March 2010

March 31, 2010

先日イチローを絶賛した文章(参照→ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2010年3月26日、The Fielding Bible Awards選考委員で、2007年CASEY Awardを受賞しているスポーツ・イラストレイテッドのJoe Posnanskiがイチローを絶賛した記事の翻訳を読んでみる。)を書いたスポーツ・イラストレイテッドのJoe Posnanskiの筆が活発だ。

こんどは非自責点 unearned runsについて、雑感を書いている。
The NL-champion Phillies allowed the fewest unearned runs in 2009 - Joe Posnanski - SI.com



この記事でのJoe Posnanskiの趣旨は、「非自責点 unearned runsの多い少ないで、そのチーム全体の守備がうまいかどうかは、判断できない」というものだ。
彼は、その例証として、「メジャーで最も守備のいいシアトル・マリナーズにおいて『非自責点の得失点差』が、大きくマイナスしている」という事実を引用している。ちょっと、彼のシアトル贔屓が垣間見えて、面白い。


2009年のメジャーでは、チーム単位でみた非自責点 unearned runsはこんな風らしい。

最も非自責点を得たチーム      エンゼルス  87点
最も非自責点を獲得しなかったチーム オリオールズ 39点
最も非自責点を与えないチーム    フィリーズ  36点
最も非自責点を与えたチーム     ナショナルズ 83点

「非自責点の得失点差」、つまり「チームの得た非自責点」から、「相手に与えた非自責点」を引き算した数値が、シアトル・マリナーズにおいては、大きくマイナスになっていて、メジャー30球団で27位なんだそうだ。
Joe Posnanskiに言わせると、メジャーで最も守備のいいマリナーズが、「非自責点の得失点差」がこんなにマイナスなんだから、unearned runsという数値そのものは、チームの守備力を測る指標としては弱点がある、というのである。
Seattle was actually minus-25 in unearned runs last year despite the widespread belief (one I firmly hold) that it had the best defensive team in the league and perhaps in all of baseball. This probably tells you more about the weaknesses of the unearned runs stat than anything else, but it's interesting.


この点について、日本のシアトルファンに言わせれば、Joe Posnanskiがマリナーズの守備を持ち上げてくれるのはたいへん嬉しいかぎりで感謝はするが、「ちょっといい面だけを見すぎだよ」と、苦笑いしたくなる(笑)
そりゃ、イチロー、グティエレスはじめ、ジャック・ジョンソン、エイドリアン・ベルトレ(2010からボストン)など、守備の名手がシアトルの内外野に揃っていたのは事実だ。
だが、残念なことに、シアトルには、ポロリの多いプレーヤー、失点につながるプレーヤーも、同時に、しかも豊富に(笑)揃っていたことを、Joe Posnanskiは見ていない。

例えば(個人的にはそれぞれ好きな選手たちだが)、ショートのベタンコート、セカンドのロペスの二遊間コンビ。彼らのエラーや判断ミスで、どれだけ失点に結びついていたことか(苦笑)
ロペスはセンターに抜ける当たりを捕球するのが苦手で、記録上ではセンター前ヒットになったが、あれがペドロイアなら・・・と、何度思ったことか。これなども記録には現れないが、2009までの二遊間守備の欠陥である。
Joe Posnanskiがいくら2009年のシアトルの「非自責点の得失点差」が大きくマイナスであることに納得いかなくとも、シアトルファンのほうは、むしろ、それは非常に納得のいく話なのである。
だからこそ、ベタンコートをカンザスに放出し、フィギンズを獲ったともいえるわけで、シアトルの守備がホンモノのメジャー・ナンバーワンになるのは、2009年ではなくて、むしろ、2010年以降だと、シアトルファンの誰もが思っていると思う。


自責点 Earned Runsについてもそうだ。
以前に、ダメ捕手城島がDefensive Runs Savedランキングで常にメジャー最悪のキャッチャーとしてランキングされていたことを紹介した。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年12月26日、Fielding Bibleが2008年までの過去6年間、および過去3年間について「メジャー最低」と酷評した「城島の守備」。盗塁阻止は「並」で、Earned Runs Savedは「メジャー最低」。

ダメ捕手城島がDefensive Runs Savedランキングで常にメジャー最下位だった理由は、Earned Runs Savedが常にメジャー最下位ランクだったからである。つまり、城島がキャッチャーを続けている限り、自責点 Earned Runsは、けして「守備のチカラ」によって減ることなどなく、むしろ野放図に垂れ流されるということだ。
このへんが、2009シアトルがメジャー最高の防御率を誇る先発投手陣、サイ・ヤング賞候補の投手を抱える投手陣でありながら、チーム勝率は5割程度をうろうろするという不可思議な現象を起こす最大要因のひとつである。
これは、シアトルが内外野にメジャー屈指の守備の名手を何人も揃えていながら、どういうわけか、チームの守備の巧拙をよく表現していそうな「非自責点の得失点差」が大きくマイナスな現象と、非常によく似た現象である。

この2つの現象、簡単にいってしまえば、
チームの「穴」が、チームに大きなマイナスを与え、チームの足を引っ張り続けていた、ということだ。

Joe Posnanski風にいえば、
チーム防御率/b>の良い悪いだけで、そのチームの投手陣が全体としてうまくいっていたかどうかは、判断できない」。

イチロー、グティエレスがいくら好守備を連発しようとも、ベタンコートが守備でエラーを重ねて非自責失点を増やしたのと同じように、先発3本柱とロブ・ジョンソンがいくら勝ちを重ねても、城島が自責点を垂れ流し、負けを量産していては、チームはリーグ優勝とか、そういう勝率レベルに浮上することができない。2009年のシアトルは、まだまだ守備のチームとして一環してはいなかったのである。


ちなみに、日米の配球論に差があるのと同様に、自責点 earned runsについても、日米で考え方に大きな差がある。これは投手、特に軟投派の投手をどう見るかにかなり影響してくる。
Wikipediaにこんなことが書いてあった。

「日本のプロ野球とMLBでは、投手自責点の決定時期が異なる。
日本では得点が記録された時点でその得点が自責点かそうでないか決定されるのに対し、メジャーでは、そのイニングの終了時まで決定が保留される。イニング終了後、エラーその他の野手のミスプレイが無かった場合に走者はどこまで進むことができたかを検討・推定し、イニングを再構成して、投手の自責点かどうかを決定するという手順をとる。

たとえば、
走者三塁のケースで、パスボールで三塁走者がホームインした場合、日本では即時に非自責点として記録される。それに対し米国では、イニング終了まで自責点 / 非自責点の判断を保留する。これはパスボールの後に打者が安打した場合、たとえパスボールがなくても得点できたことになり、この得点を投手の自責点とするためである。
捕手の打撃妨害により打者が一塁を得たケースなど、それが無かったら打者はどうなっていたかの推定が困難な場合には、投手に有利となる方向で検討・再構成が行われる。」
(以上 Wikipediaの文章に多少手を入れてみた)


