February 29, 2012

1. Zack Wheat   221(1925) HOF
2. Tony Gwynn   220(1997) HOF
3. Ty Cobb      211(1924) HOF
4. Pete Rose     198(1978)
5. Eddie Collins   194(1924) HOF
5. Dummy Hoy    194(1899)
7. Kiki Cuyler     185(1936) HOF
8. Ichiro Suzuki  184(2011)
9. Hal McRae     183(1983)
10. Doc Cramer   182(1943)
Batting Leaders Before, During and After Age 37 - Baseball-Reference.com

これ、何かというと、「37歳という年齢で打ったヒット数の、MLB歴代ベストテン」だ。ソースは、MLBデータの殿堂、Baseball Referenceである。
下記リンクのAge-Based Leaderboardsという項目に、18歳から43歳まで、投打の様々な記録を年齢別に集計したデータが集められている。さすがBaseball Reference。素晴らしい記録集である。
MLB & Baseball Leaders & Records - Baseball-Reference.com


2011年に200安打が達成できなかったことから、メディアにやれ不振だのなんだの、わけのわからない心配をされた37歳のイチローだが、2011年37歳で打ったシーズン安打数186本は、実は「MLBの過去から現在に至るまで、全ての37歳のバッター」において「MLB歴代8位」だったりする。
(イチローの誕生日は10月22日なので、毎年シーズン終了後に年齢がひとつ増える。だから、MLBでのそれぞれのシーズンにおける年齢表示は、イチローにとって誕生日前の年齢ということになる)

2012年のイチローに、何を心配することがあるだろう。
くだらない。


じゃ、前年2010年の36歳のイチローのヒット数、214本は、MLB史において、どういう意味があったか。

MLB歴代2位」。

1. Sam Rice      216(1926) HOF
2. Ichiro Suzuki  214(2010)
3. Zack Wheat   212(1924) HOF
4. Paul Molitor    211(1993) HOF
5. George Sisler   205(1929) HOF
6. Pete Rose     204(1977)
7. Bill Terry      203(1935) HOF
8. Randy Velarde  200(1999)
9. Babe Ruth     199(1931) HOF
10. Luke Appling   192(1943) HOF
Batting Leaders Before, During and After Age 36 - Baseball-Reference.com

2010年36歳のイチローは214本のヒットを打ってシーズン200安打を達成したが、この36歳でシーズン200安打を達成したバッターは、長いMLB史においても、わずか8人しかいない
また、後で書くが、MLB史において36歳という年齢でシーズン200安打を達成したバッターが「10人以下」であるということは、実はMLBの選手のキャリアにとって、36歳という年齢が非常に意味のあるターニングポイントであることを如実に示している。


ついでだから、2001年にMLBデビュー以降、イチローの年齢それぞれにおけるMLB歴代ヒット数ランキングにおける順位をすべて挙げておこう。面白いことがわかるはずだ。

2001年 27歳 2位(1位 ジョージ・シスラー)
2002年 28歳   10位以内に入れず
2003年 29歳   10位以内に入れず
2004年 30歳 1位(2位 Matty Alou)
2005年 31歳   10位以内に入れず
2006年 32歳 5位
2007年 33歳 1位(2位 ロジャー・ホーンスビー)
2008年 34歳 6位
2009年 35歳 2位(1位 Nap Lajoie、Sam Rice)
2010年 36歳 2位(1位 Sam Rice)
2011年 37歳 8位


新人にして242安打を打ち、ア・リーグMVPに輝いた2001年(27歳)。262安打のシーズン最多安打記録を打ち立てた2004年(30歳)。238安打を打って2度目のシルバースラッガー賞に輝いた2007年(33歳)。これらのシーズンのイチローのMLB歴代ランキングが高いことは、誰でも簡単に想像がつく。

だが、むしろ面白いのは、イチローが32歳で迎えた2006年以降、それぞれの年齢時点におけるMLB歴代ヒット数ランキングから、ただの一度も落ちたことがないということだ。

逆にいうと、27歳でメジャーデビューして5年目までの「若い」イチローは、同じ年齢のMLB歴代バッターのヒット数ベストテンに、2度しか入れなかった。
イチローがMLBにおいて、他のあらゆる時代の同世代プレーヤーを置き去りにするほど抜きんでたチカラを発揮したのは、実は、31歳までの「若くて華々しいイチロー」ではなくて、2006年以降の「30代になり、MLBで揉まれてさらにひとまわり大きく成長したイチロー」だ、とも言えるわけだ。

