September 2008

September 29, 2008

一度取り上げたことのあるJayson Starkは、スポーツ専門メディアESPNのシニアライター。1951年フィラデルフィア出身で、出身地のチームであるフィーリーズの番記者の出である。いまは役職がシニアとつくだけあって、スポーツセンターはじめ、ESPNニュース、ベースボール・トゥナイトと、ESPNのもつ有力人気番組に軒並みかかわってきたキャリアを持つ。

彼もレポーターをつとめる「ベースボール・トゥナイト」は、アメリカの有名なスポーツ番組で、既にスポーツエミー賞を受賞している。これはクリス・バーマンなど、アメリカのスポーツ界の有名ホストを迎えた人気番組で、夜10時から12時に流れている。また「ESPN スポーツセンター」はスポーツ総合番組で、日本でいう深夜の総合スポーツ番組にあたる。
例えば仕事でアメリカに赴任している日本人にしてみると、「スポーツセンター」や「ベースボール・トゥナイト」は寝る前のほっとするひとときに必ず見る定番番組のひとつという。彼らは日本を離れてアメリカに滞在している間、ベースボール・トゥナイトでアメリカ生活の疲れを癒し、帰国後は、それらの番組で自分のアメリカ生活時代を懐かしむという。現地のアメリカ人の間でも人気番組なのはもちろんである。

そのJayson StarkがMLB2008シーズンのMVPと、その逆の、LVP、つまりLeast Valuable Player、最も貢献しなかったプレーヤーを選び、マリナーズの城島がそのワーストワン・プレーヤーに選ばれた。

Year-end awards: MVPs and LVPs, Cy Youngs and Yuks ...
http://sports.espn.go.com/mlb/columns/story?columnist=stark_jayson&id=3611226

AL LVP: Kenji Johjima, Mariners

What do Andruw Jones and Kenji Johjima have in common? If there was a way to spend the same money on building a time machine, both their teams would rather build it, head back about 10 months and take a mulligan on these contracts than try to figure out what to do with these two poster boys for expensive disappointment.

Johjima's three-year, $24 million extension didn't make much baseball sense at the time, anyway, considering the Mariners' best prospect (Jeff Clement) was a catcher. But now it looks like a worse investment than Enron stock.

There were 124 AL hitters who got 350 at-bats this season. Johjima ranked 119th in on-base percentage (.272), 119th in OPS (.594), 118th in slugging (.322) and 114th in batting average (.223). Now add in all the issues he had with assorted members of his pitching staff, and this was a vintage LVP kind of year. Oh, by the way, did I mention that his three-year extension doesn't even kick in until next season?

出塁率(.272)第119位
OPS(.594)第119位
長打率(.322)第118位
打率(.223)第114位

彼がすでに、2008年7月に城島を上半期のワーストプレーヤーに選んだことはすでに一度、記事にしている。城島は下半期も立派に酷い成績を残し続け、ここに年間ワーストプレーヤーを獲得した、というわけだ。たいしたものだ。
2008年7月12日、城島はESPNのMLB専門記者の選ぶ上半期ワーストプレーヤーに選ばれた。
http://blog.livedoor.jp/damejima/archives/432081.html



September 24, 2008

予想どおりのシーズン100敗への到達である。
100敗したチームはほかにナ・リーグのナショナルズがあるが、ア・リーグではシアトルのみ。不名誉な記録であるのはもちろんだが、その経緯も酷い。

100敗に到達した原因はもちろんシーズン全体の問題だが、目先の話としては9月の12連敗が響いた。

ここでチームは失敗を犯した。クレメントが怪我の手術に踏み切ったことで、チームをいわゆる徹底した再建モードにせず、最高戦犯である城島を正捕手まがいのポジションに戻したことだ。

要は「城島問題」をシーズンの最後にまでなって軽視したことのツケは、最後にきちんと回ってきた。もちろん、このツケは来年以降も払い続けなければならなくなるだろう。


月間勝率は7勝18敗で.280。ただでさえ酷いシーズンだったが、11日に12連敗が始まってから24日に100敗するまでの丸々2週間もの長きにわたって勝てなかった。チームは1勝14敗した。
この15試合のうち、城島が先発マスクをかぶったのは、11試合。それが1勝10敗というのだから、言い訳のしようもないだろう。
本人、帳尻打率を稼ぐのに懸命だったようだが、調べればわかるが、この捕手さん、バッティングの帳尻をとるのに必死だった月はことごとくチームは勝てていない。たいした高給とりさんである。

11日 城島●
12日 城島●
13日   ●
14日 城島●3LOB
15日 城島●
16日   ●
17日 城島●
18日   ●
19日 城島●
20日 城島●2LOB、DP
21日 城島●
22日   ●
23日 城島○
24日 城島●パスボール(7個目)100敗
25日 城島●3LOB 101敗

シアトルの月別ERA
2008月別ERA
4月 4.20 突然の城島3年契約発表
5月 5.39 チーム月間20敗。
        城島、球団史上ワースト捕手記録
6月 3.85 GM・監督解任
        城島メジャー捕手最低CERA 先発捕手剥奪
7月 3.99 ESPN、城島を上半期ワーストプレーヤーに選ぶ
8月 5.78 クレメント、膝の故障で捕手から離脱。
9月 5.15 シーズン100敗を記録
        ESPN、城島を年間ア・リーグの
        年間ワーストプレーヤーに選出




September 21, 2008

クレメントが膝の手術に踏み切って戦列を離れた9月のシアトルはすでに9連敗を含む、4勝13敗。城島が先発マスクだったゲームは3勝6敗、勝率.333。何度チャンスを与えようが、目の前のライバルがいようがいまいが、勝率4割の壁すら越えられない。まして5割を越えたことなどない、そういう捕手なのだ。
城島は、クレメント不在の9月になってやたら先発マスクをかぶるようになったが、案の定、投打のバランスはあっさりと壊れ、打てれば守れない、守れれば打てない。9月は今シーズン2度目の月間20敗にむけて前進中である。たぶん、創設以来100敗をくらう回数の多すぎるマリナーズの捕手といえど、ひとシーズンで2度も「月間20敗」をくらう捕手は、城島以外にいないのではないか。

今年シアトルが達成しそうなシーズン100敗という不名誉な記録については、シアトルポストのデータ担当ライターがかなり前に既に記事を書いている。彼のセレクトした100敗チームを挙げておこう。
2007シーズンの城島の記録したCERA5.03という酷い成績の意味がいまだにわからない人もいるようだが、こうした数字を見てもまだわからないのなら、その人は頭が悪いとしかいいようがない。防御率5点台などというのはシーズン120敗するチームの数値で、2008年の100敗は、2007年の城島の酷さについての破滅的な勘違いが表層に現れてきただけのことだ。
http://blog.seattlepi.nwsource.com/take2/archives/141474.asp

(数字は順に、年度、チーム、防御率、打率、勝敗)
1962 NYM 5.04 .240 40-120
2003 DET 5.03 .240 43-119
2004 ARI 4.98 .253 51-111
1988 BAL 4.54 .238 54-107

1978 SEA 4.67 .248 56-104
1983 SEA 4.12 .240 60-102
2004 SEA 4.76 .270 63-99
1977 SEA 4.83 .256 64-98
1992 SEA 4.55 .263 64-98

この記事はあくまで100敗したチームから再建に成功しえた特定のケースを選び出して書かれた記事で、この記事に出てくる100敗シーズンの正捕手たちが、その後どういう運命を辿ったかについて触れていないのが不満だ。なので、このブログで紹介してみることにする。

結論から先にいうと、100敗などするチームの正捕手は普通クビにされて再建が始まる。あの元ドラ1の名捕手Dan Wilsonでさえ、キャリアの終わりぎわとはいうものの、正捕手の座を他人に譲っている。
城島のように、下降が予測されていたシーズンの、それも開始直後の4月、酷い成績が明らかになる前に時期はずれのコネで結んだ契約を交わしてチームに居座った選手など、メジャーには見当たらない。考えられない搾取行為である。



1962 NYM
62年はメッツ創設年で、120敗もいたしかたないだろう。この62年含めた6年間、毎年のように100敗くらいしたメッツは監督も4回交代。69年に4人目の監督Gil Hodgesがいきなり100勝してワールドシリーズにも優勝するが、それまで7シーズン100敗チームとして低迷した。

2003 DET
捕手は3年目のBrandon Inge。彼は、前年の2002年にも106敗している。この2年続けての100敗以上という酷い成績のあと、Ingeは3塁手にコンバートされ、正捕手の座を失った。
デトロイトはすぐにマーリンズからイヴァン・ロドリゲスを獲得、監督もリーランドに替わってから、90年代からの長い低迷期を抜けた。2006年アリーグ制覇してワールドシリーズ進出。3年程度で100敗チームを再建した。