加えていえば、いくら日本と自責点の決定方式の異なるアメリカ方式で非自責点が投手側につかなかったケースといえども、ゲームに負けてしまえば、負け数そのものは投手につく。これは忘れてはいけない。
たとえば、2008年から2009年にかけてのウオッシュバーンのゲームでは、自責点が2点以下でQSしているにもかかわらず、非自責点が何点かあって試合に負けたことで、彼が敗戦投手になっているゲームが、シーズンに何試合もある。
だから、見た目の勝ち負けの数だけで、その投手の真価を決定することはできない部分もあることを、頭に入れておくべきだと思うわけである。






March 30, 2010

MLB公式サイトがメジャー30球団それぞれに選ぶ、歴代名シーンベスト9のシアトル・マリナーズ版というのを見た。無性にイライラした(笑)

Baseball Video Highlights & Clips | Prime 9 examines the top moments in Mariners' history - Video | MLB.com: Multimedia

1.1995年      ディヴィジョン・シリーズ初突破
2.1995年10月2日 ポストシーズン初進出
3.2004年10月1日 イチロー、シーズン最多安打記録更新
4.2001年10月6日 シーズン116勝(メジャー記録タイ)
5.1993年7月28日 グリフィーJr.8試合連続HR
6.2001年       ALDS(地区シリーズ)突破
7.1990年9月14日 グリフィー親子アベックHR
8.2009年9月18日 イチロー、NYYリべラからサヨナラ2ラン
9.2002年5月2日 マイク・キャメロン1試合4HR


8試合連続ホームラン、という記録は、メジャー記録であり、これまで3人しか達成していない。7試合連続を達成した選手もわずかに3人しかいない。こういっては失礼かもしれないが、思ったより達成しずらい記録なのである。

8試合連続HR達成者(年代順)
Dale Long (1956)、Don Mattingly (1987)、Ken Griffey Jr (1993)

7試合連続達成者(年代順)
Jim Thome (2002)、Barry Bonds (2004)、Kevin Mench (2006)

8試合達成者の3人はまぁ置いておいて、7試合連続HRの達成者が、いけないねぇ。まぁ見てもらいたい。
個人的に非常に嫌いなバッターのジム・トーミも、ステロイダーのバリー・ボンズがランキングに入っていることも、なんとか我慢してみるとしよう。
しかし、だ。
7試合連続HRの3人目の達成者、Kevin Mench (2006)だけは、ダメだ(笑)

カタカナで書くと、ケビン・メンチ

メンチ。この名前、どこかで聞いたことがないだろうか?(笑)
そう。その通り(苦笑)当たりだ。
2009年に阪神にいた、あの男。7月に奥さんの出産に立ち会うために帰国したまま日本に戻ることのなかった(笑)、あの元・阪神のメンチ、である。出場ゲーム数、わずか15。酷いもんだ(笑)
ケビン・メンチ - Wikipedia

7試合連続ホームランは、メンチがテキサス・レンジャーズにいた2006年4月に記録したものである。しかも、これ、右打者としてメジャー史上初めての達成というから驚く。
なのに、だ。この年に出場した127試合で、彼が打ったホームランは13本。つまりシーズンの半分のホームランを、4月の1週間だけで打ったのである。
正直、ステロイドかなにかとしか思えない。
ちなみに、メンチは、その前年2005年に、12勝4敗、ERA2.33でサイ・ヤング賞の最右翼といわれていたロイ・ハラデイの足に打球をぶつけて、シーズン後半を棒に振らせたらしい。ほんと。ちょっとロクなことをしない(笑)


まぁ、そんなわけで、ブログ主damejimaは「連続試合ホームラン記録」そのものに、どうにも価値を見い出せない
そんなものを「歴代名場面集」に入れるくらいなら、なぜ1995年のランディ・ジョンソンのサイ・ヤング賞とかを入れないのか、と思ったりする。
マイク・キャメロンの4打席連続ホームランもどうだろう・・・な。もっと他のでいいだろ。ヘルナンデスの月間最優秀投手賞&オールスター初出場なんか、自分の中では非常にキラキラしている瞬間なのだが、なぜ入らない。(まぁ、もっとよほど大きな記録でないと入らないのは、わかってはいるが(笑))

さらに「親子でアベックホームラン」はどうなんだ?日曜午後の『新婚さんいらっしゃい』じゃあるまいし、ほのぼのとしている場合か。チームの歴史的場面とは全く思わないぞ。などと、ひとりでムッとしてみる。まぁ、それだけ、グリフィーのスター性が・・・、なんて、全く考えない。

「イチローのシーズン最多安打メジャー新記録達成」はランキングに入って当然だが、いかんせん、映像の編集がよくない。
イチローが打ったヒット数の、記録としての偉大もさることながら、映像としては、打った後に、チームメイト全員が試合を止めて祝福したこと、さらにその後で、イチローが、故人であるジョージ・シスラー氏のご遺族の方々と握手した「瞬間」、あの「瞬間」に、ベースボールというか、フィールド・オブ・ドリームスを強く感じるわけで、だな。
あの「握手の瞬間」を歴史的名場面の映像に入れないで、何を入れるんだろう。


とか、なんとか。
まぁやっぱり、こういうベスト10ものは、人によって意見が異なるのである(笑)こんなPrime9を、プライムとは、認めない(笑)。こんど、暇なときに、自分だけの名場面、最悪場面のそれぞれベスト10でも、発表することにしよう(笑)






March 28, 2010

最初にことわっておくと、2010シーズンに関するウオッシュバーンのシアトルとの契約は、どうせなるようにしかならない。関心を持って注視してきたし、ウオッシュバーンがシアトルに戻れることを願ってもいるが、もともとマリナーズには 「ねじれたことをするのが大好きなヒト、ストレートなドラマを喜べない不幸なヒト」が両肘かけの椅子に座っていらっしゃるようだし、そもそも先のことなど、どうなるかわからない。
だから、こればっかりは、契約が決まらないうちに外野があれこれ言ってもはじまらない。
Jarrod Washburn Posts -- FanHouse

契約、とかいうやつは、必ずしもヒトの想いに沿うように出来ていないし、スムーズに全体を進ませる方向には案外行かないように出来ている。(出来の悪い契約なら、なおさらだ)そのせいか、この「契約」とかいうやつ、ときどきスポーツをおそろしくつまらなくする。
ダメ捕手城島とMLBシアトルマリナーズの無意味な契約も、今にして思えばシアトルのベースボールを4年の長きにわたって本当にかき回し、台無しにした。


