November 26, 2014



ステロイド時代がタテマエとしては終わり(実際には終わってない。ライアン・ブラウンを見ればわかる)、ワールドシリーズが「1年おきに、サンフランシスコ・ジャイアンツとセントルイス・カージナルスが優勝するためのシリーズ」になってずいぶんと年月が過ぎたが、この5年間、この2チームをはじめ、ナ・リーグ有力チームから、ア・リーグ、特に東地区に高額な長期契約で移籍した選手たちを数えあげてみたことがあるだろうか?(笑)

ラッセル・マーティン LAD→NYY(2011)→PIT→TOR(2015)
エイドリアン・ゴンザレス SDP → BOS(2011)→ LAD
アルバート・プーホールズ STL → LAA(2012)
プリンス・フィルダー MIL → DET(2012)→ TEX
カルロス・ベルトラン STL → NYY(2014)
ブライアン・マッキャン ATL → NYY(2014)
Shin-Soo Choo CIN → TEX(2014)
パブロ・サンドバル SFG → BOS(2015)
ハンリー・ラミレス LAD → BOS(2015)

太字ア・リーグ東地区に移籍した選手
赤色をつけたのは、成績の酷い年

いやはや。酷いもんだ(笑)

これだけ多くのナ・リーグの有力選手たちが、ア・リーグ、特に東地区に移籍した(加えて彼らは日本や中米で選手をあさってもきた)というのに、この5年間というもの、ワールドシリーズの主導権は常にナ・リーグ、サンフランシスコ・ジャイアンツとセントルイス・カージナルスに握られてきたのだ。

最近のア・リーグ、特に東地区、とりわけヤンキースのマネジメントが、どれほど迷走してきたことか。いい加減、自分たちのやってきたことの「失敗」くらい認められないのかね、と言いたくなる。
1958年にドジャースとジャイアンツがニューヨークから西海岸に移転して半世紀以上が経つわけだが、もし「フリーエージェント」というシステムと、ドラフト外の獲得、そして「ありあまるカネ」がなかったら、2010年代のア・リーグ東地区はとっくの昔に日陰の隅に追いやられていただろう。


例えば、温かい料理を冷めて台無しにしてしまってから客に出す「下手クソな料理人」、ヤンキース監督ジョー・ジラルディだ。彼を見ていると「選手操縦の下手さ」がよくわかる。
たとえイチローの調子が上がってヒートアップしていようと、「左投手を打てるのは右打者」などという根拠のない古い野球常識にとらわれて、左投手先発ゲームで起用しようとせず、1試合おきに起用するような意味のないことを繰り返して、打者としての調子を「冷やして」しまう。
参考データ2013年9月9日、イチローのバッティングを常に「冷やし」続けてきたジョー・ジラルディの不合理な起用ぶりを、この際だから図に起こしてみた。 | Damejima's HARDBALL
なのに、大金を払って獲得した選手は、払った金がもったいないとばかりに、ダメなのがわかっていても、しつこく起用し続ける。
また、そういう「怪我もち選手」に限って、ブライアン・キャッシュマンが、ところかまわず大金払って獲得してきてしまう(笑)

まったくもって成金の悲しい性(さが)としか言いようが無い。

チーム総得点とチーム総失点の差が小さいのに、勝利数が負け数より多いという、たったそれだけの理由にもならない理由で、ジョー・ジラルディは監督として有能だとか、わけのわからないことを言っている人を見たことがあるが(笑)、2014ヤンキースの貯金6は、「ひとりで13勝5敗と8つもの貯金を作った、田中将の貯金」を減らしながらもかろうじて維持した、たったそれだけの話だ。
もしも田中将が貯金8を作らなかったら、2014ヤンキースの貯金は総得点と総失点の差からはじきだされるデータ(=Baseball ReferenceでいうPythagorean W-Lなどのこと)どおりのレンジ、つまり「負け越し」「マイナス」に終わって、順位ももっと下だったはずだ。優秀だったのは田中将であって、ジラルディではない。

あれだけの予算を使っても、無能なGMキャッシュマンが「打てないくせに、怪我ばかりする野手」ばかり集めてきてしまい、チームの得点力は上昇しなかったにもかかわらず、提灯持ちメディア代表のニューヨーク・ポストなどは、御用聞きライターのひとり、Ken Davidoffが、「怪我がちなマーク・テシェイラのバックアップ一塁手がきちんと用意できなかったのは、イチローがロスターを占めていたせいだ」などと、とんでもなく的外れな、いいががり記事を書いたりしている(笑)
A-Rod can cause same first-base problem that Ichiro did | New York Post
体がもともと弱いのか、準備運動が足りないのか、アナボリック・ステロイドの副作用なのかしらないが、法外なサラリーをもらっているマーク・テシェイラが怪我がちなのは、マーク・テシェイラ自身のせいであり、そういう怪我もちなのがわかっている選手に大金を払う契約をしながら、バックアップの内野手を準備しないままシーズンインするのは、もちろんGMブライアン・キャッシュマンのせいなのに、記事には、テシェイラのフィジカルの弱さやキャッシュマンの無能さを批判するどころか、キャッシュマンのキャの字すらすら出てこないのだから、おそれいる(笑)


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