April 05, 2014



New York Yankees at Toronto Blue Jays - April 4, 2014 | MLB.com Classic

1点ビハインドで迎えた田中将初先発ゲームの3回表、イチローの内野ゴロは明らかに「セーフ」で内野安打のはずだったが、1塁塁審のDana DeMuthの判定は「アウト」。

ここで監督ジョー・ジラルディが「チャレンジ」して、「セーフ」をもぎとったとたんに次のバッターの新人ソラルテに2点タイムリー・ツーベースが出て、ヤンキースが序盤に押されていたトロント戦の主導権を奪い返した。
MLB Instant Replay Review 029, 031: Dana DeMuth (01, 02) | Close Call Sports & Umpire Ejection Fantasy League


その後、ヤンキースがリードのまま8回表になって、ジャコビー・エルズベリーが打ったピッチャー・ライナーの1塁でのクロスプレー判定で、ジラルディは再びアンパイアのところに抗議に行き、そのままアンパイアが、「この試合2度目のInstant Replayによる判定」を行ったのだが、この2度目のビデオ判定は、「1度目が成功したから、2度目のチャレンジができた」わけではない




既に記事に書いておいたことだが、今シーズンから始まったExpanded Replay(ホームランだけでなく、他のさまざまなプレーに拡大されたインスタント・リプレイによるビデオ判定システム)のレギュレーションにおいては「7イニング以降には、両軍監督にチャレンジする権利はない」のだ。
「1度目のチャレンジが成功すれば、2度目もチャレンジできる(3度目はない)」のは確かだが、同時に、「7回以降は両軍監督にチャレンジする権利はない」ことを、大半のメディアとファンが忘れている。


では、なぜ「8回表にビデオ判定を行った」かといえば、あくまで「審判団が必要だと認めた」からであって、「ヤンキース側の2度目のチャレンジ」ではない。
そもそもジラルディがアンパイアのところに行った理由も、判定への抗議のためでって、その抗議によってアンパイアが「自主的判断」でビデオ判定を行うよう促したいという強い意図はあったにしても、だからといって「7回を過ぎているのに、2度目のチャレンジができる」わけではない。
2014年4月3日、今年から拡張されたMLBのインスタント・リプレイ。いまだによく周知されていないレギュレーションのまとめと、4つのMLB記録から明らかになりつつある「1塁塁審の問題」。 | Damejima's HARDBALL

1塁でのクロスプレーの多いイチローだが、近年では明らかに「セーフ」のケースで「アウト」と判定されるケースも増えていただけに、イチローにとっては、このExpanded Replayの多用は「ヒットの増加」を意味するものになりそうだ。


初先発した田中将だが、なんでもこの100年でヤンキースの新人投手が先発デビュー戦で8三振以上奪ったのは、1997年の伊良部投手(9奪三振)以来、2人目らしい。
まぁ、奪三振数はともかく、ヤンキースの新キャッチャーブライアン・マッキャンとの呼吸がイマイチ噛み合ってないことが露呈したことや、マッキャンのサイン通り投げているとスプリットばかりになってしまって配球が単調になり、抜けたスプリットの出現率が高くなることなど、たくさんの課題が見つかったゲームだったといえる。

マーク・テシェイラの故障、観客の乱入、2度のビデオ判定と、いろいろあったゲームだが、まぁ、田中の球については、良くも悪くも「想定内」の感じで、特に驚きはない。何度も書いてきたように、「ストレートとスプリットだけで押していくピッチング」では、遠からず行き詰ると思う。



蛇足だが、1塁ランナーのイチローが、牽制悪送球で三塁を狙ってタッチアウトになった場面があった。
あれはヤンキースのサード・コーチャーが手を回したりするから、ああミスが起こることになるのであって、イチローにまったく非はない。(下記の動画でも、実況アナが "Ichiro takes a look at third-base coach, he is giving him a wave" 「イチローがチラっとサードベースコーチを見たっ、コーチは腕を回している!」とリアルタイムで証言している)



ヤンキースのサード・コーチャーは、壊れた信号機として地元ヤンキースファンに有名なロブ・トムソン(Rob Thomson)だ。

2012年にも一度記事にしたことがあるが、ああいう「ランナーからボールの処理の遅れが見えないケース」で次の塁を狙うかどうかの判断は、ランナーのイチローではなくて、サード・コーチャーが判断してランナーに指示する。


2012年のポストシーズンのディヴィジョンシリーズで、「完全にアウトのタイミング」でホームに突入したイチローが、ボルチモアのキャッチャー、マット・ウィータースの2度のタッチを絶妙にかいくぐって奇跡的に生還した「マトリクス・スライド」があった。
だが、あの奇跡的なプレーが生まれた理由も、元を正せば原因は同じサード・コーチャー、ロブ・トムソンであって、どうみてもホーム突入は無理なのに、トムソンが腕をグルグル回し、イチローにホーム突入を指示したからだ。
2012年10月9日、2012オクトーバー・ブック 『マトリクス・スライド』。ついに揃った 『イチロー 三種の神器』。 | Damejima's HARDBALL



2012年10月8日 イチロー『マトリクス・スライド』 位置解説







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