March 31, 2009

第2回WBCの優勝に至るプロセスで、キーポイントはもちろんトーナメントの要所要所で5回も戦った韓国戦にあるのは言うまでもない。

あれだけ日本が優れた投手陣を揃えながら、けして楽勝ばかりとはいかなかった理由は、ひとえに韓国戦での意味不明な苦戦にある。
決勝で打撃面でも11ものLOBを記録した日本のヘボ捕手さんは、守備面でもやらかしており、呆れかえるほどの単調なリードに、そうした苦戦の原因の大半がある。韓国側の粘りづよいが、わかりやすい戦略にきちんと対応さえしていれば、というか、あまりに敵に読まれやすい捕手さえいなければ、苦手とはいえ戦いはもっと楽なものになった。あれほど韓国打線への対応が後手後手に回っていては、楽勝などできない。

決勝・韓国戦を例に見てみよう。

韓国監督は9回裏に勝てると考えていた
WBCが終わってだいぶ経つが、韓国代表・金寅植監督は9回裏に同点に追いついた時点での戦況を「高永民(コ・ヨンミン=7番の右打者)が決めてくれると期待した。延長に入れば苦しいとみていた」と語っている。
「もう代表監督は引き受けない」(中)
http://www.chosunonline.com/news/20090330000066

なぜこの監督は、チャンスとはいえ「この大事な試合を決めてくれる」とまで下位打線に過ぎない7番打者に期待できたのか。すでに1本ヒットを打っているから、というのではあきらかに説明不足だ。
下に挙げる諸点からみて「下位打線にはあらかじめ右を並べておいてある。試合後半に狙い打つ球種もスライダーと絞れていた。その狙い通りの球を打ち崩して、同点に追いつき、なおも1、2塁。そして、再びスライダーが来た。だが・・・、まさかあの場面、予想どおりのスライダーで三振に終わるとは思わなかった・・・」というような意味あいで「決めてくれると思った」と言っているのではないか。

(検証1)
試合後半、下位打者にスライダーを叩かれた

バットに当てた球が、すなわちその打者の狙い球、という単純な話ではないし、思わず手の出ただけの打球、ファウルにするつもりのゴロやフライ、いろいろある。だがまぁ、とりあえず韓国の打者が打席での最後の球となった球種を並べてみると、かなりわかることがある。

韓国の左打者を並べた上位打線は主にストレートで勝負し、右打者を並べた下位打線は主にスライダーをバットに当てている。結果を出したのは下位打線のほうだ。
また、試合終盤にストレートで四球が多く出て失点につながった。ゲーム前半にはに岩隈のストレート、フォークが効いていたが、ランナーの出たイニングの多い試合後半には決め球のフォークのコントロールが甘くなる一方で、スライダーがビシビシ狙い打たれだしたのである。

試合終盤に韓国が日本に追いつけた理由は、四球やヒットでランナーが出た後の場面でのスライダー狙いにあることは、ファンの誰もが気づいている。

(途中代打が出ているが、見づらくなるので詳細省略。太字はヒット、四球などの出塁。フォ=フォークボール スラ=スライダー シュ=シュート)
1:李容圭 左 直球/三振 フォ 直球 直球/四球 スラ
2:李晋映 左 直球 直球/三振 フォ/三振 スラ/三振
3:金賢洙 左 スラ フォ/シングル シュ 直球/四球
4:金泰均 右 直球 シュ 直球 ?/四球
5:秋信守 左 フォ/三振 スラ/HR 直球 スラ/三振
6:李机浩 右 直球 フォ/三振 スラ/タイムリー スラ/2塁打
7:高永民 右 スラ 直球/シングル スラ スラ/三振
8:朴勍完 右 シュ/三振 スラ スラ/犠牲フライ 直球
9:朴基赫 右 スラ ?  直球/四球 直球

(検証2)
失点場面で打たれたのはすべてスライダー。
カウントも似ており、主に右打者のアウトコース。


1点目 1−1からのスライダーをホームラン(5番 左打者)
2点目 1ボールからのスライダーを2塁打(6番 右打者)
  →初球のスライダーを犠牲フライ(8番代打 右打者)
3点目 2死1,2塁、1−1からのスライダーをタイムリー(6番 右打者)

(検証3)
8回9回に下位打線が当ててきたボールはほとんどがスライダー

8回裏
6:李机浩    右 スライダー 右中間二塁打
7:高永民    右 スライダー ショートゴロ・ランナー進塁
8:代打:李大浩 右 スライダー 初球をセンター犠牲フライ
9:朴基赫    右 ストレート 四球
1:李容圭    左 ストレート レフトライナー

