May 11, 2011

痛すぎる1敗だった。
カムデンヤーズに移動してのボルチモア初戦だったが、勝ちゲームの投手を注ぎ込みまくった上で、痛恨のサヨナラ負け。せっかく近づいてきていた5割ラインがまた遠ざかってしまった。

だが、「なぜ負けたのか?」、そこをしっかり考えて、要因を少しでもみつけだしておかないと、「頭を使わない野球」に逆戻りしてしまう。思い出すのも苦痛なゲームだが、きちんとメモを残しておく。
今日の負けで特にダメな点をひとつだけ選べ、といわれたら、「カウント0-2からの3球目に、必要のないストライクを投げてはヒットを打たれる、これを何度も何度も繰り返したこと」を挙げたい。
Seattle Mariners at Baltimore Orioles - May 10, 2011 | MLB.com Classic


9球目 スライダー シングル マーケイキス
3球目 ストレート シングル 0-2から  ゲレーロ
6球目 ストレート ホームラン 打点1 ハーディー
4球目 ストレート シングル 2-1から ゲレーロ
初球 ストレート シングル 打点1 初球 スコット

3球目 スライダー ダブル 打点2 1-1から アダム・ジョーンズ
3球目 ストレート シングル 0-2から ウィータース
2球目 スライダー シングル 0-1から ハーディー
3球目 カーブ 0-2から ゲレーロ
3球目 カーブ 0-2から 打点1 ルーク・スコット

2球目 ストレート 0-1から 打点1 アダム・ジョーンズ
4球目 スライダー 0-2から マーケイキス
初球 ストレート アダム・ジョーンズ
4球目 ストレート 2-1から ハーディー
5球目 スライダー 2-1から ピエ

3球目 スライダー 0-2から ハーディー
4球目 チェンジアップ 1-2から マーケイキス
初球 シンカー フォックス
4球目 シンカー 打点1 2-1から  ピエ
初球 シンカー 打点1 ウィータース


これは今日打たれた20本ものヒット。
見てわかるとおり、わかりやすい特徴がいくつもある。

1)カウント0-2と、打者を追い込んだ直後に投げた「不用意なストライク」(ヒット数6本。そのほとんど全てが3球目)
2)初球にストライクをとりにいった球
3)カウントを少し整えてから、ホームベース真上に投げた「決めにいく変化球」(これは大半が4球目)


こうした現象が起きる理由は、ボルチモアというチームの打線の「早打ち」という特徴に、今日のシアトルの投手のピッチングが合ってしまっている、ということが、まずひとつ、挙げられる。
また、もうひとつ忘れてはいけないのは、「配球の単調さ」。これも残念ながら挙げておかなくてはならない。
初球にストライク。2球目でファウルを打たせて打者を追い込めたら、0-2でも遊ばず、ストライク勝負。また、ボールを挟んで1-2というカウントで追い込んだ場合は、ホームベース上あたりに落ちるスライダー系(あるいはシンカー)変化球で勝負。


パターンがあまりにも単調すぎる。


先日の記事で指摘したように、ボルチモアの打線は「待球をしない」という点に非常に強い特徴がある
P/PA(打席あたりのピッチ数)、つまり、相手投手に投げさせた1打席あたりの球数がトップのボストンは常に4に近い数字で、ア・リーグで最も待球型のチームなのに対して、ボルチモアは3.5前後しかなく、間違いなく早いカウントからバットを振ってくる。チームの四球数も、リーグでダントツに少ない。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2011年5月2日、「何もせず待球するのではなく、打者有利なカウントでならストライクを思い切りスイングするからこそ、むしろ四球を増やすことができる」という当たり前の現象について考える。

こうした「早打ちチーム」ボルチモアの特徴を頭に入れておいた上でならわかると思うが、今日のシアトルの投手たちのほとんどがなぜ、打者をカウント0-2と追い込んだ直後に、あれほどストライクを投げたのか、正直、理由がさっぱりわからない

ピネダのストレートのように、三球三振を狙いにいっても大丈夫といえる素晴らしい持ち球でもないかぎり、今日のような単調な配球では、それこそ、ボルチモア打線にニンジンをくれてやるような結果にしかならない。

貧打に泣いているはずのボルチモア打線が、シアトルとの対戦に限ってはイキイキして見えるのは、シアトルのバッテリー側の戦術が「ボルチモアにフィットしたピッチングスタイルをしてしまっているから」だ。

バットを振りたくて振りたくてしょうがないタイプの打線に対して、ああもストライクをしつこく決めていこうとすれば、いくらでもヒットを打たれてしまう。
デレク・リーには失礼かもしれないが、今の三振して当たり前のデレク・リーすら四球で歩かせてしまうようなピッチングをしていては、勝てるゲームも落としてしまうのだ。









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