September 08, 2008

フィアベントがラヘアとのコンビで3回に1塁ランナーのAロッドを誘い出したトリックについて、タイムズがさっそく記事にしたので紹介しておく。「このプレーは何年もかけてラヘアとの間で研究してきた」と、当のフィアベントが発言して、バックドア・ピックと、すでにネーミングまであったことを話している。

やれやれだ。

何がやれやれかって?このピックオフプレーについての、日本メディアであるMajor.jpの記事だ。まるで息を吐くように嘘をつく。嘘をつくなよ、城島。そしてそれを鵜呑みにして記事にする現地の日本人記者。ほんとうに、やれやれ、だ。ネットで現地メディアが読める時代で、ほんとうによかった。
なんでも自分の手柄にしてしゃべらないと気がすまない、というのは、専門書を読めばわかるが、ある種のではなく、立派に心の病気である。どうりで投手がついてこないわけだ。

ちなみに、バックドアはもちろん「裏口」という意味だが、いろいろ英語表現に出てくる。ネットセキュリティの話題ででてくるバックドアは、パソコンへのハッキングを裏口からするテクニックのことだ。だから、バックドアという言葉には、「こっそり」という副詞的な意味あいが既に含まれている。

Making A-Rod look bad
http://blog.seattletimes.nwsource.com/mariners/2008/09/07/making_arod_look_bad.html
The low point for A-Rod came in the third inning when first baseman Bryan LaHair sneaked in behind him, and Ryan Feierabend fired over a pickoff throw to catch Rodriguez off base. Rodriguez got in a rundown, and eventually Derek Jeter, the runner on second, had to commit to third, and thrown out to end the threat.

It was a nifty play, one that Feierabend and LaHair have perfected over the years in the minor leagues. Feierabend called it a "backdoor pick" and said the key is not an inattentive runner, but an inattentive first-base coach.

"If you have a coach at first base not paying attention and more worried about the hitter, you're going to catch a lot of guys at first base,'' Feierabend said.



これが、嘘つきメディアのMajor.jpにかかると、こんな大本営発表の提灯記事、ニセ報道になる。腹をかかえて笑うというより、こんな嘘を書いてよく正気でいられるものだ、と、びっくりする。Aロッドを歩かせただけで、「城島、狙い通りのけん制 サインプレーでピンチを脱す」と、くるのだから、笑える。

城島、狙い通りのけん制 サインプレーでピンチを脱す
http://mlb.yahoo.co.jp/headlines/?a=16533
マリナーズがサインプレーでピンチを脱した。5回2死一、二塁で一塁走者のA・ロドリゲスをけん制のわなにはめた。いったん一塁手がベースから離れA・ロドリゲスのリードを誘い、一塁手が再びベースに戻って逆を突く作戦。挟殺の間に三塁を狙った二塁走者のジーターを、三塁でタッチアウトに。

一番のヤマ場だったと認めたこの場面でのサインプレーについて、城島は「Aロッドとは勝負したくなかった。そこまで考えた上で(四球で一、二塁に)したプレーだった」と得意げに説明した。(シアトル共同)




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