March 19, 2009

まずは、3つの資料を読み比べてもらおう。

資料1と、資料2の間には、およそ30分の小さなズレしかないこと、そして(資料1+資料2)の2つと、資料3の間には約半日の大きなギャップがあることを、あらかじめアタマに入れておくといい。(掲載時間はすべて当該ウェブサイトからコピーしたもの)

日本時間18日18時の段階で関係者には城島の退場理由がペーパーで配布され、おそらく「退場理由は審判への侮辱行為」と判明していた。にもかかわらず、最初一部メディアはあたかも退場が「わざとではないバットの置き忘れ」で「審判への侮辱」とは関係がないような書き方をし、さらに「城島は困惑している」などというトボケた印象操作記事を配信したりしていた。

だが、メジャーの野球を少しかじっていれば、「バットを置き去りにする」という行為が、例えば「ホームベースに足で砂をかけて見えなくする」「汚い言葉でののしる」「ベースをはずす」といった行為と同じで、メジャーでは退場処分になる悪質な行動のひとつであることは、誰にでもわかる。(実際、当ブログ主筆もメジャーのゲームでホームベース脇にわざとバットを置き去りにして退場になるシーンを何度か目撃したことがある。「バット置き」は故意の行動なのだ)

当ブログでは、試合進行中から記事を更新し、その時点で既に、城島の退場理由を「審判への侮辱行為」としていたことをあらためて明記しておく。
ペーパーなど見なくとも、あんなことをすれば退場だ。アンパイアは最初から怒り心頭だっただろう。当然のことだ。

資料1●共同の配信記事を元ソースにした各社共通記事
日本時間3月18日18時前後
試合後の記者室では、2死以外のアウトカウントで用具を置き去りにする行為が退場に該当する規則が用紙で配布された。」(各記事より引用)
掲載例 1-A/サンスポ 2009.3.18 18:20
退場の城島、“冷静”に振り返る/WBC
http://www.sanspo.com/baseball/news/090318/bsr0903181820026-n1.htm
掲載例 1-B/スポニチ 2009年03月18日 17:57
痛かった正捕手の退場 城島「反省しています」
http://www.sponichi.co.jp/baseball/flash/KFullFlash20090318066.html

資料2●城島本人の談話
日本時間3月18日18時30分前後以降
本人は『なぜそうなったか分からない。何も言っていないし、バットをたたきつけたわけでもない』と困惑を隠せない。」(資料2-Aより引用)
掲載例 2-A/時事通信 2009/03/18-18:24
城島、退場処分に困惑【WBC】
http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2009031800865
掲載例 2-B/日刊スポーツ[2009年3月18日18時46分]
城島退場「なぜか分からない」/WBC
http://www.nikkansports.com/baseball/wbc/2009/news/f-bb-tp0-20090318-472670.html

資料3●日本時間19日早朝以降の記事
城島の退場はMLBの「審判マニュアル」が適用された。「審判を侮辱するような行為があった場合、退場処分にすることができる。例えば、ボールが通った軌道を地面にバットで書いたり、道具をその場に置いた場合。二死のときはいいが、無死と一死のときは侮辱行為にあたる」とされる。またWBCではマナー重視を徹底。審判員に触れることや、ヘルメットの投げつけなどの侮辱行為のほか、中断中に走者がベースに座ることの禁止も通達された。』(資料3-Aより引用)
▽城島の退場処分 「アンパイア・マニュアル」セクション4には、「投球の軌道を土に描いての抗議や、2死の場合を除き、打席に用具を置いてベンチに戻ることは球審への侮辱とみなし退場処分とする」と明文化されている。城島は見逃し三振の際に、バットを打席に置いていったため退場となった。大会規定には退場処分への具体的な罰則などは記されていないが、場合によっては罰金や数試合の出場停止が科される可能性がある。』(資料3-Bより引用)
掲載例 3-A サンスポ 2009.3.19 05:03
「人間形成しないと」ノムさん城島を一喝
http://www.sanspo.com/baseball/news/090319/bsr0903190505005-n1.htm
掲載例 3-B スポニチ 最終更新:3月19日7時0分
城島退場処分!キューバ戦出場停止も
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090319-00000003-spn-spo


もうおわかりだろう。
報道を時系列で並べてわかることはいくつもある。

資料1資料3から、試合終了直後には、城島が審判への侮辱行為で退場処分になったことが大会側から日本の関係者に紙の資料(以下、ペーパーと略す)で配布されていた。
大会側がペーパーを配布した理由は、もちろん「今後は二度とするな。許さないぞ」と厳しく釘を刺すためなのは言うまでもない。わざわざ配布するからには、大会規約の何条にのっとって退場にしました、と、おそらく根拠が明記されていたに違いない。小学校ではあるまいし、『打席へのちょっとした忘れ物』を警告するためにわざわざペーパーを回すなど、やるわけがない。
(全員がそうとも限らないが)ペーパーを目にしていた報道関係者(もしくはチーム関係者)は、試合終了直後から城島の退場理由が「審判への侮辱行為」と既にわかっていた。
ところが、だ。
資料1の共同通信の配信した短い文章だけを読むと、あたかも『バットの置き忘れ』が理由で退場とも受け取れる幼稚な書き方が故意になされている。このために、某巨大掲示板などでは「これは『忘れ物』であって、審判への侮辱行為からの退場ではない」などという、失笑以下の馬鹿げた書き込みが続出して無駄に議論がかわされる原因になった。

しかし、日本時間19日早朝になって、各社から資料3のたぐいの記事が続出して、城島の退場理由が「審判への侮辱行為」であると確定と、当たり前すぎるオチがついた。
この馬鹿げた混乱の原因は、資料1の段階でわかっていた退場理由を、メディアがわざとボカしたことにある。ペーパーを読む時間さえなかった、というような言い訳など通用しない。

●資料2から、試合終了直後の城島とメディアは、共同でひとつのストーリーを作りあげようとした
18時30分の段階で既にペーパーを見ていた関係者は、退場理由が「審判への侮辱行為」であると知っていた。なのに、資料1に続いて世間に流れたのは、資料2のような「城島は困惑している」というような、甘ったれた記事だ。資料1、続く資料2と、印象操作のような代物を続け様に世間に流すのは、いかにメディアが18日午後の段階で既に「火消し」の意図をもっていたか、ということにほかならない。
まったく舐めた話だ。三振直後の城島が大声でわめいたか、わめかないか。そんなことは、目と耳で知っている。録画もされている。
なにより、テレビで観戦している視聴者全員が、城島が大声で怒鳴りちらしたのを見ていたのだ。それを「困惑する城島。何も言ってない」などというような稚拙な記事で誤魔化そうとは。
笑うしかない。




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