June 19, 2012

6月17日のギリシャ再選挙を前に、ユーロ圏脱退に反対する人たちはこんなキャッチフレーズのテレビコマーシャルを流していたらしい。
「子供たちの未来をオモチャにしてはいけない。」
どこかの誰かさんに、是非見てもらいたいCMではある(笑)


まぁ、それはともかくとして。
MLBの超高額契約プレーヤーの契約に必ずといっていいほど登場してくる辣腕代理人スコット・ボラスが、今年初めロサンゼルスのアナハイムで行われた全米の大学野球コーチのミーティングで、アメリカの大学野球チームが受け取る奨学金の額が少なすぎる問題をテーマに講演をやったらしい。

Anaheim Convention CenterAnaheim Convention Center

肝心の「奨学金をどうしたらもっと増やせるかについてのスコット・ボラスからの提案」は非公開なので、おいておくしかないが、よく読んでもらうとわかるが、講演内容の大半が「大学を卒業してドラフトされる選手が、高卒選手に比べていかに有能で、将来性に満ちているか」に終始しているのが、ちょっと笑ってしまう(笑)

つまりボラスの話の大半は、自分の扱う「商品」である「大学生」を褒め倒しているだけなわけである。ある意味の「自画自賛」である。そりゃ自分の商品をけなす人間はいないが、それにしても身びいきが過ぎる。
彼が暗に(というか、あからさまに)言っているのは、
「大卒選手は、いまでもダイヤモンドの原石なんですよ」 「私が、その価値ある原石をMLBに高額で売りつけてあげますから、あなたがたコーチは私についてくればいいんですよ」 「だからあなたがたは、せいぜい良い選手を必死に育てて、私のところに連れて来てください」
ということだ(笑) 講演に見せかけたボラスの営業活動のようなものであるにもかかわらず、営業トークを聞かせている大学関係者のほうが頭(こうべ)を垂れて、あまつさえ講演料まで財布に入れてくれるのだから、こんなありがたい話もない(笑)

ところが、だ。
ボラスが今年初めにこんな「大卒ドラフト指名選手を絶賛しまくる講演」をしたにもかかわらず、実際の2012年MLBドラフトでは、「高校生への1位指名の嵐」だったわけだから、「大学生の優位性」をいくらボラスが強調しようと、実際のMLBが彼の思惑どおり動いているわけではないことが、かえって明確になった。
資料ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2012年6月4日、恒例の全米ドラフトは高校生が主役。


ただ、参考になる話も2つほどある。
(ある意味それを読んでもらうためだけに、この文章を訳した)

最も重要なポイントは、
大卒の有望プレーヤーの契約をまとめることで、とんでもない大金を稼ぎ続けてきた代理人スコット・ボラスですら、将来性の高い大学アスリートの、それも逸材レベルが、野球以外のスポーツに流れている現状が存在していることを、公の場で認めざるをえない
ということだ。

ボラスは具体的に特定して発言していないが、ここでいわれている「アメリカの大学の逸材の、野球以外のスポーツへの流出」を、もっと具体的に言えば、前記事のテキサス大学ロースクールの記事の翻訳で書いたように、「近年のアフリカ系アメリカ人の大学アスリートが、MLBではなく、NBAやNFLを目指すことが増加していること」を指しているのは、いうまでもない。
資料ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2012年6月11日、MLBにおけるアフリカ系アメリカ人プレーヤーの減少について書かれたテキサス大学ロースクールの記事を訳出してみた

アフリカ系を含めた有望アスリートが他のスポーツに流出しているからといって、代理人業を営むボラスの立場としては、「商品である大卒プレーヤー」の「仕入先である大学野球の監督たち」に向かって、「MLBにアフリカ系アメリカ人が減っている現状があるのはたしかだが、だからといって、白人選手にしても、安く獲得できて才能も高いドミニカやベネズエラなどのラテンアメリカ系選手に押されつつある現状も生まれつつあって、アメリカ人選手の未来はけして楽観視できない」などと、軽々しく発言することはできない。
ボラスは講演で、「野球以外のスポーツへの流出」と、オブラートに包んだ発言のしかたをしているわけだが、実際には、ボラスのいう「野球以外のスポーツへの流出」が、「MLBにおけるアフリカ系アメリカ人プレーヤーの減少」を指している(あるいは深く関係している)ことに、かわりない。

