November 20, 2009

城島が日本に逃げ帰ってシアトルが厄払いしたのと、まるで入れ替わり。
やはり2008年のマクラーレン辞任には何かあったわけだ。
「元のサヤに戻る」という言葉があるが、
これでようやく、ねじれていた糸がさらに1本、元に戻っていく。


かつて2008年6月中旬に城島を正捕手から控え捕手に降格させた2日後に、監督を辞任させられた元マリナーズ監督のジョン・マクラーレンが、ナショナルズのベンチコーチ(日本でいうヘッドコーチのようなものだが、発言権は助監督程度ある)として、現場復帰することになった。
ナショナルズは11月12日に、それまで監督代行(interim skipper)だったジム・リグルマンと2年契約を結び、正式に監督として迎えると発表したばかりだった。
McLaren tabbed as Nats' bench coach | nationals.com: News

もちろん、正式にナショナルズの新監督に就任したリグルマンとは、かつて2008年のマクラーレン辞任後にマリナーズの監督代行を務めた、あのジム・リグルマンである。
リグルマンは、2008年にシアトルでベンチコーチ、さらに監督代行を務めた後、2009年はナショナルズでベンチコーチをしていた。2009年シーズン途中に、ナショナルズが成績不振から監督をクビにしたことで、リグルマンは、奇しくも2年続けてシーズン途中で監督代行に就任していた。

これで、2008年シアトルでは、
マクラーレン監督
リグルマンベンチコーチ(後に監督代行)
 だったのが

2010年ナショナルズでは
リグルマン監督
マクラーレンベンチコーチ

と、立場の上下が逆転した2人が指揮をとることになった。
人生、何があるか、わからないものだ。
Nationals appoint Riggleman manager | nationals.com: News


SPI (Seattle Post Intelligencer 電子版)が、マクラーレンをベンチコーチに迎え入れたのは、リグルマンだと書いている。
And the man who hired him is another former Mariners' skipper, Jim Riggleman, who replaced McLaren in Seattle in midseason of 2008.
Former Mariners managers joining forces again in D.C. (Seattle Post Intelligencer電子版)

リグルマンはシアトルのベンチコーチ時代に監督マクラーレンを間近で見ていて、手腕を認識していたのだろう。
それはそうだ。リグルマンは、マクラーレンが「城島はずし」を断行してクビになった後に監督代行になり、「なぜ城島をはずしたんだ?」と何度も執拗に質問を繰り返してくる城島の提灯持ちライターたちに、何度となく「クレメント正捕手抜擢起用」を明言し続けて、マクラーレンのチーム改革方針を堅持し続けた、堅い意思の持ち主だ。

2008年6月22日、新監督リグルマンは城島にクレメント先発起用を直接通達、チーム方針が確定した。

2008年6月29日、リグルマンは今後もクレメントが多くマスクをかぶると明言した。

2008年7月10日、リグルマンは今後のクレメント育成続行をあらためて明言した。


今にして思えばマクラーレンも、元来のヒトの良さを見せずに、さっさと城島に引導さえ渡していれば、監督就任2ヶ月ちょっとで25勝47敗というような酷い成績にならず、チームはもう少しマシな成績になっていたことだろうし、ヘルナンデスも本来の実力を発揮して月間最優秀投手くらいは1年早く受賞できていたかもしれない。
だが、マクラーレンは、絶不調の投手陣の諸悪の根源が城島であることに気がついて、城島を切ろうとした瞬間、自分のクビのほうをすっ飛ばされてしまった。決断が遅い、判断力がないといえばそれまでだが、チームの内部事情の複雑すぎるマリナーズにあって、それは無理な相談というもの。監督としての手腕はどうであれ、正しいことを実行しようとしただけでも勇気がある。
その勇気を買ったのが、リグルマン、というわけだ。

2008年マクラーレン辞任前後の時系列的経緯
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:時系列にそって「城島問題」を読む。

2008年6月17日
2008年6月17日、マクラーレンはクレメントへの正捕手変更を公言した。

2008年6月19日、監督マクラーレン、突然の解任。

2008年6月19日、「マクラーレン解任の本当の理由はなにか?」ベイカーは誰もが抱く疑問を胸中に隠しフロントを取材した。

2008年6月19日、地元メディアは一斉に「監督解任の不自然さ」に異議を突きつける。

マクラーレンがクビになったことについて、GMバベシとの連帯責任のように思っている人がいるが、それはちょっと違う。
バベシをクビにしたことについては地元メディアは何も騒がなかったし、むしろ手を叩いて喜んたものだが、マクラーレン辞任については、一時ではあるが、地元メディアは「なぜマクラーレンを辞任させるのか」といくつか記事にした時期があった。


これでリグルマンも、マクラーレンも、「コネで出場機会を確保するような、歪んだプレーヤーのいない、本来の実力社会のメジャー」でノビノビとベースボールできるというものだ。もちろん、ナショナルズの成績が芳しくなければ2人してクビになるわけだが、それはそれで当然のこと。それがメジャーというものだ。
まぁ、とにもかくにも、よかったよかった。めでたし。

ナショナルズは、先日も書いたように、若い三塁手で、注目の「1983年世代」のライアン・ジマーマンというスターがいて、今年シルバースラッガー賞とゴールドグラブを同時に初受賞。そして、ドラフト1位の豪腕ストラスバーグを抱え、さらに監督リグルマン、ベンチコーチにマクラーレンと、これはなんだかますますカオス的展開になってきた。FAマーケットでも「買い手宣言」している。(Nats in market for big-name pitching | nationals.com: News
このチームに来シーズン何が起こるのか、興味深い。

2009年11月11日、ナ・リーグのゴールドグラブ発表。ア・リーグ同様、2人がFielding Bible賞と同時受賞。結局、センター以外を守る外野手でゴールドグラブに選ばれたのは、イチロー、ただひとり。

2009年11月12日、速報イチロー、3度目のシルバースラッガー賞受賞! 注目のアーロン・ヒル、ライアン・ジマーマンが初受賞。

2009年11月12日、2009年の攻守あらゆるポジションと賞を席捲し、これからのメジャーを担う「1983年世代」。






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