January 18, 2018
元ヤンキースのダスティン・ファウラーがホワイトソックスを訴えて、「将来得るはずだった収入をよこせ」ってサ。ほんと、ガキには呆れてモノが言えない。
まぁ、何はともあれ、まずは動画を見て、「どういう状況で起きた怪我か」を確認してもらいたい。2017年6月29日ギャランティード・レート・フィールド(=かつてのUSセルラー・フィールド)のCWS vs NYY戦、1回裏、バッターはメルキー・カブレラ。ファウラーは6番ライトで、このゲームがMLBデビューだった。
New York Yankees at Chicago White Sox Box Score, June 29, 2017 | Baseball-Reference.com
次に、ファウラーが激突した「壁」を静止画で見てもらおう。
ブログ主は、この怪我の場面をリアルタイムでは見てないし、このニュースに関する当時の記憶もない。なので、動画などを見て、あらためて事実を確認した。
動画を見る前は、こう思った。
「選手が、球場を管理する球団を相手にわざわざ訴訟を起こした」からには、よほどのことだろう。たぶん、怪我した場所に、「突出した危険な構造物」とか、「不自然な出っ張り」とかが、改善されないまま長期間放置されていて、ファウラーはボールパークの構造上の不備が原因で怪我したのではないか。
ところが、だ。
そうではないのである。
動画をみてもらえばわかるが、このライナー性のファウルフライにファウラーは「追いついてない」。
追いつけない理由には、2つの可能性がある。
ひとつは、「ファウラーの走力が不足しているか、もともと捕れない打球であるため、たとえ彼が全速で走っても、アウトにはできない」。2つめには、「躊躇しながら走っていたために対応が遅れた」。
いずれの場合にしても、ブログ主は、こうした「スタンドに入ってしまうかもしれないファウルフライ」で、「ライトを守る外野手が、フェンス寸前で膝を曲げて止まろうとした」のを見た記憶が、あまりない。
というのも、こういう場合、普通なら、フェンスに体を預けて、フェンス内に上手に倒れこむ(ときには観客の身体も衝撃の吸収や分散に使う)ことで、大事故を防ぐのが普通だろうからだ。
ファウラーの場合、そもそも「ホームでない球場なので、フェンスへの距離感がつかめていない」。
距離感がつかめないまま、ファウラーは、フェンス直前になって、最後の最後に、停止しようとして思わず膝を曲げており、そのために膝からフェンスに突っ込んでしまっている。
事故の直接の原因は、この「膝からフェンスに突っ込んだこと」にある。そして、そのさらに原因は、もとをただせば彼の「経験不足」に理由がある、としかいいようがない。
ファウラーはマイナーでの成績を参照してもらえばわかるが、本職は「センター」であって、ライトではない。(他に、レフトとライトもやっているが、レフトの守備機会のほうが多い)
その「マイナーですらロクにライトを守ったことがないルーキー外野手」を、「MLBデビュー戦」で、おまけに「ホームグラウンドではない、ビジターのボールパークでいきなり使った」のだから、そりゃ怪我もする。
監督は、もちろん、昨シーズンでヤンキースをクビになった、あの、ジョー・ジラルディである。
100億歩ゆずったとしても、ダスティン・ファウラーは「訴える相手」を間違っている。
もしジラルディが、彼のデビューをヤンキースタジアムでセンターとして起用していたら、結果はまったく違っていたはずだ。ファウラーがもし、どうしても誰かを訴えたいのなら、「新人をデビューさせるための場所とポジション、両方を同時に間違えた配慮の足りないアホな監督ジョー・ジラルディ」を訴えるべきだ。
まぁ、冗談半分な話はともかくとして、正直、こんなことで訴訟を起こしていたら、プロスポーツなんて成り立たない。
もしスキーのジャンプ選手が試合で怪我をしたら、ジャンプ台とか気象庁を訴えるのか。柔道の試合で対戦相手に怪我をさせられたら、対戦相手とか、畳メーカーを訴えるのか。テニス選手が負けたら、サーブのときに音をたてた観客を訴えるのか。変化球が曲がらなくてホームラン打たれたら、ボールを作ったメーカーを訴えるのか。
おまけに、「得るはずだった収入をよこせ」というけれども、ルーキーなんてものは、「1シーズン限りでクビになって、生涯の総収入=40万ドルで終わるのも当たり前」の不安定な存在だというのに、わずか「1試合」どころか、「たった1度の守備機会しかメジャー経験がない選手」の、「将来性」だの「未来の収入」だなんてものが計算できるわけがない。
ほんと、馬鹿馬鹿しい。
馬鹿馬鹿しいにも程がある。
