November 23, 2011

来シーズンは、動向がまだ不明のダルビッシュはじめ、青木中島川崎チェン福原など、かなりの数のNPB在籍選手が来シーズンのメジャーデビューに向けて準備している(あるいはMLB側が調査している)ようだが、評価の高いダルビッシュを除くと、MLB側がNPBの選手を評価する基準は、もう、かつて松坂井川が大金で移籍した時代ほど高くはない。 (というか、明らかに下がっている)

それはそうだろう。彼らも、「たくさんの失敗」を経て「懲りている」のである。もちろん、ダメ捕手城島も、その失敗例のひとつだ。
そのことをスポーツ・イラストレイテッドのTom Verducciがまとめた記事があちこちで引用されているのだが、その中に城島について書かれた部分が少しだけあるので、以下に記録として残しておく。

この記事については既に翻訳がネット上に存在しているわけだが、いかんせん、残念なことに、城島について触れた部分の翻訳が、極めてよろしくない。きちんとした記録として残しておくためには、原文を貼っておしまいにするか、自分で訳し直すしか方法がないので、しかたなくちょっと作業して記事を作ることにした。やれやれ。


Lack of success by Japanese stars opens debate about next wave - Tom Verducci - SI.com

原文(原文の一部)
Aoki has drawn some comparisons to Suzuki for his style of play, though he has not been that kind of impact player. Other than Suzuki and Matsui, many position players from NPB have been less than advertised as major leaguers despite major financial investments, including infielder Kaz Matsui ($20.1 million for three years), catcher Kenji Johjima ($24 million, three years), outfielder Kosuke Fukudome ($48 million, four years) and Nishioka ($9.25 million, three years).

One talent evaluator said the track record of such players has been so poor that his club devalues NPB players at least one level from their established level in Japan, saying, "If you're looking at everyday position players you probably think of them as fourth outfielders or utility players for the most part. Whatever role they had there, we downgrade and then see if that's a fit for us."


当ブログ訳
アオキは、イチローとプレースタイルにおける類似点をいくつか指摘されてきているが、彼がイチローのようなインパクトのあるプレーヤーだったわけではない。イチローとマツイ以外、内野手のカズ・マツイ(3年20.1M)、キャッチャーのケンジ・ジョージマ(3年24M)、外野手のコウスケ・フクドメ(4年48M)、ニシオカ(3年9.25M)を含め、NPBから来た野手の大半は、多大な投資によって獲得されたにもかかわらず、メジャーリーガーとして額面どおりの活躍を見せることはなかった。(ブログ注:advertised=表示価格と実際の活躍が釣り合わない、つまり「期待はずれに終わった」という意味)
あるスカウトによれば、これまでの日本人野手のこうした期待はずれな成績から、彼の球団では、NPBの野手評価を、彼らが日本で確立していた評価のレベルから、少なくともワンランク下げて考えるようになった、という。「日本ではスタメンだったとしても、おそらく、たいていの場合、外野手の控えか、ユーティリティ程度に考えないといけないと思う。たとえ彼らが日本でどんな地位にあったにせよ、我々はいったんそこから割り引いて考え、それからその選手が我々に必要かどうか、判断している」



同じ文について、別サイトでの訳に、こんなのがある。

「アオキのプレースタイルは、よくスズキと比較される。しかし彼はそれほどインパクトの有る選手ではない。スズキとマツイ以外のNPBからきた多くの野手は、メジャーリーガーとして多額の投資をしたにも拘わらず、その効果はもう一つだ。内野手のカズ・マツイ(3年、20.1百万ドル)、キャッチャーのケンジ・ジョージマ(3年、24百万ドル)、外野手のコウスケ・フクドメ(4年48百万ドル)、そしてニシオカ(3年9.25百万ドル)らだ。
ある評論家は、これらの選手の悲惨な成績が、NPB選手に対するそのチームの評価となり、日本でプレーする選手の評価につながっていると言った。曰く「もし君がレギュラーでプレーする選手を見ても、彼らを第4の外野手か、ユーティリティプレーヤーが良いところだと思うだろう。彼らが、そこでポジションを与えられて、それが私たちにフィットしていると思えても、グレードダウンになる」
ダルビッシュがメジャーで成功する鍵とは? - Can I talk about MLB? - Baseball Journal (ベースボールジャーナル) - livedoor スポーツ


原文、あるいは当ブログの訳文と比べて読んでもらえばわかるが、正直こんないい加減な訳では、ほとんど原文の意図がわからない。

原文には、近年では日本人野手についてdevalue at least one level (最低でもワンランク評価を下げる)のが普通になったと、これ以上ないくらいハッキリ書き、downgradeという単語も使っているのに、こんなわけのわからない機械翻訳みたいな日本語に訳したのでは、原文の単語の意味もわからず、また、文章全体の意図もまるで理解できないまま訳しているとしか思えない。
MLB関係者が、イチロー以降の野手たちの「失敗ぶり」が原因で、日本人野手の評価をNPB在籍時代からワンランク割り引いて考えるようになっている、という話は、この原文の最も重要な論旨のひとつである。
また、メジャーでダメ捕手城島が「日本人野手獲得の失敗の、代表例のひとつ」と考えられていることも、こんな訳では曖昧になってしまう。

当ブログ訳では、talent evaluatorを、「どこかの球団の内部の人間」である、という意味で、「スカウト」と訳した。talent evaluatorというのは、NFLなどでも聞く職業だが、野球の場合、「戦力分析家」とか訳して何のことだがわかりにくくしてしまうくらいなら、単純に「スカウト」と訳したほうが混乱を防げる、と考えた。
これを、別訳のように「評論家」などと訳してしまうと、後半部分のコメントを寄せたMLB関係者は「どこのチームにも直接属さない、外部の人物」ということになってしまって、その後の「his club(彼の所属球団)」という一節および文章全体とまったく意味が通じなくなる。
「評論家」と訳した後者は、明らかに、talent evaluatorがどんな位置にいる人物かわからないまま訳しているために、文章後半の主語weとかyou、あるいはhisやusという言葉が、具体的に何を指すのか、ほとんどわかっていない。


別に他人の訳文をけなしたいわけではないのだが、曖昧にされたくないことなので、いたしかたない。




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