molina
1B Albert Pujols
2B Aaron Hill
3B Ryan Zimmerman
SS Jack Wilson
LF Carl Crawford
CF Franklin Gutierrez
RF Ichiro Suzuki
P Mark Buehrle
ゴールドグラブ初受賞のRyan Zimmerman
2008年にシアトルの監督をやっていたリグルマンが監督をつとめるワシントン・ナショナルズ(リグルマンは就任当初は監督代行だったが、ナショナルズが正式に監督として雇った Riggleman hired as Nationals manager | nationals.com: News)の三塁手ライアン・ジマーマンは、例の「1983年世代」(ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:MLBキャッチャー世代論、「1983年世代」)のひとりで、メジャー5年目の25歳と若い。2005年のセプテンバー・コールアップでメジャー昇格。2006年の新人王争いでは、ハンリー・ラミレスにわずか4ポイント及ばず、2位になった。イチローが新人王になった2001年にデビューしたCC.サバシアのような立場である。
ナショナルズは今はまだ年間100敗もする弱体ぶりではあるが、ジマーマン、ストラスバーグと、将来有望な若手が揃いだしている。
ジマーマンのプレー動画(MLB公式)
ジマーマンは、ジャック・ウィルソンのようなディフェンスのスペシャリストではなく、イチロー同様に、「ハイレベルで打てて、ハイレベルで守れる」プレーヤー。リグルマンのように将来30-30を期待している人もいるくらい、足も速い。
2009シーズンは33ホーマー106打点、SLG.525を記録し、スラッガーとして本格化してきて、オールスター初出場、そしてゴールドグラブ初受賞。攻守ともに非常にレベルが高く、これからのメジャーを背負う選手であるのはもう確定ずみ。25歳にして、すでにチームと5年の大型契約を結んでいるが、将来FAになろうものなら、あらゆるチームが欲しがるだろう。
今回のゴールドグラブ初受賞について彼自身は、こんなことをいっている。
When I got drafted in 2005, I think defense was my claim to fame and I developed into an offensive player. Defense has always been a big part of my game.
「2005年にドラフトされたとき、僕は守備が「売り」の選手だった。あとから攻撃型のプレーヤーに進化した、と思ってるんだ。守備はいつもゲームで大きな位置を占めているよ」
デビューイヤーにいきなり20ホーマー100打点をマークして世間を驚かせた強打のジマーマンだが、守備についてのプライドも、相当もっている。
今年ゴールドグラブとFielding Bible賞を同時受賞したことで、守備のほうの評価も確定。おそらく今後のゴールドグラブのナ・リーグ三塁手部門では、常に名前がでてくることになるだろう。
今はまだ左投手がやや苦手なようだが、そのうち克服してくれるはず。打者としても活躍して、将来同じ右投右打のホール・オブ・フェーマー三塁手、マイク・シュミットのようなプレーヤーに育ってもらいたいものだ。
ライアン・ジマーマンのスタッツ
Ryan Zimmerman Stats, News, Photos - Washington Nationals - ESPN
2009年ナ・リーグ ゴールドグラブ賞
名前の後のカッコ内は、Fielding Bible賞における選出順位
Phils, Cards, LA each take two Gold Gloves | MLB.com: News
C Yadier Molina (1位)
1B Adrian Gonzalez (3位)
2B Orlando Hudson (5位)
3B Ryan Zimmerman (1位)
SS Jimmy Rollins (8位)
OF Shane Victorino (センター部門12位)
OF Michael Bourn (センター部門5位)
OF Matt Kemp (センター部門13位)
P Adam Wainwright (14位)
ナ・リーグのゴールドグラブも、ア・リーグ同様にFielding Bible賞と比較してみると、同時受賞しているのは、キャッチャーのヤディア・モリーナと、三塁手のライアン・ジマーマンの2人。
この2人に、ア・リーグで同時受賞したイチローとマーク・バーリーを合わせると、Fielding Bible賞2009の受賞者9人のうち、4人のプレーヤーがゴールドグラブを同時受賞したことになる。