2010年から初めてシアトルマリナーズのゲームを見始めるファンの方だって、中にはいるかもしれないから、ウオッシュバーンって誰?と思う方もいるかもしれない。
そうした方にば、2009シーズン中に月間最優秀投手賞を受賞し、準パーフェクトゲームも達成している、気のいい、釣り好きの中年ピッチャーが初夏まで在籍していたことを、ぜひ教えてあげたいと思う。
だが、好成績でありながら、しかも、ウオッシュバーン自身が何度もマスメディアに「絶対に移籍したくない。シアトルにいたい」と公言し続けていたにもかかわらず、その彼が、チームが金に困っているわけでもないのに、なぜ他チームにトレードされたのか。先発投手が余っていたどころか、むしろ先発投手たちに疲れが出てくる夏の、それも、秋のプレイオフ進出の最後の可能性を探っていた2009年7月末に、それも、トレード期限ギリギリに、なぜ他チームに売られなければならなかったのか。

それを、説明するのは、たいへんに長い話になるし、不可解な部分、不愉快な部分も多い。

こんなこと、友達に聞いたって、誰も説明してはくれない。きちんと筋道をたてて、話の流れを追えるのは、あの、悪質な城島問題について終始きちんとした姿勢を貫いたこのブログだけなわけで、世の中にちゃんと説明してくれる材料はほとんどない。
とはいえ、やたらと長たらしい文章ばかりが多く、記事量も膨大で、事実関係の複雑ななこのブログの話題をたどる面倒な作業を、ヒトに無理強いするわけにもいかない。
まぁ、ウオッシュバーン放出のまとめだけでも、今年のどこかで、気が向いたときにでも、一度まとめてみるから、そのときまで待ってもらえるとありがたい。待てないヒトは、カテゴリーをまとめ読みするしかないだろう。日付で話の最低限の前後関係が追えるように、このブログでは(一部の例外を除いて)記事にすべて日付をふってある。



シアトルマリナーズ公式サイトで記事を書いているJim Streetは、2009シーズンの7月末に不意にトレードされたウオッシュバーンが、8月になってトレード先のデトロイト・タイガースの先発投手として、マリナーズとゲームをするためにセーフコにやってくることになったとき、ファンのためにアットホームな記事をしたためてくれた、とても心の温かい奇特な男である。
Johnson to face former batterymate | Mariners.com: News

内容は、トレード後のウオッシュバーンがデトロイト・タイガースの先発投手として、8月のセーフコのゲームに先発することになり、キャッチャーのロブ・ジョンソンとひさびさの再会を果たす打席で、投手として打者ロブ・ジョンソンに『ドルフィン』という変化球を投げるかどうか、という話がメインである。
なぜなら、『ドルフィン』は、ウオッシュバーンとロブ・ジョンソンがコーチの助言も交えながら、共同開発した彼ら独特の変化球(大きなスローカーブ)だからである。ドルフィンの成立経緯については、一度SPI電子版がロブ・ジョンソンにインタビューして、とてもいい記事を書いたので、そちらを読むといい。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年7月6日、ロブ・ジョンソンが準完全試合を達成したウオッシュバーンの新しい魔球「ドルフィン」と、その開発にいたるコラボレーションについて大いに語った。

Jim Streetは、ウオッシュバーンのトレード自体に文句をつける記事を書くのではなく(公式サイトのライターがそういう記事を書くのは無理だろうし)、トレードによって違うチームに分かれた2人にそれぞれ話を聞き、フィールド上で再会を果たすバッテリーの小さなドラマを、ユーモラスかつアットホームに記事にしてみせてくれた。
結果的に誰もハッピーにならなかったこのトレード事件の背景には、ファンの意向など無視の、ねじれきったオトナの事情が垣間見えるわけだが、そこはあえて割り切り、Jim Streetが公式サイトのライターとして可能なギリギリの線として、彼らバッテリーへの愛情を「再会」というドラマで表現した、という感じに、かねてから思っていた。なかなか誰にでも真似できる行為じゃない。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年8月20日、シアトル公式サイトのジム・ストリートはロブ・ジョンソンとウオッシュバーンの「フィールドでの再会」をユーモラスに記事にした。


さて、そのアットホームな再会になるはずだったゲームだが、結果はまぁ、下記の記事でも読んでおいてほしい。酷いものだ。先発マスクは誰が選んだのか城島で、しかもサヨナラ負け。ロブ・ジョンソンの出番はなし。再会のドラマもへったくれも無し。すべて台無し。
これを見ても、2009年までのシアトル・マリナーズがいかに、あさはかな誰かさんの強い影響下にあって、どれだけいびつに歪んでいたか。この一件からだけでも伝わってくる。こんなことが数年も続いては、チームがガタガタにならないわけがない。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年8月20日、シアトル公式サイトのジム・ストリートはロブ・ジョンソンとウオッシュバーンの「フィールドでの再会」をユーモラスに記事にした。 →だが無粋なチームの監督さんがスタメンマスクに選んだのは、なぜか「城島」 →最悪の「サヨナラ負け」(失笑)



その心温まる筆致を持つJim Streetが2010年、こんどは、デトロイトとの契約が切れた後、所属先が決まらず、浪人状態になっているウオッシュバーンと、主戦投手として獲得してきたサイ・ヤング投手クリフ・リーの思わぬ故障による開幕出遅れで、春先の先発投手が足りなる気配のシアトルとの間の、なんともギクシャクとした交渉(交渉までいっているかどうかも不明だが)のあらましについてまとめ、記事にしている。
Washburn, agent shopping for deal | Mariners.com: News

中身はいつもの淡々としたスタイルである。公式サイトの記事らしく、無駄な主観を交えることを極力控え、シアトルの台所事情、そしてウオッシュバーン側の代理人であるボラスのもくろみなど、契約の要件をさらりとまとめている。


ブログ主としては、Jim Streetが、シアトルにとっては、喉に刺さった魚の骨のようなこの扱いに困る話題をあえて記事にしてとりあげてみてくれたことは、Jim Streetの立場でできる、彼なりのウオッシュバーンに対する精一杯のエール、という風に受け止め、この記事を何度も何度も丁寧に読んだものだ。
さすがに、イチローの守備マニアのJoe Posnanskiのように、夕食前に23回も続けてイチローのビデオを回したりはしないが(笑)、それでも数回は続けて読んだ。


ありがとう、ジム。Sincerely I thank you, Jim.
こんどこそ、誰もがハッピーな契約になれたらいいと、僕も思う。もしウオッシュバーンがシアトルに来ることがあるのなら、こんどこそは、苦味のない、気持ちのいい環境でやらせてあげたいものだと思う。