2004 ARI
捕手はJuan Brito。この年で引退した。
翌年からは2004年夏にデビューしていたChris Snyderが、控えから正捕手になった。Snyderは現在も正捕手。翌2005年には監督がシアトルをクビになったボブ・メルビンに変わり、2007年地区優勝。3年で100敗チームから脱出した。

1988 BAL
捕手はMickey Tettleton。
100敗チームの正捕手は普通にクビになると言ったが、このTettletonは例外だ。というのも彼はキャリア長打率.449、1989、91、92年にシルバースラッガー賞をとるほどの打者だったためで、そのため100敗したにもかかわらず、ボルチモアは彼をクビにしなかった。91年にはデトロイトに移籍、92年までは正捕手を務めたが、やがてDHにまわされ、最後はテキサス時代のイヴァン・ロドリゲスの陰でひっそりとキャリアを終えた。
彼は打力こそ多少あったが、彼が正捕手として所属したチームはポストシーズンに一度も進出できていない。93年以降はDHとしての起用が主で、97年引退しているが、もし打力がなければ彼の選手生命はもっと前に終わっていたはず。
半端に打力があった彼に期待したボルチモアとデトロイトは、結果として貧乏くじを引いたわけで、テキサス、フロリダ、デトロイトと、所属チームでそれぞれポストシーズンに進出したパッジとは、比較すると明らかに大差がある。
もちろん、シルバースラッガー賞など永遠に縁のない城島は、Tettletonにすら及びもしない。マウアークラスならともかく、半端な打力の捕手に期待などするものではない。

1977 SEA、1978 SEA
捕手はKCから移籍してきたBob Stinson。80年に引退。
77年にシアトルが創設された年。戦力がまだ揃っていないという意味で、まぁ100敗もいたしかたない。だが、それよりもいけないのは、創設後のシアトルの勝率が5割を越えるのが、15年後もたった1991年であること。監督は9人も交代。あまりにも低迷期が長すぎる。このチームの再建の下手さを物語る。

1983 SEA
捕手は2年目のRick Sweet。この年に引退。

2004 SEA
捕手はDan Wilson。翌2005年にはMiguel Olivoに正捕手の座を譲り、このシーズンで引退。
Dan Wilsonはいうまでもなくシアトルにとっての名捕手。ドラフト1巡目指名で入団したシンシナチから94年にシアトルに移籍して以来、ずっと正捕手としてマスクをかぶり続けた、93年から指揮をとった名将ルー・ピネラ監督(現在は地区優勝目前のシカゴの監督)とともに地区優勝3回、ポストシーズン進出4回、96年にはオールスターにも出場。
彼が正捕手だった94年から2004年までの11年間は、チームの勝率が5割を割ったことは、彼が初めて正捕手になった94年と、正捕手として最後のシーズンになった2004年の、わずか2度しかない。当然ながら、計算などするまでもなく、彼が創立以来チーム最高勝率の捕手。また通算犠打数85、2002年の捕手としてのシーズン打率.295は、シアトルの球団記録。
ピネラがチームを去ってメルビンに監督が変わった2004年の99敗で、Dan Wilsonの正捕手としての選手生活にはピリオドを打たれたわけだが、今となってはかえってそれが気の毒になるほどのいさぎよい幕引きは、名選手ならでは、といえる。
ダン・ウィルソンのキャリアスタッツ



September 19, 2008

9回の裏の1死3塁のサヨナラのピンチに、イチローを内野守備につかせる5人内野をリグルマンが敷いたことで、この試合を記憶しているファンも多いことだろう。
BOX SCORE

ヘルナンデスがLAAをなんとか3失点におさえて7イニングを投げたあとの8回表。代打カイロのタイムリーで同点に追いつき、なおも2死1、2塁だったが、ここで打者は城島。当然のように凡退して城島がチャンスを潰して、同点止まり。ここぞというところでは打たないヘボバッターだが、この試合の最も重要な問題は.210の低脳バッティングではない。

そして9回裏。1死からエンゼルスのロドリゲスに初球を3塁打された。ここでリグルマンがとったのが奇策の「5人内野」。イチローをセカンドの付近で守備につかせた。リグルマンがこの奇策を使うのは、今シーズン2度目である。内野手5人というのも、首を傾げる策だが、問題はここですらない。


問題は2つある。

この4連戦、2度目のサヨナラは食らうべくして食らったサヨナラだ。この外野に2人しかいない状況であっさりフィギンズに、初球をサヨナラタイムリーをされるのだが、城島の言い訳がふるっている。

「高めのシンカーをひっかけさせたかった」

馬鹿としかいいようがない。こんな、外野飛球を打たれたくない場面で高めの球を要求とは、どれだけの低い知能か。高校生の捕手程度でも、これくらいわかる。

この、外野に打たれたくない場面で高めの球から入ったことがひとつの問題点だが、話はここでも終わらない。もっと大きい話がある。
フィギンズの前の「ロドリゲスの打席の初球」。9回裏にサヨナラのピンチを招いたこの一投のほうが、フィギンズへの初球以上に大きい問題だ。

まずはこれでも読んでもらおう。日本の半端な記事しか書かない馬鹿ライターも、ファンもあまり目を通さない、対戦相手のエンゼルスの公式サイトの記事である。

ちなみに、文中でロドリゲスが言う「おとといサヨナラ勝ちした金曜のゲーム」というのも、もちろん、先発マスクは城島だ。それをしっかりアタマに置いて、下の文章を読んでもらおう。

http://losangeles.angels.mlb.com/news/gameday_recap.jsp?ymd=20080914&content_id=3474191&vkey=recap&fext=.jsp&c_id=ana
Figgins hit the first pitch he saw from Mariners reliever Roy Corcoran to deep right field, but no one was there to make the play because Ichiro Suzuki was playing behind second base to give the Mariners a five-man infield instead.
フィギンズはマリナーズのリリーバー、コーコランの初球をライトの奥にヒットしたが、そこには誰もいなかった。というもの、イチローはマリナーズの5人目の内野手としてセカンドの後ろにいたのだから。

"That was surprising," Figgins said. "I didn't think Ichiro wanted to come in the infield. He was coming in there pretty slow."
「(内野5人体制には)びっくりしたよ」とフィギンズ。「イチローは内野に来たくなかったんじゃないかな。だって、ものすごくゆっくり来たからねぇ」

The single easily scored Rodriguez, who tripled off Corcoran before Figgins came to the plate. Rodriguez also hit the first pitch he saw, as it caromed off the right-field fence just over Ichiro's glove.
このフィギンズのシングルヒットは、フィギンズの前に三塁打を打っていたロドリゲスを生還させた。ロドリゲスも初球から打って、イチローのグラブをかすめて越えライトフェンスにビリヤードの球が当たってはねかえるような当たりを打った。

But it was scouting on Rodriguez's part that helped the Angels to their ninth walk-off win of the season and their second against the Mariners this week. He looked for a first-pitch fastball away from Corcoran after the right-hander started him that way on Friday.
エンゼルスにとってサヨナラ勝ちは、今シーズン9度目、そしてマリナーズに対しては今週2度目だが、ロドリゲスのヒットについていえば、それはスカウティングの成果。彼は、金曜に右腕のコーコランが同じように、彼に対して初球を外の早い球から入ることを発見していた。

"I remembered him from two nights ago," Rodriguez said. "That's how he started me -- with two-seamers away. I figured I'd sit on it first pitch and if he throws it, I'm going to get it."
「おとといの彼を覚えていたのさ」とロドリゲスは言う。「外の2シーム系から入ってくるのが彼のやり方さ。最初の球に、その外の2シームを待つイメージでいた。もし投げてきたら、つかまえてやろうと思ってたよ。」
(訳注:文中のcaromは、いわゆる四つ球やスリークッションなど、ポケットのないビリヤードをさす。ちょっと訳しにくいが、はねかえる、という意味にとった。)

スカウティングを頭に意識しつつ、狙い通りしとめるエンゼルスのソーシア野球の質の高さ、選手の頭のよさ。
それにひきかえ、なんというマリナーズの控え捕手、城島の、頭の悪さ、単調さ。こんな捕手に試合をまかせているから、5人内野などやっても無意味な場面だった、ということがしっかりわかるインタビューである。(これだけ興味深いことをエンゼルスの選手が発言しているというのに、日本の馬鹿なMajor.jpの程度の低い記事はこの程度だから哀しいかぎりだ。この日の低脳なMajor.jpの記事がこれ


ロドリゲスへの工夫のない初球。フィギンズへの不用意な高めの初球。このたった2球で、城島は、ここまで5連勝のコーコランに初めての負けをつけ、そしてこれで首位LAAとの4連戦で、スイープ達成させた。

ここからまた、今年5月同様、果てしない連敗街道は間違いなく始まる。



9月5日の先発デビューのNYY戦で、7イニング2/3を1安打1失点、あわやノーノーといえるキレのあるピッチングをみせたモローだったが、この日のLAA戦先発は城島の慢心に足をすくわれる形になって、イライラしつつマウンドを去った。あのノビノビと自由に投げる能力を発揮していた新人を、メジャーの野球にあわないダメ捕手の型にはめて、何が楽しいのだろう?

