April 06, 2010

とうとうシアトルの開幕戦がやってきた。5年契約を結んだばかりのフェリックス・ヘルナンデスが先発。先発キャッチャーは良き相棒のロブ・ジョンソン
Seattle Mariners at Oakland Athletics - April 5, 2010 | MLB.com Gameday

立ち上がりのヘルナンデス、ロブ・ジョンソンのバッテリーはとにかくストレートをほうらなかった。シンカー、シンカー、また、シンカー。高速シンカーだらけ。そしてチェンジアップとカーブ。まるで王健民ばりのピッチングである(笑)

結果からいうと、ヘルナンデスはストレートを温存した。いざというときにならないと投げないし、投げるときには目の覚めるようなストレートをほおって三振を奪う。
ヘルナンデスに7分目のチカラで投げる貫禄が出てきた。素晴らしい。

またロブ・ジョンソンは今日のゲームで4つのダブルプレーをオークランドに食らわせた。去年同様、要所でダブルプレーに仕留めるロブ・ジョンソン流は健在である。(ロブ・ジョンソンが開幕試合でホームランを打ったのは出来すぎだが(笑)四球2つを選んだことがたいへん素晴らしい)
まだゲームは終わってないが
そして開幕戦勝利! 今年も彼らは頼りになりそうだ。


盗塁の多さ、四球の多さ。出塁率の高さ。そして打線の繋がり。2010年シアトルは、何もかもが変わろうとしている。


いくつか配球を紹介しておこう。
最初はハーフハイトのボールを多用したブログ主好みのパターン。

2010年4月5日ヘルナンデスのキレ味冴える配球ハーフハイトの配球パターン(3回裏・デイビス)

初球、2球目とインコースを変化球で突いて意識させておいて、3球目にいきなり、ほとんどここまで投げてこなかったストレートをアウトハイにズバン!と投げ、打者デイビスにファウルさせた。
この3球目を振らせたことで、4球目のアウトコース一杯に決まるカーブはまったく打者が手が出なかった。素晴らしい三振。



2つ目は、去年さんざん紹介してきた「アウトハイ・インロー」の典型的パターンだ。
日本では決め球はアウトローと決めてかかりやすいためか、「インハイ・アウトロー」パターンが多用される。インハイに変化球を投げておいて、決め球はアウトローにストレートを投げたがる。日本のプロ野球の中継でも見ながら一度メジャーの「アウトハイ・インロー」パターンと比べてみてほしい。
だが、メジャーでは(もちろん投手全員ではないが)、インロー(またはインコースのハーフハイト)にストレートを見せておいて、勝負球としてアウトハイに変化球を投げたりもする。まったく逆パターンである。

ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:メジャーと日本の配球論の差異から考える「城島問題」 『damejimaノート』(2)「外角低め」「ストレート」という迷信 実例:「アウトハイ・インロー」の対角を使うメジャーのバッテリー

また、アウトのハーフハイトに変化球を何度も見せておいて、最後にインハイのストレートで勝負するパターンなども、配球教科書の最初のパートにのっていたりする。アウトローで決めることに固執しない様々な配球パターンが、若い頃から教え込まれているわけである。

4TH SEQUENCE
Away, away and in

1. Fastball lower outer half
2. Repeat fastball lower outer half
3. Curveball away
4. Fastball up and in

ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:メジャーと日本の配球論の差異から考える「城島問題」 『damejimaノート』(1)「外角低め」「ストレート」という迷信


ロブ・ジョンソンの多用するMLBで典型的な「アウトハイ・インロー」パターンは、コースの内外(うちそと)、高低を投げ分けるだけでなくて、早いストレート系のボールの後に緩い変化球(または逆)を投げることが多く、球種も変えてくる。つまり、球種の変化、ボールの軌道の変化に加えて、速度の変化、つまり緩急も加わる。
見た目にはただ内外に投げ分けているだけのように単純に見えるが、ヘルナンデスとロブ・ジョンソンのバッテリーでは、要所で多用され、非常に高い効果を挙げている。

2010年4月5日 開幕戦アウトハイ・インローの典型的パターン典型的な「アウトハイ・インロー」のパターン(5回裏・チャベス セカンドゴロ)

初球、アウトハイのカーブ。
2球目、インローに速度のあるシンカーで討ち取った。
ボールの内外のコース、高さ、、球種、ボールの軌道、速度、たった2球だが、あらゆる面で打者の目先を変え、けして打者にバットにまともに当てさせない。
2球目が、1球目と同じ速度のカーブではいけない。球種とスピードに変化がつかないからだ。だから2球目は、2シーム、速度のあるカットボール、速度のある高速シンカーなどでなければならない。








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