July 31, 2011

たとえばノートパソコン事業では黒字のコンピューターメーカーのCEOが、不動産投資で失敗し、巨額の赤字を出した、とする。
シアトル・マリナーズで「安売り王ズレンシック」が先発投手を次々に売り払おうとする行為は、無謀な不動産投資の失敗がまねいた大損を言い訳するために、本業である黒字のノートパソコン事業を外国に売却するのと、意味的にはかわりない。
他社や他国に対し、唯一優位に立っている事業を売り払ってしまった後で、その企業がどこをどうすると黒字転換できるというのか。



ここ数日、ベダードフィスターバルガスといったシアトルのローテーション・ピッチャーにトレードの噂が出ていたが、たぶんやらかすだろうと思っていた「安売り王ズレンシック」が、予想通り、やらかした。
ようやく今年モノになったダグ・フィスターと、ロングリリーフのできる唯一のブルペン投手デビッド・ポーリーの2人を、デトロイトにタダ同然でくれてやって、そのかわりに「バベシ時代の失敗で、セーフコにはまるで必要のないことがわかっている、右のフリースインガー」、それも「選手がダブついている外野手」を獲得してきたのである。
これはかつて2009年7月末にズレンシックがウオッシュバーンを安売りしたのと、まったく同じパターンだ。あのときも、投手陣は精神的支柱を失ってガタガタになり、シーズン100敗の主原因になった。


このGM、わざとシアトルの資産を他チームに流出させ続けて、他チームを潤す目的でシアトルにやってきた「スパイ」か?(笑)


事業経営になぞらえると、ズレンシックがやっているのは「失敗続きの野手買い」で、巨額の累積赤字を出し、なおかつ、その赤字事業を整理・清算もできないうちに、「自軍の黒字分野の売却、つまり、先発投手の放出によって、慌てて埋め合わせようとする背任行為」だ。

「守りをコンセプトにしたチーム」? 「育成」?
若い成長株の、それもギャラが安くてイニングを食ってくれる先発投手を安売りしといて、どこが「育成」だよ。馬鹿いうな。

人を育てている最中のチームだというなら、どうしてフィスターのような若くて安価な才能を売り払ったりするのか
投手有利なパークファクターをもつチームが持つべきチーム特性である「先発投手」を安売りするズレンシックは、ただの「経営能力の無い馬鹿」だ。

「安売り王ズレンシック」は、トレードにおける「買い」事業で、使い物にならないガラクタを高額で買い続けてきた。
そんなことをしていれば、そりゃ早晩チームは破産する。当然だ。

ブログ主は、「安売り王ズレンシック」のトレードは、企業活動で言えば、普通に「背任」にあたると思って見ている。(「背任」という言葉の意味がわからない人は、自分で調べてもらいたい)
「投手を含む、守りをコンセプトに選手を集め続けてきたはずのチーム」が、ガラクタ野手の能力不足という赤字事業の補填のために、自社のなけなしの資産である「先発投手」を安売りする、なんて行為が、組織マネジメントの上でどれほど背任行為か。


シアトルは今、芽が出た選手をバンバン売り飛ばし続けるトレードを繰り返してきたオークランドが、ファンから見放されて不人気球団になっていったプロセスとまったく「同じ轍(てつ)」を踏んでいる
だが、日米ともマスメディアはぬるくて馬鹿だから、きちんとそれを批判することすらしない。
シアトルの地元メディアごときは、もうどうでもいい。野球通のような顔をしたがる人間が多いが、結局のところ、物事を根底からきちんと理解して批判していく能力など、彼らには存在しない。まぁ、モノを見る目のない馬鹿は好きなだけ「チームの提灯持ち」をやっていればいい。


バベシ時代の負の遺産で、予算の硬直化をまねき、チーム再編成の足枷になっていた高額複数年契約のガラクタ、シルババティスタなどを何シーズンも我慢した末にようやく処分し終えたことで、チーム向上時代に向かうはずだったシアトルは、ズレンシックの政策的破綻を放置することで、ポジションのダブった大量の売れない不良在庫野手を抱え、結局また、高額複数年契約のガラクタがチームの予算とロスターを硬直化する「バベシ時代とまるで同じ、身動きのとれない時代」へと舞い戻ってしまった。
ガラクタをとっかえひっかえ使いながら、「守備専の野手」に気前よくくれてやった高額契約のツケを毎年負担し続けているのが、今の貧打のシアトルだ。