4月にディッキーが、城島と初めてバッテリーを組んだ時期のコメントを思い出す。

あれも、くしくも同じLAA戦だ。ディッキーは城島のサインに疑問を持ったまま投げて、試合を決める2塁打を打たれて後悔の念にかられ、こう言ったものだ。
「ハンターに速球を投げたことは、ちょっとどころじゃなく、後悔の念にかられてるよ。ハンターにはいくつか良いナックルを投げてて、彼はナックルに手を焼いてたのにね。そのあと、彼に出し抜けの速球をくらわそうとしたんだけど、それは間違った決断だったね。(サインに)クビを振ればよかった」

きっと9月は、今年の5月と同じような負け続けの月になるだろう。理由ははっきりしている。城島が湿ったバットと正捕手のマスクで自作自演のひとりよがりのゲームを続けて、投手たちを自滅させていくからだ。

BOX SCORE
GAMEDAY
モローのスタッツ

まずは3回裏。
1塁ランナーのマシューズが二盗を試みた。城島は何を思ったのか、サイドスローのような形で投げ、送球エラーとなって、マシューズはサードへ。1死2、3塁になって、アンダーソンにタイムリーを打たれる形で、エンゼルスに先取点を献上してしまう。
この、サイドスローで投げた、という点については、日頃はあまりプレーヤーのエラーについては触れない公式サイトの記事も、明確に「サイドスローで投げた」と書いており、誰もがクビを傾げる投げ方だった。

次は5回の裏。
ノーアウト1塁で打席。単純なキャッチャーフライを足がもつれて転び、落球。このあと2死1、2塁のピンチとなるが、モローが踏ん張ってことなきを得た。

だが、モローのズレはじめたリズムはもう戻ることはなかった。これで次の登板にさしつかえないわけもない。公式サイトですら、こう伝えている。

http://seattle.mariners.mlb.com/news/gameday_recap.jsp?ymd=20080912&content_id=3460491&vkey=recap&fext=.jsp&c_id=sea
Morrow started out fine, throwing 21 strikes in his first 30 pitches, and retiring the first five batters he faced. But he began losing command of his fastball in the third inning, and struggled a little more with command of his fastball and curveball in the fourth and fifth innings.
モローのスタートはよかった。最初の30球で21のストライクを投げ、最初に対戦した5人のバッターを退けていた。だが、3回になって速球が乱れ始め、4回、5回と、速球とカーブ、両方のコントロールに苦しむようになった。


この馬鹿捕手、もう何シーズンも、何ヶ月も繰り返してきた同じ過ちを、またもや繰り返そうとしているのだ。何度繰り返えすと気がすむのだろう。
モローやディッキーに限らず、初対面の投手にはいつもこれだ。投手に気持ちよく投げさせる、ということを知らない。そのクセ、自分の流儀だけはなんとしてでも押し付けようとする。まるでド田舎の教師のように。
そして、チーム先発デビューであれほどのキレをみせたカタナは、全てなまくらに変えてしまう。刃物の研ぎ方を知らないクセに、いきがって砥石を手にする馬鹿である。そして若い才能も、ベテランの経験も、すべての才能は子供の彫刻刀のように朽ちてしまう。


試合中、モローが城島のサインにクビを振る場面が何度も見られた。モローはクビを振った後、マウンドから城島を睨みつけるシーンもあった。だが、頑固で馬鹿なこの捕手は、同じサインを出し続け、ついには、試合中なのにマウンドでモローと城島が口論さえ始める始末。ピッチングコーチが、気持ちのキレたモローに、気持ちを切れさすなと諭すが、後の祭り。

投手に嫌われ続ける捕手は、こうして投手の気持ちを把握しないまま、チームに居座り続ける。城島は2009シーズンの芽も摘み取りたいらしい。

September 12, 2008

セイバーメトリクス(数理統計的野球解析学)の発達にともなって、客観的データに基づくコンピュータ・モデルで選手の活躍を予想することが当たり前となってきている。予想モデルは数々あるようだが、中でも評判が高いといわれるのが、野球シンクタンク「ベースボール・プロスペクタス」が開発した「PECOTA(Player Empirical Comparison and Optimization Test Algorithm)」である。

PECOTAは、城島とクレメントに関して、すでに次のような予測を出している。

城島の今後についての予測部分に注目してもらいたい。この予測は2008年の打率を織り込んだものではなく、あくまで2008年春の予測だ。それでも、城島の今後についてPECOTAは、「全く右下がりになるだけの、超悲観的な予測」を出していたのである。

つまり、PECOTA的にいうなら、城島はデータ予測上、「2008年春の時点ですでに、今後の上がり目がまったく期待できないプレーヤー」だったのである。

そして2008シーズン、城島はPECOTAの予測どおり、攻守ともに大きく成績を下げた。こんな選手との3年契約が「コネ以外」で結べるとしたら、ほかに何があるだろう。教えてもらいたいものだ。


城島に関するPECOTAの予測
http://www.baseballprospectus.com/pecota/johjike01.php
http://www.baseballprospectus.com/pecota/johjike01.php#forecast
PECOTA/城島

クレメントに関するPECOTAの予測
http://www.baseballprospectus.com/pecota/clemeje01.php
http://www.baseballprospectus.com/pecota/clemeje01.php#forecast
PECOTA/クレメント



続いて2008年版のSI.comのスカウティングレポートに触れてみる。

2008年の春のレポートで、要改善点のトップに指摘されているのは、またしても2007年同様、先発投手などの投手力ではない。「打撃」である。
2008年版で指摘されたのは、直接にはDHビドロの得点力の無さ」であり、そして帰結的に指摘されているのが「パワーヒッター不足」である。そして対策として挙げられた案が、グリフィーと城島のトレード、PECOTAでの予測に基づくクレメントの正捕手昇格、である。


この2007年にビドロはたしかに打率は.314打った。だが、DHとして、打撃の中身は満足できるものではないと、SI.comは断定する。グリフィーとはまた、懐古趣味が過ぎると思うが、要は、ビドロや城島のようなタイプの、見かけ倒しのパワーではなく、ちゃんとした打者を補充して、得点力を向上すべき、と言っているのである。

恥ずかしげもなくDHには適応しなくていいと公言する城島とそのオタなどは、.314も打率があれば十分だろうといいかねないが、.314の打率があってさえ、ダメなものはダメなのだ。
城島のDH起用など、そもそも意味がないことくらい、チームもファンも、そろそろわからないとダメだろう。そもそも.210しか打率がない城島のどこに「DHとしてどうのこうの」と発言する権利があるのか。最初からそんなものはないのである。

CONSIDER THIS 2008
(2008シーズンの要改善点。訳はおおざっぱなもの)
http://sportsillustrated.cnn.com/baseball/mlb/specials/spring_training/2008/previews/mariners.html
問題はDH。ビドロは昨シーズン.314打ったが、6HR、59打点に終わった。解決法のひとつは、レッズのトレードの目玉、グリフィー・ジュニアをもってくること。レッズは外野手が余っていて、捕手が欲しい。シアトルの正捕手なら、24歳のクレメントで務まる。PECOTAは彼のOPSを、城島の.704より高い.733とはじき出している。より重要なことは、グリフィーがクラブで最も優秀なパワーヒッターになれることだ。

The big issue is designated hitter, where Vidro is expected to bat; though he hit .314 last year, Vidro contributed only six home runs and 59 RBIs in 548 at bats. One solution? Bring back the Kid. Make catcher Kenji Johjima, who is 31 and in the last year of his contract, the centerpiece of a trade for Reds rightfielder Ken Griffey Jr. Cincinnati would get a much needed catcher while loosening its outfield logjam (and clearing room for Jay Bruce). Seattle's starting catcher could then be 24-year-old Jeff Clement, for whom PECOTA projects a .733 OPS -- better than Johjima's .704. More important, Griffey would become the best power hitter on the club.