March 27, 2010

スポーツ・イラストレイテッド2001年5月28日号表紙2001年5月28日号

BGM「時代は変わる」
ボブ・ディラン

「黒船」
サディスティック・ミカ・バンド

イチローが初めてスポーツ・イラストレイテッド誌の表紙を飾ったこの号は、同誌がMLB、NBA、NFLのそれぞれに選んだ「2000年以降の印象深い表紙ベスト10」にも選ばれている。メジャーデビューしたばかりのイチローが、この号のためのスポーツ・イラストレイテッド側のカバーストーリー取材を断ったことは、イチローファンの間で有名な話である。
イチローが初めてスポイラの表紙になったことについての当時の記事を見ると、日本人スポーツライターの誰も彼もが、いわゆる「スポーツイラストレイテッドの表紙を飾ると良くないことが起きる」とかいう、いわゆるSports Illustrated Cover Jinx (US版Wikiにはこのジンクスの専門ページもあって、誰と誰が、どんな不幸な目にあったかがリストアップされている(笑)Sports Illustrated Cover Jinx - Wikipedia, the free encyclopedia) を心配する老婆心溢れまくりの記事を書いていたのが、今となってはたいへん微笑ましい、というか、馬鹿馬鹿しい(笑)要は当時は誰もまだイチローの活躍に確信がもてなかった、ということだろう。

その、誰もが不安視したイチローの2001シーズンの結果は、どうだったか。もちろん、新人王からMVPからなにから、とれるタイトルを全て獲りまくった、あのてんこ盛りの輝かしい成果。チームはシーズン116勝。
たぶんイチローは世界で最もジンクスに無縁な男のひとりである。この人の持って生まれた星の輝きの強さときたら、そりゃハンパじゃない。

同じ2001年発行の別の表紙には、シーズン73HRの新記録を作ったバリー・ボンズが登場しているが、このことは非常に重い意味がある。なぜなら、今ならステロイダーのボンズがスポーツ・イラストレイテッドの表紙になるなど、絶対にありえないからだ。
ボンズの体格が劇的に大きくなったことについてマスメディアが度々取り上げはじめたのは、この2001年前後からだが、MLBでのステロイドに関する正式な調査報告であるミッチェル報告が出されるのは、2007年を待たなければならない。
2001年段階では、MLBとアメリカメディアはまだMLBのステロイド問題に半信半疑なのである。また、MLBに対して憧れだけを持ったままの日本のメディアは、なおさら、急に体が大きくなってスタンドにバカスカ放り込むホームランバッターに決定的な疑問を投げかけるだけの根拠も、自信もあるわけではなかった。

見た目華奢に見えるイチローのMLBでの将来に誰も確信を持たない。2001年のMLBとは、まだそんな時代だったのである。
そんな時代にメジャーに登場したイチローは、MLBにとってひとつの「ベースボール革命」であり、アメリカ文化に対する「逆・黒船」だったことが、この2001年5月のスポーツ・イラストレイテッドがいみじくも実証するのである。
2001年スポーツ・イラストレイテッド全表紙


スポーツ・イラストレイテッド2002年7月8日号表紙2002年7月8日号

BGM「天城越え」
石川さゆり

メジャーデビューから1年経ったイチローの、この自信の表情。「どうだ。俺がイチローだ」と言わんばかりである。
だが、実際のところ、2001年春にイチローの活躍に半信半疑だったアメリカのスポーツメディアは、2001シーズンのイチローのあれほどの栄光を見た後ですら、いまだに「時代の底流の変化」に気づいてはいなかった。
このイチロー特集号でのカバーストーリーのタイトルが、The Ichiro PARADOXというおかしなタイトルであることでもわかる。スポイラのライターが何を指して「パラドックス」かと言っているかというと、「パワーも、個性も足りない。なのに、なぜあれだけ活躍できるのか?」ということ。
つまり、2000年代初頭のスポーツ・イラストレイテッドは、ステロイドに頼ったパワー・ベースボールの終焉も確信できず、この先の時代がどう変わっていくのかもわからないまま、スポーツ記事を書きちらしている、ということだ。2002年のスポーツ・イラストレイテッドではいまだに「イチローの天才と、彼のもたらす時代の変化が理解しきれてなかった」のである。

だから2002年当時のスポーツ・イラストレイテッドは、イチローの個性の強さ、アクの強さも、才能も、よく知りもしないまま記事にしている。その後オールスターのア・リーグの試合直前のロッカールームで、イチローが選手たちを前に繰り広げる強烈過ぎるスピーチが恒例になることも知らず、2010年になってJoe Posnanskiが「MLBの歴史上、イチローのような選手は見たことがない」とそのユニークさを讃える記事をスポーツ・イラストレイテッドに書くのも、つまり、イチローをアメリカが理解しはじめるのは、まだまだずっと、ずっと先の話なのだ。
時代の先を行く者。それがイチローである。
2002年スポーツ・イラストレイテッド全表紙


スポーツ・イラストレイテッド2003年5月5日号表紙2003年5月5日号

イチローがスポーツ・イラストレイテッドの表紙を飾った回数は、2001年と2002年の2回だと思っている人も多いかもしれない。だが、実際には4回ある。この号では、左上のタイガー・ウッズの隣に、イチローの顔がみえる。時代に影響を与える101人を選んだこの号で、MLBの現役プレーヤーで選ばれたのは、54位のイチロー以外には、62位A・ロッドのみだ。

イチローの表紙登場3回目は、101 Most Influential Minorities in Sportsなんとも意味深な特集号である。なんというか・・・、なんでまたこういうタイトルにしたのだろう?101匹のダルメシアンじゃあるまいし(笑)
マイノリティという単語を聞くと「スポーツ界で最も影響力のある少数民族101人」とか訳して、国連にでも抗議メールを送る人がでてきそうなタイトルだが(笑)、ここではたぶん「有色人種で、スポーツ界で最も影響のある101人」くらいの意味だろう。まぁ、それにしたって、かなり差別感のあるいやらしいタイトルだが。
アジアからは、イチロー以外に、NBAのヤオ・ミン、ゴルファーのパク・セリなど、当時のアジア系有力アスリートが選ばれている。また、アメリカ人の黒人から、人種的に様々な血をひくタイガー・ウッズ、ニューヨーク州ブルックリン生まれのマイケル・ジョーダン、メキシコ系アメリカ人ボクサーのオスカー・デ・ラ・ホーヤ、NBAのレブロン・ジェームズ、テニスのウィリアムズ姉妹などが選ばれている。
2003年時点のレブロン・ジェームズはまだ新人で、NBAドラフトで全体1位でクリーブランド・キャバリアーズに入団したばかり。ヴィーナス・ウィリアムズは、2002年2月に黒人の女子テニス選手として初の世界ランキング1位になったばかり。
イチローの紹介文にはこんなコメントがある。
This Japanese star became the face of globalization in 2001, when he won the AL MVP. He dispelled the long-held notion that only pitchers, not position players, could make the jump from Japan to the major leagues.

