October 07, 2010

これはもう、野球というより芸術だ。

なんと形容すればいいか、言葉が追いつかない。
なんという素晴らしいドラマ。MLBは本当に素晴らしい。
104球。79のストライク、8三振。1四球。


12シーズン所属したトロントを今年離れ、フィラデルフィアに移籍した"Doc"こと、ロイ・ハラデイ。いきなりレギュラーシーズンで250イニング登板して21勝を挙げ、完全試合も達成。2003年のア・リーグに続いて両リーグ受賞となるナ・リーグのサイ・ヤング賞は間違いない。(両リーグでサイ・ヤング賞投手になったのは、スピットボールで有名なゲイロード・ペリー、先日PBSの"The Tenth Inning"でも取り上げられていたペドロ・マルチネス、元シアトルのランディ・ジョンソン、ステロイダーのロジャー・クレメンス

そして今日10月6日は念願だったポスト・シーズンでの初登板だったが、なんと、いきなりシンシナティをノーヒット・ノーラン(というか、準完全試合)にしとめた。
ポストシーズンでのノーヒットノーランは、1956年ワールドシリーズで、ヤンキースのドン・ラーセンがドジャース相手に完全試合を達成して以来、54年ぶり2度目。

今年ナ・リーグのサイ・ヤング賞投票で彼、大投手ロイ・ハラデイの名前を書かない記者など、ありえない。
間違いなく、いま、MLB最高の投手は、彼だ。
おめでとう、ドク。
Roy Halladay Postseason Statistics | phillies.com: Stats

Cincinnati Reds at Philadelphia Phillies - October 6, 2010 | MLB.com Gameday

27個のアウト全部が見られる動画
Doctober! No-no for Halladay in playoff debut | MLB.com: News

試合直後のインタビュー
試合直後のインタビューでロイ・ハラデイは、Dream comes true.とポストシーズンで初めて登板できた嬉しさを淡々と語ったほか、キャッチャーの Carlos Ruizの名前を挙げて、今日の偉業にとって、キャッチャーの強力なサポートが不可欠だったと褒めたたえた。Carlos Ruizは、1979年生まれで、フィリー生え抜きの5年目。今年初めて3割を打っている。
Baseball Video Highlights & Clips | CIN@PHI Gm 1: Halladay talks on-field about his no-no - Video | MLB.com: Multimedia


上に挙げた動画で、27のアウト全部、正確にいうと、27個のアウトと、たった1個のフォアボールを、5分間にわたって見ることができる。MLBの動画サービスはいつも素晴らしいが、全部のアウトを編集している動画は珍しい。
いかにロイ・ハラデイが「落ちる変化球で打者をしとめているか」が、非常によくわかる。メジャーの決め球は「アウトコース低め一杯のストレート」などではなく、「変化球」なのである。

この動画、注意して見ると、それぞれの打者に投げた配球を表す小さい画面が、全部の打者の分、映っている。「ひとりの打者を、ほんとうに少ない球数でしとめる」ロイ・ハラデイの特徴が、非常によくわかる。三振も、三球三振が少なくない。

いつぞや、トロント時代の2009年にボストンのオルティーズを三球三振にしとめた配球の素晴らしさを紹介したことがあった(ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:メジャーと日本の配球論の差異から考える「城島問題」 『damejimaノート』 序論:2009年9月30日、大投手ハラデイの「配球芸術」を鑑賞しながら考える日米の配球の違い)が、あのときと同じようにハーフハイトの球を使った美しい三球三振を、また今日も見られたのには感激した。

2009年9月30日 7回 ハラデイ、オルティスを3球三振2009年9月30日
トロント時代にオルティーズを三球三振にとった配球
2球目に変化球を低めに決めるのがポイント。

チェンジアップ
カットボール
カーブ

2010年10月6日 ロイ・ハラデイ ノーヒット・ノーラン時の配球2010年10月6日
ハーフハイトの球を使った
あまりにも美しい三球三振

ストレート
チェンジアップ
カットボール







Play Clean
日付表記はすべて
アメリカ現地時間です

Twitterボタン

アドレス短縮 http://bit.ly/
2020TOKYO
think different
 
  • 2014年10月31日、PARADE !
  • 2013年11月28日、『父親とベースボール』 (9)1920年代における古参の白人移民と新参の白人移民との間の軋轢 ヘンリー・フォード所有のThe Dearborn Independent紙によるレッドソックスオーナーHarry Frazeeへの攻撃の新解釈
  • 2013年11月8日、『父親とベースボール』 (8)20世紀初頭にアメリカ社会とMLBが経験した「最初の大衆化」を主導した「外野席の白人移民」の影響力 (付録:ユダヤ系移民史)
  • 2013年11月8日、『父親とベースボール』 (8)20世紀初頭にアメリカ社会とMLBが経験した「最初の大衆化」を主導した「外野席の白人移民」の影響力 (付録:ユダヤ系移民史)
  • 2013年11月8日、『父親とベースボール』 (8)20世紀初頭にアメリカ社会とMLBが経験した「最初の大衆化」を主導した「外野席の白人移民」の影響力 (付録:ユダヤ系移民史)
  • 2013年6月1日、あまりにも不活性で地味な旧ヤンキースタジアム跡地利用。「スタジアム周辺の駐車場の採算悪化」は、駐車場の供給過剰と料金の高さの問題であり、観客動員の問題ではない。
  • 2012年7月3日、『父親とベースボール』 (2)南北戦争100年後のアフリカ系アメリカ人の「南部回帰」と「父親不在」、そしてベースボールとの距離感。
  • 2012年7月3日、『父親とベースボール』 (2)南北戦争100年後のアフリカ系アメリカ人の「南部回帰」と「父親不在」、そしてベースボールとの距離感。
  • 2012年6月29日、『父親とベースボール』 (1)星一徹とケン・バーンズに学ぶ 『ベースボールにおける父親の重み』。
Categories
ブログ内検索 by Google
ブログ内検索 by livedoor
Thank you for visiting
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

free counters

by Month