November 28, 2014

割と真剣に、MLBはそろそろこういうルールを作るべきだろうと思っている。競争原理の導入というやつだ(笑)
地区最下位を5シーズン経験したGMは、問答無用にクビ
(別に4シーズンでも、6シーズンでもいい)

そういう無能なGMを「2人続けて」雇ったオーナーがいたら、
そのオーナーも問答無用で交代


2014シーズン地区優勝したドジャースが、新たにコンサルティング会社出身のGMを雇った。これはちょっとした驚きだった。MLBの風向きが少し変わったのかもしれない、とまで思ったほどだ(笑)

というのも、
これまでのMLBでは、「ジェネラル・マネージャーの責任を問うスピード」があまりにも遅すぎることが原因で、チーム側(それは同時にファンの側でもある)が致命傷を負うことが、当然のように行われ続けてきたからだ。

これまでは、地区優勝のような「結果」さえ出していれば、たとえ優勝にたどりつくための「方法」があまりに劣悪であっても、(よほどの内紛でもないかぎり)GMがクビにされるようなことはなかった。
それどころか、長期にわたって結果を出せていない能無しGMであっても、すぐクビになることはよほどのことがない限り、無い。たいていの場合は、チームが「取り返しのつかない致命傷を負う」まで、たとえ劣悪なGMであってもチャンスが与えられ続けてきた。
それどころか、ジャック・ズレンシック(シアトル・マリナーズ)やブライアン・キャッシュマン(ニューヨーク・ヤンキース)のように、チームが致命傷を通り越し、「既におまえは死んでいる by ケンシロー」状態に至っているのに、そのGMとの契約をさらに延長し、チャンスを与えるチームすらあるのである(笑)(日本のことわざに「盗人に追い銭」という言葉がある)

近年のドジャースが使った予算とその投資結果をみれば、地区優勝したとはいいながら、その投資があまりに非効率だったことは、MLBファンなら誰でもわかっていた。
だから、ドジャースが今回「たとえ地区優勝したGMでも、手法が酷ければクビにする」という「新たな選択肢」をクリエイトしてくれたことには、その結果が吉とでるかどうかはともかく、決断そのものに心から拍手を送りたい。


それにしても、あくまで想像だが、ドジャース以外のチームでも、またMLB機構のありとあらゆる場所で、「野球以外の畑の出身者」がますます増加していることは、たぶん間違いない。

特に根拠となる記事や資料を発見したわけではないが、そうした「野球をよくわからないまま、野球界に入った人々」の「不可解なお買い物ビヘビア」を助長しているのが、「セイバーメトリクスなどのデータ数値を、十分な検討も経ないで、単純適用することによる、あまりにもお粗末な選手評価」である可能性は高いと、ブログ主はいつも思っている。

もちろん野球にとって「数字」が便利で不可欠な存在になっているのは確かだが、OPSというデタラメな数字や、パークファクターの未熟さ、守備補正のデタラメさなどのデタラメさ、未成熟さを見てもわかる通り、データ分析手法そのものが十分成熟しているとは、お世辞にもいえない。

にもかかわらず、「野球を知らない責任者」、あるいは、「数字がもともと苦手なくせに、データ野球に手を出して失敗した責任者」にとっては、「数字」があらゆる行動の「ものさし」になるどころか、あらゆることを数字で決めがちなのではないか、と想像する。

つまり、数字「だけ」が彼らの「売買の基準」であり、さらには「数字が、自分たちの売買の意味を、チームの投資家たちにプレゼンするためのツール」であるのはもちろん、「「数字」を、自分の過去の買い物(売り物)の正しさを正当化するための言い訳ツール」にもしているのではないか、と思うのだ。

どうしても誤魔化したい失敗を犯したとき、人はやたらと頭を下げたり、むしろふんぞり返ったり、いろいろな対処をするものだが、近年のトレンドが「数字とグラフを駆使して、自分の失敗を言い訳しまくること」なのは、リーマンショックを経験して以降、もはや誰でもわかっている。


上は、セイバーメトリクスの流行とともにMLBライターのひとりになったRob Neyerのツイートだ。
彼はこのツイートで、イチローがこれまでヤンキース移籍後も含めて左投手を問題なく打ちこなしてきたという基本データさえ見ずに、自分の「臆断」だけで「イチローには右投手専門の代打くらいの価値しかない」と断定している。

ブログ主はこれを見て「おまえは左右病患者ジョー・ジラルディか?(笑)」と即座に笑い飛ばしたわけだが、ファンならずとも「おいおい・・何言ってんの」と笑われるような幼稚なレベルの話を、データ派と目されてきたライターが公然と断言してもらっては困る。
Rob Neyerはかつて「数字という流行」にのっかってメディア入りしたデータ派の書き手だった人だが、Twitterやブログ記事から眺める限り、彼はこの数年、到底彼の得意分野とは言えない野球以外のジャンルに手を出し、迷走を繰り返し、自分の活躍の場を自分から狭め、なおかつ、筆力を衰えさせてきた。近年彼がデータを駆使して凡人の気づかない視点を独自に発掘する姿など、見たことがない。
そうした自分自身の近年の「迷走」と「衰え」に無自覚なまま、根拠の無い、しかも平凡な批判を羅列する行為は、このうえなく迷惑だ。


Rob Neyerのような古株のデータ派ライターの「衰えぶり」「干されぶり」から察するに、「データに強いというだけで、メディアで大きな顔ができた時代」はようやく「終わった」のだろう。
ただしそれは、データ派の居場所が限定されたという意味ではまったくないだろう。むしろ、活躍場所がメディア、アナリスト、エヴァンジェリストといった「野球の周辺部」に限定されていた時代が終わって、いまやGMや球団経営そのものといった「野球のコア」にまで活躍場所が拡大したと考えるべきに違いない。


データに強い人間が増えるそのものはもちろん「いいこと」だ。
だが、哀しいことに、人間はいちど手に入れた「権威」を手放そうとはしない。また人間は、「失敗」を認めようとしない動物であり、さらには「衰え」を認めたがらない動物でもある。そして、データ上で眺めるのと、実際に金を動かすのとでは、かかってくるプレッシャーは別次元になる。

たとえデータ・エリートの出身だろうと、自分がそれまで動かしたことのない大金を投資する恐怖に押しつぶされ、こわごわ大金を投じては失敗を繰り返し、失敗した投資をデータによるプレゼンで投資家に言い訳しまくり、地位を守ろうとする人間が登場するに終わるならば、これまでのMLBの「温室的なGMの扱い」と、どこも、なにも、変わりない。

「データに強いこと」を「自分を売りこむためのセールスポイント」として使った後は、プロスポーツの発展に貢献するどころか、泣かず飛ばずの成績で、それでもGMという地位にしがみついて、結局はチームの不振を法外な大金でFA選手を獲得してくる程度のことで解決しようとするなら、彼らの得意分野である「数字」は、「結局、自分を売り出したのみで、中身なしに終わった、数字という名のステロイド」に過ぎない、ということになる。


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