June 02, 2009
イチローが連続試合安打しているおかげで、Streak(ストリーク)という単語に触れる機会が多くなった。
Streakはもともと「線」とかそんな意味だが、野球用語としては「連なったもの、連続」といった意味で、hitting streakといえば「連続安打」、winning streakまたはhot streakといえば「連勝」という意味になる。
今シーズンは城島が2度DL(故障者リスト入り)している。
おかげで「城島のいる時期」「いない時期」、2つの時期がハッキリしているために、城島がゲームにいる時期・いない時期のデータがハッキリ比較できる。
今シーズン城島がプレーしているのは「4月開幕後の10日間・7ゲーム」と、「5月1日からの約25日間・18ゲーム」の2つ。
Kenji Johjima Stats, News, Photos - Seattle Mariners - ESPN
2009年4月・5月のシアトルの全ゲームから、最も勝った期間Winning Streaksと、最も負けた期間Losing Streaksを選びだし、城島のプレー時期と照らし合わせてみた。
データ採取期間はゲーム数によって、30、20、15と、3種類。(つまり30ゲームのデータの場合、全ゲームのうちから連続した最も勝率のいい30ゲーム、連続最も勝率のよくない30ゲームを選び出す、という意味)
結論は簡単だ。
「4月後半にロブ・ジョンソンが作った5つの貯金」を、「5月に復帰した城島が、たったの20日間で借金を作って食いつぶした」のである。
Losing streaks
(2009シーズン最も負けた期間)
2009全ゲームから最も負けた期間Losing streaksを選びだしてみる。選択するゲーム数は、30、20、15の3種類にしてみた。明らかに、「5月に入って以降、5月20日前後にかけての約20日間で作った借金」が「負けゲームのコア(=中心部分)」である。もちろん、城島復帰後、再DLまでの期間がLosing streaks 最も負けた期間であることは言うまでもない。
5月の城島の全先発出場ゲームの勝敗は、6勝12敗。このうちには、城島の送球ミスから延長戦にもつれて途中交代させられた3日のゲーム、ロブ・ジョンソン先発ゲームで途中出場した17日のゲーム、怪我をして2イニングしか出場していない25日のゲーム、なども含まれている。そういったゲームを除いてみると、800万ドルも貰っておいて4勝11敗というお粗末さだ。
(以下数字は
ストリークの開始日・終了日、勝ち数-負け数 勝率)
30ゲーム
2009-04-25 2009-05-26 10-20 .333
2009-04-26 2009-05-27 10-20 .333
20ゲーム
2009-04-25 2009-05-16 6-14 .300
2009-04-26 2009-05-17 6-14 .300
2009-04-28 2009-05-18 6-14 .300
2009-04-28 2009-05-19 6-14 .300
2009-04-29 2009-05-20 6-14 .300
2009-05-01 2009-05-21 6-14 .300
2009-05-02 2009-05-22 6-14 .300
2009-05-03 2009-05-23 6-14 .300
2009-05-04 2009-05-24 6-14 .300
2009-05-05 2009-05-25 6-14 .300
2009-05-06 2009-05-26 6-14 .300
15ゲーム
2009-05-04 2009-05-19 3-12 .200
2009-04-26 2009-05-12 4-11 .267
2009-04-28 2009-05-13 4-11 .267
2009-04-28 2009-05-14 4-11 .267
2009-04-29 2009-05-15 4-11 .267
2009-05-01 2009-05-16 4-11 .267
2009-05-02 2009-05-17 4-11 .267
2009-05-03 2009-05-18 4-11 .267
2009-05-05 2009-05-20 4-11 .267
2009-05-06 2009-05-21 4-11 .267
Winning Streaks 2009
(シーズン最も勝った期間)
こんどは2009シーズンで最も勝っている時期Winning Streaksを探してみる。
データを見れば一目瞭然だが、5月以降のデータはひとつもない。つまり5月には一度もWinning Streaks上位に来る「勝ちの記録」がなく、4月中旬から後半にかけて作った貯金だけが現在の財産になっている、ということ。
この4月後半のわずかな財産は、5月に入って城島が復帰してわずか20日間ほどで作った借金で、あっという間に食いつぶされた。
30ゲーム
2009-04-08 2009-05-10 15-15 .500
2009-04-06 2009-05-08 15-15 .500
2009-04-09 2009-05-12 15-15 .500
20ゲーム
2009-04-09 2009-05-01 13-7 .650
2009-04-08 2009-04-29 12-8 .600
2009-04-07 2009-04-28 12-8 .600
2009-04-10 2009-05-02 12-8 .600
2009-04-06 2009-04-28 12-8 .600
2009-04-11 2009-05-03 12-8 .600
15ゲーム
