July 30, 2008

このシアトルというチームの再建はかなり長くかかることになるのかもしれない。再建のための手順や、思い切りの良さというものが、まったくフロント以下のマネジメントに備わってない。そんなことを思わせるグダグダな試合だった。

首位から25ゲーム離されたこのチームがこのごに及んで、今シーズンの戦犯であるベテランどもを、無理に試合に出してやって、彼らの調子を取り戻してやらなければならない理由がどこにあるというのだ。どこにもない。トレード期限までにトレード価値を上げてやる、とでもいうならいざしらず、トレード話もきちんとまとめてこれはしない。
新人育成のための経験値アップと、イチローの記録達成を楽しめば、今シーズンはそれでいいのである。いまさら無理に試合に勝たなければならない理由はどこにもない。

例えば城島問題の処理ひとつとってもそうだが、このダメ捕手を攻守で無理づかいすることで、攻守の選手起用、ロスター枠の活用、出場時間の確保や調子維持など、チームの選手マネジメントがどれほどおかしなことになっているか。DH、捕手、投手、打線、代打、代走、バント、打撃、守備、あらゆる部分に城島起用の悪影響が及び続ける。
シアトルというチームの最大の特徴のひとつは「不良債権の連発と、不良債権処理のための見切りの悪さ」だ。セクソンや城島などの戦犯不良債権の処分ひとつとっても、もう使えない、もう塩漬けにしていてもダメだ、とわかっても、いつまでも使おうとする。その一方で、サラリーの高い不良債権たちにかわる新人を忍耐強く使って育てあげていくということをしない。短くいえば、選手起用に1本スジが通ってない。


この日、捕手はバーク、先発はシルバ。イチローが日米3000本のヒットを打った試合だが、序盤から大量9失点した。それを下位打線からイチローまでの打順でコツコツと小刻みに返していって、新人ラヘアのソロホームランで1点差にまで追いついて、9回を迎えた。今日はDHのラヘアはこれでホームランはキャリア2本目。今後の成長に期待ができそうな大きな当たりで、この日ホームランを打った誰よりも遠くに飛ばし、ライトスタンド2階に放り込んだ。

ところが城島が代打に登場したことから、ゲームはおかしなことになる。

9回表ノーアウトからロペスがヒットして同点のランナーが出る。次打者は、この日ホームランのラヘア。誰しも期待していた。ところがだ。ここで、どういうわけか、代打城島だ。城島?今シーズンの戦犯2割打者が代打?ここからして、まったく理解できない。クレメントの怪我に乗じて城島を正捕手に戻せ、もっと使えとでも、フロントから圧力でもかかっているのか?

しかも、城島は初球から、できもしないバントの構えをする。2球目、送りバント失敗、あやうくキャッチャーフライになりかける。4球目は一転してヒッティングしてファウル、結局追い込まれて5球目でボールを膝の横にぶつけられ死球に終わるのだが、なんのためにノコノコと城島を出してきたのか。
歩けもしない城島の代走はなんと、NYYとのトレード話が流れたばかりの投手ウオッシュバーンで、ノーアウト1、2塁からカイロがバントで送り、たまたま次打者バークの幸運な内野安打。ウオッシュバーンを含む2者が生還して劣勢の試合を逆転した。
が、その裏、またもや謎の選手起用だ。クローザーは、モローでなく、プッツ。案の定、3本のヒットを集められ、サヨナラ負けである。

単なる起用ミス、とかいうレベルの話ではない。このところ、7月に入ってクレメントが怪我をするちょっと前に、先発投手と捕手の組み合わせが多少シャッフルされたあたりから気にはなっていたが、どうもこのチーム、雲行きがまたおかしくなってきた。
もうワイルドカードもありえないこのシーズンの残り2ヶ月に、何が最優先事項なのか、という単純なことが、このチームではフラフラとしだしている。クレメントが捕手として馴染んできて、ラヘアがバットで結果を出し、リードも頑張り、クローザー修行中のモローも使えている。

城島? プッツ? 冗談は止せ。戦犯不良債権への気づかいなど、このチームでは既にまったく無用だ。


Play Clean
日付表記はすべて
アメリカ現地時間です

Twitterボタン

アドレス短縮 http://bit.ly/
2020TOKYO
think different
 
  • 2014年10月31日、PARADE !
  • 2013年11月28日、『父親とベースボール』 (9)1920年代における古参の白人移民と新参の白人移民との間の軋轢 ヘンリー・フォード所有のThe Dearborn Independent紙によるレッドソックスオーナーHarry Frazeeへの攻撃の新解釈
  • 2013年11月8日、『父親とベースボール』 (8)20世紀初頭にアメリカ社会とMLBが経験した「最初の大衆化」を主導した「外野席の白人移民」の影響力 (付録:ユダヤ系移民史)
  • 2013年11月8日、『父親とベースボール』 (8)20世紀初頭にアメリカ社会とMLBが経験した「最初の大衆化」を主導した「外野席の白人移民」の影響力 (付録:ユダヤ系移民史)
  • 2013年11月8日、『父親とベースボール』 (8)20世紀初頭にアメリカ社会とMLBが経験した「最初の大衆化」を主導した「外野席の白人移民」の影響力 (付録:ユダヤ系移民史)
  • 2013年6月1日、あまりにも不活性で地味な旧ヤンキースタジアム跡地利用。「スタジアム周辺の駐車場の採算悪化」は、駐車場の供給過剰と料金の高さの問題であり、観客動員の問題ではない。
  • 2012年7月3日、『父親とベースボール』 (2)南北戦争100年後のアフリカ系アメリカ人の「南部回帰」と「父親不在」、そしてベースボールとの距離感。
  • 2012年7月3日、『父親とベースボール』 (2)南北戦争100年後のアフリカ系アメリカ人の「南部回帰」と「父親不在」、そしてベースボールとの距離感。
  • 2012年6月29日、『父親とベースボール』 (1)星一徹とケン・バーンズに学ぶ 『ベースボールにおける父親の重み』。
Categories
ブログ内検索 by Google
ブログ内検索 by livedoor
Thank you for visiting
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

free counters

by Month