全米のスポーツ界が、なんでもかんでも白人(ないしはアメリカ人)で、ステロイドもオッケーなアメリカ中心時代から、グローバルな新世紀に大きく変化しつつあることに、2年も3年も遅れてようやく気づきはじめたスポーツ・イラストレイテッドだが、なにか気がつくのが遅れたことがよほど悔しいのかなにか知らないが、「マイノリティ」と、新勢力を片隅におしやった上で紹介するところが、かつての、どうにも頑固で保守的なスポーツ・イラストレイテッドの体質を表している(笑)
101 Most Influential Minorities in Sports スポーツイラストレイテッドが選んだ101人全リスト



スポーツ・イラストレイテッド2004年10月4日号表紙2004年10月4日号

記事も長くなったので、ちょっと簡単に触れておくことにする(笑)
バリー・ボンズがステロイダーとして、その記録ともども名誉もなにもかもを失って、スポーツ・イラストレイテッドが心から頼れる(笑)アメリカ人スターもいなくなってしまうのかと思われた矢先に現れたのが、イチローと同じ年デビューのアルバート・プーホールズだ。たぶんスポーツ・イラストレイテッドはこれからの10数年、プーホールズを褒めたたえることで、ホームランとステロイド全盛時代を懐かしむという複雑な脳内遊びを継続するつもりだったに違いない。やれやれである(笑)

だが、時代の変化は、そんな姑息な遊びとは関係なく、どんどん進む。
その後、スポーツ・イラストレイテッドのライターも、だんだんに入れ替わりが進んでいく。セイバー・メトリクス系のJoe Posnanskiが加わったことだって、その一環だろうと思っている。スポーツ・イラストレイテッドが記事を書く基準そのものが、これからもっともっと変化していかざるをえないだろう。


いつまでたっても、エラーさえ少なければそのプレーヤーにゴールドグラブを与えてもいいという単純な時代が続くわけでもない。キャッチャーの守備評価にCERAが導入されたりする、そういう時代である。
打つ、守る、走る。イチローの真価が本当の高さで評価されるのは、まだまだこれからだが、そうなる日も、もう遠くない。

4つのスポーツ・イラストレイテッドを見てきてわかるように、日本の至宝イチロー自身のスタンスは2001年から変わっていない。
変わってきたのは、スポーツ・イラストレイテッドとアメリカのスポーツメディアのほうだ。


SI Vault - 54 years of Sports Illustrated history - SI.com






スポーツ・イラストレイテッド MLB

1983年に始まったCASEY Awardは、ベースボールにまつわる最も優れた著作に贈られる賞で、1986年にはあのセイバーメトリクスの親玉のビル・ジェームズ親父も“The Bill James Historical Abstract”で受賞している。

Joe Posnanskiは、スポーツ・イラストレイテッドのライターとしては、2009年に寄稿者になっているのだから、まったくの新顔だが、ベースボールライターとしてはもう十分すぎる実績を積んでいる。
既に2003年と2005年に、AP通信の選ぶアメリカのベスト・スポーツコラムニストに選ばれ、さらに2007年には“The Soul of Baseball”で、CASEY Awardも受賞していて、なんというか、威風堂々スポーツ・イラストレイテッドに乗り込んだ、という感じの風情のスポイラ入りなのだ。
The Soul of Baseball
List of Sports Illustrated writers - Wikipedia, the free encyclopedia

さらにいえば、Joe Posnanskiは、昨年ロブ・ジョンソンが、Defensive Run Savedでメジャー第1位、2009年キャッチャー部門の第9位に選ばれた、あのThe Fielding Bible Awardsの選考者の一人でもある。
つまり、Fielding Bibleが大きく評価するフランクリン・グティエレスジャック・ウィルソンロブ・ジョンソンといった守備評価の高いプレーヤーが集結した今のシアトル・マリナーズというチームを、非常に興味深い目で見ているはずのセイバーメトリクス親父グループのひとりというわけで、こんなガイジンさん知らないよ、というマリナーズファンも、実はとっくに、しかも何度もお世話になった、彼らの話題に触れたことがある、というわけだ。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:セイバーメトリクスにおける守備評価、Fielding Bibleに関する関連記事

Fielding Bible2009 投票者と投票内容の詳細

ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年10月31日、2009年Fielding Bible賞にみる「キャッチャーに必要な能力の新スタンダード」。ロブ・ジョンソン、キャッチャー部門9位にランクイン。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年12月20日、セイバーメトリクスで始まった「捕手の守備評価の新基準」。ロブ・ジョンソン、Defensive Run Saved キャッチャー部門でメジャー1位の評価を受ける。


まぁ、そんなことより、面白いのは、Joe Posnanskiが例のカンザスシティ・スター紙の出身だ、ということだ。

カンザスシティ・スター紙については、たった一度だが、このブログで触れたことがある。覚えている方もほとんどいないだろう。この記事だ。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年10月27日、Kansas City Starは、ヘルナンデスとグレインキーのシーズンスタッツを補正した上で比較して、「勝負は五分五分」と語った。
Greinke vs Hernandez: My Vote | Upon Further Review

ヘルナンデスとグレインキーのサイ・ヤング賞争いの行方を占った記事について書いたのだが、元ネタになったカンザスシティ・スターの記事を書いたのは、Joe Posnanskiではなく、別のライターなのだが、地元ロイヤルズのグレインキーと、シアトルのヘルナンデスのサイ・ヤング賞争いを、実に丁寧に、そして身内の贔屓が過ぎることもなく、さまざまな角度から分析していて、とても感心させられたのをよく覚えている。
特に、見た目の勝ち星で判断するのではなくて、理由のある、他人も納得させられる補正を加えてから判断しているところが、今流のライターらしい。
古い考えのライターなら、例えば、エラー数が少ないプレーヤーは補正もせずにそれだけでゴールド・グラブとか、そういう単純なモノの見方で賞を選んでしまうわけだが、カンザスシティ・スターは一貫してそういう考えをとっていないらしい。

こうしたフェアで、しかもきちんと分析し。他人からも評価に値する文章をモノにできる視点をもったライターがたくさん育つ環境がカンザスシティ・スターにはあって、その環境がJoe Posnanskiのようなローカルライターから、全国紙のライターへと押し上げる土壌になっているのだろうと思う。素晴らしいことだ。
カンザスシティ・スター出身のライターには他に、Foxsports.comのライターであり、ESPNなどにも寄稿するJason Whitlock、かつてホール・オブ・フェイムの投票者だったJoe McGuff(故人)などがいる。


この近年バリバリに売り出し中の気鋭のライターJoe Posnanskiがスポーツ・イラストレイテッドに書いた、日本人としてちょっと恥ずかしくなるくらい熱狂的な「イチロー評」の日本語訳が以下のサイトに出ている。
イチロー最大級の評価に浴す:MikSの浅横日記:So-net blog

