April 17, 2011

コロラドのショート、Troy Tulowitzkiトロイ・トゥロウィツキー)のバットが絶好調だ。打者有利なスタジアムとはいえ、48打数17安打、ホームラン7本は凄い。SLG .854、OPS 1.330は今の時点でリーグトップ。
Troy Tulowitzki Statistics and History - Baseball-Reference.com

トゥロウィツキーがコロラドに入団した2005年は、有名なドラフトの大豊作年で、シアトルはカレッジ・ワールドシリーズ最多優勝12回を誇る名門USCの大学No.1キャッチャー、ジェフ・クレメントを全体3位で指名したが、他に、このトゥロウィツキー、ライアン・ジマーマン、カレッジ・ワールドシリーズ優勝4回のマイアミ大学のライアン・ブラウン、2008年にフロリダ州立大学のバスター・ポージーが記録を破るまでは契約金の史上最高額のレコードを持っていたジャスティン・アップトンクレイ・バックホルツアンドリュー・マッカチェン、2006年2007年とカレッジ・ワールドシリーズを2連覇して勢いのあるオレゴン州立大学のジャコビー・エルズベリー(ただしエルズベリー自身は2連覇のメンバーではない)など、錚々たる顔ぶれが揃った大豊作のドラフトだった。
1st Round of the 2005 MLB June Amateur Draft - Baseball-Reference.com

Who Could the Seattle Mariners Have Drafted Without Bill Bavasi? | May

Troy Tulowitzkiは去年ゴールドグラブ、シルバースラッガー賞、さらにはFielding Bible賞と、攻守の賞を同時受賞している。
ここ数年、ショートの守備で評価が高かったのはずっとフィラデルフィアのジミー・ロリンズだったが、彼は近年故障に苦しむようになったこともあって、2010年でTroy Tulowitzkiが、これまで守備評価で肩を並べていたジミー・ロリンズを完全に抜きさり、MLBの最高のショートはいまやTroy Tulowitzkiになったといえるかもしれない。

ショートのFielding Bible賞 歴代受賞者

(カッコ内は同じ年のショートのゴールドグラブ受賞者。なおFielding Bible賞はMLB全体で1名しか選ばれない)
2006 Adam Everett
    (ジーター、オマル・ビスケール)
2007 Troy Tulowitzki
    (オーランド・カブレラ、ジミー・ロリンズ)
2008 Jimmy Rollins
    (マイケル・ヤング、ジミー・ロリンズ)
2009 Jack Wilson
    (ジーター、ジミー・ロリンズ)
2010 Troy Tulowitzki
    (ジーター、Troy Tulowitzki
Fielding Bible:The 2010 Awards


Troy Tulowitzkiが卒業したカリフォルニア州立大学ロングビーチ校の野球部(The Long Beach State 49ers Baseball team 非公式な愛称はThe Dirtbags)は、Troy Tulowitzkiにとって卒業大学の大先輩で現在はチームメイトでもあるジェイソン・ジオンビー、名手トゥロイツキーがショートにいたために49ers入学後にショートからサードに転向したエヴァン・ロンゴリア、LAAの主戦投手ジェレッド・ウィーバーはじめ、MLBに何人もの有力プレーヤーを輩出してきた。

The Long Beach State 49ers Baseball team のロゴマークThe Long Beach State 49ers Baseball teamのロゴマーク

Long Beach State 49ers出身の野球選手

Jason Giambi コロラド
Danny Espinosa ワシントン
Evan Longoria タンパベイ
Troy Tulowitzki コロラド
Chris Rice ボストン
Jered Weaver アナハイム
ジェイソン・バルガス シアトル(2004年ドラフト2位 全体68位)
Bobby Crosby オークランド
Chris Gomez ピッツバーグ
Jeremy Reed メッツ 元シアトル
ターメル・スレッジ 横浜
California State University Long Beach Baseball Players | Baseball-Reference.com
Long Beach Stateからドラフトされた選手
MLB Amateur Draft Picks who came from "Long Beach State University (Long Beach, CA)" - Baseball-Reference.com

Long Beach Stateの運動部のニックネームは、1849年のゴールドラッシュにちなんだ49ersだが、野球部だけは例外で、非公式にDirtbagというニックネームをもつ。
Dirtbagというのは、日本語でいう「土嚢袋」で、転じて「卑劣なやつ」とか、そういうあまりよくない意味になる言葉だが、大学の公式サイトによると、彼らのいうLong Beach Stateらしい野球、Dirtbag Baseballというのは、ずるがしこく、汚い野球という意味ではなくて、要は「なりふりかまわず、全身全霊を尽くして一生懸命にやる野球」という意味で、特に悪い意味で言っているわけではないらしい。
Long Beach State Official Athletic Site Baseball


