September 07, 2010
2005年 ヒューストン・ストリート
2006年 ハンリー・ラミレス、ジャスティン・バーランダー
2007年 ライアン・ブラウン、ダスティン・ペドロイア
2008年 ジオバニー・ソト
MLBの世代交代の中心にある「1983年生まれのプレーヤー」についてはこれまで何度もとりあげてきた。(ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:「1983年世代」、MLBキャッチャー世代論)が、これは近年の新人王の中から「1983年生まれのプレーヤー」だけを抜き出したもの。なんと6人ものプレーヤーが新人王になっている。
この6人の新人王以外にも、このリストにのっていない「1983年生まれの有力プレーヤー」は書ききれないほどたくさんいる。
いまア・リーグの打撃3冠王に迫っているミゲル・カブレラ。プホールズとナ・リーグ3冠王を争っているジョーイ・ボット。かつて3年連続盗塁王になったホセ・レイエス。今年ホームランを打った後で骨折したケンドリー・モラレス、去年のサイ・ヤング賞投手ザック・グレインキー、今年ノーヒット・ノーランを達成したマット・ガーザ。アーヴィン・サンタナ、ジャコビー・エルズベリー、フランシスコ・リリアーノ、ニック・マーケイキス、ラッセル・マーティン、カート・スズキ、ハウィー・ケンドリック。ほかにもたくさんの有力選手がいる。
なんと豪華な世代だろう。いかに「1983年生まれ」が当たり年(特に野手)だったかがわかる。
シアトル関連にも「1983年生まれのプレーヤー」は多い。
2010年のロスターでは、ホセ・ロペス、フランクリン・グティエレス、ケイシー・コッチマン、ロブ・ジョンソン、デビッド・ポーリー、ブランドン・リーグ、ギャレット・オルソン、ジェイソン・バルガス、ライアン・ローランドスミス。また移籍した選手では、ロニー・セデーニョ、ジェフ・クレメント、マーク・ロウなど。
1983 Major League Baseball Born this Year - Baseball-Reference.com
優れたプレーヤーだらけの「1983年生まれの野手」だが、野手の打撃各部門でのベスト3をそれぞれ挙げてみた。特にミゲル・カブレラ(現在打率2位、ホームラン2位、打点1位)の優秀さは、素晴らしい。ぜひ一度、ア・リーグ3冠王になってもらいたいものだ。
通算打率
ジョーマウアー .323
ミゲル・カブレラ .314
マーティン・プラド .313
通算ホームラン数
ミゲル・カブレラ 231HR
ライアン・ブラウン 116HR
ハンリー・ラミレス 116HR
通算打点
ミゲル・カブレラ 830打点
ジョーマウアー 432打点
ホセ・ロペス 410打点
通算得点
ミゲル・カブレラ 694得点
ホセ・レイエス 603得点
ハンリー・ラミレス 520得点
通算OBP
ジョーマウアー .404
ジョーイ・ボット .396
ハンリー・ラミレス .386
ミゲル・カブレラ .386
通算SLG
ライアン・ブラウン .558
ミゲル・カブレラ .550
ジョーイ・ボット .550
通算OPS
ジョーイ・ボット .943
ミゲル・カブレラ .936
ライアン・ブラウン .918
ある意味、意外なのは(笑)、シアトルファンには評判の悪い(笑)ホセ・ロペスが、「1983年生まれプレーヤー」における打点ランキングの3位に入っていること、だろう。
実は、ロペスとジョー・マウアーの長打の数は、数字を見ないファンが先入観でとやかくいうほど「大差」はついていない。
2人は生まれも1983年で同じだが、メジャーデビューも同じ2004年で、メジャー経験年数も同じだ。そのため打席数も、マウアー3323に対して、ロペス3344と、ほとんど同じ。その「ほぼ同じ数の打席に入ったロペスとマウアー」が、実はホームランの「数」や、打点の「数」だけでいうと、思ったほどの大差ではないのである。
マウアー
ヒット929本 二塁打 182 三塁打 16 ホームラン76本
ロペス
ヒット839本 二塁打 177 三塁打 11 ホームラン76本
なのに、2人の成績はこれほど違う。これはどうしたことか。
マウアー 打率.323 OBP.404 SLG.477 OPS.882
ロペス 打率.268 OBP.299 SLG.404 OPS.704
もちろん、この「からくり」は簡単で、「両者の打数の違い」である。マウアー2872、ロペス3131で、マウアーの打数はロペスより250あまり少ない(彼らの打席数の8%前後にあたる)。
打率など、さまざまな「率」での打撃成績データは「打数」から計算される。
だから、マウアーとロペスは「数」ではそれほど大差がなくても、「率」ではマウアーがロペスを圧倒するのである。(これはマウアーが本質的には中距離打者というよりアベレージヒッターであることも意味する)
この「マウアーとロペスの打数の差からくる、打撃成績の『率』の大差」をもたらすのは、ホームラン数や二塁打の数といった長打の数ではなく、四球数の大差だ。
なんと、デビューして7年、2人の四球数は、280もの大差がついている。
四球を選ぶバッターのあまりにも少ないチーム環境で育ったロペスがいかに選球眼の悪いフリースインガーであるかがわかるし、また、その一方で「才能のあるバッターに溢れた1983年生まれ世代にあっても打点3位のロペスには非凡な才能があるというのに、せっかくの才能をうまく開花させないで無駄にしていることもわかる。
マウアー 通算四球数 403