元記事はこれ。さすがにJoe PosnanskiはThe Fielding Bible Awardsの選考委員らしく、ジョージ・シスラーは、たしかにバッティングだけ見ればイチローと比肩しうる数字を残した。だが、イチローの守備、強肩、スタイル、その全てのユニークさを考えたら、「彼のようなプレーヤーを見たことがないし、彼のようなプレーヤーをこれから見られるだろうとも思わない。」と、ハッキリ意見を述べている。
プレーヤーをあらゆる角度から数値に帰して分析するThe Fielding Bible Awardsの選考委員である彼が、これほど熱心に理屈抜きに誉めるのだから、激賞といっていい。
Seattle Mariners' Ichiro Suzuki is one-of-a-kind player - Joe Posnanski - SI.com
電子版スポーツ・イラストレイテッドのMLBコーナーのトップ記事でもある。
MLB news, scores, stats, fantasy - Baseball - SI.com


翻訳が正しいかどうかとか、元の記事のJoe Posnanskiのプレーヤーごとの判断が正しいかどうかとか、そういう細かいことは、この際、どうでもいい。要は、Joe Posnanskiのこの文章に尽きる。

I don't think there has ever been a player in baseball history quite like Ichiro Suzuki.
私はこれまでの野球史において、イチローに似たプレーヤーがいたとは全く思わない。

誰にも似ていない、ということは、ユニークだということの、最も簡単な証明である。Baseball Referenceに、そのプレーヤーの成績と似た成績をもつ過去現役のプレーヤーという項目があり、似ているパーセンテージも表示されているが、イチローについては、似た選手が無理矢理挙げてある程度で、まったく似たプレーヤーがいないことがデータからも実証されている。


同じ時代に生まれてよかった、と思える選手は数えるほどしかいないものだ。スポーツ・イラストレイテッドの表紙を飾った回数でいうと、こんなふうになっている。マイケル・ジョーダンがいかにスーパースターだったのか、よくわかる。

マイケル・ジョーダン 56回
モハメド・アリ 38回
タイガー・ウッズ 30回
カーリム・アブドゥルジャバー 22回
マジック・ジョンソン 22回
ジャック・ニクラウス 22回

マイケル・ジョーダンの本当に凄かった何年かのシーズン、「空中を歩く」プレーぶりを目の前で見ることのできた幸福なバスケットボールのファンと同じように、イチローの現役のプレーを見られるのは、Joe Posnanskiが言うように、たしかに自分の孫に語って聞かせてやりたい出来事である。






March 26, 2010

やっぱり、こんなもんなんだな(笑)
守っては、いきなりホームランを打たれ、
打っては、いきなりダブルプレー(笑)

で、インコースのシュートをホームランされると、こんどはアウトコース一辺倒のリードになるんだろうな(笑)

ははは。笑いが止まんねーわ。


対戦相手は、先日、城島の打撃について「あらためて分析する必要はない」と語った尾花監督率いる横浜。案の定、第一打席の城島をダブルプレーに仕留めた。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2010年3月13日、逃げ帰った国内のオープン戦ですら「同じ球種、同じコース連投のリード癖」でホームランを浴びるダメ捕手のあいかわらずぶりを笑う。リードもバッティングも、メジャー帰りどころか、ダイエー時代のまま。

村田がホームランを打ったカウントは0-1からの2球目だが、前の記事でも書いたが、好打者が早いカウントで振ってくる場合の決定力はハンパない。






March 24, 2010

イチロー版 ザ・キャッチ


イチローのこの超ファインプレー、ちょうどブルペンから俯瞰的に見ることのできたLAA側のリリーバー、スコット・シールズはこう言った。

「イチローが、さ。いくつゴールドグラブとってると思ってるの?
 それが答えだよ」

マリナーズの監督ドン・ワカマツはこういった。

「彼は、GPS持ってんのさ」

Ichiro's 'unbelievable' grab recalls Mays | MLB.com: News(動画あり)

この記事を書いたのはMLB.comのシアトル番記者のJim Streetだが、
It was an a-Mays-ing catch all right, reminiscent of the great grab Willie Mays made in the 1954 World Series to rob the Indians' Vic Wertz of an extra-base hit.
なんて、ビックリ仰天という意味のアメイジングと、メイズをひっかけて、a-Mays-ingとダジャレを飛ばしている。

もちろん、メイズとは、ホール・オブ・フェイマーのウィリー・メイズのことで、ここでウィリー・メイズを引き合いに出したのは、1954年ワールドシリーズでの超有名なメイズの「ザ・キャッチ」を思い起こさせるほど、このイチローのキャッチが超ファインプレーだったと言いたいわけである。

両方の動画を見比べると、打球の落下点に向かってまっすぐに向かっている、という点で、メイズよりもイチローのキャッチのほうが優れている。








March 21, 2010

いやはや、
笑いが止まらないとは、このことだ(笑)


日本時間の20日に行われた阪神と広島のオープン戦、またしても日本のプロ野球・阪神の先発・安藤が炎上。つい1週間前に巨人とのオープン戦で炎上した安藤について書いたばかりだというのに、もうこれだ(爆笑)
試合自体を見ていないが、先週はカーブを2球続けて坂本にホームランを浴びたらしいが、こんどは一転してストレートばかり投げさせて狙い打ちを食らったようだ。
阪神・城島、自身のリードを反省 - サンケイスポーツ - Yahoo!スポーツ
変化球連投で失敗して打たれると、こんどは一転して、ストレートばかり、とか(笑)ダメ捕手は何がダメなのか、まるでさっぱりつかめてないままゲームに出ているから、傍観していても、その無策ぶりは本当に笑える(笑)


勝負ごと、というものは、だ。相手に読み負けては、おしまい。ビジネス、株や相場などの資産運用。将棋や碁などのゲーム。賭けごと。そしてスポーツ。ジャンルなど、関係ない。

勝負ごとというものにも種類があるだろうが、市場や相場の中で競争相手と競うタイプであれ、レースなどの結果に個人が投票するタイプであれ、相手の手のうちを読むなり、ツキの流れを読むなり、「読み」の部分を欠かすことができない。データ分析だけで勝てるほど、勝負は甘くない。
ビジネスでもマーケティングデータだけで市場競争に勝てるわけではなく、マーケットの先行きの読みには数値だけでなく、先天的なカンも必要だ。

そして、その勝負師同士の読み合いにおいて、チカラの無い選手、勘の冴えない人間は、すぐに相手にバレる。足元をみられる。「ああ、こいつはカモだ」と、バレるわけである。

