June 02, 2013
1999年3月に亡くなったジョー・ディマジオ追悼の意味をこめて、同じ年の4月25日に旧ヤンキースタジアムでジョー・ディマジオ・トリビュート・デイが行われ、ポール・サイモンがフィールドで "Mrs. Ronbinson" を歌ったことを書いた。
ついでだから、関連することをもうちょっと書いておこう。
このプレートは、旧ヤンキースタジアム跡地に出来たHeritage Fieldという野球場の横にある "Ruppert Plaza" という舗道に埋め込まれている。
上の写真では四角形だが、これは写真がトリミングされているためで、実際には左の写真のごとく六角形の敷石に合わせたスノーフレークのようなデザインであり、旧スタジアムの歴史を彩った出来事のうち、特筆すべきイベントが厳選されてプレート化されている。ポール・サイモンが "Mrs. Ronbinson" を歌った1999年のイベントも、そのひとつだ。
要するに、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームに星形の映画スターのプレートが埋め込まれているのと、意味は同じ。記念碑的役割だ。
プレートの文章にYankee Clipperとあるのは、もちろん "Mrs. Robinso" の歌詞に出てくるジョー・ディマジオのニックネーム。また、このプレートがあるRuppert Plazaの "Ruppert" とは、これも書くまでもないが、ボストンからベーブ・ルースを獲得し、旧ヤンキースタジアムを作り、ヴェテランズ委員会の推薦を得て今年7月に野球殿堂入りが予定されている元ヤンキースオーナー、Jacob Rupperのことだ。
(写真キャプション:後列左から2人目、ボウタイをした人がジェイコブ・ルパート。手前に "Yankee Clipper" ジョー・ディマジオ)
Heritage Fieldは「3つの小さな野球場」。天然芝で、確かに気持ちのいいフィールドではあるが、それにしたって、まぁ、「草野球場」ではある。草野球場だからいけないというのではないが、せっかくのランドマークを他にもっと有効な活用法はなかったのかなと、つい思ってしまう。
Heritage Fieldの奥には、フットボール場を兼ねた陸上競技場(Joseph Yancey Track and Field)があるのだが、地下がRuppert Plaza Garageという駐車場になっている。
地図で確かめてもらいたいが、Heritage Fieldと陸上競技場の間の「プレートのある散歩道」が "Ruppert Plaza" で、そのすぐ隣の陸上競技場の地下にある駐車場が "Ruppert Plaza Garage" だ。
ネーミングが似ていて、非常にまぎらわしい。正直、どちらかをもっと違う名前にしたほうがいいと思う。
参考記事:Heritage Field Opens Near Yankee Stadium - NYTimes.com
アングルA
地下鉄4番線の高架になっている「161st.Yankee Stadium駅」のホーム上から西北西を見たアングル。ゲーム開催日にはホーム横のゲートから階段でスタジアムに続く道路に降りられる。左に見える小さい野球場が、旧ヤンキースタジアム跡地にできたHeritage Field。
ちなみに車で中央に見える道路の真ん中よりの車線を走って、立体交差部分を抜けていくと、左右の壁に野球のボールのレリーフを見ることができる。
アングルB
アングルAとは逆で、Ruppert Plaza側からHeritage Fieldを見るアングル。奥に見える黒っぽい高架が、地下鉄4番線ホーム。人の歩いている舗道をよく見ると、六角形のブロックのところどころにプレートが埋め込まれているのがわかる。
実は、今回書こうと思った本当の主旨は、ヤンキースタジアム新築以降の「駐車場の採算悪化問題」についてだ。
ちょっとこれを見てもらいたい。
上の図に明るい青色で示されているブロックがたくさんある。
「駐車場」だ。
旧スタジアムの周囲が青色だらけであることでわかるように、旧ヤンキースタジアムは周囲をぐるりと駐車場に取り囲まれたボールパークだった。空き地の少ない大都会のボールパークなのに、これだけの面積の駐車場が完備していて、しかも真横に地下鉄の駅があるのだから、ヤンキースタジアムはアクセス面では申し分ない。