わざわざSI.comに言われなくとも、試合を数多く見ている日本のファンなら、経験的にビドロはじめ、シアトルの打者の得点力に欠陥があることはわかっている。
そのひとつが「いくらチャンスを作っても、点に結びつかない」という長年の欠陥で、この得点力の低さは、出塁率と同様、いまだに解決などされていない。というか、出塁率さえ改善できないのに、得点力もへったくれもないのだが。

例えば「ビドロは、イチローと相性が悪い」などという言い方が2007年にはよくあった。これは「イチローがヒットを打つと2番ビドロが打たない、イチローが凡退するとビドロはヒットを打つ」というちぐはぐさを指す。打順でいえば、2番に置けばランナーズ・オンで打てない、5,6番に置けば得点圏で打てないといった、走者を進め点に変える効率的な攻撃ができないという問題である。
この話はビドロだけでなく、2007城島にもぴったり当てはまる。ペナントの行方を争っていた2007年7月までの城島のランナーズオン打率、得点圏打率は.210から.220程度と破滅的な数字だったし、ホームランも試合を左右するようなものはほとんどない。(2008年は打率そのものが.210なわけで、これはもう、話にならない)

加えて、ビドロは併殺打が多すぎる。この点も、城島にぴったり重なる。アリーグ3位となった城島の併殺打の多さには呆れかえるが、城島に次ぐ併殺打の多いバッターがこのビドロであった。

またビドロにはバントという選択肢がない。そのため、1塁にイチローがいる場合、エンドランという選択肢が数多くとられたが、このことはイチローの盗塁機会を数多く無駄にし、連続盗塁記録を途切れさせる遠因にもなったと、イチローファンの不評を買った。
このバント技術の無さという点も、城島にぴったり重なる。ビドロも城島も、打てないから何か他のことをさせるということができない、融通の効かないバッターなのである。


2007年春のスカウティングで指摘されていた出塁率の低さは、城島はじめシアトルのダメ打者たちの基本的な特徴だったが、同じように、2008年春に指摘されたビドロのバッティングの中身の薄さも、ビドロだけの特徴ではない。城島の打撃も全く同じ傾向を示す。

ビドロの打撃に問題がある以上、打者としての傾向がそっくりの城島にも全く同じ問題があてはまる。2007年の城島の打率も、ビドロ同様、中身はまったく薄っぺらだから、当然のことだ。

(この記事、(3)に続く)



SI.comは、米国で最も有名なスポーツ雑誌で、今はタイム・ワーナー傘下にあるSports illustratedのオンライン版。CNNSI.comという名称だったが、2003年に名称を変更した。

SI.comは毎年MLBのスプリング・トレーニングの後、各チームのスカウティング・レポートを発表している。
スカウティングもいろいろなレベルのものがあり、これは公表できるものだけに、実戦のためのスカウティングというより、スポーツファン向けのチーム概況というべきレベルだが、このサイトの予想の確かさには定評があるようだ。
(ただ前年データに影響されやすいという難点はある。例えばシアトルの予想順位でいうなら、最下位だった2006年の翌2007年の順位を最下位と予測(→実際には2位)。そして2位だった2007年の翌2008年の順位を2位と予測(実際には最下位)など。ただ、前年までのデータからの予測というサイトの性格上、ありがちな話で、予測誤差としてアタマに入れて読みこなせばすむ。)

2008シーズンの始まる前、このSI.comはシアトルというチームをどう見ていたのか。

レポートのCONSIDER THISという項目に、そのシーズンに改善すべき点が具体的かつ端的に要約されて挙げられているので、2007年、2008年の部分を見てみる。まず、まわりくどくデータをいじるより、結論を先に言っておこう。

シアトルというと、いつも先発投手の力不足がプライオリティが高いように思われがちだ。だが、SI.comのレポートで2年続けて指摘されていたのは、先発投手の力量の無さなどではなく、「打撃」である。
SI.comが2年続けて指摘した問題点は、専門家でなくとも、誰もが理解できる的確でシンプルなものだったが、この指摘に関するかぎり、シアトルの側はというと、この2シーズン、懸案となり続けていたチームの問題点を何も解消しないまま先送りし続けてシーズンに突入し、誤った選手起用、城島契約延長問題を含めた誤った大きな投資を繰り返し、チームはチームとして崩壊した。


まず2007年版からみていく。
要改善点として指摘されているのは「四球の少なさに起因するチーム全体の出塁率の低さ」。そして出塁率を改善すべき選手として、ベタンコート、ロペス、ベルトレ、ブルサード、城島、5人の個人名が上がっている。

この5人、実際の2007シーズン後に四球と出塁率がどう変化を遂げたか。つまりSI.comの考える最重要課題は解決されたのだろうか。まずは見てもらおう。

四球数と出塁率  2006年  →  2007年 
ベタンコート(17四球 .310)→(15四球 .308)
ロペス   (26四球 .319)→(20四球 .284)
ベルトレ  (47四球 .328)→(38四球 .319)
ブルサード (26四球 .331)→(17四球 .330)
城島    (20四球 .331)→(15四球 .322)
注:ブルサードは2006年432打席、2007年240打席

立派なものだ。なんと、バックアッパーになって打席数の激減したブルサードは容赦するとして、誰ひとりとして数値が改善されていない。SI.comに指摘された問題点は全く改善されなかったのだ。

このことから、2007シーズンが、シアトルのフリースインガーたちにとってどういうシーズンだったかがわかる。
簡単にいえば、城島をはじめ、彼らはマグレの2位というチーム順位をいいことに、というか、それを自分たちが努力しないで済ます格好の隠れ蓑にして、自分の野球技術を必死で改善する努力を怠ったままスタメンに居座った。言い方を変えれば、彼らはイチローやイバニェスの数値にオンブし、チームに安住したのである。
そしてチームの側も、2007年春のSI.comのスカウティングレポートが指摘し、ファンの誰もがとっくに気づいていた、こうしたフリースインガーたちの怠慢な出塁率を放置したまま、2008シーズンに突入する。

シアトルの出塁率の悪さはかねてから一般のファンですらわかっていることだけに、なんだそんなことかと、思うかもしれない。だが、問題は改善点としてのプライオリティ、優先順位だ。
SI.comは、2007シーズンに向けた要改善点のトップに出塁率改善を挙げたが、シアトルの内部はおそらく違う意見だっただろう。
オーナーからGM、フリースインガーご贔屓のライターから馬鹿な城島オタにいたるまで、「なに、ホームランさえかっとばしとけば、点はとれるさ。バットを馬鹿みたいに振り回したって勝ててるじゃないか。それでいい」とでも考えて、この問題の重みを甘く見てきた。
それがチームの「打てもしない大砲主義」に表れていた。城島オタは「今シーズンこそは30ホーマー」だのと、馬鹿げたことを毎日のように掲示板に書いていたものだ。

実際には、2006年の最下位というチーム順位と、2007のスプリングトレーニングの結果を受けて、2007年には十分にチームを改善しておくべきだっただろう。
だが、2007年の2位という出会い頭の事故、マグレ当たりのホームランのような順位が全てを誤魔化して、出塁率改善はないまま2007年は終わり、セクソンも、城島も、誰も彼もが大砲のフリをした旧式な火縄銃のまま、2008年シーズンは始まった。

その結果、深い致命傷を負ってチームはチームとして死亡したことを、シアトルマリナーズの歴史にしっかりと書きこんでおくべきである。

(この記事、(2)に続く)

CONSIDER THIS 2007
(=2007シーズンの要改善点。訳はおおざっぱなもの)
http://sportsillustrated.cnn.com/baseball/mlb/specials/spring_training/2007/previews/mariners.html
アリーグ西地区のダークホースになりたければ、チーム全体で出塁率アップに取り組むべき。昨シーズンのOBP.325はリーグ13位で、これはアリーグワーストの404四球(うち49は敬遠)による。イチローのように打率.320も打てるなら文句はいわない(=四球数の少なさも度外視できるという意味)だが、そんな打率が残せるのはイチローだけだ。ベタンコート(17四球 OBP.310)やロペス(26四球 .319)のようなシアトルの若手はもっとボールを選ぶべきだし、ベルトレ(47四球 .328)、ブルサード(26四球 .331)、城島(20四球 .331)のようなベテランも出塁率を改善すべき。

For the Mariners to have any hope of being an AL West dark horse, they have to make a teamwide commitment to reaching base. Their .325 on-base percentage last season ranked 13th in the league, thanks mostly to drawing an AL-worst 404 walks (49 of which were intentional). You can get away with fewer bases on balls if you're Ichiro Suzuki and hit .320, but there's only one Ichiro. Young Seattle players such as Yuniesky Betancourt , 17 walks in 558 at bats, .310 OBP) and Jose Lopez (26 walks in 603, .319 OBP) have to be more selective, while even veterans such as Adrian Beltre (47 walks in 620 at bats, .328 OBP), Ben Broussard (26 in 506, .331 OBP) and Kenji Johjima (20 in 423, .331 OBP) can improve. (後略)



