April 18, 2012

GMズレンシックのトレードの下手さを批判する以外の目的で、ブレンダン・ライアンというプレーヤーを、このブログで取り上げたことはない。もともとこのプレーヤーに興味がなかったから、当然だ。(あの程度の守備とバッティング、別に他の誰かでいいし、さらには以前も書いたように「怪我の多さ」という重大欠陥が、ブレンダン・ライアンにはある。まともに1シーズンとおしてプレーできた試しがない)

今日のゲームの4回裏に、「満塁の鬼」イチローの2点タイムリー含め、打者11人で6点もぎとった後で、苦手のクリーブランドに大量失点を許したきっかけは、5回表ノーアウト1、3塁で、1番打者ブラントリーを簡単にダブルプレーをとれるショートゴロに仕留めたにもかかわらず、ブレンダン・ライアンがジャッグルしたせいで、アウトをひとつもとれず、クリーンアップにつながってしまい、大量失点を招いたことだ。
ただでさえ不安定な先発ケビン・ミルウッドは、気落ちしたのだろう、その後投げ急いでズルズルと崩れ、あれよあれよという間に同点、さらに継投にも失敗して逆点されてしまった。


ブレンダン・ライアンの「守備」は、「うまい」ことになっている。しかし、彼は同時に、「非常に雑なプレーをするショート」、でもある。



「ブレンダン・ライアンはうまい。たまにはミスもするさ。」
と、思う人もいるかもしれない。そうではない。

うまさ、と、雑さ、は両立する
たまにはファインプレーくらいできるが、同時に、大事な場面で何度も何度も雑なプレーで決定的なミスをやらかすプレーヤーなど、MLBには(そして日本の野球にも社会にも)掃いて捨てるほどいる。



見た目の派手なファインプレーの2つや3つ、減ってもかまわない。士気を下げる、くだらなさすぎる緩慢プレーをゼロにして、気持ちよくゲームに勝ってもらいたいものだ。

このショートの雑すぎるプレーのおかげで、せっかくの気分のいいゲームが壊されるのを見るのは、今年だけで、もう2試合目だ。ウロ覚えだが、たしか前のミスも、ダブルプレーで1塁へのなんでもない送球をミスって、その結果ゲームを落とした気がする。(もちろん今年だけでなく、去年も相当な数のミスがあった)


本当に締まった守備のできるシュアな選手なら、在籍チームは優秀なショートを手放すことなどしない。球団から球団を彷徨う、なんてことになるからには、やはり何か、「この選手、やっぱりいなくもていいや」と思わせる、なにか決定的な欠陥があるものだ。そういう欠陥は、「俺は上手い」と思い込んでいる本人にはわかりにくい。


このプレーヤーの持っている独特の「雑さ」が、嫌いだ。

ダブルプレーでミスを犯した後の打席にしても、追いつかれた後のノーアウト1,2塁のような重要な打席で、明らかにボールの釣り球を無策に振り回して責任感に欠けた三振をするのも、このプレーヤー独特の「雑さ」だ。


ブレンダン・ライアンは、なまじ上手いプレーもできると、多くの人に思われているだけに、単に下手なだけのショートより、なおさらタチが悪いが、なに、迷うことなど、ない。スッパリ言い切っておけばいい。


ブレンダン・ライアンの守備は、下手だ。


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