October 13, 2010

クリフ・リーの惚れ惚れする無四球完投。
これでポストシーズン登板、6勝0敗。防御率も、あのサンディ・コーファックス、そしてクリスティ・マシューソン、殿堂入りしている伝説の2人の投手に続く、歴代3位。

歴代ポストシーズンERA
1位 サンディ・コーファクス  0.95
2位 クリスティ・マシューソン 1.06
3位 クリフ・リー       1.44

" When we scored that second run, you could see the look in his eye change."
「(テキサスの)2点目が入ったとき、クリフ・リーの目つきが変わったのがわかったろ?」(クリフ・リーが投げたら1点のリードで十分だったと語るマイケル・ヤングCompleteLee! Road to LCS for Texas: 5th gear | MLB.com: News

こんな素晴らしい投手を、しかもよりによって同地区のライバルチームに出して戦力強化に貢献してしまうシアトルのGMは、当然ながら、馬鹿だ。
(もっとも、クリフ・リーの能力は、再建すらままならならず、次の監督すら決まらないシアトルではポストシーズン進出がありえない以上、宝の持ち腐れにはなる。まぁ、あのトレードをwin-winだなんて恥ずかしいことを公然と言ってのける馬鹿だらけなのが、シアトルという底辺チームの、ファンもメディアも含めたレベルの低さなので、何を言っても無駄だろう。ESPNにあれほどフィギンズをクソミソにこきおろされても、まだ無能なズレンシックにしがみついている。やれやれ。)
Texas Rangers at Tampa Bay Rays - October 12, 2010 | MLB.com Gameday

ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2010年10月3日、かつて2008年に城島が選ばれた「ESPN上半期LVP」と「年間LVP」をほぼ同時受賞したといえるショーン・フィギンズ。そして、「シーズン最悪の非貢献者」と名指しされたも同然のズレンシック。


クリフ・リーの今日の120球のうち、ストライクは90球。4球投げれば3球がストライクで、ストライク率は、驚異の「75%」。アトランタ・ブレーブスは四球とエラーで逆転負けし続けて敗退していったが、クリフ・リーはやはりポストシーズンに強い。(ポストシーズン防御率歴代3位。6勝0敗)ポストシーズン進出がわかっていたテキサスにとって、クリフ・リーは最上の買い物になった。
最初の登板でも104球中76ストライクで、ストライク率73.1%と破格の高率だったわけで、クリフ・リーは2回の登板、ほぼ同じペースでストライクをとり続けたことになる。結果、最初の登板で10三振、2回目が11三振、合計21三振。(その結果、テキサスがディヴィジョンシリーズで奪った三振は55となって、これは歴代1位)タンパベイ唯一の3割打者クロフォードはじめ、タンパベイ打線を完璧に抑え込んだ。

タンパベイ先発のデビッド・プライスが104球68ストライクで、65.4%だから、クリフ・リーのほうが10%もストライク率は高い。
プライスもけして悪い出来ではなかったが、いかんせん名投手クリフ・リーと投げ合うと、ピッチングの組み立てが、力まかせで、あまりにも工夫がないのがよくわかる。あれでは、まだ若い。ゲレーロのような強振タイプは速球で抑えられるが、イアン・キンズラーのようなタイプにはどうしても捕まってしまう。


ただ3回までのクリフ・リーには、ハラハラする場面もあった。
以前の記事で書いたことだが、やはりクリフ・リーは、明らかにキャッチャーのベンジー・モリーナと息があっていない。1点とられた3回だったか、クリフ・リーがモリーナのサインに首を振り続けて、4つ目か5つ目のサインで、ようやく投げるボールが決まる、なんていうシーンがあったように、サインがなかなか決まらず、クリフ・リーがピッチングにおいて重視する「投球テンポ」が遅かった。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2010年9月12日、、移籍後のクリフ・リーが打たれる原因を考えてみる。(3)典型的な「パターン配球」で打ちこまれたミネソタ戦、「パターンの例外」を数多く混ぜて抑えたヤンキース戦の比較と、クリフ・リーがキャッチャー選びにこだわる理由。