September 09, 2008

うまい料理を食い、いい音楽を聴いて、楽しく海でも眺めながら毎日を過ごしたいものだ。だが残念なことに、スポーツというやつは、やみつきになるクセに、嫌な面もみせつけられる。最近週末になると、このブログの更新が止まることが多いのには理由がある。誰かさんのあまりの感性の悪さに悪寒がするからだ。


http://mlb.yahoo.co.jp/headlines/?a=16531
「ヤンキースなんかは、全部勝ちに来てたでしょうからね。
×××・×××××にやられたらきついでしょうね」

城島がこの言葉(あえて伏せる)を使うのは、これが初めてではないのはわかっている。前回は故意にスルーしておいた。理由はある。この言葉のもつ、無責任さ。気持ちの悪い語感。自虐的な気配。陰湿さ。なにもかもが気持ち悪いからだ。こんなものがスポーツ?そんなわけがない。
自分のブログに載せるだけでも、汚らわしい。伏字で結構だ。2度目の発言なのでしかたなく記事にしておくが、伏字でさえ非常に気分が悪い。

よく懲りないものだ。つくづく思う。こういう言葉をギャラもらってまで使う感性の無さ。
こういう感覚的なことの是非は、そもそも真正面から説明するものではない。音楽のわからないひとに言葉では説明できないものだ。九鬼周造や坂口安吾だって、さすがに説明はできないだろう。
この悪質さ、何かいいたとえ話で説明できないだろうか?ちょっと考えようとも思ったが、それすら馬鹿馬鹿しくなった。あんまり気持ちが悪いので、たとえ話もやめる。自分の脳を無駄に消費することもない。

結果も出さないクセに、デリカシーやモラルもない。そんな男がスプリングキャンプのときに、番記者に何を食事に食わせたのかは知らないが、あれこれチームリーダー気分の発言をしていたのだから、虫酸が走るとはこのことだ。


さて、このまったく和製英語にしか見えないタチの悪い造語は、日本人では、城島一人が使っているのではない。使っているのは、正確には2人いる。Major.jpなどでライター業を営む、Nとかいうライターと、城島、この2人である。
なにかと辛辣な記事、批判的な記事ばかりを書くアメリカのライター陣でも、こんな言葉を使って記事を書くのはトリビューンのLarry LaRueくらいだろう。

以前、このNという人物のことを書いたことは一度だけある。そのときも、わざとイニシャルで書いておいた。匿名でブログを書く立場を自認して自重する、ということもある。だが、別に実名あげて批判するほど中身のある話を書いている相手ではない、という理由のほうが大きい。

実をいうと、この記事、あまりにも虫酸が走るので、最初Nのことは実名で書いていた。だが、今あらためてイニシャルに書き換えているところである。書き直していて、名前を載せる価値すらないことに気づいたからだ。


以下の記事が8月26日の記事で、例の言葉は記事タイトルに使われている。(日時は現地時間。このブログではすべて現地時間表記)ギャラをもらっている立場でこんな質の悪い言葉を堂々と書けるのは、日本ではこのライターだけである。
この男、これまでの記事の流れからして、シアトル番というより、ほぼ城島番なのだろう。城島とこの記者だけで同じ言葉遣いで仲良しごっことは、癒着というか、呆れてモノがいえない。
よく某巨大掲示板で某日本人選手と番記者の記事の癒着ぶりが問題視されることがあるが、城島とこの記者さんとの関係も大差ない。
デンバーで行われたワールドシリーズについて「ロッキーズは、ここで豪華な食事を用意すれば、メディアの印象もぐっと良くなる。記者なんて、その程度のことで、好意的にも、好戦的にもなるのだから。」と正直なことを書いたのは、このNなのである。
ノーマン・メイラーからポールギャリコ、三島由紀夫から寺山修司、山際淳司氏にいたるまで、スポーツライターにも色々なタイプの名人がいたが、こんな恥ずかしい文章、人前に出したりはしない。


「×××・×××××」、プレーオフ狙うツインズ下す
http://mlb.yahoo.co.jp/headlines/?a=16202
マリナーズのラインナップには、開幕をマイナーで迎えた選手が4人も並んだ。そんな半ば3Aのような「×××・×××××」に打たれて負けたら、ベーカーとしては情けない限りだろうが、先制の2点は、やはりシーズン途中に昇格してきたジェフ・クレメントに適時打を許したものだった。



September 08, 2008

フィアベントがラヘアとのコンビで3回に1塁ランナーのAロッドを誘い出したトリックについて、タイムズがさっそく記事にしたので紹介しておく。「このプレーは何年もかけてラヘアとの間で研究してきた」と、当のフィアベントが発言して、バックドア・ピックと、すでにネーミングまであったことを話している。

やれやれだ。

何がやれやれかって?このピックオフプレーについての、日本メディアであるMajor.jpの記事だ。まるで息を吐くように嘘をつく。嘘をつくなよ、城島。そしてそれを鵜呑みにして記事にする現地の日本人記者。ほんとうに、やれやれ、だ。ネットで現地メディアが読める時代で、ほんとうによかった。
なんでも自分の手柄にしてしゃべらないと気がすまない、というのは、専門書を読めばわかるが、ある種のではなく、立派に心の病気である。どうりで投手がついてこないわけだ。

ちなみに、バックドアはもちろん「裏口」という意味だが、いろいろ英語表現に出てくる。ネットセキュリティの話題ででてくるバックドアは、パソコンへのハッキングを裏口からするテクニックのことだ。だから、バックドアという言葉には、「こっそり」という副詞的な意味あいが既に含まれている。

Making A-Rod look bad
http://blog.seattletimes.nwsource.com/mariners/2008/09/07/making_arod_look_bad.html
The low point for A-Rod came in the third inning when first baseman Bryan LaHair sneaked in behind him, and Ryan Feierabend fired over a pickoff throw to catch Rodriguez off base. Rodriguez got in a rundown, and eventually Derek Jeter, the runner on second, had to commit to third, and thrown out to end the threat.

It was a nifty play, one that Feierabend and LaHair have perfected over the years in the minor leagues. Feierabend called it a "backdoor pick" and said the key is not an inattentive runner, but an inattentive first-base coach.

"If you have a coach at first base not paying attention and more worried about the hitter, you're going to catch a lot of guys at first base,'' Feierabend said.



これが、嘘つきメディアのMajor.jpにかかると、こんな大本営発表の提灯記事、ニセ報道になる。腹をかかえて笑うというより、こんな嘘を書いてよく正気でいられるものだ、と、びっくりする。Aロッドを歩かせただけで、「城島、狙い通りのけん制 サインプレーでピンチを脱す」と、くるのだから、笑える。

城島、狙い通りのけん制 サインプレーでピンチを脱す
http://mlb.yahoo.co.jp/headlines/?a=16533
マリナーズがサインプレーでピンチを脱した。5回2死一、二塁で一塁走者のA・ロドリゲスをけん制のわなにはめた。いったん一塁手がベースから離れA・ロドリゲスのリードを誘い、一塁手が再びベースに戻って逆を突く作戦。挟殺の間に三塁を狙った二塁走者のジーターを、三塁でタッチアウトに。

一番のヤマ場だったと認めたこの場面でのサインプレーについて、城島は「Aロッドとは勝負したくなかった。そこまで考えた上で(四球で一、二塁に)したプレーだった」と得意げに説明した。(シアトル共同)



やれやれという感じ。それしかない。来シーズンの彼の活躍に期待する。関連記事がいろいろと出ているようだ。あとでまとめる。
今年の楽しみは、あとはイチローの200安打だけになりつつあり、すでに興味は来シーズンに移っている。

Knee surgery to end Clement's season
http://seattle.mariners.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20080906&content_id=3427766&vkey=news_sea&fext=.jsp&c_id=sea

The regular season has come to a screeching halt for catcher Jeff Clement, who will have surgery on his left knee on Tuesday, the Mariners announced on Saturday night.

Mariners medical director Dr. Edward Khalfayan will perform the arthroscopic procedure to repair lateral meniscus and medial meniscus tears. Normal rehabilitation from this type of surgery is three to four weeks, which is all that remains in the regular season.

Clement, the Mariners' first-round Draft selection in 2005, batted .325 in August, scored seven runs and drove in 12 runs. Overall, he batted .227 with 10 doubles, five home runs and 23 RBIs in 66 Major League games.