実際、2009年に経済誌Forbesが発表したMLBの球場ランキングで新ヤンキースタジアムは、Accessibility、「交通アクセス」について「A評価」になっている。(総合順位:第7位)
ただ、(十分に確かめたわけではないが)Forbesが判定したAccessibilityとは、おそらく「公共交通機関を使った球場アクセスの良さ」という意味であって、「ヤンキースタジアムは、球場のすぐ隣に駐車場が腐るほどたくさんある」からアクセスが「A評価」になったわけではない、と思う。
というのも、Forbesの判定基準には、チケット代、おみやげ代などの Affordability(値ごろ感)という項目もあるのだが、そこに「駐車場料金」が項目として含まれているからだ。
おそらく駐車場の評価はアクセスの良さとしてではなく、主に駐車料金の値ごろ感で評価されていると思われる。ヤンキースタジアムのAffordabilityは「D評価」、つまり「とてもコストが高い」という評価になっていることからして、おそらく駐車場の料金についての評価は最悪に近いと思われる。
(ちなみに、Accessibilityが「C評価」なボールパークは、ドジャースタジアムやミルウォーキーのミラーパーク。球場ランキング上位球団で「アクセス」がC評価なのは、ミラーパークくらいしかない)
In Depth: America's Best Baseball Stadiums - Forbes.com
たしかに新ヤンキースタジアムは、駐車場に取り囲まれていた旧ヤンキースタジアムから、ワンブロックしか離れていないが、この「ほんのちょっとした距離」が、自家用車でスタジアムに来るような上客、つまり、地元の常連客に影響を与えた可能性がないとはいえない。(ただ、今のところそれを証拠立てる資料がみつからない)
ひとつだけ言えることは、「これだけ「あり余るほど」用意されているヤンキースタジアム周辺の駐車場が、稼働率が非常に悪く、収益が非常に悪化している」ということだ。
この「駐車場収益の悪化」については、ヤンキースの観客減少と結びつけたこんな2012年10月の低レベルな記事があるのだが、まぁ言いがかりも甚だしい(笑)
記事:資金繰りに苦しむヤンキースの駐車場運営事業体−観客減少で - Bloomberg
上の記事中に「ホームゲームの平均観客数は今年4万3691人と、昨年の4万5107人から減っている」とあるわけだが、たかだか1試合あたり1000人程度減ったくらいで、この記者が書いているような「2007年当時は(駐車場稼働率を)88%と想定していた」のに、「(実際の)駐車場施設の平均利用率は43%だった」なんて「ゆゆしき事態」が、起こるわけがない(笑)
もしヤンキースの観客が「半減」した、というなら、駐車場利用者数が「想定の半分以下だった」というのも理解できるが、観客数がそこまで激減するなんてことは、そもそもありえない。
要は、単純な話で
「スタジアム周辺の駐車場が
需要に比べてあまりにも多すぎる上に、
料金が馬鹿高い」、
たったそれだけのことだ。
当然ながら、この「駐車場の需要予測の読みの甘さ」は、2007年の需要予測の段階から既に存在している。
その「読みの甘さ」が、とうとう駐車場を管理するブロンクス ・パーキング・デベロップメントの資金繰りとして顕在化するに至ったのが、2012年だった、それだけの話だ。
実際、「ヤンキースタジアムの駐車場の収益問題」が新聞ネタになったのは、2011年に次のような記事があるのを見てもわかるとおり、2009年に新ヤンキースタジアムが開場してほんのわずかしかたっていない時期には、既に問題になりつつあった。
記事(2011年):City to the rescue of Yankee Stadium garage fiasco; Lots could make way for affordable housing - NY Daily News
想定したほど駐車場需要がなかった(あるいは、減った)理由をハッキリ指摘している記事は今のところみあたらないが、おそらく「駐車場運営側が、ヤンキースタジアムに車で来る観客層の動向を読めていなかった」ことに理由があるだろうと推測される。
