May 31, 2010

本当に腹が立つ。

今日は指名で罵倒させてもらうことにする。
ズレンシック。あんたはどうしてそう、モノを見る目がないのだ? ワカマツについては、もはや何も言いたくない。

2ゲーム連続でブルペン投手がサヨナラホームランを浴び、LAAに連敗。
あまりにも不調だった打線が、打撃コーチを変え、もはや現役でいる理由のないグリフィーをスタメンからはずしたことなどをきっかけに復調をみせてきて、このカードは敵地スイープできる可能性すらあった。

だが。またも「サヨナラ地獄」に逆戻りだ。
この「城島問題」を長年放置してきた合理性の無さ過ぎるチームが負け続けることにすら耐性ができていたはずのブログ主ですら、昨日今日の「原因のわかりすぎた悲惨な負けっぷり」には、ひさびさに顔が紅潮するほどアタマにきた。
Seattle Mariners at Los Angeles Angels - May 30, 2010 | MLB.com Gameday


メジャーのベンチ入り枠、ロスターについてちょっと説明しておこうと思う。
こんな基本的な話、わかりきっているのは重々承知だ。だが、こんなことでも書いてなけりゃ、とてもじゃないがイライラして、今日の最悪なゲームのことなど語ることはできない。
それほど酷いゲームだった。


開幕時はアクティブ・ロスター(25人)
MLBのチームで、開幕ベンチに入れてゲームに出られる人数は25人。アクティブ・ロスター Active Rosterと呼ばれ、この25人で開幕から8月31日までのシーズンを戦う。チームとメジャー契約できるのは40人だが、この40人全員がアクティブ・ロスターになれるのではない。
日本のメジャーファンはよく会話の中で短縮して「ロスター」と表現するが、9月以降でもないかぎり、普通はこの25人枠、アクティブ・ロスターのことを指す。(ちなみに日本のプロ野球では28人がベンチに入れて、出場できるのは25人)


「ロスター」のカタカナ表記の間違い
rosterはアメリカ英語でもともと「名簿」という意味で、野球でいうなら「1軍選手の登録名簿」とでもいう意味あいになる。
このrosterという言葉、どういうものか、日本語のカタカナ表記するときに、「ロスター」と書くのでなく、「ロスター」と、音引き(=カタカナなどで音を伸ばして発音するのを、メディア用語でこう言う)を間に挟みこんで書く人がたくさんいる。
だが、「ロスター」では、「(コーヒー豆などを)炒る」roasterという意味になってしまう。
ロースターとロスターでは、意味もスペルも違うし、発音も違う。実際、下のリンクをクリックして、自分の耳で実際に聞きくらべて確かめてみたらいい。
roster ロスター
roaster ロースター


ロスターの発音が耳で聞けるサイト
Pronunciation of roster - how to pronounce roster correctly.
ロースターの発音が耳で聞けるサイト
Pronunciation of roaster - how to pronounce roaster correctly.


9月以降は「40人ロスター」
ポストシーズン(プレーオフ)を控えた秋9月に入ると、開幕時には25人に限られていたベンチ入り選手枠が拡大され、40人枠の選手がベンチ入りできるようになる。「9月」を意味する単語を使って「セプテンバー・コールアップ September Call Up」という。
(ただしポストシーズンに出場できるのは、8月31日時点でアクティブ・ロスターだった選手のみ。25人枠に登録されていなければ出られない)
9月になるとポストシーズン出場が既に絶望的なチームなどがマイナーから有望選手を上げてきて試合に起用したりするのは、このロスター拡大制度を利用して、翌年のシーズンに向けてテストしたり、経験を積ませたりするわけだ。


オプション、ウェーバー、ルール5、故障者リスト
ただ、地区下位に低迷するチームがアクティブ・ロスターを入れ替えることでチームの現状を打開したいと考えたとしても、制度の制約もあることから、まるっきり好きなように選手を入れ替えてチーム改造できるわけではない。

たとえばウェーバーという制度がある。
25人枠の不調な選手をマイナーに落とすといっても、40人枠の外へ移動するような場合、ウェーバーを通さなくてはならない。
これは「公示期間に他球団に獲得意思があれば、その選手を獲得できてしまう」という公示制度だから、「今は絶不調だとしても、後で復調したら使いたいとチームが考える選手」の場合、「ウェーバーにかける」わけにはいかない。
また逆に、いま40人枠の外にビックリするほど絶好調な若手がいたとしても、彼をメジャーのベンチに入れて使うためには、40人枠の誰かをウェーバーにかけるリスクを負わなくてはならない。