よくメジャーでは、選手やチームのシーズンデータをAS(オールスター)の前と後で分けるものだが、今シーズンのシアトルでは「マクラーレン解任前」「マクラーレン解任後」のデータがないとお話にならないだろう。理由はハッキリしている。マクラーレン解任後にチームを大きくいじったためだ。

試しにマクラーレン解任の6月中旬の前と後での勝率データを作り始めてみたのだが、これがなかなか面倒くさく、時間がかなりかかった。もしかすると、眠い目で電卓をたたいたせいで、以下の数値にはわずかな誤差のある部分があるかもしれない。大義に間違いはないので、細部のミスはご容赦願いたい。
またマクラーレン解任に前後した投手陣のERAの変化なども計算してみたいものだが、手間がかかりそうで、いつかはやりたいとは思うが、時間がないため、こちらも当面はご容赦いただきたい。


まずは、チーム全体の勝率の推移。マクラーレン解任後に、だいたい1割、勝率が改善したことがわかる。

チーム全体
マクラーレン解任前 71試合 25勝46敗 勝率.352
3・4月 28試合 13勝15敗 勝率 .464
5月  28試合 8勝20敗 勝率 .286
6月  15試合 4勝11敗 勝率 .267
マクラーレン解任後 65試合 28勝37敗 勝率.446
6月  11試合 6勝5敗 勝率.545
7月  26試合 10勝16敗 勝率 .385
8月  28試合 12勝16敗 勝率 .429


次に、城島が捕手、あるいはDHとして先発出場した場合の、チームの勝率、および各月の打率について示す。このダメ選手が先発したなら、チームは勝率4割を越えることはできないのが判明する。4割以下の勝率というのは、いわゆるシーズン100敗する勝率、ということだ。
マクラーレン解任前も後も、城島のパフォーマンス、チームへの貢献度には、実はたいした差がない、つまり城島の大きな努力の跡がどこにもないことがわかる。
マクラーレン解任に関わりなく、打率は2割とまったく進歩せず、なんの反省もない発言の数々。努力もない。3年の契約延長期間に入れば、サラリーが上がるだけに、コストパフォーマンスはますます低下するだろう。

城島先発試合(捕手およびDH)
マクラーレン解任前 54試合 20勝34敗 勝率.370
3・4月 22試合先発 打率 .182 9勝13敗 勝率 .409
5月  21試合先発 打率.277  7勝14敗 勝率 .333
6月  11試合先発 打率 .205 4勝7敗  勝率 .367
マクラーレン解任後 33試合 12勝21敗 勝率.364
6月  4試合先発 打率 .312 2勝2敗 勝率 .500
7月  15試合先発 打率 .130 5勝10敗 勝率 .333
8月  14試合先発 打率 .200 5勝9敗  勝率 .357

シーズン 87試合先発 32勝55敗 勝率.368


最後に、城島が先発してないゲームのデータをあげておく。(城島が試合途中で代打出場した試合はこちらに含める)チームの勝率は2割もアップしている。「城島はずし」がいかにチームにとって有効かがわかる。
マクラーレン解任後のチーム状況にとって大きな変化をもたらした何かがあるとしたら、こちらであることは明白である。6月、7月、8月と、一貫して勝率が5割前後にキープされている。これまでこのブログで掲載した数多くの記事からもわかるとおり、今シーズンに限っては、この「非城島ゲーム」の5割という勝率に貢献している捕手は、2007シーズンに非常に勝率のよかったが、2008シーズンの勝率がよくないバークではなく、クレメントの先発ゲームなのはいうまでもない。
セプテンバー・コールアップ以降、クレメントは「怪我」を理由に先発マスクからはずれているが、少なくとも、このデータからは、チームへのクレメントの貢献度の高さは明らかである。彼の怪我が、無理矢理に城島の先発機会をつくろうとするオーナー筋からの意味不明な圧力からくる「無理矢理なクレメントはずし」「ニセの怪我」でないかぎり、怪我が治りしだいクレメントを先発マスクに復帰させるべきだ。

城島の非先発試合
マクラーレン解任前 17試合 5勝12敗 勝率.294
3・4月 6試合 4勝2敗 勝率.667
5月  7試合 1勝6敗 勝率.143
6月  4試合 0勝4敗 勝率,000
マクラーレン解任後 32試合 16勝16敗 勝率.500
6月  7試合 4勝3敗 勝率.571
7月  11試合 5勝6敗 勝率.455
8月  14試合 7勝7敗 勝率.500

49試合 21勝28敗 勝率.429



September 05, 2008

今年初めてのロブ・ジョンソンの先発試合。0-1で負けたが、ヘルナンデスが好投し、彼自身、ご機嫌はいいようだ。まるで「顔見世興行」のように使われた若い選手たちだが、評価については、メディアとライターによって評価が違っている。例によって日本のファンは、公式サイトでお互いを誉めあうような、いわゆる「タテマエ」記事を鵜呑みにして、これからはロブ・ジョンソンだ、とか騒いでいるようだが、英語ではgoodという表現はたいした誉め言葉にならないことくらい、貧弱な中学英語でさえも教えているのだ。しっかりしてもらいたい。
監督リグルマンも、タコマのメディアも、シアトルはすでに若い選手をテストしはじめて定着と強化をはかっているところであって、むしろ、そのテストを続行したいのだが、なにせセプテンバー・コールアップという制度がいやおうなくある、テストの対象選手を大きく広げなければならないことを、ちょっと苦々しく思っている、という空気を読みとってもらいたい。
セプテンバー・コールアップ組の選手には、今シーズンのオフ、いろいろとトレードの画策があるかもしれないと予測しておく。


これはリグルマンが残した、セプテンバー・コールアップという制度自体について、その制度の意味を疑うかにみえる、微妙なコメント。現地シアトルの来シーズンに向けた空気を読むために、このコメントは重要と考える。実際には、リグルマン自身は、コールアップ制度を批判したいというより、就任して以来せっかく試行してきた6月中旬以降の新しいロスターを大事にしたい、との考えがベースにあることを主張しておきたいから発言しているのは明らか。
http://www.thenewstribune.com/sports/mariners/story/468548.html
“Do any other sports do something like this? Don’t misunderstand – I like that the kids come up, but on a nightly basis in September, eveybody’s roster should be 25 players,” Riggleman said. “We play baseball for five months with one set of rules, then change them in the last month when races are decided.”
「こんなの、ほかのスポーツでやってるかい?誤解しないでくれよ。メジャーにやってくる新人君たちは好きさ。でも9月は基本的にナイター続きだからね、25人のプレーヤーでやるべきだよ」と、リグルマン 「5カ月もひとつのセットで野球やってきて、ペナントレースが決まる最後の月にそれを変えるって、どうなのよ?」


このリグルマンのコメントに呼応するかのような記事は、ロブ・ジョンソンにやけに好意的なシアトルタイムズではなくて、タコマの情報に詳しいニュース・トリビューンが書いているのが面白い。マイナーの選手に同情的な立場をとるとみられるメディアがむしろ「トレード」という言葉を使うのだから、わりと説得力がある。リグルマンは「チョウチョになれ」と言っているが、なにも「シアトルで」チョウチョになれとは言っていないのが、微妙な言い回しなのだ。
http://blogs.thenewstribune.com/mariners/2008/09/03/if_the_kids_are_here_they_ll_play
"we want to let them get the butterflies out with that first game action."(中略)
(リグルマン)「メジャー初体験のゲームで、タコマの新人君たちが無事にチョウチョになれることを願ってるよ。」
The Mariners have already made heavy use of rookies like Wladimir Balenien, Jeff Clement Bryan LaHair, and given starts to pitchers Ryan Rowland-Smith, Ryan Feierabend and - on Friday - Brandon Morrow.
マリナーズは既にバレンティン、クレメント、ラヘアといったルーキーのヘビーローテーションに入っているし、ローランドスミス、フィアベント、そして金曜にはモローと、新人ピッチャーたちもスタートを切っている。
Now, the team gets to hold a month-long audition that also showcases young players they may want to trade in the off-season.
さあ、チーム主催による1ヶ月もの、長いオーディションの始まりだ。それはオフシーズンにトレードを希望するかもしれない若いプレーヤーの見本市でもある。


ここからは、公式サイトのコメント。上記の2つに比べれば、選手評価という面ではどれだけ中身がかったるいかわかるというシロモノだが、別の角度から見ると興味深いコメントでもある。
http://seattle.mariners.mlb.com/news/gameday_recap.jsp?ymd=20080903&content_id=3412475&vkey=recap&fext=.jsp&c_id=sea

1●ヘルナンデスのロブ・ジョンソンについてのコメント
on the same pageという表現は「共通の見解をもつ」という意味。人気のテレビドラマシリーズ「24」などでもよく使われている英語的表現。「24」では「了解した」という意味で、copyという単語を使ったりして、独特のスピード感をセリフに持たせている。
このコメントが価値があるのは、ヘルナンデスがキャッチャーに求めている「立場」というものがよくわかること。彼は捕手に「一方通行的なリード」などというものを求めてなどいない。同じ立ち位置にいてくれれば、それでグッジョブ、と言っているのである。
"He did a great job," Hernandez said. "(中略)We were on the same page all day on which pitch to call. Yeah, he's a very good catcher."