ダメ捕手城島が、まさに、それである。

変化球がダメなら、一転してこんどはストレートばかり連投?(笑)馬鹿なことを。バレないわけがない。
メジャーでも、ゲーム中に打ちまくられると、急にリード内容を180度変え、さらに打ちまくられるシーンを何度見たことか。
インコースが悪いのではない。変化球が悪いのではない。インコース一辺倒なのを読まれてアウトコース一辺倒に変え、変化球ばかりなのを読まれてストレートばかりに変えるような単調さでは、結果は見えている。ということ。
打つバットは1本、ボールはひとつだ。

このダメ捕手は、理知的な意味でのデータ分析ができないばかりでなく、ちょっとオカルト的な意味での読みヂカラも、まるで持ちあわせていない。
こういうアホウは、甘い菓子を売って大失敗したからといって、次には辛い塩辛を大量に仕入れる。ルーレットの赤に賭け続けて大損したからといって、こんどは黒にばかり賭ける。
同じことだ。競争相手には手にとるように、カモの動揺と、次に打ってくる失敗の一手が伝わる。なぜって、それがプロ同士の競争、しのぎあいだ。理屈ではない。


こんど書く「カウント論」で触れるつもりの話だが、メジャーの好打者はとにかく早いカウントでの勝負に強い。
特に、初球、2球目。
カウントでいうと、0-0、0-1、1-0での打率が、好打者ほど異常にいいし、ホームラン率も高い。(実は、この、「好打者ほど」という部分がなかなか肝心な点である)
早打ちと勘違いされることの多いイチロー、イチローのライバルのマウアー、待球タイプの代表格アブレイユ、攻守に長けたマーク・テシェイラ、ホームラン打者プーホールズ、メジャーにもさまざまなタイプの打者がいるが、タイプは違えど「早いカウントの勝負に馬鹿みたく強い」という特徴はまったく共通している。
例をあげれば、2009シーズンのイチローがリベラから打ったサヨナラホームランだ。あれは初球のカットボールだった。投手リベラは初球に一番自分の得意な球をインコースにもってきたわけだが、イチローは完璧という言葉ではとても追いつかないくらいに、あまりにも完璧にあの場面でのメジャーNp.1クローザーの心理を読み切っていた。


こう書くと、すぐに気の早いお馬鹿さんは、「メジャーの打者(そしてイチロー)はみんな早打ちだから、早いカウントで打てるのさ」などと思うだろうが、そんなわけがあるはずもない(笑)そんな単純なオツムだから、だからアンタたちはダメなのだといいたい(失笑)だいたい初球を振る打席数など、そう多いはずがない。
またイチローの話なら、この3年間くらいのフルカウントでの打率をみればいい。打数の十分に多いレギュラー打者で、フルカウントから3割打てる打者など、いくらメジャーといえどもほとんど存在していない。イチローは特別な打者だ。ひとつの例外を除いてカウントなど関係ない。早打ちなだけの平凡な打者と一緒にしてちゃ、笑われるだけだ。


何度も言うとしつこいのだが(笑)
「早打ちグセがある打者のすべてが、早いカウントの打率が良く、ホームランもボカスカ打てる」わけではないのである。
そうではなく、「好打者は、早いカウントでの勝負に恐ろしく強い」と言っているのである。間違えてはいけない。まぎらわしい言い方だが、まったく違う話だ。


別の例をあげてみよう。

メジャーにはP/PAといって、「1打席あたり、相手投手に投げさせた球数」というデータが記録されている。この数字、4に近い数字になると好打者といわれる数値だが、打てないダメ打者に限って、数値が小さい、つまり、早打ちなもことも多いのだ。
つまり、言い換えると、早いカウントから打ちたがる、バットが出てしまう。そのくせ打てないダメ打者というのは大量にいるということ。それが平凡なバッターのありがちなバッティングのクセ、なのだ。
もちろんダメ捕手城島はこのダメ・タイプである。


「早いカウントでの勝負に恐ろしく強い好打者」と、「早いカウントから打ちたがるのに、打撃成績があらゆる面でダメダメな打者」とでは、まったく意味が違うことがおわかりだろうか。
「早いカウントでの勝負に恐ろしく強い好打者」のP/PAが人並みはずれて小さいわけではない。つまり、彼らは早打ちなわけでもなんでもない。もちろんイチローの場合だってP/PAはごく普通の数字である。

イチローはあらゆるカウント(例外はひとつあるが)で3割打てる天才打者。イチローを基準にモノを見てはいけない。彼はあらゆる面で野球常識を超えている。



で、阪神・広島のオープン戦の話だが、
メジャーにおけるダメ捕手城島のゲームで、打者が早いカウントからこれでもか、これでもかと打ってきて連打を食らい、大量失点するケースは非常に頻繁にみかけたものだ。投手はこれで精神的に壊れることが多い。

これ、ひとつには「相手に手の内を読まれる」こともあるだろうが、さらに悪いことは「ダメ捕手が、相手に手の内を読まれたことに気がつかないまま、同じパターンを続ける」ことに原因がある。

勝負の読みとは、相手の戦略を察知することが全てだと勘違いしている人は多い。
そうではない。むしろ、自分の手の内をカモフラージュするチカラ、自分の手の内がどのくらい相手にバレているかを想像する「想像力」相手にバレはじめた自分のタクティクス(戦術)をすばやく変更する「勇気」や「柔軟性」、自分の方向性を信じる「忍耐力」や「信頼」など、さまざまな要素が勝負には必要だ。
相手の手の内が読めることだけで勝てるわけではない。相手より先に相手側の手の内が読める速度。自分の手の内をバレさせない策略、たとえバレかけてもすぐに変更できる柔軟性。そういうことをひっくるめて達成してはじめて勝てる。そういうものだ。

ダメ捕手城島には、そのどれもが欠けているから始末におえない。

「単調でワンパターンなために、相手にリードの手の内がバレやすい」、そして「単調さを見抜いた相手打者が、早いカウントで勝負をしかけてきやすい」、さらには「ダメ捕手側は相手に読まれいてることに気がつかない」。そして「打たれると急激に自信を失って、やってきたことをすぐに放棄して方向性を180度変え、さらに打たれる悪循環」。
そんな泥沼状態のまま、ストレートでも、変化球でも、なんでもいいのだが、早いカウントに同じ球種を揃えれば、そりゃ炎上するのは当たり前。
既に言ったように、好打者は早いカウントでの勝負に強いことはもちろんだし、ヘボ打者といえどもプロの1軍選手だから、相手の手の内がわかっていれば、そこはプロだ、打ててしまう。
だから炎上する。