ロペス 通算四球数 125
2006年 ハンリー・ラミレス、ジャスティン・バーランダー
2007年 ライアン・ブラウン、ダスティン・ペドロイア
2008年 ジオバニー・ソト
MLBの世代交代の中心にある「1983年生まれのプレーヤー」についてはこれまで何度もとりあげてきた。(ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:「1983年世代」、MLBキャッチャー世代論)が、これは近年の新人王の中から「1983年生まれのプレーヤー」だけを抜き出したもの。なんと6人ものプレーヤーが新人王になっている。
この6人の新人王以外にも、このリストにのっていない「1983年生まれの有力プレーヤー」は書ききれないほどたくさんいる。
いまア・リーグの打撃3冠王に迫っているミゲル・カブレラ。プホールズとナ・リーグ3冠王を争っているジョーイ・ボット。かつて3年連続盗塁王になったホセ・レイエス。今年ホームランを打った後で骨折したケンドリー・モラレス、去年のサイ・ヤング賞投手ザック・グレインキー、今年ノーヒット・ノーランを達成したマット・ガーザ。アーヴィン・サンタナ、ジャコビー・エルズベリー、フランシスコ・リリアーノ、ニック・マーケイキス、ラッセル・マーティン、カート・スズキ、ハウィー・ケンドリック。ほかにもたくさんの有力選手がいる。
なんと豪華な世代だろう。いかに「1983年生まれ」が当たり年(特に野手)だったかがわかる。
シアトル関連にも「1983年生まれのプレーヤー」は多い。
2010年のロスターでは、ホセ・ロペス、フランクリン・グティエレス、ケイシー・コッチマン、ロブ・ジョンソン、デビッド・ポーリー、ブランドン・リーグ、ギャレット・オルソン、ジェイソン・バルガス、ライアン・ローランドスミス。また移籍した選手では、ロニー・セデーニョ、ジェフ・クレメント、マーク・ロウなど。
1983 Major League Baseball Born this Year - Baseball-Reference.com
優れたプレーヤーだらけの「1983年生まれの野手」だが、野手の打撃各部門でのベスト3をそれぞれ挙げてみた。特にミゲル・カブレラ(現在打率2位、ホームラン2位、打点1位)の優秀さは、素晴らしい。ぜひ一度、ア・リーグ3冠王になってもらいたいものだ。
通算打率
ジョーマウアー .323
ミゲル・カブレラ .314
マーティン・プラド .313
通算ホームラン数
ミゲル・カブレラ 231HR
ライアン・ブラウン 116HR
ハンリー・ラミレス 116HR
通算打点
ミゲル・カブレラ 830打点
ジョーマウアー 432打点
ホセ・ロペス 410打点
通算得点
ミゲル・カブレラ 694得点
ホセ・レイエス 603得点
ハンリー・ラミレス 520得点
通算OBP
ジョーマウアー .404
ジョーイ・ボット .396
ハンリー・ラミレス .386
ミゲル・カブレラ .386
通算SLG
ライアン・ブラウン .558
ミゲル・カブレラ .550
ジョーイ・ボット .550
通算OPS
ジョーイ・ボット .943
ミゲル・カブレラ .936
ライアン・ブラウン .918
ある意味、意外なのは(笑)、シアトルファンには評判の悪い(笑)ホセ・ロペスが、「1983年生まれプレーヤー」における打点ランキングの3位に入っていること、だろう。
実は、ロペスとジョー・マウアーの長打の数は、数字を見ないファンが先入観でとやかくいうほど「大差」はついていない。
2人は生まれも1983年で同じだが、メジャーデビューも同じ2004年で、メジャー経験年数も同じだ。そのため打席数も、マウアー3323に対して、ロペス3344と、ほとんど同じ。その「ほぼ同じ数の打席に入ったロペスとマウアー」が、実はホームランの「数」や、打点の「数」だけでいうと、思ったほどの大差ではないのである。
マウアー
ヒット929本 二塁打 182 三塁打 16 ホームラン76本
ロペス
ヒット839本 二塁打 177 三塁打 11 ホームラン76本
なのに、2人の成績はこれほど違う。これはどうしたことか。
マウアー 打率.323 OBP.404 SLG.477 OPS.882
ロペス 打率.268 OBP.299 SLG.404 OPS.704
もちろん、この「からくり」は簡単で、「両者の打数の違い」である。マウアー2872、ロペス3131で、マウアーの打数はロペスより250あまり少ない(彼らの打席数の8%前後にあたる)。
打率など、さまざまな「率」での打撃成績データは「打数」から計算される。
だから、マウアーとロペスは「数」ではそれほど大差がなくても、「率」ではマウアーがロペスを圧倒するのである。(これはマウアーが本質的には中距離打者というよりアベレージヒッターであることも意味する)
この「マウアーとロペスの打数の差からくる、打撃成績の『率』の大差」をもたらすのは、ホームラン数や二塁打の数といった長打の数ではなく、四球数の大差だ。
なんと、デビューして7年、2人の四球数は、280もの大差がついている。
四球を選ぶバッターのあまりにも少ないチーム環境で育ったロペスがいかに選球眼の悪いフリースインガーであるかがわかるし、また、その一方で「才能のあるバッターに溢れた1983年生まれ世代にあっても打点3位のロペスには非凡な才能があるというのに、せっかくの才能をうまく開花させないで無駄にしていることもわかる。
マウアー 通算四球数 403
ロペス 通算四球数 125