June 15, 2009

よくよくシアトルはついてない。
まさか城島とセクソンがゴーストとしてチームに復活するとは思わなかった。


ようやく多少アウトラインができつつあったかにみえたモロい「シアトルの守り勝つ野球の形」は、海岸に作った砂の塔が高波にスイープされるかのように、自分からあっさり手放してしまった。
第3戦の9回表最終バッターになったベタンコートが初球をあっさりダブルプレーになったように、このチームのプレーヤーは「すぐに気が抜けてしまう安物のコーラ」のような「炭酸プレーヤー」が多すぎる。
Seattle vs. Colorado - June 14, 2009 | MLB.com: Gameday


謎解きを先に言えば、キロスは、平凡な打撃だけが売り物の大味な「城島型のコピー捕手」であり、またグリフィーは「四球と、たまに打つマグレのヒットしか期待できないセクソンのコピーのような、クリンアップのバッター」である。城島とキロス、セクソンとグリフィーのデータを比べてみるとわかる。
大量に失点しつつ、打線としては沈黙する、かつての最下位マリナーズの典型的ゲーム運びが、残念ながら、ロブ・ジョンソンのいないところで密かに復活ののろしをあげているのである。
イチロー、ブラニヤン、先発の3本柱とロブ・ジョンソン、このあたりを中心にいくらか上昇の気配をみせた中で、「城島・セクソンのゴースト」が先発ラインアップにこっそりと種をまかれ、葉を出し、復活しようとしている。インターリーグの見通しは暗い。



頼みのロブ・ジョンソンは、ようやく復帰で当然期待したが、配偶者のご家族の交通事故死とかで1ゲームだけで残念ながら再度メンバーからはずれてしまった。(このあたりもやや因縁めいている)コロラド第2戦では、ロペスの2ランで3-3に追いついた流れをロウのエラーとフィルダーズチョイスで潰してしまった。なにせ気分屋が多いシアトルはこれですっかりやる気を無くしてしまい、第3戦を待たずにほぼスイープが決定してしまった。これでも第2戦でミスしまくったロウはデータ上だけは自責点0なのだから、本当に始末が悪い。
第3戦は、ある意味、現状では「城島のコピー捕手」である単調な組み立ての捕手キロスが、これも単調なピッチングの投手バルガスと組んだ最悪のバッテリー。コロラドのデーゲーム・ラインアップにいいように打たれて7失点し、またもや借金を3つにしてしまった。
2009年6月6日、キロスの単調なリードを予測する。
2009年6月9日、バークは不可解にも4月29日LAA戦以上の単調なゲームを再現した。



シアトルは、3連勝できないチームだ。
だから借金をひとつ減らすのに、1カード3ゲームかかる。3つ減らすには、3カード9ゲームもかかり、時間にして約2週間が必要だ。もちろん、借金を減らした後で負けてもいけない。
そのことを考えれば、コロラドで1勝だけでもしておけばまったく違うわけだから、第3戦の先発捕手はキロスではなく、なぜバークを続けて捕手に使わないのか。
前のカードの終了時に地元紙シアトルタイムズのベーカーの推定記事として、「コロラド遠征ではバークを帯同しない(つまり意味としては、ロブ・ジョンソン、キロスだけを帯同させる)」という指摘があったが、なぜそんなことをするのか、まったく意味がわからないと思っていた。
デーゲームは控え捕手で、とか悠長な言っている場合ではない。キャリアCERA5点台のキロスと、城島DL後CERA2点台のバークとの対比なら、まったくバークのほうがマシだろうに。(実際にはロブ・ジョンソンの義理の母の事故の件がチーム側にわかっていたせいなのか、バークはコロラドに行ったわけだが)
ジャーナリストタイプのスポーツ記者ベーカーだから、推定するからには何か取材ソースがあってのことだろう。チーム首脳陣に「バークよりキロスのほうがマシ」などという判断があるとしたら、その判断には首を傾げざるを得ない。
2009年6月11日、城島DLからわずか2週間、4カード連続勝ち越しでついに勝率5割、2位に浮上した。(城島DL後の全成績・捕手別データつき)


キロス、というキャッチャーについてはこれまでも何度か触れている。
キャリアCERAが5点台中盤とディフェンス面ではとっくに失格プレーヤーで、だからこそ、あちこちの球団を転々としているプレーヤーであり、、よほどオフェンス面がよくないことには使えないのが特徴であることがだんだんわかってきた。
キロスは「出たら、人並み以上に打ってくれるのでなければ使う意味がない捕手」、別の言い方をすれば、、「打撃は他の捕手に比べて少しだけマシな程度であって、大量失点は覚悟しないといけない欠陥のある捕手」であって、NYYのポサダやコネ捕手城島と同じ、雑で大味なタイプなのである。
Guillermo Quiroz Stats, News, Photos - Seattle Mariners - ESPN
2009年5月31日、通算CERA5.51のキロスは6回裏以降「城島そっくり」の大炎上ぶりで、LAAスイープを逃した。
2009年6月6日、キロスの単調なリードを予測する。



