December 21, 2009

スポーツデータ分析会社スタッツ社の元・社長であるJohn Dewan氏は、野球における守備力を測るための指標のひとつであるプラス・マイナス・システムの考案者で、Fielding Bibleの発行や、MLBの守備をゴールドグラブとはまた違った視点から評価するFielding Bible賞も主催する、守備系セイバーメトリクス親父の代表的人物だ。

プラス・マイナス・システム - Wikipedia

ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年10月31日、2009年Fielding Bible賞にみる「キャッチャーに必要な能力の新スタンダード」。ロブ・ジョンソン、キャッチャー部門9位にランクイン。

書籍としてのThe Fielding Bibleは、2009年2月にVolume IIが発行されたわけだが、Volume 気犯罎戮襪藩諭垢焚善がみられた、といわれている。
なかでも注目されているリニュアルのひとつが、捕手のディフェンス能力の評価だ。
ゴールドグラブに異を唱える形でThe Fielding Bible賞を設けたように、John Dewan氏が目指すのは、単にエラー数と盗塁阻止数を数えて順番に並べる、といった単純な話ではない。彼らが目指すのは、CERAなど各種のデータを元に投手をリードするキャッチャーの能力すら数値化しようという、大胆な「キャッチャーの守備能力の数値化」の試みである。
長年コネ捕手オタと、日本の一部のダメライター・一部の野球評論家が無理にでも無視しようと必死になってきたCERAだが、ここでは必要十分な評価が与えられ、キャッチャーの能力の評価基準のひとつとして、普通に機能している。
ACTA Sports
The Fielding Bible Volume IIでは、ピックオフ数などが評価項目に導入されたりするなど、評価のベースになる数値の発展が図られているが、今後とも刷新がさらに図られて、評価は重層化していくことだろう。
数値の扱いや評価方法の細部をどう評価するかについては、できたばかりのセクションもあることであり、今後も改善がなされていくことだろうから置いておくとして、「メジャーの野球では、捕手は壁で、まったくリードはしないのが常識」「メジャーでは投手の能力と捕手の力には関係は無いと考えられている」などと、どこで聞いてきたのかわからない馬鹿のひとつ覚えのセリフが、ここにきて、完全な間違いであることさえわかれば、とりあえず十分だろう。(もちろん、そういうことが日本の野球解説者や、頑迷で無能なスポーツライターに普及するのには時間がかかるだろうから、当分の間、MLBファンはそういう人々の失笑ものの発言や記事を目にすることになる)


Catcher Pickoff Leaders : ACTA Sports(記事中に、2009年版Defensive Runs Savedのキャッチャー部門の数値あり

この記事によれば、キャッチャーのDefensive Runs Savedは、版をあらためたThe Fielding Bible Volume IIで、多くの時間と労力が割かれた部分らしい。
「新たにピックオフプレーを、キャッチャーの守備評価のための対象データとして取り上げることにした」とコメントがあるが、Fielding Bibleがキャッチャーの守備評価の「数値化」と、キャッチャーというポジションの評価に関する新たなスタンダードづくりに、並々ならぬ意気込みと情熱を持っていることが感じられる。

The Fielding Bible―Volume II, we spent a considerable amount of time and effort on translating catcher defense into Defensive Runs Saved. We are now adding catcher pickoffs as an additional element.


さて、上に挙げた記事はThe Fielding Bible Volume IIがキャッチャー部門の評価について新たにピックオフプレーの評価を取り入れたということを報じる記事だが、その中に、2009年版Fielding Bibleのキャッチャー部門におけるDefensive Runs Savedランキングが記されており、我らがロブ・ジョンソンが見事にメジャー1位に輝いた。
Fielding Bible賞2009のキャッチャー部門で圧倒的な1位に輝いた、あのヤディア・モリーナ以上の評価なのだから、これはなかなかたいしたものである。
ちなみに、Fielding Bible賞2009キャッチャー部門の投票において、Fielding Bible主宰のJohn Dewanは、Defensive Runs Saved キャッチャー部門メジャー1位のロブ・ジョンソンには全く点を入れていないのだから、面白いものだ。(2009年のロブ・ジョンソンの守備能力を最も評価しているのは、セイバーメトリクスの創始者ビル・ジェームズなど)

Fielding Bible2009受賞者

Fielding Bible2009 投票者と投票内容、投票対象プレーヤー


Defensive Runs Saved Leaders―Catchers
(2009 through September 10)
Player   Runs Saved
Koyie Hill 8
Rob Johnson 8

Koyie Hillは、今シーズンカブスで83試合に出場したプレーヤー。CERAは3.69(キャリア、4.23)と、優秀な数字を残していて、明らかにFielding Bibleが捕手のDefensive Runs Saved Leadersの選定を行うにあたって、CERAを考慮していることを示している。
Koyie Hill Statistics and History - Baseball-Reference.com

ロブ・ジョンソンは、ある意味で、メジャーのキャッチャーの評価基準をかえつつあるプレーヤーなのである。それは、言い換えると、こういうことだ。

「投手の成績というものは、キャッチャーの能力によって影響を受ける部分がある」「キャッチャーは、投手の球を受ける単なる『壁』ではない」「キャッチャーの守備能力は、単にエラー数や盗塁阻止数などで測定できたりはしない」「CERAは立派に、キャッチャーの能力を判定する重要な基準のひとつだ」







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