スコット・ボラスのような代理人にしてみると、こうした大学卒プレーヤーの将来性の現状を「先細り」と受け取られることは、「大卒プレーヤーの質的低下や量的減少、特に、白人系選手の長期的な価格低下」も意味するわけだから、ボラスとしては放置しておくことはできない。
だから、ボラスはいま躍起になって大学のコーチたちのケツを叩き、「逸材の他のスポーツへの流出に警鐘を鳴らす」わけだ。「有望な大学アスリートのNFL、NBAへの流出」は、ボラスの収入に直接関係してくるから、当然だろう。


また、問題としては小さいが、アメリカの大学野球に、資金不足もあって、トレーナー、コーチ、ドクターといった「野球専門の専門スタッフ」が不足している(あるいは養成できない)現状があることで、(おそらく多くの人数が養成されている)フットボールに特化した専門家を野球に流用せざるをえない現実があることも、この文章からわかる有益な情報のひとつだ。
最近のMLBプレーヤーの怪我がちな点は、こうしたスタッフ不足も背景のひとつなのかもしれない。


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Scott Boras Presents Plan For 25 Scholarships

By LOU PAVLOVICH, JR.
Editor/Collegiate Baseball
(From Jan. 27, 2012 Edition)
Scott Boras Presents Plan For 25 Scholarships


Scott Boras, the most powerful agent in sports, gave a riveting presentation at the American Baseball Coaches Association Convention in Anaheim on how every NCAA Division I baseball program can fund 25 full scholarships for athletes.
スポーツ界で最もパワフルな代理人、スコット・ボラスは、どうしたらNCAA1部のすべての野球部に、(ロスター枠全員をまかなえる)25の十分な奨学金を提供できるのかについて、アナハイムで行われたアメリカ野球コーチ連盟(ABCA)年次総会で魅力的な提言を行った。
ブログ注:
アメリカ野球コーチ連盟(ABCA)
http://www.abca.org/
2012 ABCA Anaheim Convention (2012年1月5日-8日)
January 5-8, 2012 ABCA Anaheim Convention - ABCA

He firmly believes that Major League baseball would be interested in listening to a plan to pump money into these programs for additional scholarships since revenue on the professional level has shot up from $400 million in 1980 to over $8 billion during the past year.
彼は、プロレベルでの収益が、1980年の4億ドルから昨年2011年には80億ドル以上に急上昇していることから、もし奨学金追加事業に資金を注ぎ込むプランが策定されれば、MLBは興味を持ち、耳を貸すだろうと、堅い信念を持っている。

Currently NCAA Division I baseball programs can give a maximum of 11.7 scholarships.
今日、NCAAディヴィジョン1の野球競技は、最大で11.7の奨学金しか得ていない。

Boras also feels that college baseball coaches must govern baseball at a more pro-active level to keep young baseball players in the game instead of turning to other sports. He also delved into a serious problem in college baseball regarding a lack of certified baseball trainers, strength and conditioning people, doctors and surgeons and how they can be found instead of being forced to use football specific professionals.
さらにボラスは、野球でないスポーツに関心が向いてしまわないよう、野球界が若い野球選手をキープするためには、大学の野球コーチが先々をもっと見越した目線から野球を管理していかなければならないと感じている。
また彼は、資格をもった野球トレーナー、強化やコンディショニングの専門家、医者や外科医の不足からくる大学野球の深刻な問題と、どうしたらアメリカンフットボールに特化した専門家を使うことを強いられるのを避け、そうした専門家を見つけることができるのかについて、徹底した調査を行ってもいる。