2009-04-09 2009-04-25 11-4 .733
2009-04-10 2009-04-26 10-5 .667
2009-04-08 2009-04-24 10-5 .667
2009-04-07 2009-04-23 9-6 .600
2009-04-06 2009-04-22 9-6 .600
2009-04-11 2009-04-28 9-6 .600
2009-04-12 2009-04-28 9-6 .600
2008年もまさにハッキリ
「城島がいると負けた」「いないほうが勝てた」
Streakデータでみる2009シーズンは、城島がゲームに出た時期に負け、出ていない時期に勝ったことがハッキリしているわけだが、2008シーズンではどうだろうか。
ここでも結論は簡単かつ明確だ。
2008シーズンでも、結論は全く同じ。「城島がいないほうが勝てた」「城島がいると負けた」。
→時系列にそって「城島問題」を読む。
30ゲームと20ゲーム、2つのデータを見てもらおう。
最も負けた時期は城島の正捕手の時期であり、最も勝った時期はクレメントがマイナーからメジャーに上がった以降の1ヶ月である。
最も負けた時期Losing streaksのコアは4月末から5月末にかけてだ。シーズン開始したばかりというのに17もの借金をつくり、早くもシーズンは実質的には終わった。
次に目立つLosing streaksは9月に入ってからの時期。ここでは12程度の借金をつくり、シーズン100敗することになった。どちらも城島が正捕手としてマスクをかぶった時期ばかりである。
一方、最も勝ったWinning Streaksは「6月中旬から7月中旬にかけて」なのが、データから明らかになった。
30ゲームのWinning Streaksでは、なんと勝率5割を超えた時期は全くない。20ゲームのデータでのみ、ようやく.550という、勝率5割を超えるデータが出てくる。つまり、20ゲームのデータで示した「6月下旬から7月中旬にかけての20数ゲーム」、ここだけが、シアトルがほんの一瞬勝率5割を超えた「2008年シアトルの短い夏」だったわけだ。
ジェフ・クレメントがマイナーからメジャーにあがってきたのが6月17日、そして膝を痛めてゲームから遠ざかるのが7月下旬であり、クレメントの出場時期は「2008年シアトルの短い夏」とピッタリと重なっている。(2008年8月は、城島が主に正捕手で、クレメントは膝の故障からDHがメイン。バークもそこそこのゲーム数でマスクをかぶっている)
Jeff Clement Stats, News, Photos - Seattle Mariners - ESPN
Jamie Burke Stats, News, Photos - Seattle Mariners - ESPN
Losing streaks 2008
30ゲーム
2008-04-24 2008-05-26 7-23 .233
2008-04-23 2008-05-25 7-23 .233
20ゲーム
2008-04-23 2008-05-13 4-16 .200
2008-09-01 2008-09-22 4-16 .200
2008-09-02 2008-09-23 4-16 .200
2008-09-03 2008-09-24 4-16 .200
2008-09-05 2008-09-25 4-16 .200
2008-09-06 2008-09-26 4-16 .200
Winning Streaks 2008
30ゲーム
2008-06-02 2008-07-05 14-16 .467
2008-06-03 2008-07-06 14-16 .467
2008-06-04 2008-07-07 14-16 .467
2008-06-06 2008-07-08 14-16 .467
2008-06-07 2008-07-09 14-16 .467
2008-06-08 2008-07-10 14-16 .467
2008-06-09 2008-07-11 14-16 .467
2008-06-11 2008-07-13 14-16 .467
2008-06-13 2008-07-18 14-16 .467
2008-06-14 2008-07-19 14-16 .467
2008-06-15 2008-07-20 14-16 .467
2008-06-16 2008-07-21 14-16 .467
2008-06-17 2008-07-22 14-16 .467
2008-06-23 2008-07-28 14-16 .467
2008-07-31 2008-09-01 14-16 .467
2008-08-03 2008-09-05 14-16 .467
20ゲーム
2008-04-08 2008-04-29 11-9 .550
2008-06-14 2008-07-05 11-9 .550
2008-06-15 2008-07-06 11-9 .550
2008-06-16 2008-07-07 11-9 .550
2008-06-17 2008-07-08 11-9 .550
2008-06-18 2008-07-09 11-9 .550
2008-06-20 2008-07-10 11-9 .550
2008-06-23 2008-07-13 11-9 .550
2008-06-24 2008-07-18 11-9 .550
2008-08-19 2008-09-10 11-9 .550
2008-08-20 2008-09-11 11-9 .550
2008-08-21 2008-09-12 11-9 .550
