July 17, 2009

We are in a race.
楽しいお祭り、オールスターも終った。
レースに戻るときが来た。

今年のシアトルは色々な意味でレースの真っ最中にいる。
2008年には考えられなかったことだし、地区2位になった2007ですら、こういう高揚感はなかった。城島が正捕手から脱落したことで、ついにシアトルのチームあげての本当のレースが始まったのである。

それぞれのプレーヤーに、それぞれのテーマがある。
見ていて本当に楽しい。

これからがホンモノのレースだ。



シアトルの参加するレースはいくつもある。
もちろん最大のレースはチームのポストシーズン進出レースだ。

上に調子のなかなか落ちてこない2チームがいる。それだけに、前半戦のようにコネ捕手城島のゲームで適当に負ける期間をチームが許容して、5割少しの勝率を続けていては絶対に追いつけない。「二兎を追う者、一兎も得ず」だ。
LAAは、かつてのオークランドのように勝ちだすと止まらなくなるチーム力があり、ほっておいても連勝してしまう。それだけにシアトルは今後どのくらい連勝できるかがレース結果の分かれ目になってくる。連敗はもちろん致命傷だが、それ以上に、10連勝とは言わないまでも、小さい連勝でいいから、多少は連勝を延ばせるように工夫する努力が必要になってきた。その意味で先発3本柱をロブ・ジョンソンに託す監督ワカマツの戦略は正しい。
だが、シアトルはローテにどうしても穴があるため、今はまだ3連勝、4連勝できる体勢が整っているとは言いがたい。4番手、5番手投手のゲームをどれだけ拾えて連勝につなげられるかは、LAA、TEXとの三つ巴レースの重要な鍵になってくる。

それにしてもTEXの打者は素晴らしい。オールスター直前のレンジャーズ4連戦でネルソン・クルーズにいきなりバコンとホームランを打たれたのをよく覚えているが、彼のバッティングをオールスターのホームランダービーで見ていたが、あらためてTEX打線の破壊力には感心させられた。7月のレンジャーズ4連戦は、よくあの打線を抑え込めたものだと思う。
前半戦の表の立役者、MVPにはもちろん、イチローブラニヤンヘルナンデスアーズマなどの名前があがってくることだろうが、このブログとしては、投手陣をア・リーグ1位のERAに導いて、チームのプレーヤーを表舞台のレースに押し上げたロブ・ジョンソン「縁の下MVP」を進呈したいと思う。
Seattle fresh, tested for second-half run | Mariners.com: News


イチローマウアー首位打者争いはそれにしても熾烈だ。
オールスターでマウアーがレフトへ流して打ったタイムリーを見ても、彼は簡単には打ち取れないことがわかる。ここから9月までの2ヵ月半はたぶん毎日やきもきすることになるだろう。USA Todayが記事にしたようだが、あれでは短すぎるし中身があまりないので、記事として面白くない。そもそもオバマ大統領すらイチローと呼ぶプレーヤーのことを、あえてSuzukiなどと書くのもどうも、スポーツ紙ではないからとはいえ、ハナから好感がもてない。
Mauer, Suzuki jockey for position in AL batting race - USATODAY.com
それにしても、このところアメリカのメディアがイチローを取り上げる回数がぐっと増えた気がする。ESPNのJayson Starkは、イチローが56試合で53試合にヒットを打ったことを挙げて、過去にジョー・ディマジオのヒット・ストリークに間接的に迫ったプレーヤーを記事にしている。
Bobby Abreu finally gets home run happy - ESPN
かつてDETのオルドニェスとの対決では終盤に調子を落としたが、今年の首位打者争いはファンとして、勝って「もらいたい」だの、勝ち「たい」だの、甘えたことは言わない。今年はファン一体となって是が非でもこのレースには勝つ。勝つ。勝つ。