2●ロブ・ジョンソンのヘルナンデスについてのコメント
ムービング・ファストボールは、いうまでもなく、いまのメジャー、そして五輪、WBCのような国際試合でも主流になっている球種のひとつで、ロブ・ジョンソンもその威力に驚いている。このタマへの対応が、今の日本の野球で遅れていることが、城島の不振や、五輪での情けない成績につながっていることは、こんど別の記事で書く予定。また、公式サイトのライターが、ロブ・ジョンソンを「receiver レシーバー」という単語を使って呼んでいることにも注意。
"He was on with all four of his pitches," the rookie receiver said. "You need to be on top of your game to catch him. All of his pitches move quite a bit, and his breaking ball is really sharp."

3●リグルマンのロブ・ジョンソンについてのコメント
depth chartは、ひとつのポジションの選手の間の優先出場順位のことで、スポーツの記事では非常によく出てくる言葉。depthと、1単語だけで表現されることも覚えておく必要がある。順位の高い順に、スターター (starter)、バックアップ (backup)、3番手 (third-string) となるが、捕手の場合なら、正捕手、控え捕手、3番手となる。
ここでも、リグルマンが、ジョンソンのことをキャッチャーとは言わずに、receiverレシーバーと、表現している。サッカーの場合で、前線の選手を単にフォワードと言わず、プレースタイルによって、ストライカーとか、ポストとか、シャドウとか、言い分けたりするが、地元紙にしてもリグルマンにしても、打撃の弱いロブ・ジョンソンを「receiverレシーバー」と表現することの意味は、なんとなくでも、わかっておくべきだろう。
Riggleman dished out some praise for the catcher ranked at the top of the organizational depth chart on defense.
"He did what we heard he could do," the manager said. "He's a good receiver back there. He handled a tough guy like Felix and made it look easy."



長くなったが、最後にロブ・ジョンソンに、いやに好意的なシアトル・タイムズの記事。途中のカッコにくくられた部分の、城島に対する皮肉は、シアトルでの城島の立場がもうまったくゼロに等しい、針のムシロであることを示す。http://blog.seattletimes.nwsource.com/mariners/2008/09/02/september_callups_should_they.html
Johnson is another one that I'd like to see. There are still a lot of questions about Jeff Clement's defense. I think it makes a lot of sense to try him at first base or DH, considering the catching depth in the organization. Maybe Johnson could hold down the catching position for a year until Adam Moore is ready. (Yeah, I know Kenji Johjima is still around, too. I'm not smart enough to figure out an answer to that dilemma. Hey, it wasn't me that signed him to a three-year extension. A three-year extension!! Yes, folks, his new contract hasn't even started yet. Could he be the first player released before his contract extension even begins?). So, anyway, it would be nice to give Johnson some action, too. But Clement needs his at-bats.


参考
http://nhkradio-everyday.seesaa.net/ NHKラジオ/英語復習帳
このサイトは身近で使いやすく、気にいっている。



ちょうど1年とちょっと前、シアトルは首位追撃にすでに息切れして、2位は確定しつつあり、ワイルドカード争いでもすっかり敗れ去りつつあったと記憶する。つまり、ポストシーズンに出られない2位という、なんとも中途半端な成績で終わったわけである。


2007年の6月、そして7月中ほどのメジャー30球団の正捕手全員のCERA(捕手防御率)のデータを持っているのだが、7月中ごろのCERA最下位争いはこんな感じで、5点台の3人の捕手の所属チームは、全チームが地区最下位だった。
2007年7月17日
ナバーロ   TB 5.59 地区最下位
レアード   TEX 5.24 地区最下位
シュナイダー WSN 5.12 地区最下位
ルイス    PHI 4.92(手元に記録がなくチーム順位不明)
城島     SEA 4.82 地区2位

次に、これがシーズン終了時の、この5人の捕手の、CERAと打率である。勘の悪い人を除けば、不思議なことに気がつかれることだろう。
2007年シーズン終了時
ナバーロ   TB 5.50 .227 地区最下位
城島     SEA 5.03 .287 地区2位
シュナイダー WSN 4.79 .235 地区4位
レアード   TEX 4.78 .224 地区最下位
ルイス    PHI 4.62 .259 地区優勝

コールアップを前後して城島を除く全員がCERAが改善し、城島ひとりだけ数値が悪くなって、メジャー最低クラスの5点台という酷い数値でシーズンを終えている。
これは、ひとつにはシーズン終盤にシアトルというチームがいかに息切れしたか、ということの証でもあるし、また、シアトルの2位という順位の内容が、かろうじて死守した2位であって、首位に肉薄した2位ではないということでもある。城島がこの2007シーズン終盤にいい仕事をしたなどと、お世辞にも言えない。8月以降は打率2割を切る7月の酷い打撃をなんとか帳尻あわせしてシーズンを終えることに夢中だったに過ぎない。

そしてこの「普通なら最下位に沈むはずのCERA5点台などという正捕手がいるのに、2位を死守してしまったこと」は、シアトルの2007シーズンの評価について、ものすごく多くの人とメディアが「誤解」する大きな原因になった。つまり、多くの人が「投手さえ補強すれば、来年は、優勝できないにしても、ポストシーズンを戦えるのではないか?」と誤解したのである。

もう一度言わないとわからない人もいるだろうから、もう一度書く。
「正捕手のCERA5点台というのは、(異様に運と打撃がよくない限り)チームが地区最下位に沈むのが普通のレベルの数値」なのである。

最下位に沈んでいてもおかしくなかったシアトルは、チームもファンも、2位という順位に目がくらんで、そういうごく普通の感覚が欠けて慢心しまい、城島ごときに3年24Mもの契約を与えてしまう原因のひとつになった。実は、城島という捕手は、単に「チームがたまたま2位になってしまった年に捕手だった、運のいいだけのヘボ捕手」に過ぎなかったのである。



さて、今年、去年の、あの酷いCERAを記録した5人はどうなったか?かいつまんで、データを挙げてみる。数字は順に、CERA、打率である。城島、レアードを除いて、CERAが改善し、チームは優勝戦線を戦っている。また打撃は城島・ルイスを除き、改善がみられた。もっと詳しく、長打率などを調べると、ナバーロ、レアードあたりの今年の打撃の改善ぶりは、もっとわかってもらえるはずだ。
2007年にわかった改善点を、しっかりと改善し、チーム力アップに努めたチームは2008シーズンの首位戦線に加わって、新たな球団の歴史を作りつつある。一方で、セクソン、城島をクビにするなどして改善すべき欠陥を看過したまま2008シーズンに入ったシアトルは、5月にはすでに首位争いから脱落して、いまやメジャー最下位チームに低迷したのである。

2008年9月4日現在
ナバーロ TB 3.78 .295 地区首位
http://sports.espn.go.com/mlb/players/stats?playerId=5902&context=fielding
打率、CERAともに大きく改善。チームは激戦の東地区で初の首位を走る記念すべきシーズン。

レアード TEX 5.02 .284 地区2位
http://sports.espn.go.com/mlb/players/stats?playerId=5465&context=fielding
打撃上昇。CERAは悪化しているものの、レアード含めたチーム打撃のすさまじさで2位上昇。

シュナイダー NYM 3.89 .259 地区首位
http://sports.espn.go.com/mlb/players/stats?playerId=4388&context=fielding
ワシントンから、ロデューカを放出したメッツに移籍。打撃はやや持ち直した。CERAは大きな改善。チームの首位争いに貢献中。

ルイス PHI 3.90 .221 地区2位
http://sports.espn.go.com/mlb/players/stats?playerId=28447&context=fielding打撃はあいかわらずの不振だが、CERAは大きく改善。チームは首位争い。



城島 SEA 4.58 .209 地区最下位
http://sports.espn.go.com/mlb/players/stats?playerId=6458&context=fielding
打撃不振は極限まで達している。シーズン後半にCERAは多少改善されたものの、アリーグ首位打者が.320あたりで決まりそうな今年としては、まるでほめられる数値ではない。チームは極度の不振。



September 02, 2008

8月までのシーズントータル、そして8月単月、解雇された井口よりずっと酷い城島の壊滅的な打撃データは別の記事でフォローするとして、テキサス戦初戦で城島を除いて先発全員安打していた7回1アウト1、2塁の打席での、城島の怪我について書く。