2008-08-22 2008-09-13 11-9 .550
Streakはもともと「線」とかそんな意味だが、野球用語としては「連なったもの、連続」といった意味で、hitting streakといえば「連続安打」、winning streakまたはhot streakといえば「連勝」という意味になる。
今シーズンは城島が2度DL(故障者リスト入り)している。
おかげで「城島のいる時期」「いない時期」、2つの時期がハッキリしているために、城島がゲームにいる時期・いない時期のデータがハッキリ比較できる。
今シーズン城島がプレーしているのは「4月開幕後の10日間・7ゲーム」と、「5月1日からの約25日間・18ゲーム」の2つ。
Kenji Johjima Stats, News, Photos - Seattle Mariners - ESPN
2009年4月・5月のシアトルの全ゲームから、最も勝った期間Winning Streaksと、最も負けた期間Losing Streaksを選びだし、城島のプレー時期と照らし合わせてみた。
データ採取期間はゲーム数によって、30、20、15と、3種類。(つまり30ゲームのデータの場合、全ゲームのうちから連続した最も勝率のいい30ゲーム、連続最も勝率のよくない30ゲームを選び出す、という意味)
結論は簡単だ。
「4月後半にロブ・ジョンソンが作った5つの貯金」を、「5月に復帰した城島が、たったの20日間で借金を作って食いつぶした」のである。
Losing streaks
(2009シーズン最も負けた期間)
2009全ゲームから最も負けた期間Losing streaksを選びだしてみる。選択するゲーム数は、30、20、15の3種類にしてみた。明らかに、「5月に入って以降、5月20日前後にかけての約20日間で作った借金」が「負けゲームのコア(=中心部分)」である。もちろん、城島復帰後、再DLまでの期間がLosing streaks 最も負けた期間であることは言うまでもない。
5月の城島の全先発出場ゲームの勝敗は、6勝12敗。このうちには、城島の送球ミスから延長戦にもつれて途中交代させられた3日のゲーム、ロブ・ジョンソン先発ゲームで途中出場した17日のゲーム、怪我をして2イニングしか出場していない25日のゲーム、なども含まれている。そういったゲームを除いてみると、800万ドルも貰っておいて4勝11敗というお粗末さだ。
(以下数字は
ストリークの開始日・終了日、勝ち数-負け数 勝率)
30ゲーム
2009-04-25 2009-05-26 10-20 .333
2009-04-26 2009-05-27 10-20 .333
20ゲーム
2009-04-25 2009-05-16 6-14 .300
2009-04-26 2009-05-17 6-14 .300
2009-04-28 2009-05-18 6-14 .300
2009-04-28 2009-05-19 6-14 .300
2009-04-29 2009-05-20 6-14 .300
2009-05-01 2009-05-21 6-14 .300
2009-05-02 2009-05-22 6-14 .300
2009-05-03 2009-05-23 6-14 .300
2009-05-04 2009-05-24 6-14 .300
2009-05-05 2009-05-25 6-14 .300
2009-05-06 2009-05-26 6-14 .300
15ゲーム
2009-05-04 2009-05-19 3-12 .200
2009-04-26 2009-05-12 4-11 .267
2009-04-28 2009-05-13 4-11 .267
2009-04-28 2009-05-14 4-11 .267
2009-04-29 2009-05-15 4-11 .267
2009-05-01 2009-05-16 4-11 .267
2009-05-02 2009-05-17 4-11 .267
2009-05-03 2009-05-18 4-11 .267
2009-05-05 2009-05-20 4-11 .267
2009-05-06 2009-05-21 4-11 .267
Winning Streaks 2009
(シーズン最も勝った期間)
こんどは2009シーズンで最も勝っている時期Winning Streaksを探してみる。
データを見れば一目瞭然だが、5月以降のデータはひとつもない。つまり5月には一度もWinning Streaks上位に来る「勝ちの記録」がなく、4月中旬から後半にかけて作った貯金だけが現在の財産になっている、ということ。
この4月後半のわずかな財産は、5月に入って城島が復帰してわずか20日間ほどで作った借金で、あっという間に食いつぶされた。
30ゲーム
2009-04-08 2009-05-10 15-15 .500
2009-04-06 2009-05-08 15-15 .500
2009-04-09 2009-05-12 15-15 .500
20ゲーム
2009-04-09 2009-05-01 13-7 .650
2009-04-08 2009-04-29 12-8 .600
2009-04-07 2009-04-28 12-8 .600
2009-04-10 2009-05-02 12-8 .600
2009-04-06 2009-04-28 12-8 .600
2009-04-11 2009-05-03 12-8 .600
15ゲーム
2009-04-09 2009-04-25 11-4 .733