クリフ・リーが安定しだしたのは、やはり、「カーブを決め球に使い出した4回以降」だ。
これも何度も書いてきたことだが、クリフ・リーのシアトル移籍が決まるずっと前、日本のシアトルファンがクリフ・リーの名前すら知らない頃から注目してきたブログ主としては、カーブで決めてくるクリフ・リーが、ホンモノのクリフ・リーだと確信している。今日の序盤の横に動くカット・ボールも悪くはなかったが、4回以降にタンパベイ打線を沈黙させたのは、やはり「カーブ」だ。
テキサスの次の相手はヤンキースだが、あの打線はカットボールに非常に慣れているので、カットボールだけでは通用しない。

今日のクリフ・リーの「カーブ」は際立った特徴があった。「高めいっぱいに決まるカーブ」を決め球として多投して、数多くの三振を奪ったのである。
日本にはあいかわらず「低めの球さえ投げていれば、投手はなんとかなるものだ」という迷信がある。「高めいっぱいに決まるカーブ」を決め球に素晴らしいピッチングを披露した今日のクリフ・リーを見て、もうちょっと高めの球を使う研究をするべきだと思う。もちろん、そのためには目のいいアンパイアを育てないと話にならない。

ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:メジャーと日本の配球論の差異から考える「城島問題」 『damejimaノート』(4)「低め」とかいう迷信 研究例:カーブを有効にする「高めのストレート」

ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:メジャーと日本の配球論の差異から考える「城島問題」 『damejimaノート』(9)クリフ・リーのプレイオフ快刀乱麻からの研究例:「カーブとチェンジアップ、軌道をオーバーラップさせ、ド真ん中を見逃しさせるスーパーテクニック」


クリフ・リーのコントロールが冴えたこともさることながら、今日のホームプレートアンパイアJeff Kelloggが実に目のいいアンパイアで、コールの正確さには感心した。ほんのちょっとでもはずれているとボール、ギリギリ入っているのはストライクと、きわどいコースの判定が非常に正確だった。
先日ミネソタのガーデンハイアーを退場させたHunter Wendelstedtは、ポストシーズンもロクに経験してないクセに態度だけはデカい、最悪のアンパイアだったが、Jeff Kelloggはこれまでに、97年のオールスター、4回のナ・リーグのディヴィジョンシリーズ(1998, 2000, 2003, 2007), 5回のリーグチャンピオンシップ(1999, 2001, 2002, 2004, 2006)、3回のワールドシリーズ(2000, 2003, 2008)でアンパイアをつとめてきたヴェテランである。
クリフ・リーとデビッド・プライスの投げあい、なんていう好ゲームをきちんとファンに楽しんでもらおうと思うなら、Jeff Kelloggのような、ポストシーズンにふさわしいアンパイアを連れてきてもらわないと困る。

ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2010年10月7日、ディヴィジョン・シリーズ第2戦で退場させられたミネソタの監督ロン・ガーデンハイアーと、球審Hunter Wendelstedtとの間にかねてからあった軋轢。


それにしても、今日のテキサスの勝利の立役者は、守りではクリフ・リーだが、攻撃面で、ロン・ワシントン監督の思い切った盗塁指示と、テキサスのランナーたちの走塁の素晴らしさを挙げないわけにはいかないだろう。
タンパベイのキャッチャーは、奇しくも、クリフ・リーがクリーブランド時代に指名していたケリー・ショパックだったが、タンパベイの内野手たちの気の緩みを見逃さないテキサスの大胆かつ的確な走塁で、ショパックは試合途中でゲーム・コントロールを失っていた。

ショパックがそもそもクリーブランドからタンパベイに来たのは、タンパベイの正捕手ナバーロの不振からだ。
たぶん今日のゲームだけしか見ないアホウには、ショパックがただの経験不足のキャッチャーにしか見えないだろうが、レギュラーシーズンのチーム打率が.247と、まったく打てないタンパベイがレギュラーシーズンを優勝で終わることができたのは、先発・ブルペンともに防御率が良かったからであって、その意味でレギュラーシーズンでのショパックの働きは十分なものがあった。
ただ、まぁ、ショパックはいかんせんクリーブランド時代はポストシーズンとはまるで縁がなかったキャッチャーだけに、テンションの高い大舞台での経験不足が露呈した形になった。今後のためにはいい経験になったことだろう。







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