Why Dustin Fowler's lawsuit against the White Sox is a rarity among professional athletes https://t.co/0B60sY1f0E
— SI MLB (@si_mlb) 2018年1月18日
まぁ、何はともあれ、まずは動画を見て、「どういう状況で起きた怪我か」を確認してもらいたい。2017年6月29日ギャランティード・レート・フィールド(=かつてのUSセルラー・フィールド)のCWS vs NYY戦、1回裏、バッターはメルキー・カブレラ。ファウラーは6番ライトで、このゲームがMLBデビューだった。
New York Yankees at Chicago White Sox Box Score, June 29, 2017 | Baseball-Reference.com
次に、ファウラーが激突した「壁」を静止画で見てもらおう。
ブログ主は、この怪我の場面をリアルタイムでは見てないし、このニュースに関する当時の記憶もない。なので、動画などを見て、あらためて事実を確認した。
動画を見る前は、こう思った。
「選手が、球場を管理する球団を相手にわざわざ訴訟を起こした」からには、よほどのことだろう。たぶん、怪我した場所に、「突出した危険な構造物」とか、「不自然な出っ張り」とかが、改善されないまま長期間放置されていて、ファウラーはボールパークの構造上の不備が原因で怪我したのではないか。
ところが、だ。
そうではないのである。
動画をみてもらえばわかるが、このライナー性のファウルフライにファウラーは「追いついてない」。
追いつけない理由には、2つの可能性がある。
ひとつは、「ファウラーの走力が不足しているか、もともと捕れない打球であるため、たとえ彼が全速で走っても、アウトにはできない」。2つめには、「躊躇しながら走っていたために対応が遅れた」。
いずれの場合にしても、ブログ主は、こうした「スタンドに入ってしまうかもしれないファウルフライ」で、「ライトを守る外野手が、フェンス寸前で膝を曲げて止まろうとした」のを見た記憶が、あまりない。
というのも、こういう場合、普通なら、フェンスに体を預けて、フェンス内に上手に倒れこむ(ときには観客の身体も衝撃の吸収や分散に使う)ことで、大事故を防ぐのが普通だろうからだ。
ファウラーの場合、そもそも「ホームでない球場なので、フェンスへの距離感がつかめていない」。
距離感がつかめないまま、ファウラーは、フェンス直前になって、最後の最後に、停止しようとして思わず膝を曲げており、そのために膝からフェンスに突っ込んでしまっている。
事故の直接の原因は、この「膝からフェンスに突っ込んだこと」にある。そして、そのさらに原因は、もとをただせば彼の「経験不足」に理由がある、としかいいようがない。
ファウラーはマイナーでの成績を参照してもらえばわかるが、本職は「センター」であって、ライトではない。(他に、レフトとライトもやっているが、レフトの守備機会のほうが多い)
その「マイナーですらロクにライトを守ったことがないルーキー外野手」を、「MLBデビュー戦」で、おまけに「ホームグラウンドではない、ビジターのボールパークでいきなり使った」のだから、そりゃ怪我もする。
監督は、もちろん、昨シーズンでヤンキースをクビになった、あの、ジョー・ジラルディである。
100億歩ゆずったとしても、ダスティン・ファウラーは「訴える相手」を間違っている。
もしジラルディが、彼のデビューをヤンキースタジアムでセンターとして起用していたら、結果はまったく違っていたはずだ。ファウラーがもし、どうしても誰かを訴えたいのなら、「新人をデビューさせるための場所とポジション、両方を同時に間違えた配慮の足りないアホな監督ジョー・ジラルディ」を訴えるべきだ。
まぁ、冗談半分な話はともかくとして、正直、こんなことで訴訟を起こしていたら、プロスポーツなんて成り立たない。
もしスキーのジャンプ選手が試合で怪我をしたら、ジャンプ台とか気象庁を訴えるのか。柔道の試合で対戦相手に怪我をさせられたら、対戦相手とか、畳メーカーを訴えるのか。テニス選手が負けたら、サーブのときに音をたてた観客を訴えるのか。変化球が曲がらなくてホームラン打たれたら、ボールを作ったメーカーを訴えるのか。
おまけに、「得るはずだった収入をよこせ」というけれども、ルーキーなんてものは、「1シーズン限りでクビになって、生涯の総収入=40万ドルで終わるのも当たり前」の不安定な存在だというのに、わずか「1試合」どころか、「たった1度の守備機会しかメジャー経験がない選手」の、「将来性」だの「未来の収入」だなんてものが計算できるわけがない。
ほんと、馬鹿馬鹿しい。
馬鹿馬鹿しいにも程がある。