ヤンキースファンがスタジアムに公共交通機関を利用してやってくるようになった理由は、「安心してビールを飲みたいから」とか、「治安が悪いから夜の舗道なんて歩きたくないから」かもしれないし、「景気が悪いから、フォーブスのランキングで『D評価』になるほどバカ高いヤンキースタジアム周辺の駐車場代なんて、払いたくないから」かもしれない。
まぁ、理由はともかくとして、駐車場が供給過剰で、しかも、他のスタジアムより高い駐車料金で運営しておいて、アテが外れ、駐車場の収益が悪化している、そんなことまで「選手とチームのせい」にして記事を書く行為は、かなりどうかしているとしか言いようがない。
最初に挙げたRuppart Plazaの舗道に埋め込まれた記念プレートにしても、インターネット上で取り上げて話題にしているサイトは、ほとんどといっていいくらい、ない。
そのことでわかるのは、「旧ヤンキースタジアムの跡地利用は、けしてうまくいっていない」ということだ。(なぜ旧ヤンキースタジアムの跡地がその後どうなったか、知っている人が日本ではあまりに少ないのかも、それで十分説明がつく)
もし旧ヤンキースタジアムのせっかくのロケーションが、単に「駐車場からちょっと離れた新スタジアムに徒歩で歩いていくとき通るだけの『通路』として利用されている程度に過ぎない」としたら、跡地が十分活用しているとは、とても言い難い。
それに、ゲームが深夜に終わって、たとえ数分とはいえ、人気(ひとけ)の少ない「通路」を歩いていき、さらに、人気の少ない駐車場の内部を歩かなければならないとしたら、けして治安がいいといえないエリアでもあることだし、駐車場利用の頻度に強い影響があって不思議じゃない。
また、ブログ主は、これは単なる邪推だが、ヤンキースが最近「ヤンキースタジアムでサッカーをやる」なんて言い出した理由について、その理由が実は、野球そのものは多額の放映権料収入もあって黒字で、なにも問題ないが、「ヤンキースタジアムを市からの援助を得て作ったはいいが、駐車場需要を読み間違えて供給過剰になってしまい、かさみ続ける駐車場の赤字を埋めあわせるために、MLBのシーズンオフにスタジアムでサッカーを主催することで、スタジアム稼働日数を増やし、駐車場の稼働率を上げて、駐車場運営会社が市から借りている公債の返還にあてるためなんじゃないか?」などと思っているのだが、どうだろう。
ついでだから、関連することをもうちょっと書いておこう。
このプレートは、旧ヤンキースタジアム跡地に出来たHeritage Fieldという野球場の横にある "Ruppert Plaza" という舗道に埋め込まれている。
上の写真では四角形だが、これは写真がトリミングされているためで、実際には左の写真のごとく六角形の敷石に合わせたスノーフレークのようなデザインであり、旧スタジアムの歴史を彩った出来事のうち、特筆すべきイベントが厳選されてプレート化されている。ポール・サイモンが "Mrs. Ronbinson" を歌った1999年のイベントも、そのひとつだ。
要するに、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームに星形の映画スターのプレートが埋め込まれているのと、意味は同じ。記念碑的役割だ。
プレートの文章にYankee Clipperとあるのは、もちろん "Mrs. Robinso" の歌詞に出てくるジョー・ディマジオのニックネーム。また、このプレートがあるRuppert Plazaの "Ruppert" とは、これも書くまでもないが、ボストンからベーブ・ルースを獲得し、旧ヤンキースタジアムを作り、ヴェテランズ委員会の推薦を得て今年7月に野球殿堂入りが予定されている元ヤンキースオーナー、Jacob Rupperのことだ。
(写真キャプション:後列左から2人目、ボウタイをした人がジェイコブ・ルパート。手前に "Yankee Clipper" ジョー・ディマジオ)
Heritage Fieldは「3つの小さな野球場」。天然芝で、確かに気持ちのいいフィールドではあるが、それにしたって、まぁ、「草野球場」ではある。草野球場だからいけないというのではないが、せっかくのランドマークを他にもっと有効な活用法はなかったのかなと、つい思ってしまう。