つまり、要するに、もらうべき人は、どんな賞だろうと、もらう、ということ。2つの賞がまったく違うプレーヤーを9人選ぶようなことは起こりえない。
2つの賞で、最も評価にズレが起きるのは、ア・リーグでは「ショート」と「外野手」の2部門だったが、ナ・リーグでも、「ショート」「外野手」「投手」と、傾向はほぼ同じだった。
もしかすると、ゴールドグラブを選出する現場の監督・コーチが期待することと、Fielding Bibleのような分析家が期待することに、最も大きなズレが生じやすいポジションが、「ショート」「外野手」なのかもしれない。
また、ア・リーグ、ナ・リーグで、外野手としてゴールドグラブを獲得した合計6人の外野手のうち、センタープレーヤーが5人選ばれたため、イチローだけが「センターでない外野手」として唯一、2009年ゴールドグラブを獲得した。
いかにイチローの卓越した守備能力がメジャーで、監督・コーチ、分析家、立場を問わず、高い評価を受けているかが、このことからもわかる。
2009年Fielding Bible賞
赤字は、2009ゴールドグラブ受賞者。
Fielding Bible
C Yadier Molina
1B Albert Pujols
2B Aaron Hill
3B Ryan Zimmerman
SS Jack Wilson
LF Carl Crawford
CF Franklin Gutierrez
RF Ichiro Suzuki
P Mark Buehrle
ゴールドグラブ初受賞のRyan Zimmerman
2008年にシアトルの監督をやっていたリグルマンが監督をつとめるワシントン・ナショナルズ(リグルマンは就任当初は監督代行だったが、ナショナルズが正式に監督として雇った Riggleman hired as Nationals manager | nationals.com: News)の三塁手ライアン・ジマーマンは、例の「1983年世代」(ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:MLBキャッチャー世代論、「1983年世代」)のひとりで、メジャー5年目の25歳と若い。2005年のセプテンバー・コールアップでメジャー昇格。2006年の新人王争いでは、ハンリー・ラミレスにわずか4ポイント及ばず、2位になった。イチローが新人王になった2001年にデビューしたCC.サバシアのような立場である。
ナショナルズは今はまだ年間100敗もする弱体ぶりではあるが、ジマーマン、ストラスバーグと、将来有望な若手が揃いだしている。
ジマーマンのプレー動画(MLB公式)
ジマーマンは、ジャック・ウィルソンのようなディフェンスのスペシャリストではなく、イチロー同様に、「ハイレベルで打てて、ハイレベルで守れる」プレーヤー。リグルマンのように将来30-30を期待している人もいるくらい、足も速い。
2009シーズンは33ホーマー106打点、SLG.525を記録し、スラッガーとして本格化してきて、オールスター初出場、そしてゴールドグラブ初受賞。攻守ともに非常にレベルが高く、これからのメジャーを背負う選手であるのはもう確定ずみ。25歳にして、すでにチームと5年の大型契約を結んでいるが、将来FAになろうものなら、あらゆるチームが欲しがるだろう。
今回のゴールドグラブ初受賞について彼自身は、こんなことをいっている。
When I got drafted in 2005, I think defense was my claim to fame and I developed into an offensive player. Defense has always been a big part of my game.
「2005年にドラフトされたとき、僕は守備が「売り」の選手だった。あとから攻撃型のプレーヤーに進化した、と思ってるんだ。守備はいつもゲームで大きな位置を占めているよ」
デビューイヤーにいきなり20ホーマー100打点をマークして世間を驚かせた強打のジマーマンだが、守備についてのプライドも、相当もっている。
今年ゴールドグラブとFielding Bible賞を同時受賞したことで、守備のほうの評価も確定。おそらく今後のゴールドグラブのナ・リーグ三塁手部門では、常に名前がでてくることになるだろう。
今はまだ左投手がやや苦手なようだが、そのうち克服してくれるはず。打者としても活躍して、将来同じ右投右打のホール・オブ・フェーマー三塁手、マイク・シュミットのようなプレーヤーに育ってもらいたいものだ。
ライアン・ジマーマンのスタッツ
Ryan Zimmerman Stats, News, Photos - Washington Nationals - ESPN