June 14, 2016









参考までに、上の最後のツイートでいう「落合が1999年に喝破」というのをご存じない人のために、Youtubeのリンクを挙げておこう。




落合博満は、「渡米前の」イチローとの対談において、「イチローに匹敵するような打者は、今のアメリカにはいない」という意味の断言をしている。

この「落合の断言」は後日、「渡米直後の」イチローが、MLBで通用するとか、しないどころの騒ぎではなく、渡米1年目にして新人王、首位打者、盗塁王、シルバースラッガー賞、ゴールドグラブ賞、リーグMVPに輝いた事実によって、文字通り「証明」されることになった。
イチローはさらにその後、10年連続して200安打、ゴールドグラブ、オールスター出場などを継続したわけだが、その「継続」は2001年の成績が「フロック」ではないどころか、むしろ「実力どおりの結果」だったことを証明した。


つまり、ブログ主が言いたいのは、
イチローの「野球の実力」が、「渡米前」の時点で既に、MLBの平均レベルをはるかに凌駕した高いレベルにあったことは、火をみるより明らかだ
ということであり、なおかつ、
このことは当時、わかる人にはとっくにわかっていた
ということだ。


賭博で永久追放になった元・選手が、「日本の野球なんて、しょせんメジャーのマイナー程度のレベルじゃん」と自分勝手に思うのは、個人の自由で、別にそれを止めさせようとはまったく思わない。

だが、もしピート・ローズと、その同調者が、「渡米前のイチローの実力は、しょせんMLBのマイナーレベルだったから、カウントに値しない」などと事実に反する発言をする、これからもしたい、のだとしたら、その議論は根本的に間違いであり、今後ともそうした暴論を許すわけにはいかない。


「渡米前のイチローがどういうレベルにあったかという議論」と、「日本の野球がMLBと比較してどのくらいのレベルにあるかという議論」は、まったく次元の違う議論なのだ。

にもかかわらず、これら2つの、次元の異なる議論を故意に混ぜて議論することによって、イチローの記録の意味や重さをこきおろすツールにするような行為は、アンフェアであり、また、スポーツマンシップに反する。


ちなみに、かつてCut4が「イチローがもし最初からMLBでデビューしていたら何本ヒットを打てるか」を試算して、「2014年終了時点で3504本」だのなんだのと予想したわけだが、ブログ主は「まるで予測になってない。馬鹿なこと、言うな。」としか思わない。

日本で1200本もヒットを打った人間が、MLBデビューで数百本のヒットで終わているはずもない。


計算を間違える原因は簡単だ。
Cut4の計算した「3504本」などという数字が「まったく科学的に根拠のない設定で計算した、なんの根拠もないデタラメ」からだ。

Cut4がやった「計算」というのは、シアトルマリナーズの1995年ドラフト1位指名選手だったプエルト・リコ出身の外野手ホセ・クルーズ・ジュニア(Jose Cruz)を「仮想イチロー」に見立てて「1990年代にMLBデビューしたイチローの、2000年までのヒット本数を計算する」という、まるで根拠のない手法だ。

よくこんな無礼な試みをするものだ。

なぜなら、以下のデータで明らかなように、ホセ・クルーズとイチローは、タイプがまったく違う選手だからだ。そして、選手としての「格」も「レベル」もまったく違うし、活躍の長さもまったく違う。
どこをどうすると、低打率のフリースインガーを、レジェンドクラスのコンタクトヒッターになぞらえられるというのだ。馬鹿げている。
Jose Cruz Statistics and History | Baseball-Reference.com

ホセ・クルーズ・ジュニアとイチローの違い

●ホセ・クルーズは大卒。イチローは高卒。
●ホセ・クルーズは1997年にようやくメジャーデビュー。イチローは1992年NPBデビューで、高卒3年後の「1994年」には既に打率.385を記録して首位打者
●ホセ・クルーズはメジャーデビュー後、数年の打撃成績だけがよかっただけのジャーニーマンで一発屋。イチローは将来の殿堂入りが約束されたレジェンドで打てて、守れて、走れる万能選手
●ホセ・クルーズは、シーズン100三振を5年連続で記録しているフリースインガーで、ホームラン20本前後(好調時)の中距離ヒッター。イチローは、1番打者で典型的なコンタクトヒッター


イチローは、なんと高卒3年後の「1994年」に打率.385を記録して首位打者になっている大打者だ。
にもかかわらずCut4は、仮想イチローのMLBデビュー年について、「もしイチローが最初からMLBデビューしていたら、ホセ・クルーズがデビューした1997年にメジャーデビューし、2000年まで、3シーズンちょっとのメジャーキャリアを積んでいたはず」だのとくだらない予測をしているのだから、笑ってしまう。

こんなの、何の根拠もない。

実際、仮想ではない現実の野球では、大卒ジャーニーマン、ホセ・クルーズのMLBデビューが1997年であるのに対して、高卒レジェンドのイチローの1軍デビューは1992年であり、イチローのほうが「5年も」デビューが早く、活躍の開始年齢もイチローのほうがずっと早い
こうした「大差」をまったく考慮せずに、Cut4は、1994年には打率.385を打っている実力の持ち主が、「1997年までマイナーでくすぶって、メジャーデビューを待つ」だのと間違った設定をして、2000年までのヒットの本数を予測した「つもり」になっているのだ。

そんな「馬鹿な予測」に
信憑性など、あるわけがない。


過去に3000安打関連記事でも書いたことだが、タイ・カッブが18歳デビューであるように、3000安打達成者の多くは、20代前半どころか、18とか19、20歳あたりでメジャーデビューしているのである。それくらい、3000安打とは、「デビュー当初から選ばれた選手のみがトライできる、偉大な記録」であり、言いかえれば、「若い頃から数字を積み上げ始めなければ、間に合わない」、「途方もなく達成に時間のかかる記録」なのだ。
2011年9月26日、3000本安打を達成する方法(1) 4打数1安打ではなぜ達成不可能なのか。達成可能な選手は、実はキャリア序盤に既に振り分けが終わってしまうのが、3000本安打という偉業。 | Damejima's HARDBALL
MLB歴代ヒット数ランキング上位打者のMLBデビュー年齢
ピート・ローズ 22歳
タイ・カッブ 18歳
ハンク・アーロン 20歳
スタン・ミュージアル 20歳
トリス・スピーカー 19歳
キャップ・アンソン 19歳
ホーナス・ワグナー 23歳
カール・ヤストレムスキー 21歳
ポール・モリター 21歳
エディ・コリンズ 19歳


Cut4が、イチローだけを「高卒以降、5年間マイナーでくすぶって、23歳MLBデビュー」などと、わけのわからない「設定」を押し付けて、それが正しい、などといえる根拠など、どこにもないのである。

追加:



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