登山ではないけれども、この城島の怪我については、あまりにも人為的な要因が重なったもので、偶然起きた怪我ではない。起きるべくして起きた事故であって、自業自得とでもいうようなものだ。


第一の問題は、この日の捕手起用の問題
そもそも、相手投手の左右にあわせて自軍の捕手を変える必要など、どこにもない。来季にむけてチームを再建していくためには将来性のあるクレメントを恒常的に起用すべきだ。また、ほかに試したい若手捕手がいるなら、そちらを試してもいい。
クレメントが左投手を打てないから、相手先発が左の日には城島を使う、というのは、まったく説明になっていない。城島が左投手を打ちこなしているわけでもなんでもないし、相手投手が左だろうと右だろうと、打撃成績はすべてクレメントが城島を上回っている。
また、何度も書いてきたことだが、シルバという投手はなにかと球の浮きやすい、打たれやすい投手で、今年の捕手との相性を見る限り、選択すべきなのはクレメントだ。長期契約のシルバを使えるようにするにはチームの今後を向上させる上で大きな意味をもつのだから、シルバと相性のいい捕手を起用することは一つの処方箋だろう。


第二の問題は、城島のDH起用
このダメ捕手はアリーグで一定の打数に達した中で最低の打者である。DHでの成績も壊滅的にダメだ。そのクセ、本人みずから「DHに慣れる必要などない」と言い切った。
こんなクビになって当たり前の選手を、なおもDHで起用するなど、もってのほかだ。ようやくクビにするふんぎりのついたセクソンではないけれど、結果がダメと出ている選手起用やチーム戦術をいつまでも、いつまでも続けるのは、チーム再建という方針に反するどころか、これはファンに対する、いわゆる商法でいう「背任行為」である。

三つ目の問題は、城島に代打を出さなかったことだ
先発は左のハリソンだったが、この7回の時点ではすでにノックアウトされ、投手は右のメンドーサに代わっている。この7回の満塁で、城島の前の6番で右打者バレンティンに打席が回ったが、左のリードが代打に送られ、リードは見事に2点タイムリーを放ってみせて期待に応えた。
いわゆる「左右病」という言葉があるが、もし右投手には左打者というパターンを徹底したい、というのがバレンティンに代打を出した理由なら、右打者の城島にも代打クレメントを送るのが当然だ。右投手かつDHと、城島の打てないパターンが見事に揃っているのだから。
それなのに、城島だけは打てもしないのに「特別扱い」して、左の代打を送らないのである。

この試合で、城島が「特別扱いされている」ことがよくわかった。日本のライターの一部が、シアトルで城島がものすごく冷遇されているように書いている人がいるが、あれは単なる擁護、マスメディア対策にすぎない。どこを見て書いているのか。なんとまぁ、モノを見るのないことだ。

四つ目の問題は、城島が1塁にスライディングしたことだ
イチローファンの間ではよく知られていることだが、イチローはけして一塁にはスライディングしない。なぜなら、走り抜けたほうが早く一塁に到達できるからである。これはイチローがしているから真似なければならない、とか、そういう問題ではない。少しでもセーフになりたいなら、スライディングなどしてみせる必要などない。スタンドプレーなどいらない、ということだ。

そして五つ目の大きな問題は、城島の焦りである。
この日、城島はいきなり1死1塁で併殺打を打っている。そのあとも、2度続けて2死1塁のシチュエーションで打席が回って凡退している。もし、この第2、第3打席が2死でなく、無死か1死だったら、3連続併殺打を打っていただろう、そういう酷い打撃内容だった。
試合後半、チームは面白いように打ち出して、いつものことだが、城島だけが一人、蚊帳の外に取り残された。だからこそ、このヘボ打者は一塁にスライディングしたのである。
それは、あきらかに焦りからくるレベルの低すぎるプレーだ。

そして最後に、これは6つ目の問題というより、補足だが、怪我をした城島への対応
捕手が手をスパイクで踏まれたのだ。病院に直行させるべきであって、すぐに代走を出すべきだ。だが実際には、城島が2塁に進塁してから代走が出されている。これでは遅すぎる。
なぜ代走を送るのが遅れるか、といえば、ここまで書いてきたように、城島には代打を送らない、送れない、なにかそういうおかしなチカラが、事態の全てを歪め、対応の全てを遅らせているからとしかいいようがない。


一塁でのクロスプレーでスライディングしたのでは、当然のことだがスパイクされる危険を含む。危険をかえりみずといえば聞こえはいいが、実際にはただの焦りからくるスタンドプレーにすぎない。

この怪我でこのシーズン、城島の顔をゲームで見ないですむことを望む。



September 01, 2008

この日、ウオッシュバーンはもしかすると、クレメントを捕手に今シーズン一番の出来だったかもしれない。シアトルの苦手のクリーブランド、しかもアウェイで8三振を奪い、3安打に抑え込んだのだから。公式サイトも、このところのクレメントの成長ぶりに目を細める記事を出している。
Mariners' Clement learning on the job

ところが、だ。
9回裏にリグルマンが例によって「リードした9回裏にバッテリーごと選手交代」というわけのわからないシステムを発動したために同点に追いつかれて、ウオッシュバーンの勝ちはまたしても消えうせてしまった。
ゲームには最終的に勝つには勝ったが、最後の打席で四球のイチローを1塁に置いて、前の打席でバントさせているリードにヒッティングさせてランナーが入れ替わってしまい、イチローの得点にならなかったことなど、終盤の采配は明らかにちょっと混乱していた。
SCORE

試合後のウオッシュバーンは「ちょっとフラストレーションがあるね」と切り出して、次のようなことを言っている。もちろん彼は、先発投手が好投してリードしたままマウンドを降りたのに、その後の失点で勝ちが消えてしまうというゲームの多さについて嘆いているのだ。
Mariners need extras to outlast Tribe
http://mlb.mlb.com/news/gameday_recap.jsp?ymd=20080830&content_id=3391300&vkey=recap&fext=.jsp&c_id=sea
"If it's just once or twice it happens throughout the year, you can deal with it because it's a part of the game, but I think that's seven now where I've left the game with the lead."
「年に一度か二度なら、それもゲームというものの一部だと理由をつけてすませられるだろ。でもね、僕は、リードしたままマウンドを降りたゲームで、これで7度目なんだよ?」


今年のゲームから先発投手の勝ちが消えたゲームをできるだけピックアップしてみた。意外にたくさんあることに気づくだろう。
これらのゲームにはびっくりするほど、ほんとうに共通点が多い。
「アウェイ・ゲーム」
「ローの失点」
「城島がマスクをかぶっていた」
「捕手を途中で交代した」


ウオッシュバーンのイライラもわかる気がする。
今日の試合もリードした9回裏にクレメントからバークに捕手を変える必要など、なかっただろう。


4月6日 BAL オリオール・パーク
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008040705
捕手バーク。先発ヘルナンデス、8回自責点0
2点リードの9回裏オフラハティ、ローが3失点、サヨナラ負け。

5月2日 CLE プログレッシブ・フィールド
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008050207
捕手クレメント→城島。先発バティスタ、7回自責点1
1点差で負けていた9回表に同点に追いついて延長。この時点では捕手城島
10回表に1点先行したが10回裏に追いつかれ、11回裏にローがサヨナラ負け。

5月25日 NYY ヤンキース・スタジアム
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008052602捕手城島。先発ウオッシュバーン、6回自責点2
3点リードの8回裏、グリーン、ローズ、プッツの継投で4失点。
そのまま逆転負け。

6月15日 WAS セーフコ
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008061613
捕手城島。先発ウオッシュバーン、6回0/3自責点2
1点リードの7回表、ウオッシュバーンの出したランナーを
ローが帰してしまい同点。8回にはローが追加点をとられ、逆転負け。

7月10日 OAK マカフィー・コロシアム
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008071106捕手城島→バーク。先発ディッキー、7回0/3自責点0
2点リードの9回裏モローが同点に追いつかれ、11回裏ヒメネスがサヨナラ負け

7月13日 KC カウフマン・スタジアム
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008071311
捕手城島。先発ウオッシュバーン、6回自責点1
1点リードの9回裏、モローがサヨナラ負け。

7月25日 TOR ロジャース・センター
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008072608
捕手城島。先発バティスタ、5回1/3自責点2
3対3の同点で延長、10回表に1点入れリードするが、10回裏にローがサヨナラ負け

8月31日 CLE プログレッシブ・フィールド
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008083102
捕手クレメント→9回裏バーク。
先発ウオッシュバーン、6回2/3自責点0
2点リードの9回裏、プッツ、バークのバッテリーが同点HR打たれ、延長。
10回表2点入れ、10回裏に反撃を1点に抑えて、勝ったが、
ウオッシュバーンの勝ちは消える。



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