"You may think that professional baseball in effect runs baseball," said Boras in front several thousand coaches at the Anaheim Convention Center. "But in my opinion, I believe that we must begin a legacy of college coaches governing baseball. When you think about this, I want to tell you about your role in professional baseball and what you mean to the Major Leagues.
ボラスはアナハイム・コンベンションセンターに集まったたくさんのコーチの前で語った。
「みなさんは、野球を実質的に運営しているのはプロの野球であると、お考えになっているかもしれません。しかしながら、私には、『まず話を始めるべきは、大学のコーチのみなさんによって運営されてきた野球だ』という確信があります。このことについて関心をお持ちのみなさんに、私は、大学のコーチがプロの野球においてどんな役割を果たすべきか、みなさんの存在がMLBにおいてどんな意味をもつのか、話したいと思います。

"In 1980, Major League baseball was a sport that had roughly $400 million in revenue. In 1990, that figure went up to $1 billion. In 2000, it was $3 billion. And today, that figure is $8 billion. A lot of people think that scouting and high school baseball has a great role in this.
「1980年、MLBはおおまかにいって4億ドルの収入をもつスポーツでした。それが1990年には10億ドルに、そして2000年には30億ドルに上昇しました。今日、その額は、80億ドルに上っています。たくさんの人々が、スカウト活動と高校の野球が、この成長に大きな役割を果たしたと考えています。」

"But when you look at the numbers, there are 827 Major League players. Overall, 52 percent of all Major League players were former college baseball players while only 26 percent were signed out of high school. Another 22 percent are international players.
「しかし、数字を見てください。 メジャーには827人の選手がいます。メジャーリーガー全体の52パーセントは、大学野球出身の選手であり、他方、高校出身は26%に過ぎず、あとは海外の選手が22%です。」

"This illustrates what a college coach does in grooming an athlete because there are nearly double the number of college baseball players in Major League baseball compared to high school players. When you bring out the fact that college coaches don’t bring in the top athletes that are available for their programs in the draft, the numbers are even more telling.
「このことで明らかなのは、大学のコーチがアスリート育成においていかなる貢献をしてきたか、ということです。大学出身の野球選手の数は、高校出身の選手に比べ、およそ2倍です。大学野球のコーチが将来ドラフトで指名されるようなトップアスリートを連れてこれていない、などといわれることがあるかもしれませんが、数字はより雄弁に真実を語っています。」

"We found that 79 percent of college first round picks reach the Major Leagues for at least a day.That compared to 62 percent of high school first rounders who reach the Major Leagues for a day which is a 17 percent difference.
「大学出身の1巡目指名選手が、最低1日でもメジャーリーガーになった割合は、79%であることがわかっています。高校出身の1巡目指名選手のメジャーリーガーになる率が62%であるのと比べると、17%の開きがあります。」

"When you look at those players who achieve six years in the Major Leagues and become free agents, you are talking about 42 percent of college first rounders who become six year Major League players. In the draft as a whole, less than one percent of drafted players ever become six year Major Leaguers.The figure for high school first round players is 32 percent who become six year Major League players. There is a 10 percent difference compared to college first rounders.
「またメジャーで6年プレーし、フリーエージェントになった選手でみてみると、メジャーリーガーになった大学出身の1巡目指名選手の42%がフリーエージェントになっています。ドラフト全体で見ると、6年間メジャーでプレーできる選手は、1%以下しかいません。高校出身の1巡目指名選手でみると、6年メジャーでプレーできる選手になれる割合は32%で、大学の1巡目指名選手との間には10パーセントの開きがあります。」
ブログ注:
ボラスは、「FAになれる選手の率において、大卒と高卒では、10%の差がある」と、大卒選手の優位性を強調するわけだが、統計的な多くの観点から見るなら、この主張の根拠はかなり怪しいとしかいいようがない。
例えば、この「10%の差」が、ほぼ毎シーズン決まって生じる有意な差なのかどうか? 年度によって生じる誤差の範囲におさまってしまう「単なる偶然」ではないのか? そして、「10%の差」が生じる原因が、本当に大卒選手が高卒選手より優秀であることにあるのかどうか?
あらゆる点が、何も検証されないまま、断定されている。