最近よく、メジャー最低貧打のシアトル打線の改善策として、「打撃の多少マシな城島に早く復帰してもらいたい」などと、馬鹿馬鹿しい意見を見るが、とんでもない話だ。
現状キロスは、数字上明らかに、既に「城島のコピー捕手」なわけで、ただでさえ得点力のないシアトルはこんな捕手がチームに2人もいたら大量失点の連続で、いとも簡単に崩壊してしまう。
もしかして、そのへんのキャッチャーの能力の良し悪しの判断についてそもそもチームの首脳陣がわかってないとしたら、それはヤバすぎる。裏口入学のコネ捕手城島は、「投手のリード、ゲームの組み立てに強引に介入して混乱を招きやすクセに、コミュニケーション能力のないために対立とイライラを投手に与え続ける異常なキャッチャー」であって、メジャー他球団の普通の意味のキャッチャーではない。
今日のゲームでもわかるように、大きくリードを許したゲームで、城島本人、または、「城島コピー捕手」が1ゲームに1本や2本のシングルを打とうが、打たまいが、チームは負ける。
そんな.280や.250で7点も8点も失う捕手など使うより、失点そのものを減らさないと意味がない。
城島も、「城島のコピー捕手」キロスも、シアトルでは起用する意味がない。


城島・キロス比較(2009年シーズンデータ)
城島とキロスなら、打率のいいキロスを使うほうがずっとマシ。
キロス
打率.286 CERA 5.00
城島
打率.259 CERA 4.89


どうもワカマツは監督としての経験不足のせいなのかどうか、選手起用はまだまだゆるいように感じるし、インターリーグへの対処もどうかと思う。

例えばイチローの前の8、9番打者が走者として出れば、イチロー、ブラニヤンが走者を帰す「裏クリンアップ」になるという特殊事情にあるのは、今年に限らずシアトルの打線では毎年起きる現象で、シアトルの常識だ。9番に昔ならベタンコートを入れていたのは、そういう意味だ。
だが、ワカマツは、9番は一番打てない選手とかいう常識にとらわれているのか、インターリーグの打順9番に投手を置き続けている。

またライト側はスコアボードがあってホームランにはなりにくいクアーズ・フィールドで、ワカマツはレフトをグリフィーに守らせ、また捕手キロスに左バッターのアウトコースを攻め、右バッターのインコースを攻めさせたりするのは、まったくもって見当違いだと思う。
ここは明らかに、ライトのイチローの堅守を信頼して、ライトに打たせるような配球にすべきなのに、それをしないのはなぜなのか。

もちろん、四球を選ぶ能力しかないグリフィーが明らかに「打率は低いが四球だけ選ぶセクソンのコピーになっている」ことは明らかなのに、5番で起用しつづけていることも意味不明。6番か7番で十分だろう。


チーム首脳やプレーヤーがゲームをどう見て、選手をどう評価するのかという「モノを見る目」のあやふやさ、間違い、目指すものの不一致が、城島、キロス、グリフィー以下のプレーヤーのダメな成績を容認し、チームをぬるま湯にして、築きかけていた「守り勝つ野球」をあっさり手放す一因になっている。
キロスというプレーヤー自体は、どうでもいい。
問題なのは、今後、ロブ・ジョンソンの偉業ともいえる2点台のERAを否定するような意味の行動(例えば、あまりに打てないからといって、正捕手城島、控え捕手をキロスにするようなこと)があれば、このチームは間違いなく最下位行きだ。

まったくこのチーム、どれだけ野球や合理的なモノの見方をわからない人がやっているチームだろうと思うことは多い。「ダメなものをスッパリ切る」、そのくらいの簡単な合理性が、メジャーの球団にしてはあまりにもできない。マリナーズという球団はあまりにも合理性が無さ過ぎて、まるでメジャーっぽくない。


城島DL以降の捕手成績比較(1)
(コロラド遠征前)
ロブ・ジョンソン
5勝3敗 73回自責点15 CERA 1.85 QS7回
バーク
2勝1敗 26回自責点6 CERA 2.08 QS1回
キロス
2勝1敗 27回自責点13 CERA 4.39 QS1回

城島DL以降の捕手成績比較(2)
(コロラド遠征後)
ロブ・ジョンソン
5勝4敗 79回自責点19 CERA 2.16 QS7回
バーク
2勝2敗 35回自責点9 CERA 2.31 QS1回
キロス
2勝2敗 36回自責点20 CERA 5.00 QS1回



バルガスの登板 捕手別比較
ロブ・ジョンソン
5/29 LAA 5-2 WIN
2009年5月29日、ロブ・ジョンソン、バルガスを6回1/3QS、ホワイトを2試合連続ホールドに導いてLAA撃破、連勝を果たす。
6/3 BAL 3-2 WIN
2009年6月3日、ロブ・ジョンソン強肩披露、6回2死2、3塁、9回無死1塁でランナーを刺し、サヨナラ勝ちに導く。(バルガスの捕手別ERA付き)

バーク
6/9 BAL 3-1 LOSE
2009年6月9日、バークは不可解にも4月29日LAA戦以上の単調なゲームを再現した。

キロス
6/14 COL 7-1 LOSE
2009年6月14日、城島・セクソンがゴーストとして復活したシアトルは、コロラドでスイープされた。







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