「ガラクタ野手買いでの失敗」「守備専用野手への無駄な高額投資」は、当然のことながら、「守備的なチームカラーのはずなのに、かえってガラクタ野手の守備のミスやポカが頻発する矛盾」と、「チームバッティングの数値の大幅な低下」をもたらした。特に後者は、チーム勝率の大幅な低下につながった。
その結果、チームの勝率は、投手の疲労がたまる時期に一気に低下し、毎年のようにペナントレースから脱落するハメになる。


「安売り王ズレンシック」の「悪いクセ」のひとつは、まるで100円ショップで買ってきた安物が所狭しと並んでいる家のように、自分の買ってきたガラクタをまったく手放すことができない、という点だ。
たとえばショートは、メジャー最低年俸のロニー・セデーニョをパイレーツに放出して得たジャック・ウィルソンを高額の複数年契約で抱え込んだまま、次のショート(ブレンダン・ライアン)を獲得してきた。
レフトにいたっては、バーンズブラッドリーと問題児ばかり買ってきたはいいが、続けて大失敗し、レフトにかけられる資金そのものが無くなってしまい、金がなくなったと言い訳するのがカッコ悪いので、こんどは「育成」と称して雑なプレーしかできあいペゲーロを執拗に起用し続けて、さらに大きく墓穴を掘った。
今は、これからどの程度やれるのかわからないカープに頼るありさまだったわけだが、カープがちょっと打ち出すと、こんどは実力がついてきた矢先の先発投手フィスターを放り出してまでして、ダブつきはじめている外野手をデトロイトくんだりから調達してくるのだから、始末に終えない。
無能にも程がある。問題児バーンズ、ブラッドリーを獲ってきて失敗した責任も、スカウティングされて打てなっているペゲーロをしつこく使い続けてチーム勝率を下げた責任も、カープを上げたり下げたりしている腰のすわらなさも、誰も、何も、責任をとっていない。

ヒゲの1本や2本剃ったくらいで、責任をとったつもりか。
愚かな。


予算に余裕がないために、「何かを買いたければ、何かを売るしかないハメに陥っている」のが、今のシアトル・マリナーズだ。メジャーで最も貧打のチームが「野手の穴」を埋めるべきなのは誰でもわかっているが、ズレンシックには金がない。
なぜなら、破綻したコンセプトであることがとっくに確定している「守備的チーム」とやらを作り上げるために、大金を払った守備専用野手フランクリン・グティエレスやジャック・ウィルソン、セーフコでは使いものにならないことが確定したショーン・フィギンズ、さらにはもはや大投手とはいえないフェリックス・ヘルナンデスに高額の長期契約を与えてしまって、とっくの昔に予算は硬直化してしまっているからだ。
彼らのような高額の守備系プレーヤーを処分するのが、予算の硬直化を解決する早道だが、ズレンシックには、自分の失敗を認めることになる彼らの処分に踏み切る考えがみられない。
だから、金のないズレンシックは、唯一の資産である先発投手を意味もなく売っぱらった後でさえ、予算に余裕を生み出せず、結局若手を使うしか他に手がない。
こんな堂々巡りは「再建」でも、「育成」でもない。


デトロイトから獲得したのは、主にライトを守っていた外野手のCasper Wellsという右打者をメインピースに、今年メジャーデビューしたばかりの左投手Charlie Furbush、メジャー経験の無い三塁手Francisco Martinez、だそうだ。
Casper Wells Statistics and History - Baseball-Reference.com

Charlie Furbush Statistics and History - Baseball-Reference.com

Francisco Martinez Minor League Statistics & History - Baseball-Reference.com

シアトルにはイチローグティエレスという複数年契約のある外野手が2人いるのだから、当然キャスパー・ウェルズはレフトを守るということになる。おまけに、キャスパー・ウェルズは、セーフコで不利なのがわかっている右のフリースインガーだ。
レフトは、ズレンシックがやってきてから、一度も安定したことがない。バーンズ、ブラッドリー、ペゲーロ、ホールマン、カープ、そして、キャスパー・ウェルズ。
レフトのポジションだけをみても、どれだけチームの勝率と資金を犠牲にして、くだらない模索ばかりきたことか。これが他にも、DH、セカンド、ショート、ファースト、センター、キャッチャーと、それぞれに問題点を抱えているのだから、笑っちまう。


これほど選手をいれかえても、まるでチーム力が向上しないのは、ひとえに「安売り王ズレンシック」が、チーム編成と、チームの連続的運営、チーム再建にまったく才の欠けた、無能なGMだからだ。






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