August 28, 2011

キャスパー・ウェルズは、スタメン試合数が少ない選手だが、デトロイトから来た選手だから、ア・リーグ中地区のチームとの対戦経験は10ゲーム前後ある(シアトル移籍後の対戦を含む)。
シアトルはいまクリーブランドに続いて、ホワイトソックスとの3連戦中で、ちょうどア・リーグ中地区との7連戦だから、西地区の投手よりは多少なりともウェルズの特徴をある程度スカウティングしていると思われる中地区のピッチャーたちが、どうウェルズを凡退させるのか、観察してみた。

ウェルズのシアトル移籍後のデータだけからみた基本的特徴のうち、最もハッキリしている特徴は、以下のとおり。得意球種はチェンジアップ、カットボール、苦手球種はスライダー、カーブだが、下に書いたとおり、問題なのは球種より「コース」らしいので、あまり気にしなくていい。
ローボールヒッター
2ストライクをとられると、打てない
インコース、高めが苦手

結論から先にいうと、
新たにわかったことが、3つほどある。
シンカーがまったく打てない
たとえ得意球種でもインコースに投げられると打てない
追い込まれると、ボール球に手を出すクセ


対クリーブランド
第1戦
第1打席 インコース シンカー 死球
第2打席 アウトロー ストレート シングルヒット
第3打席 アウトロー ボール球シンカー ライトフライ
第4打席 アウトコース ハーフハイト ボール球のストレート セカンドゴロ
Seattle Mariners at Cleveland Indians - August 22, 2011 | MLB.com Classic

第2戦
第1打席 インコース高め シンカー サードゴロ
第2打席 ど真ん中 シンカー ファーストゴロ
第3打席 インコース真ん中 ボール球シンカー 空振り三振
第4打席 真ん中高めのストレート 空振り三振
Seattle Mariners at Cleveland Indians - August 23, 2011 | MLB.com Classic

第4戦
第1打席 アウトロー ボール球のカットボール 空振り三振
第2打席 ややインコースより ど真ん中のシンカー ファーストフライ
第3打席 アウトコース ボール球のカットボール セカンドフライ
第4打席 アウトロー スライダー サードフライ
第5打席 インコース カーブ 見逃し三振
Seattle Mariners at Cleveland Indians - August 24, 2011 | MLB.com Classic

対ホワイトソックス ジョン・ダンクス
第2戦
第1打席 外のチェンジアップ 空振り三振
第2打席 インコース低め ボール球のカットボール 空振り三振
第3打席 インコース低め ストライクになるカットボール 空振り三振
Chicago White Sox at Seattle Mariners - August 27, 2011 | MLB.com Classic

クリーブランドの「シンカー」パターン
インコースのカットボールで追い込み、
高めからシンカーを落として空振りさせる

配球の細かい部分は省略させてもらったが、クリーブランドの投手たちは、インコースのカットボールで追い込んでおいてから、シンカーを投げて凡退させるパターンを多用している。持ち球にスプリッターのある投手なら、シンカーのところをスプリッターでも代用できるだろう。
カットボール自体はウェルズの得意球種のはずだが、苦手なインコースに投げられると、とたんにミートできなくなる。ウェルズは球種の得意不得意よりも、よほどインコースに苦手意識があるとみた。
逆にいうと、「苦手なコースのあるバッターとの対戦」においては、球種がたとえそのバッターの得意な球であっても、苦手コースにさえ投げられるなら、なにも怖がる必要はなく、むしろ、凡退させるのに絶好な切り札にできるということ。勉強になる(笑)

ホワイトソックス ジョン・ダンクスの
「カットボール」パターン

高めの球で追い込み
インローのボールになるカットボールで三振

ウェルズを3打席3三振させたホワイトソックスのジョン・ダンクスも、ウェルズの弱点である「高め」「インコース」といった「コースの弱点」を徹底的に突いている。最初に高めを多投して追い込んでおき、最後はインコース低めの完全にボールになるカットボールを振らせるのが、ダンクスのパターン。クリーブランドも使っていた「インコースのカットボール」がここでも使われている。




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