Heritage Fieldの奥には、フットボール場を兼ねた陸上競技場(Joseph Yancey Track and Field)があるのだが、地下がRuppert Plaza Garageという駐車場になっている。
地図で確かめてもらいたいが、Heritage Fieldと陸上競技場の間の「プレートのある散歩道」が "Ruppert Plaza" で、そのすぐ隣の陸上競技場の地下にある駐車場が "Ruppert Plaza Garage" だ。
ネーミングが似ていて、非常にまぎらわしい。正直、どちらかをもっと違う名前にしたほうがいいと思う。
参考記事:Heritage Field Opens Near Yankee Stadium - NYTimes.com
アングルA
地下鉄4番線の高架になっている「161st.Yankee Stadium駅」のホーム上から西北西を見たアングル。ゲーム開催日にはホーム横のゲートから階段でスタジアムに続く道路に降りられる。左に見える小さい野球場が、旧ヤンキースタジアム跡地にできたHeritage Field。
ちなみに車で中央に見える道路の真ん中よりの車線を走って、立体交差部分を抜けていくと、左右の壁に野球のボールのレリーフを見ることができる。
アングルB
アングルAとは逆で、Ruppert Plaza側からHeritage Fieldを見るアングル。奥に見える黒っぽい高架が、地下鉄4番線ホーム。人の歩いている舗道をよく見ると、六角形のブロックのところどころにプレートが埋め込まれているのがわかる。
実は、今回書こうと思った本当の主旨は、ヤンキースタジアム新築以降の「駐車場の採算悪化問題」についてだ。
ちょっとこれを見てもらいたい。
上の図に明るい青色で示されているブロックがたくさんある。
「駐車場」だ。
旧スタジアムの周囲が青色だらけであることでわかるように、旧ヤンキースタジアムは周囲をぐるりと駐車場に取り囲まれたボールパークだった。空き地の少ない大都会のボールパークなのに、これだけの面積の駐車場が完備していて、しかも真横に地下鉄の駅があるのだから、ヤンキースタジアムはアクセス面では申し分ない。
実際、2009年に経済誌Forbesが発表したMLBの球場ランキングで新ヤンキースタジアムは、Accessibility、「交通アクセス」について「A評価」になっている。(総合順位:第7位)
ただ、(十分に確かめたわけではないが)Forbesが判定したAccessibilityとは、おそらく「公共交通機関を使った球場アクセスの良さ」という意味であって、「ヤンキースタジアムは、球場のすぐ隣に駐車場が腐るほどたくさんある」からアクセスが「A評価」になったわけではない、と思う。
というのも、Forbesの判定基準には、チケット代、おみやげ代などの Affordability(値ごろ感)という項目もあるのだが、そこに「駐車場料金」が項目として含まれているからだ。
おそらく駐車場の評価はアクセスの良さとしてではなく、主に駐車料金の値ごろ感で評価されていると思われる。ヤンキースタジアムのAffordabilityは「D評価」、つまり「とてもコストが高い」という評価になっていることからして、おそらく駐車場の料金についての評価は最悪に近いと思われる。
(ちなみに、Accessibilityが「C評価」なボールパークは、ドジャースタジアムやミルウォーキーのミラーパーク。球場ランキング上位球団で「アクセス」がC評価なのは、ミラーパークくらいしかない)
In Depth: America's Best Baseball Stadiums - Forbes.com
たしかに新ヤンキースタジアムは、駐車場に取り囲まれていた旧ヤンキースタジアムから、ワンブロックしか離れていないが、この「ほんのちょっとした距離」が、自家用車でスタジアムに来るような上客、つまり、地元の常連客に影響を与えた可能性がないとはいえない。(ただ、今のところそれを証拠立てる資料がみつからない)
ひとつだけ言えることは、「これだけ「あり余るほど」用意されているヤンキースタジアム周辺の駐車場が、稼働率が非常に悪く、収益が非常に悪化している」ということだ。
この「駐車場収益の悪化」については、ヤンキースの観客減少と結びつけたこんな2012年10月の低レベルな記事があるのだが、まぁ言いがかりも甚だしい(笑)
記事:資金繰りに苦しむヤンキースの駐車場運営事業体−観客減少で - Bloomberg