問題は他にもある。
「10%の差」とボラスは言うが、メジャーで6年プレーできるのがドラフト指名選手全体の1%以下であるのなら、大卒と高卒の「10%の差」は、選手全体からみると、1%×0.1=「0.1%の差」と、ほんのわずかな差にすぎない。
球団数の多いMLBにおいてはドラフト全体で指名される選手数は、毎年数百人単位に及ぶわけだが、「0.1%の差」というのは、実数としては「指で数えられる程度の人数の差」という意味に過ぎない。


"So when you are recruiting athletes and talking about their choices, college baseball is clearly the best way and highest percentage for an athlete to achieve success in the Major Leagues.
「したがって、アスリートのリクルーティングに携わってアスリートのとるべき選択肢について議論する上において、アスリートがメジャーで成功を収めるための、最良かつ最も確率の高い方法が、大学野球なのは明らかです。」

"If you want to look at it monetarily, elite high school players receive welcome bonuses. But for those athletes who aspire to be the best in the Major Leagues and receive the highest bonuses, it is astounding what players have received right out of college when looking at $6 million signing bonuses.
「お金の面での話をするなら、高校出身のエリートプレーヤーはウェルカムボーナスを受け取りますが、メジャーで最高の選手になって、最も高い契約金を手にするのを熱望する彼らにしてみれば、大学出身選手が600万ドルもの契約金を受け取っていることは、気の遠くなるような驚きです。」

"Gerrit Cole was a first round pick out of high school and then became the first player chosen in the 2011 draft (UCLA). He received nearly double the bonus he was offered out of high school. Anthony Rendon (Rice) was a 27th round pick in high school and became a first rounder out of college. Stephen Strasburg (San Diego St.) and Dustin Ackley (North Carolina) were not drafted out of high school. These athletes received some of the highest signing bonuses in the game out of college.
「ゲリット・コールは、高校生での1巡目指名選手でしたが、2011年にUCLAで全米1位指名選手になり、高校卒業時に提示されていた契約金の、ほぼ2倍を受けとりました。ライス大学のアンソニー・レンドンは、高校では27巡目の指名でしたが、大学では1巡目指名選手になりました。サンディエゴ州立大学のステファン・ストラスバーグはと、ノースカロライナ大学のダスティン・アックリーは、高校ではドラフトされませんでした。これらの選手は、大学を出て野球界でほぼ最高の契約金を得ています。」
ブログ注:
このパラグラフで名前を挙げられている選手は、すべていわゆる「ボラス物件」と通称される、スコット・ボラスが代理人をつとめる選手たち。つまり「自画自賛」である。また
だが、予算削減を目指す昨今のMLBにあって、2012年6月のドラフトでは、契約金の高い大学生を敬遠する傾向も出てきたことに、同年4月にこの講演を行ったときのボラスはまだ気づいていない。
ゲリット・コールは2008年のドラフト1巡目(全体28位)でヤンキースから指名されたが、UCLAに進学。高校生が1巡目指名を蹴って大学に進学するのは、2002年にシアトル・マリナーズからの全体28位指名を断ってスタンフォード大学に進学したジョン・メイベリー・ジュニア以来。

"If you look at $5 million players in the Major Leagues, they must be pretty special players. Not many reach this status. To achieve this level, you must be a very accomplished player. When you look at the numbers, there are 30 college players in the Major Leagues who are making $5 million or more who weren’t drafted until after the 10th round. Mind you, there are only 84 $5 million college players and 64 $5 million high school players in the Big Leagues."
「メジャーで 『500万ドルプレーヤー』 になれたとすれば、非常に特別なプレーヤーにちがいありません。このステイタスに到達できる選手は多くはありません。このレベルに達するには、非常に完成したプレーヤーでなければならないのです。
数字からみると、メジャーリーグには、ドラフトで10巡目までに指名されなかった下位指名の選手で、500万ドル以上稼ぐプレーヤーになれた大学出身選手が、30人もいます。500万ドルプレーヤーは、MLBの大学出身プレーヤーで84人、高卒選手では64人しかいません。」

