July 09, 2014

試合をひっくり返した2ランを打ったのは、ヤンキースから鳴り物入りでクリーブランドに移ったのはいいが、打率1割台と、打撃絶不調に泣くニック・スウィッシャーだった(笑)
試合後に、「(田中将大とは)初対戦だし、ビデオで研究したら、追い込んでから変化球でしとめるのが好きみたいね」とコメントしたと、日本のメディアの記事にある。


この試合中にツイートしたことをあらためて振り返ってみる。

まず、以下の3つのツイートだが、これらはすべて「クリーブランドの逆転が実現する前のツイート」だ。明らかに、クリーブランド打線は何かを執拗に狙ってきていた

そして、その「何か」とは、主に「田中将大のスプリット」だったと思う。

ゲームが終わってだいぶ経ってから考えると、クリーブランドが「田中将大がスプリットを投げるときのクセ」を完全に見抜いていたとまで断言できかどうかは、いまのところ保留しておくにしても、少なくとも正直者のニック・スウィッシャーが手の内を明かしてくれたように、クリーブランド打線は「田中将大がスプリットを投げる典型的なカウントのパターン」は把握できていた、とみるべきだろう。
でなければ、これまであれだけMLBの打者をキリキリ舞いさせてきたスプリット(これは彼の生命線でもある変化球だ)に限ってフルスイングしてくるようなマネができるとも思えない。









「クリーブランド打線は、田中のスプリットを狙い打ちにきている」という「予感」は、その後「確信」に変わることになった。






その「仕上げ」にあたる「事件」が、マイケル・ブラントリーに「アウトコース低めのスプリット」を狙い打たれたタイムリー・ツーベースだった。

こうなると、もう間違いない。「アウトコース低めのスプリット」をレフト線にタイムリーの長打を打たれる、なんてことは、この球が先発投手としての生命線のひとつである田中将大にとっては、間違いなく「事件」だ。



あとは、スプリットに対する自信が揺らいでしまい、スライダーで逃げようしたところを、チゼンホールにシングルヒットされ、同じくスライダーをニック・スウィッシャーにスタンドに放り込まれることになる。
これでスプリットを失い、スライダーも打たれた田中は、茫然自失状態になってしまい、自分の投げるべき球、投げるべきコースを見失ったまま、ストレートをど真ん中に置きにいってしまい、マイケル・ブラントリーに追い打ちのホームランを浴びることになった。




まさに、このゲームこそ、田中将大が「MLBで長くやっていくとは、どういうことなのか」を考えるべきゲームになったと思う。







「7月になるまでスカウティングというものがあまり活用されない理由」は、ハッキリしたことまではわからないが、MLBでポストシーズンに出られそうなチームと、そうでないチームが、ハッキリ色分けされるのが、7月という季節なのだということがあるのは、おそらく間違いないと思う。

この季節、首位争いをしていて、秋のポストシーズンに高い確率で出られそうなチームは、他から選手をさらに買い集める、つまり、BUYの側に立つ。
そして、既に下位に沈み、ポストシーズン進出の望みを断たれているチームは、チーム解体に走り、選手を売る、つまり、SELLの側に立つ。
こうした「BUY or SELL」の図式がハッキリする、つまり、自分のチームがポストシーズンに向けてカネを使う意味があるかどうか、まだ決まらない前に、MLB球団が大金を払ってまでして外部の分析専門会社からスカウティング、つまり、今シーズンの分析データを買ったりしないだろう、というのが、ブログ主の「読み」である。(もちろん、今シーズンのデータを分析するのに一定の時間がかかるということもあるし、また、スカウティング会社がデータを夏に販売するという記事をどこかで読んだ記憶もある)

それは、7月になる前の打者の行き当たりばったりのバッティングぶりからして、「MLBでは7月になるまでは、それほどスカウティングがはっきりと活用されてはいない」と感じる理由のひとつでもある。


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