またベンチ入り選手の入れ替えにとって、「オプション切れ」も壁になることがある。
マイナーオプションは、チームが3シーズンの間、選手をアクティブ・ロスターと40人ロスターの間を自由に行ったり来たりさせることのできる権利だが、「オプションが切れた」選手は25人枠から40人枠に移動させるには、ウェーバーを通さなければならない。
また40人枠からはずすときにはルール5ドラフト Rule 5 draftが適用されるため、チームはその選手を失う可能性がでてくる。

例えば、いま不調の先発投手ローランドスミスをベンチに置いたまま、飼い殺しのような状態になっているのも、このオプション切れの問題からきている。
彼はオプションが切れているため、チームは仮に彼をマイナーで調整させて復調させたいとしても、下には落とせない。オプションの切れた選手の場合、25人枠から40人枠に移すにはウェーバーにかけなければならないからだ。(オプションが残っていれば移せる)
かといって、シアトルはローランドスミスをブルペン投手として使いつつ調整させる方法をとるのか、というと、そうでもない。
彼を先発投手として大成させたいという思惑がある今の首脳陣たちにしてみれば、むやみに彼をブルペン投手として酷使してダメにするわけにはいかないと考えているような感じがある。
だからローランドスミスは、いちおう建前としてはブルペン投手としてベンチにはいるものの、他のリリーフほど頻繁すぎる登板は課せられていない。困ったものだ。今日のゲームでも彼は投げていない。

こうした制度上の制約をすりぬけるための方法として、DL、つまり故障者リスト制度を上手に使う、という手もあるわけだが、馬鹿正直なのかなんなのか、シアトルは故障者リストを積極的に活用しようとしない。


ベンチにぶらさがったままのローランドスミス以上に今のブルペンの状況を悪化させた悪政のひとつが、ブラッドリーが例のカウンセリングから復帰してきたときに、チームがとった選手選択だ。
何度も説明し、日本のシアトルファンの多くが呆れていることだが、このチームは野手のブラッドリー復帰にあたって、ダブついた野手を25人枠からはずすのではなく、ただでさえ火の車なブルペンから、投手のショーン・ホワイトをマイナー送りにしてしまったのである。

さらには、ベンチには不調というより、肉体的な衰えからいまや代打要員でしかなくなったグリフィーがいる。彼がベンチにいることで、ロスター枠は一人分無駄になっている。DH要員はマイク・スウィニーと、ブラッドリーと、2人いるだけでも多いのに、3人もいるのである。


「もともとブルペン投手の数が足りないし、左右も偏っていた。また、いいブルペン投手がいない。そのくせ、リリーフもクローザーも酷使して、不調のまま使い続いている。その結果、リリーフがゲームの中盤を支えきれないし、クローザーはしょっちゅうサヨナラ負けを喫し続けている」
目の前にそういう根本的な問題があるにもかかわらず、チームのやったことといえば、どうだ。
「新しいキャッチャーを連れてくる」
開いたクチがふさがらない。

この際だからはっきりしておこう。

今日の先発捕手はアルフォンゾとかいう新しい選手だったが、今のチームの低迷ぶりは、アメリカのヒステリックで偏見だらけなブロガーの言うように、別にロブ・ジョンソンの打撃のせいでも、彼のパスボールの多さのせいでもない。彼は守備型のキャッチャーであり、チーム防御率はそれほど悪化などしていない。
ロブ・ジョンソンをスケープゴートにしても、チームの低迷は改善できるわけがない。それくらい、今日のゲームを見てわからないものか?



改善すべき点のプライオリティはもっと他にある。

ダブついた野手をロスターからはずし、足りない投手を増やし、不調の投手たちには時間と調整の場所を与えて復調させるべき。(例えばケリーを一時的にクローザーにするとか)そういうごく平凡な対策を、なぜ普通にやれないのか。
ロスターを再編するといっても、いくつかの点で制度や契約上の制約があるのはわかる。だが、もうそんなことを言ってる場合ではないだろう。
シアトルはいい加減、硬直しきったロスター構成のゆがみを正すべきだ。対策に着手するのがいつもいつも遅すぎるし、手をつけるポイントが、いつもあまりにも的を外れている。







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