February 19, 2015

コミッショナーがバド・セリグから、ニューヨーク生まれでヤンキースファンのロブ・マンフレッド(Rob Manfred)に変わってから、いろいろとMLBは雲行きがあやしい。

バリー・ボンズ、ジェイソン・ジオンビーなどのステロイダーの復権を意図した記事の氾濫。永久追放中のピート・ローズの復権と殿堂入りの噂。そして、ヤンキースにおける、ステロイダー、アンディ・ペティットの背番号の永久欠番。同じくヤンキースで大金を積んで口封じをはかった挙句に食らった長期の処罰から復帰する3000本安打目前のステロイダー、アレックス・ロドリゲスのファンに対する見え透いた謝罪。


もしステロイダーと永久追放者の名誉回復が強引に達成され、その一方で、クリーンなプレーによって殿堂入りを控えたイチローをあれほどぞんざいに扱った失礼きわまりないヤンキースがこれからもデカいツラし続けるようであれば、遠慮なくMLBなどクソミソにけなして、それから捨てさせてもらうつもりだ。


さて、マンフレッドがコミッショナーになるためには、オーナー会議での「30球団の4分の3の賛成」、つまり、「23票以上の賛成」が必要だった。

この投票の経緯についてだが、日本のメディアの報道には、「1回目の投票で23票に1票届かなかったものの、2回目では満票を集めた」(ソース:セリグ氏の後継者にマンフレッド氏、MLB次期コミッショナー:AFPBB News)などと、あたかもマンフレッドが円満かつ満場一致で選ばれたかのように報道したメディアがあったりする。

嘘こいてんじゃねぇよ、バカヤローと、まずは言っておきたい。ESPNとか英語サイトを見るといい。


第1回投票におけるマンフレッドの得票数= 20票

英語メディアで、上に挙げた日本のメディアのように「第1回投票が1票だけ足りない22票だった」と書いているサイトなど、自分は見たことがない。マンフレッドの新コミッショナー就任を小躍りして喜んだはずのNY Postですら、最初は「賛成20 対 反対10」だったと書いている。

CBSのJon Heymanによれば、最初から明確にマンフレッドのコミッショナー就任に反対していたのは、以下の7球団。CWS、TOR、OAK、LAA、MIL、ARI、BOS、CIN
中でも、ESPNの記事によるとホワイトソックスオーナー、ジェリー・ラインズドルフ(Jerry Reinsdorf)と、ブルージェイズ社長ポール・ビーストン(Paul Beeston)の2人が猛烈な反対をしたようだ。

この他、以下に書いた2回目以降の投票経緯から察するに、CWS以下の7球団以外にも、MIL、TB、WASがマンフレッド就任に反対票を投じたとみられる。


第2回投票 21票
第3回投票 22票
第1回投票で決まらなかったことから、ローマ法王を選ぶコンクラーヴェのごとく、再投票が続けられた。そのプロセスで、MIL (Mark Attanasio)、TB (Stuart Sternberg)の2チームが賛成に転じたことが、ESPNなど複数メディアによって記されている。(「第2回投票で、MILが賛成に転じた」としているメディアがいくつかあることから、第3回投票で1票増えた賛成票を投じたのは「TB」ということになる)
Rob Manfred voted next MLB commissioner - ESPN


第6回投票 23票
それが何回目の投票だったか、正確な話はともかくとして、マンフレッドのコミッショナー就任を決定づけた「23票目の賛成票」を投じた球団が、「WAS」であることは、ESPNはじめ複数のメディアが書いている。


どういう理由で、事実とは異なる「2度目の投票でマンフレッドが満票で選ばれた」などと虚偽の報道をするのか知らないが、そういう「世論操作」じみた行為は、メディアとして「訂正記事の掲出と、公式の謝罪が必要なレベル」とブログ主は考える。


それにしても、ブログ主が是非知りたいと思うのは、CWSやTORがマンフレッド就任に強硬に反対した「理由」だ。何の理由もなく彼らが強硬な態度をとるとは思えない。こういう情報を発掘してこそ、スポーツメディアが「ジャーナリズム」として成り立つのではないかと思うが、日本のスポーツメディアには何も期待していないので、どこか英語メディアで取り組んでみてもらいたいものだ。


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