September 29, 2010

まだ未成年の子だけに氏名を挙げていいものかどうか迷ったが、既にたくさんのメディアで取り上げられていることだし、将来楽しみな逸材として挙げてみることにした。(だから、記事タイトルには彼の名前を故意に入れてない)
千葉国体・投てき、期待かかる県勢 悲願の総合制覇目指す - 徳島新聞社


武田歴次君は現在、徳島県美馬中学の3年生で、身長190センチ90キロ。2008年10月26日に横浜の日産スタジアムで行われた「陸上ジュニアオリンピック」という大会で優勝している。当時の身長は184僂肇ΕД屮汽ぅ箸竜録にあるが、それから2年でさらに6センチも伸びたらしい。
砲丸投げ選手の彼がユニークなのは「本来の所属が野球部で、ポジションはキャッチャー。将来の夢はプロ野球選手だ」という点だ。あるウェブサイトでの紹介によると、野球の練習後に砲丸投げの練習を毎日約1時間欠かさず行っているらしい。

190センチを越える強肩の大型キャッチャーなんて、そうそう出てくるとも思えない。キャッチャーのスローイングの基本としては「砲丸投げのように投げる、いわゆる担ぎ投げが基本」といわれるだけに、砲丸投げの選手として既に名選手であるらしい彼が、野球選手として将来どうなるのか、ちょっと楽しみがある。
というのも、野球選手と砲丸投げ、というと、やはり、江夏豊氏の名前を思い出さないわけにはいかないからだ。(以下、基本的に敬称略)


江夏豊氏は中学時代、最初野球部に入部しているものの、いろいろと複雑な経過を経て、陸上部で砲丸投げの選手になった。なんでも、県大会で2位になったこともあるらしく、地肩は相当強かったに違いない。
そんな元・砲丸投げ選手、江夏がプロ野球選手になったのは1967年・阪神だが、最初は誰に教わってもカーブが投げられなくて困っていた。
だが翌68年に、パ・リーグで初のノーヒット・ノーランを達成した林義一さんが投手コーチになり、林さんとの出会いによって江夏は「砲丸投げの担ぎ投げのクセ」を矯正してもらい、カーブも投げられるようになって、大投手への道を歩み始めた、というのは有名な話。
(もちろん担ぎ投げは、キャッチャーのスローイングには向いていても、投手としてはやはりスナップをきかせたスローイングをきちんとマスターすべきだったわけだ。だが、もちろん晩年の西武・伊東のように、キャッチャーでもスナップスローをすることはある)

林義一さんは、徳島県立徳島商業の出身の元・投手。かのスタルヒンと並んで投げる様子がYoutubeに残っている。
1952年4月27日の阪急戦で、パ・リーグ初のノーヒット・ノーランを達成。通算防御率2.66。2008年に残念ながら病没されている。
徳島商業はいうまでもなく、元・池田高校野球部監督の蔦文也さん(2001年4月28日逝去)、元・中日の板東英二氏はじめ、数多くの野球関係者を輩出してきた野球の名門高校だが、林義一さんはその徳島商業からプロへの道を開いたパイオニアの存在である。



現在徳島県の現役中学生である砲丸投げ選手、武田歴次君にとって、徳島の生んだ名選手である林義一さんは、野球選手として超のつく大・大先輩にあたり、また、江夏豊氏は、中学生の砲丸投げの選手として、また、野球選手として、大先輩にあたるわけだが、もしも武田君が徳島商業の正捕手にでもなって甲子園に出場できるような日が来るとしたら、野球はますます面白くなる。

徳島の野球界は、2001年に蔦さん、2008年に林義一さんと、貴重な先人を病魔で続けて失っている。それだけに、ここらへんで新しい選手が伝統ある徳島野球を引き継いで、盛り立てていくべき時期に来ていると思う。
ぜひ、武田君には、ウェイトがあまりにも重くなりすぎないよう気をつけつつ、砲丸も、野球も、しっかり練習してもらいたいものだ。







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