June 14, 2013

ヤンキースが4月末にメジャーに上げてきた新人ピッチャー、ヴィダル・ヌーニョは、そこそこいい球を投げるピッチャーだなとか思って見ていたが、すぐに股関節の故障でDL入りしてしまった。これは下の写真で明らかなように、ピッチングフォームそのものに「欠陥」というか「無理」があるためだ。


理屈より、比較したほうが早い。同じ左腕で、身体の左右のバランスのとれた非常に綺麗なフォームで投げるドジャースの好投手、クレイトン・カーショーの写真を並べてみた。
このブログで松坂やダルビッシュについて何度も書いてきたことだが、「つま先の向き」を見てもらいたい。
参考記事:Damejima's HARDBALL:ピッチャーの投球フォーム(日米比較)

ヌーニョの右足のつま先が完全にファースト側を向いてしまっている」ことでわかるように、ヌーニョは下半身がファースト側に向いたまま、ホームプレートに向かって腕を振っているから、踏み出した右足に加わる「ねじれ」が、投げるたびに股関節を直撃する。

対してカーショーのフォームは、「全身が伸びやかにホームプレート方向にまっすぐ向いていて、どこにも無理がない」。

クドクド説明するまでもない。
ヌーニョのフォームで股関節に負担がかからないわけがない。

ヴィダル・ヌーニョの歪んだピッチングフォーム

クレイトン・カーショーのピッチングフォーム


ヌーニョは2009年のドラフト48位(全体1445位)でクリーブランドに指名され、2011年3月にリリース。同年6月にヤンキースに拾われている。
まぁ、ドラフト順位が順位だし、コーチに助言してもらう機会もほとんどないまま現在に至っているのかもしれないが、それにしたって、この「できそこないのフォーム」のまま投げさせたのでは、すぐに壊れてしまう。

別にヤンキースのマイナーのピッチングスタッフを批判する意味で書いているのではない。単に、せっかく野球という素晴らしいスポーツでプロになれる才能に恵まれたのだし、せっかくの才能を故障でフイにしないようにしてもらいたいと願うから書くだけだ。


もちろん、あらゆるピッチャーがクレイトン・カーショーのようなフォームで投げなければいけない、などと、堅苦しいことを言うつもりはない。むしろ、それぞれに個性的なフォームで投げるほうがいい。

だが、ヌーニョの場合、「個性的」なのではなくて、単に「おかしなフォーム」「未完成なフォーム」なわけだから、故障する前に誰かが矯正してやらなくてはならない。
若いうちから「ほっといても活躍できる」のは、ほんの一握りの天性に恵まれた選手だけでしかない。そうした「天才たち」を除けば、シアトルがメジャーに上げてきたマイク・ズニーノじゃないが、きちんと指導も育成もしないまま、メジャーでゲームだけ経験させれば使い物になるというものでもない。

ちょっと使ってみました。壊れました。バイバイ。
それじゃ、寂しすぎる。


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