August 28, 2010

もうすぐ8月が終わる。
つまり、8月末のいわゆるウェイバー・トレード期限がやって来る、ということだ。

最近のウェーバートレードのニュース例
マニー・ラミレスのウェーバーに複数球団がクレーム
Multiple Teams Claim Manny Ramirez On Waivers: MLB Rumors - MLBTradeRumors.com
デレク・リーが若手3投手と交換でアトランタに移籍
Braves Have Not Asked Mariners About Figgins: MLB Rumors - MLBTradeRumors.com


チッパー・ジョーンズの怪我による戦線離脱で、急遽代役を探さなくてはならなくなったアトランタ・ブレーブスが選んだのは結局、7月に球団間で合意していたエンゼルスへの移籍を拒否したカブスのデレク・リーだったわけだが、デレク・リーの移籍が決まる前にシアトル地元メディアは「ショーン・フィギンズをアトランタにトレードできる可能性」について、しきりに記事にして、フィギンズ放出を煽りまくっていた。(例:8月12日のこの記事 Should The Mariners Trade Chone Figgins? | U.S.S. Mariner

しかし、だ。

かつて打撃成績がメジャー最低になった(ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2008年7月15日、地元記者ベイカーはメジャー最低打者城島に呆れ果てる。ダメ捕手城島のクビを切るどころか、高額の複数年契約を与えてやった、この弱腰球団は、新米監督の首くらいはなんとか切れても、公衆の面前でダグアウトで監督に反抗するようなフィギンズを放出、なんていうスジの通った行動を貫徹できるわけがない。
SPIなどは歴然とした球団の経営者批判をウェブサイト上に掲載しているが、この球団にやれることは、トカゲの尻尾を切るように出来の悪い新米監督とロブ・ジョンソンに責任を押し付けるくらいのことが関の山だろう。
Mariners' problems lie at the top, not in the manager's office
この記事の翻訳:Go Mariners! シアトル・マリナーズ最新ニュース from SeattlePI.com:マリナーズの問題は、監督ではなくトップだ



40人ロスターの選手は、7月末までのノンウェーバー・トレードでならウェイバーなしでもトレードできるが、それ以降の8月末までにトレードを行う場合は、ウェーバー通過が必要になる。
8月末までのウェーバー・トレードでは、交換相手の選手が40人ロスターに入っている場合、その選手もウェーバー通さないとトレード出来ない。そのため、マイナーリーガーや、PTBNL(後日発表選手)が交換要員に充てられることも多い。また複数球団からクレームがあった場合、順位の低い球団、同じリーグの球団など、交渉の優先順位があらかじめ決められている。また7月末までのトレードにない特徴として、ウェーバー公示した球団は1度だけウェーバー自体を取り消すことができる。


ウェーバー期間に他チームからクレーム(Claim、譲渡申し込み)があった場合、次のような3つの道がある。
1)元の球団がウェーバー自体を取り消す
2)クレームしてきた球団と48時間以内にトレードを成立させる
3)元の球団がクレームしてきた球団にその選手を放棄する。この場合、クレームしてきた球団はその選手の残りの契約金全額を引き継がなくてはならない。

クレームが無く、選手がウェーバーを通過すると、初めてチームは選手を自由にトレードできるようになる。マイナー降格させるなり(ベテラン選手は選手の同意が必要)、保有権を放棄するなり、他チームへトレードするなりの行為ができる。


さて、スポーツイラストレイテッドのジョン・ヘイマンが、ウェーバー・トレード候補に挙がるのではないか、という選手31人を名指しする記事を書いたのは、8月初め。
その記事のトップに挙げられていたのが、ほかでもない「使えないチビ、ショーン・フィギンズ」である。ほかにもシアトルでは、ミルトン・ブラッドリーケイシー・コッチマンの名前も挙げられていた。
Chone Figgins, Barry Zito among those who could still be traded - Jon Heyman - SI.com

1. Chone Figgins, Mariners 2B. He's in the first year of a four-year, $36 million contract, and for whatever reason, Seattle doesn't appear to be the perfect match it seemed to be. He recently had a dispute that became public with manager Don Wakamatsu. Someone may still remember his productivity from his days with the Angels and see him as a potential igniter atop a lineup.

27. Milton Bradley, Mariners OF. With $16 million to go through next year, no chance anyone claims him. But does anyone want him, either?

28. Casey Kotchman, Mariners 1B. Looks like strictly a defender now. No one should claim him with $1.5 million to go.


ジョン・ヘイマンが移籍候補に挙げた31人のうち、実際にトレードされたのは、8月18日にマイナーの投手3人との交換でカブスからアトランタ・ブレーブスに移籍したデレク・リーくらいだが、カブスがデレク・リーを放出したがっていることは、7月にはカブスとエンゼルスの間で合意していたことで周知の話なわけで、デレク・リーのトレードを先読みするくらいのことは別に難しくない。
それだけに、この記事はもともとかなりの部分、記者個人の好みで書かれた割としょうもない記事だったともいえる。

だが、それにしたって、チームの現場責任者である監督に公衆の面前で歯向かうような真似をした選手を、まるで「何もなかった」かのように処分できない弱腰のチームだ、「使えないチビ ショーン・フィギンズ」を8月末までにトレード、なんていう、1本スジの通った骨っぽい芸当が、この「常に腰砕けのシアトル」に実行できるわけがない。

もしこのチームにそんな甲斐性があれば、とっくにもっとマシな球団になっている。






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