データによれば、MLB屈指の名ショートになったTroy Tulowitzkiと、シアトルの先発投手ジェイソン・バルガス、LAAの主軸投手ジェレッド・ウィーバーは、2004年に同時にLong Beach State 49ersに在籍しており、チームメイトだったようだ。
2004年のゴールデン・スパイク賞はウィーバーが受賞しているように、これだけのメンバーが揃った黄金のシーズンではあったが、2004年の同校はBig Westカンファレンスで2位にはなったものの、残念ながら全米大学野球選手権カレッジ・ワールドシリーズには出場できなかった。いかにアメリカの大学野球がレベルが高いかわかる。
Long Beach State 49ers baseball - Wikipedia, the free encyclopedia

ビッグ・ウェスト野球名門校が多いビッグ・ウェスト・カンファレンス

ちなみにLong Beach State 49ersは90年代に、名コーチだったDave Snowがコーチしていた時期、4度カレッジ・ワールドシリーズ出場を果たしている。
最後のカレッジ・ワールドシリーズ出場となったのは1998年で、準決勝で残念ながら強豪アリゾナ州立大学に敗れたのだが、この年度の躍進の原動力になったのが、バッティングの良さだった。

現在日本のプロ野球横浜マリーンズで活躍中のターメル・スレッジは、この1998年カレッジ・ワールドシリーズ出場時のLong Beach State 49ersの主力スラッガーのひとりで、スレッジの名前はLong Beach State 49ersの公式ウェブサイトの「歴代名選手リスト」に、Troy Tulowitzkiとジェイソン・バルガスに挟まれて、いまも名前が載っているほど、大学では名選手だった。
スレッジは2年ちょっとの在籍期間に、打率.369、100打点 22ホームラン、171得点を記録している。

ちなみにターメル・スレッジは、1999年のMLBドラフト8巡目でシアトルが指名し入団もしているプレーヤーなのだが、このことは日本のシアトルファンでも知らない人がいると思う。なにせ2000年9月にシアトルは、Long Beach State 49ersの歴史を作ったこのスラッガーを、トレードであっさりとモントリオールに放出してしまっているからだ。
Long Beach State Official Athletic Site Traditions


ちなみに、1998年のカレッジ・ワールドシリーズ準決勝で、現横浜のスレッジの所属するLong Beach State 49ersを破ったアリゾナ州立大学には、元シアトルのユーティリティで、現在はアリゾナ・ダイヤモンドバックスに在籍するウィリー・ブルームクイストが在籍していた(準優勝)。
ブルームクイストはもともとアリゾナ州立大学の出身だから、アリゾナの地は居心地がいいのかもしれない。
1998 College World Series - Wikipedia, the free encyclopedia
アリゾナ州立大学といえば、カレッジ・ワールドシリーズ優勝5回の名門であり、バリー・ボンズレジー・ジャクソンアンドレ・イーシアー、元ヤクルトのボブ・ホーナーなどのスラッガーから、イアン・キンズラーダスティン・ペドロイアなどの攻守にたけた名手まで、多種多様なMLBプレーヤーを輩出しているが、数があまりにも多すぎるので紹介は省略。
Arizona State University Baseball Players | Baseball-Reference.com


ジェイソン・バルガスは最初からLong Beach State 49erの選手だったわけではなくて、最初は強豪ルイジアナ州立大学(LSU,Louisiana State University)に所属していた。(13試合登板 1勝1敗 防御率3.43。所属大学から他の大学に移るのは、アメリカではよくある)
ルイジアナ州立大学は、USCやアリゾナ、テキサス、マイアミなどと並ぶカレッジベースボールの名門校で、最近でこそ優勝はないが、90年代に長い黄金時代があり、カレッジ・ワールドシリーズにトータルで15回出場し、6回の優勝を果たしている。

ルイジアナ州立大学出身のプレーヤーといえば、ずっとコロラドでプレーしていた外野手のブラッド・ホープもいるが、なんといっても、トロントの二塁手アーロン・ヒルを真っ先に思い出す。
大学時代のアーロン・ヒルは、セカンドではなくショートを守っていて、通産打率 .335、23ホームラン、150打点を記録した。
Louisiana State University Baseball Players - Baseball-Reference.com

カレッジ・ワールドシリーズ優勝回数ランキング
USC 12回
ルイジアナ州立大学 6回
テキサス 6回
アリゾナ州立大学 5回 (アリゾナ大学とは別の学校)
マイアミ 4回
Cal State Fullerton 4回
College World Series - Wikipedia, the free encyclopedia









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