面白いものだ。



ちなみに、イチローが2010年まで10年続けてきたシーズン200本安打という記録の持つ価値のひとつは、MLBの全バッターを、「年齢」という観点で見たときに、はじめてわかる部分もある。

シーズン200安打という記録は実は、それが大記録ではあるにしても、「35歳」までのプレーヤーでは、どの年齢においても、MLB史においてそれぞれ10人以上のバッターが達成している。ところが、「ある年齢」をターニングポイントに、急激に様子が変わる。

それが「36歳」だ。

「36歳」でシーズン200安打以上を達成したのは、8人と、MLB史において初めて「10人以下」になる。イチローもその名誉あるひとりだ。
これが、「37歳」になるとさらに激減して、わずか3人になり、38歳では3人、39歳1人、40歳1人。そして41歳以上でのシーズン200安打は、誰も達成していない。
「37歳以降に200安打を達成したバッター」は、MLB史を通算しても、合計7人しかいないのである。(のべ人数は8人だが、Sam RiceがMLBで唯一2回達成しているために、達成者数は7人ということになる)

「37歳以降」のシーズン200安打達成者リスト

37歳
Zack Wheat(221本)
Tony Gwynn(220本)
Ty Cobb(211本)
38歳
Pete Rose(208本)
Jake Daubert(205本)
Sam Rice(202本)
39歳 Paul Molitor(225本)
40歳 Sam Rice(202本)


37歳以降にシーズン200本安打を、それも複数回達成したバッターは、20世紀初頭のワシントン・セネタースの名選手、Sam Rice、ただひとりだ。
37歳以降にシーズン200安打を達成したプレーヤーはほかに、球聖タイ・カッブはじめ、サム・ライス、ザック・ウィート、トニー・グウィン、ピート・ローズ、ポール・モリターと、殿堂入り選手のオンパレードだが、その彼らですら、「37歳以降」はシーズン200安打をそれぞれ一度ずつしか達成できなかったのである。(ちなみに殿堂入りしていないドーバートも、首位打者2回、1966年レッズ球団殿堂入り、1990年ドジャーズの球団殿堂入りの名選手)



ファンは、常に身の程知らずの貪欲な生き物だ。
だから、プレーヤー側の、まるでイノチを削るような過酷な努力も知らずに、身勝手なことばかり言う。残念ながらブログ主も例外ではない。

正直言うとブログ主は、2011年、37歳で、もしイチローがシーズン200安打を達成していたら、と、今でも思ってはいる。前人未踏の11年連続200安打が達成できたばかりではなく、37歳以降に200安打を達成したMLB史に残る黄金の7人の仲間入りができなかったのが、残念でならない。


だが、37歳以降の200安打へのトライがどれほど大変なことか、知れば知るほど、37歳以降だからこそシーズン200安打を達成しておいてもらいたいと思う。

困難な記録だ。
だからこそ、イチローに求めたくなる。

他のプレーヤーになら、こんな無茶苦茶にハードルの高い要求など、しようと思わない。球史に残る不世出のプレーヤーだからこそ、他の、誰よりも高いハードルを越えてくれることを、心から願わずにいられないのだ。3番を打つかどうかなんて些末なことは、正直、どうでもいい。



イチローのトライする「38歳以降の世界」は、前にも一度書いたことだが、これまでごく少数の野手しか登頂できなかった頂点だ。そもそも、登頂の機会そのものが、100数十年のMLB史において、ごくわずかな人数のプレーヤーにしか与えられてこなかった。イチローのこれからの道のりが、チョモランマ的な最高峰の頂上を極めようとする、非常に困難な道のりなのはわかっている。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2011年9月26日、3000本安打を達成する方法(1) 4打数1安打ではなぜ達成不可能なのか。達成可能な選手は、実はキャリア序盤に既に振り分けが終わってしまうのが、3000本安打という偉業。

しかし、イチローファンとして言うと、彼ほどのプレーヤーに期待する内容に、自分自身で手加減、手ごころを加えるようになったら、それこそ、おしまいだ。
ブログ主は、通算3000本安打達成はもちろん、「メジャーで7人しか達成していない38歳以降のシーズン200安打」にトライすることを、ファンとして、イチローに要求したいと思う。まずは1度でいいから達成してもらいたいし、もし2度達成できれば、もう絶句。何も言うことはない。
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