9回裏
2:代打:鄭根宇 左 スライダー 空振り三振
3:金賢洙    左 四球
4:金泰均    右 四球
5:秋信守    左 スライダー 空振り三振
6:李机浩    右 スライダー 三遊間を破る同点タイムリー
7:高永民    右 スライダー(外角高め) 空振り三振


かくしてWBCでも、いつもの城島のひとり相撲
何度も言っているように、韓国というチームは試合の後半では違う戦い方をするチームだ。
2009年3月23日、第2回WBC決勝を前に岩隈の変化球連投を考える。
http://blog.livedoor.jp/damejima/archives/852644.html

その韓国という分析型のチームにとって、城島というキャッチャーはさして分析する必要がない捕手だったに違いない。ランナーが出さえすれば、右打者ならアウトローにスライダー、左打者ならインコース、など、ひどく単調なリードしかできないからだ。
そんな単調なリードを称して「日本式」などと自称してもらっては困る。

城島が退場して韓国に敗れた試合でも、「左打者にはすべてインコースを投げ、右打者にはアウトコースだけ」という、なんともお寒いリードをして、解説の投手出身の槙原氏にも「球が揃いすぎ」と即座に批判されるなど、そのリードにはさまざまな批判が噴出した。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年3月17日、韓国戦、槙原は「球が揃いすぎ。コーナーを狙いすぎ」と批判した。そして城島退場。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年3月10日、楽天・野村監督は9日韓国戦の城島のダメ・リードを批判した。

WBCについては、杉内のチェンジアップの扱いの失敗にはじまって、松坂のスライダーの扱いの失敗岩隈のシュート連投要求での韓国敗戦、ダルビッシュにスライダーを押し付けての数々の失敗、もう書くのも飽きるほどだが、「スライダー」というボールの扱いがキーポイントになると初めから言ってきた。
結局、このガラクタ捕手さんのリードはリードとも呼べない代物のまま、大会が終わってしまったのである。ほんとうによくもまぁプロを名乗れるものだ。

退場した韓国戦といい、決勝といい、もし9回裏に7番打者に投げたスライダーで韓国にサヨナラ勝ちを許して優勝を逃していれば、戦犯はまちがいなく、このプレーヤーだっただろう。




Play Clean
日付表記はすべて
アメリカ現地時間です

Twitterボタン

アドレス短縮 http://bit.ly/
2020TOKYO
think different
 
  • 2014年10月31日、PARADE !
  • 2013年11月28日、『父親とベースボール』 (9)1920年代における古参の白人移民と新参の白人移民との間の軋轢 ヘンリー・フォード所有のThe Dearborn Independent紙によるレッドソックスオーナーHarry Frazeeへの攻撃の新解釈
  • 2013年11月8日、『父親とベースボール』 (8)20世紀初頭にアメリカ社会とMLBが経験した「最初の大衆化」を主導した「外野席の白人移民」の影響力 (付録:ユダヤ系移民史)
  • 2013年11月8日、『父親とベースボール』 (8)20世紀初頭にアメリカ社会とMLBが経験した「最初の大衆化」を主導した「外野席の白人移民」の影響力 (付録:ユダヤ系移民史)
  • 2013年11月8日、『父親とベースボール』 (8)20世紀初頭にアメリカ社会とMLBが経験した「最初の大衆化」を主導した「外野席の白人移民」の影響力 (付録:ユダヤ系移民史)
  • 2013年6月1日、あまりにも不活性で地味な旧ヤンキースタジアム跡地利用。「スタジアム周辺の駐車場の採算悪化」は、駐車場の供給過剰と料金の高さの問題であり、観客動員の問題ではない。
  • 2012年7月3日、『父親とベースボール』 (2)南北戦争100年後のアフリカ系アメリカ人の「南部回帰」と「父親不在」、そしてベースボールとの距離感。
  • 2012年7月3日、『父親とベースボール』 (2)南北戦争100年後のアフリカ系アメリカ人の「南部回帰」と「父親不在」、そしてベースボールとの距離感。
  • 2012年6月29日、『父親とベースボール』 (1)星一徹とケン・バーンズに学ぶ 『ベースボールにおける父親の重み』。
Categories
ブログ内検索 by Google
ブログ内検索 by livedoor
Thank you for visiting
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

free counters

by Month