2009-04-10 2009-04-26 10-5 .667
2009-04-08 2009-04-24 10-5 .667
2009-04-07 2009-04-23 9-6 .600
2009-04-06 2009-04-22 9-6 .600
2009-04-11 2009-04-28 9-6 .600
2009-04-12 2009-04-28 9-6 .600
2008年もまさにハッキリ
「城島がいると負けた」「いないほうが勝てた」
Streakデータでみる2009シーズンは、城島がゲームに出た時期に負け、出ていない時期に勝ったことがハッキリしているわけだが、2008シーズンではどうだろうか。
ここでも結論は簡単かつ明確だ。
2008シーズンでも、結論は全く同じ。「城島がいないほうが勝てた」「城島がいると負けた」。
→時系列にそって「城島問題」を読む。
30ゲームと20ゲーム、2つのデータを見てもらおう。
最も負けた時期は城島の正捕手の時期であり、最も勝った時期はクレメントがマイナーからメジャーに上がった以降の1ヶ月である。
最も負けた時期Losing streaksのコアは4月末から5月末にかけてだ。シーズン開始したばかりというのに17もの借金をつくり、早くもシーズンは実質的には終わった。
次に目立つLosing streaksは9月に入ってからの時期。ここでは12程度の借金をつくり、シーズン100敗することになった。どちらも城島が正捕手としてマスクをかぶった時期ばかりである。
一方、最も勝ったWinning Streaksは「6月中旬から7月中旬にかけて」なのが、データから明らかになった。
30ゲームのWinning Streaksでは、なんと勝率5割を超えた時期は全くない。20ゲームのデータでのみ、ようやく.550という、勝率5割を超えるデータが出てくる。つまり、20ゲームのデータで示した「6月下旬から7月中旬にかけての20数ゲーム」、ここだけが、シアトルがほんの一瞬勝率5割を超えた「2008年シアトルの短い夏」だったわけだ。
ジェフ・クレメントがマイナーからメジャーにあがってきたのが6月17日、そして膝を痛めてゲームから遠ざかるのが7月下旬であり、クレメントの出場時期は「2008年シアトルの短い夏」とピッタリと重なっている。(2008年8月は、城島が主に正捕手で、クレメントは膝の故障からDHがメイン。バークもそこそこのゲーム数でマスクをかぶっている)
Jeff Clement Stats, News, Photos - Seattle Mariners - ESPN
Jamie Burke Stats, News, Photos - Seattle Mariners - ESPN
Losing streaks 2008
30ゲーム
2008-04-24 2008-05-26 7-23 .233
2008-04-23 2008-05-25 7-23 .233
20ゲーム
2008-04-23 2008-05-13 4-16 .200
2008-09-01 2008-09-22 4-16 .200
2008-09-02 2008-09-23 4-16 .200
2008-09-03 2008-09-24 4-16 .200
2008-09-05 2008-09-25 4-16 .200
2008-09-06 2008-09-26 4-16 .200
Winning Streaks 2008
30ゲーム
2008-06-02 2008-07-05 14-16 .467
2008-06-03 2008-07-06 14-16 .467
2008-06-04 2008-07-07 14-16 .467
2008-06-06 2008-07-08 14-16 .467
2008-06-07 2008-07-09 14-16 .467
2008-06-08 2008-07-10 14-16 .467
2008-06-09 2008-07-11 14-16 .467
2008-06-11 2008-07-13 14-16 .467
2008-06-13 2008-07-18 14-16 .467
2008-06-14 2008-07-19 14-16 .467
2008-06-15 2008-07-20 14-16 .467
2008-06-16 2008-07-21 14-16 .467
2008-06-17 2008-07-22 14-16 .467
2008-06-23 2008-07-28 14-16 .467
2008-07-31 2008-09-01 14-16 .467
2008-08-03 2008-09-05 14-16 .467
20ゲーム
2008-04-08 2008-04-29 11-9 .550
2008-06-14 2008-07-05 11-9 .550
2008-06-15 2008-07-06 11-9 .550
2008-06-16 2008-07-07 11-9 .550
2008-06-17 2008-07-08 11-9 .550
2008-06-18 2008-07-09 11-9 .550
2008-06-20 2008-07-10 11-9 .550
2008-06-23 2008-07-13 11-9 .550
2008-06-24 2008-07-18 11-9 .550
2008-08-19 2008-09-10 11-9 .550
2008-08-20 2008-09-11 11-9 .550
2008-08-21 2008-09-12 11-9 .550
2008-08-22 2008-09-13 11-9 .550