June 30, 2008

インターリーグが終わってからも、クレメントが城島よりマスクを多くかぶることになる、と、新監督リグルマンが公言した。当然だ。このわずか10ゲームほど見ただけでも、7連敗中のシルバに勝ちをもたらしたことや、スイープの原動力となったこと、打線のつながりを含め、城島をはずしたことがチームに大きな活気をもたらしたのは明らかだ。

リグルマンはクレメントの今後についても「3日に一度かそこら捕手としてボールを受けるためにここにいるのではない」
Clement is not here to catch every third day or something. と、catchという単語をわざわざ使って語った。つまり、きっぱりと 「今後もクレメントは捕手としての起用が中心」と明言したことになる。
この文章を読んで、リグルマンが曖昧に言っているかのように思う人がいるようだが、よほど読解力がない人としか思えない。リグルマンは語り口はソフトだが、クレメントはキャッチャーをやるためにこのチームにいる、と明言しているのがどうしてわからないのだろう。

クレメントはやがてシアトルの正捕手となるべく育てられていること、そして、城島はクレメントへのつなぎのキャッチャーとして獲得したにすぎないという経緯は、シアトルでは常識だ。もちろん、だからこそ、現地関係者、メディア、ファン、首脳陣、あらゆる人たちが、成績のあまりにも酷い城島と3年もの長期契約をかわすなどというのがまったくチーム方針に沿わない、馬鹿げた愚行だと口をそろえる理由もここにある。
そのことを、リグルマンはあらためて確認しつつ、この発言をしているのである。

ときおり日本のファンで、この程度の現地の常識もわからないまま、やれ「クレメントを一塁にコンバート」か、「トレードに出せ」、などと、まったくはきちがえた主観的願望をネットに曝け出している間抜けな城島オタがいるが、そんなことはマクラーレンも、リグルマンも、最初から微塵も考えてはいない。

城島が一塁の守備練習をやらされたからといって、それは3年目の「つなぎ捕手」城島が、捕手としても打者としても、橋渡し役としてすら力がないのを見切られただけで、自業自得というもの。野球の現場を無視したオーナーサイドが、そんな「つなぎ捕手」と3年もの長期契約を結ぶとは、現場首脳陣もさぞかしビックリしたことだろう。

それはそうだろう。
チームは城島をずっと使う予定など最初からないのに、結果も出せない「つなぎ捕手」が、野球の現場は誰も知らない密約のような3年契約をこっそり密室で獲得して、本人だけがずっとシアトルの正捕手で居座るつもりになっていたというのだから、開いた口がふさがらないのも当然だ。



クレメント 4勝2敗
18日 ●ディッキー
20日 ○ベダード
23日 ○ヘルナンデス
25日 ●バティスタ
28日 ○シルバ
29日 ○ベダード

城島 2勝3敗
21日 ●ウオッシュバーン
22日 ●シルバ
24日 ○ディッキー
27日 ○ウオッシュバーン
30日 ●ディッキー

Mariners notebook: With starters hurt, M's turn to bullpen
http://seattlepi.nwsource.com/baseball/368894_mbok30.html
SHARING A PLATE:
"(Clement is) probably going to get more time behind the plate in the immediate future than Joh does," Riggleman said. "When we get back in the American League, hopefully we can keep them both getting their at-bats. Clement is not here to catch every third day or something. He's going to get some significant time to see what we have there."


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