どうだ。
わかりやすい仕組みである。






March 15, 2010

バンクーバー五輪にハマり、新しいゲームに思い切りハマりで、ブログのほうはほったらかしにされていたわけだが、ひさびさ書いてみる(笑)(『カウント論』のほうはまとまりをつけている最中だ)
プレーヤーにとってもファンにとっても、しょせん練習試合でしかないオープン戦の最中くらいはほっといてやろうと思っていたが、ダメ捕手の今シーズン以降のなりゆきを予感させるものがあると、下のニュースにピンときた(笑)日本時間14日の阪神と巨人のオープン戦である。


城島「ヘボリード」猛省も体感G倒や!
ソース:デイリースポーツ(太字および色づけはブログ側による)

ただ1点リードの六回2死三塁。2球続けたカーブが甘く入り、坂本に許した左越え逆転2ランには悔いが残った。
「あれは僕のヘボリードでした。失投でもホームランを打たれないようにしてあげないと。『ヘボリードですよ、安藤さん。殴るなら殴ってください』って、(本人に)言いました。危うく殴られそうでした」



カーブ連投でホームランされておいて、ヘボリード?(笑)なにを今さら(失笑)失笑が止まらない。「止まらない失笑」というのも、初めて体験する。(笑)馬鹿馬鹿しいにも程がある。

この男が野球人としてどのくらいダメか、本当によくわかる話。
なにか、ダメ捕手特有のリード癖によるホームラン被弾グセを、あたかも「初めて犯した失敗」のように言われると、本当に、このダメ捕手がシアトルに在籍している間じゅう、我慢に我慢を重ねてきた日々が、なんとも情けない限りである。



ちなみに、こんど巨人のコーチから栄転して横浜の監督になった元ダイエー・コーチの尾花氏は、メジャーから逃げ帰ってきた元・教え子の打者城島について、こんなふうに語っている。
外のスライダーを泳ぎ気味にレフトに犠牲フライを打っていたね。変わっていない」
尾花監督、阪神城島の分析必要ない - 野球ニュース : nikkansports.com

リードが相変わらずなだけでなく、バッティングの面でもコネで留学したメジャーから出戻りしようと、渡米前の状態と何も変わってないことが、尾花氏によって明確に語られている。と、いうか、メジャー帰りだのなんだの言う以前の問題で、城島の打撃グセは渡米前のダイエー時代からまったく変化しておらず、メジャー帰りだからといって、あらためて分析する必要などまったく無い、ということだ。
何年たってもクセが直らないプレーヤー、そしてさらに、そのクセがあからさまで人にバレやすいプレーヤー、それが城島だという、なによりの証である。
どうりで、MLBでもWBCでも、すぐに相手にスカウティングされるわけだ。昔はよく、短期留学のクセにまるで帰国子女のように外国にかぶれるアホウがよくいたものだが、城島のメジャー体験など、夏休みにアメリカの英語学校に通った、そんな程度のものだ。まるで意味はない。


キャッチャー側のリードのせいでホームランを打たれたから殴れだのなんだの、本気で殴られてみる勇気もないクセに聞いたふうなことを。

日本に逃げ帰ってから言うくらいなら、むしろ、190センチを越え、腕が普通の男の太ももくらいある巨漢の投手ぞろいのメジャー在籍中に言ってもらいたい。きっとヘルナンデスといわず、シルバといわず、ジャクバスカス、シルバ、ほかにも歴代のシアトルの投手たちが寄ってたかって、城島の顔面が骨折して凹み、鼻の形がなくなって、顔が扁平になるほど、ボコボコに殴りつぶしてくれただろうに。



わからない人にいちおう解説しておくか。

同じコースに、同じ球種を投げ続けさせるリードは、ダメ捕手城島の「ミス」ではない。
ダメ捕手城島の「クセ」なのだ。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:カテゴリー:リード失敗・ワンパターンリード・投手炎上

わかるだろう。
「ミス」と「クセ」では、天と地くらい意味が違う。

「僕のミスでした」というのと、「僕のわかりやすいクセのせいで、ホームラン打たれてしまいました」とでは、大きな差がある。つまり、30代もなかばのオッサンにもなって、いまだに自分の「クセ」すら把握せず、「ミス」だと思っているのである。


また、これもこのブログで何度も書いたことがあるが、投手というものは、同じコース、同じ球種に投げていると、すぐに精度が甘くなるものなのである。
よく勘違いして投手側をけなす馬鹿がいるが、その投手がノーコンなのではなくて、そういうふうにできているのが「ニンゲン」という生き物の「仕組み」なのである。
例えば、同じ作業をずっと続けている工場では、必ず製品の精度は落ちてくる。だからこそ「ニンゲン」という生物は、動作に「変化」をつけるなり、体操するなりなんなり、なにか工夫をすることでしか、「精度」の低下を防げないのである。



メジャー時代のダメ捕手のクソリードの実例をいくつかあげておく。

ダメ捕手城島には「緩い変化球連投グセ」があることを、日本のプロ野球の各バッターと、日本のプロ野球ファンは、この際だから、今のうちに覚えておくべきだろう。
と、いうか、WBC韓国はじめ、MLBのスカウティングといい、この捕手のクセなど、とっくにバレているわけだが。


シルバの「シンカー」
2009年春、シンカー連投でボロボロ


ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年4月、同じ失敗に懲りずにシルバにアウトコースのシンカー連投を要求する城島の1年前を振り返る。

ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年4月14日、3イニングをノーヒットのシルバだが、ランナーを出した途端いつもの城島が始まった。


ジャクバスカス
Aロッドにインコースを6連投し、勝ち越しホームラン被弾


2つめに、A・ロッドのインコースに連投させ、ホームランを浴びた、シアトルファンには有名なケース。投手はジャクバスカス。インコースにストレートを6連投だが投げて、勝ち越しの2ランを浴びて負け、試合後にジャクバスカスが配球ミスを批判するコメントを出した。
Rare bullpen hiccup costly for Mariners | Mariners.com: News


フィスターの「チェンジアップ」
城島と組ませられ続けて潰れた哀れな若者のひとり


ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年8月27日、「チェンジアップだらけの」フィスターを6回5失点炎上させ、ケリーは「ストレートオンリー」で2ラン被弾させたコネ捕手城島選手の「鮮やか過ぎるお手並み」(爆笑)

ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年9月25日、6月にAロッドにインコースのストレートを5連投して勝ち越し2ランを浴びて負けたシーンをまざまざと思い出させるフィスターのチェンジアップ3連投から、好調アーロン・ヒルに2ランを浴びて完封負け。


杉内の「チェンジアップ」
第2回WBCの壮行試合で浴びた一発。
元・捕手の古田が批判した無駄リード

ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年3月1日、杉内にチェンジアップを要求し続けた城島は先制の一発を食らった。


岩隈の「スライダー」
第2回WBC決勝で韓国に狙い打たれ続けたスライダー

ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年3月23日、WBC決勝で捕手城島は下位打線にスライダーを狙い打たれ続けた。







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