上の記事中に「ホームゲームの平均観客数は今年4万3691人と、昨年の4万5107人から減っている」とあるわけだが、たかだか1試合あたり1000人程度減ったくらいで、この記者が書いているような「2007年当時は(駐車場稼働率を)88%と想定していた」のに、「(実際の)駐車場施設の平均利用率は43%だった」なんて「ゆゆしき事態」が、起こるわけがない(笑)
もしヤンキースの観客が「半減」した、というなら、駐車場利用者数が「想定の半分以下だった」というのも理解できるが、観客数がそこまで激減するなんてことは、そもそもありえない。
要は、単純な話で
「スタジアム周辺の駐車場が
需要に比べてあまりにも多すぎる上に、
料金が馬鹿高い」、
たったそれだけのことだ。
当然ながら、この「駐車場の需要予測の読みの甘さ」は、2007年の需要予測の段階から既に存在している。
その「読みの甘さ」が、とうとう駐車場を管理するブロンクス ・パーキング・デベロップメントの資金繰りとして顕在化するに至ったのが、2012年だった、それだけの話だ。
実際、「ヤンキースタジアムの駐車場の収益問題」が新聞ネタになったのは、2011年に次のような記事があるのを見てもわかるとおり、2009年に新ヤンキースタジアムが開場してほんのわずかしかたっていない時期には、既に問題になりつつあった。
記事(2011年):City to the rescue of Yankee Stadium garage fiasco; Lots could make way for affordable housing - NY Daily News
想定したほど駐車場需要がなかった(あるいは、減った)理由をハッキリ指摘している記事は今のところみあたらないが、おそらく「駐車場運営側が、ヤンキースタジアムに車で来る観客層の動向を読めていなかった」ことに理由があるだろうと推測される。
ヤンキースファンがスタジアムに公共交通機関を利用してやってくるようになった理由は、「安心してビールを飲みたいから」とか、「治安が悪いから夜の舗道なんて歩きたくないから」かもしれないし、「景気が悪いから、フォーブスのランキングで『D評価』になるほどバカ高いヤンキースタジアム周辺の駐車場代なんて、払いたくないから」かもしれない。
まぁ、理由はともかくとして、駐車場が供給過剰で、しかも、他のスタジアムより高い駐車料金で運営しておいて、アテが外れ、駐車場の収益が悪化している、そんなことまで「選手とチームのせい」にして記事を書く行為は、かなりどうかしているとしか言いようがない。
最初に挙げたRuppart Plazaの舗道に埋め込まれた記念プレートにしても、インターネット上で取り上げて話題にしているサイトは、ほとんどといっていいくらい、ない。
そのことでわかるのは、「旧ヤンキースタジアムの跡地利用は、けしてうまくいっていない」ということだ。(なぜ旧ヤンキースタジアムの跡地がその後どうなったか、知っている人が日本ではあまりに少ないのかも、それで十分説明がつく)
もし旧ヤンキースタジアムのせっかくのロケーションが、単に「駐車場からちょっと離れた新スタジアムに徒歩で歩いていくとき通るだけの『通路』として利用されている程度に過ぎない」としたら、跡地が十分活用しているとは、とても言い難い。
それに、ゲームが深夜に終わって、たとえ数分とはいえ、人気(ひとけ)の少ない「通路」を歩いていき、さらに、人気の少ない駐車場の内部を歩かなければならないとしたら、けして治安がいいといえないエリアでもあることだし、駐車場利用の頻度に強い影響があって不思議じゃない。
また、ブログ主は、これは単なる邪推だが、ヤンキースが最近「ヤンキースタジアムでサッカーをやる」なんて言い出した理由について、その理由が実は、野球そのものは多額の放映権料収入もあって黒字で、なにも問題ないが、「ヤンキースタジアムを市からの援助を得て作ったはいいが、駐車場需要を読み間違えて供給過剰になってしまい、かさみ続ける駐車場の赤字を埋めあわせるために、MLBのシーズンオフにスタジアムでサッカーを主催することで、スタジアム稼働日数を増やし、駐車場の稼働率を上げて、駐車場運営会社が市から借りている公債の返還にあてるためなんじゃないか?」などと思っているのだが、どうだろう。