ブログ注:
全米のアマチュアコーチを聴衆にした講演で、大学卒業選手、特に1巡目指名選手の将来性の高さを印象づけたくてしかたがないボラスは、「大卒の1巡目指名選手が、最低1日でもメジャーリーガーになれる割合は、高卒選手より17%も高い」と指摘している。
つまり、彼は「1巡目指名選手は、モノになる割合が高い」という印象を与えたがっているわけだ。

ところが、その一方でボラスは平行して、「500万ドルプレーヤーになれた選手は、ドラフト下位指名の大卒選手に30人いる」と、ニュアンスの違う指摘をしている。

この2つの平行した指摘は、ちょっと都合がよすぎる。
というのも、ボラスの2つの指摘を、ボラスとは違う観点からまとめるなら、「大卒の1巡目指名選手がメジャーリーガーになれる割合は、高卒よりほんのちょっと高い。だが、だからといって、1巡目指名だから500万ドルプレーヤー、つまり 『長く活躍できる選手になれる』 とは限らない」ということになる。
そして実際、ドラフト1位指名選手で、殿堂入りした選手はいない、というデータもある。

だが、ボラスから選手を買う立場のMLB球団側からすれば、1巡目指名選手に大金を払うのは、「長く高いレベルの活躍をしてくれる高い才能」に対してであって、なにも「メジャーリーガーになれたら、ただそれだけで嬉しい」、とかいうちっぽけな夢に大金を払うわけではない。

大学卒業選手なら10巡目以降の下位指名選手であっても500万ドルプレーヤーになれる、というボラスの主張にしても、下位指名選手であって有力プレーヤーになれる可能性がある理由は、なにも「大卒選手が高卒選手より優秀な素質を持っていることが多いから」とは限らない。
単に「その選手が遅咲きタイプの選手だった」とか、「MLBでの育成が、大学の育成より上手いから」かもしれないのである。

いずれにしても、ボラスの「大卒選手は高卒選手よりも優位である」という主張は、根拠にしているデータや数字に統計的な裏付けが乏しく、また、論理にも矛盾がある。けして高卒選手に対する大卒選手の優位性が明確に示されてなどいない。


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この文章全体からわかるのは、1巡目指名の大卒選手が大金を稼ぐ現状をなんとか維持しようと必死なスコット・ボラスの姿だ。

そもそも、大卒の1巡目指名選手がメジャーリーガーになることができる割合が高いのは、その選手の活躍ぶりと、無関係とまでは言わないが、けして直結してはいない。

たいていの球団では、高卒より高い年齢でMLBに来る大卒選手を1巡目で指名して大金を支払って契約したら、その選手がメジャーで本当に通用するかどうかを試す意味で、また、1巡目選手に払った多額の契約金をムダにしたくないという意味で、ほとんどの場合、一度くらいは必ずメジャーに上げて試すことが多いものだ。

契約金の高いドラフト1巡目指名選手がメジャーリーガーになれるのがほぼ当たり前な理由は、イコール、その選手が才能を発揮してメジャーで大活躍した、という意味とは限らないのである。

だから1巡目指名選手のメジャーリーガーになる率を引き合いを根拠に、「だから大卒選手は、高卒選手よりもメジャーで活躍できる割合が高いのだ」と結論づけるのは、あまりに都合がよすぎる。

繰り返して言うが、
過去、ドラフト1位指名選手に、殿堂入りした選手はいないのである。そして球団がドラフトに期待しているのは、ボラスが主張しているような、統計的にあやしい、矛盾したリクツではない。


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