投手陣にはこれからいくつもレースが控えている。

ヘルナンデスは、サイ・ヤング賞レースが始まる。6月の月間最優秀投手初受賞に続いて、オールスター初選出&初登板と、いいことが続いたが、ここで人生は終わりどころか、ここからが本当のレースになる。

記者投票で決まるサイ・ヤング賞は記者の投票で決まる主観的な賞だが「記者は最初に防御率を見ることが多い」と、シアトルタイムズのベイカーは言う。ヘルナンデスの防御率はいま2.53で、防御率2.12のグレインキーとはまだ差があるが、2点を切っていたグレインキーの数字はこのところ少しずつ落ちてはきているので、ヘルナンデスの可能性は徐々に上がってきている。いま昇り調子のフェリックスだから、頑張ればやがて追い抜ける。後半戦は、キレの出てきたシンカーなどを武器に、あらゆる数値を上げていく必要がある。
Mariners Blog | Seattle Mariners ace Felix Hernandez could be taking home more hardware with good second half | Seattle Times Newspaper

さまざまなメディアが前半戦のMVPプレーヤーを発表しているが、去年城島をLVPに選んだESPNのJayson Starkは、やはりグレインキーを前半戦サイ・ヤングに推している。
Jayson Stark's first-half review: MVPs and LVPs; Cy Youngs and Yuks; the very, very odd - ESPN

奪三振数はグレインキーがリーグ3位129。ヘルナンデス4位の121(1位バーランダー149)。QS数は、グレインキーが15、ヘルナンデスが14。QS%はグレインキーが83%、ヘルナンデスが78%というように、2人は防御率以外ではほぼ互角だが、まだまだあらゆる数字でほんの少しずつグレインキーが優ってはいる。
ア・リーグ ERAランキング
MLB Baseball Pitching Statistics and League Leaders - Major League Baseball - ESPN

ウオッシュバーン
は、前半戦、ラン・サポートが少ないための不運な負け、中継ぎでの敗戦が多かっため、6勝6敗と、気の毒な勝ち負けだったが、リーグ第5位の防御率2.96、リーグ第3位のWHIP 1.09(ヘルナンデスは1.14で第6位)と、登板の中身を評価する声はこのところ一気に高まっている。
さすがにサイ・ヤング賞は10連勝でもしないかぎり無理かもしれないが、防御率など彼にもまだチャレンジできないことはない。「ドルフィン」など、多彩なキレのある持ち球を駆使して、彼の潜在的な実力に見合った結果を残してもらいたいものだ。
ア・リーグ WHIPランキング
MLB Baseball Pitching Statistics and League Leaders - Major League Baseball - ESPN

ベダード
は、既定投球回数に足りなくなってしまったため、防御率ランキングからは一時的に姿を消しているが、防御率は2.63と、ヘルナンデスの2.53と比べても遜色ない。後半戦もたくさんのゲームで登板して、彼の淡々と投げ込む独特のカーブなどで打者を翻弄し続けることができれば、彼にもチャンスがある。FAを控えたシーズン途中というのに、早々と「この球団にできれば残りたい」と彼が言ったことは心に強く残っている。怪我による長期離脱がなければ、ポストシーズンでの登板という名誉が巡ってくるし、頑張って欲しい。


投手についても野手についても書きたいことはまだまだたくさんあるのだが、彼らを支えるロブ・ジョンソンにとってもレースはある。
これからチームを支え、先発の3本柱を支えるわけだが、その結果として、メジャー最高CERAという勲章を得られるかもしれない。現在彼のCERAは2.95で、そこそこの出場イニングのあるキャッチャーでは飛びぬけた数字だが、残念ながら既定イニングには達していない。
両リーグで既定イニングに達している捕手は15人しかいないが、その中では、LADの名捕手ラッセル・マーティンが3.46でトップを走っていて、2位がオールスターでタイムリーを打ったSTLのヤディア・モリーナで3.70。
これから沢山のゲームをまかされることだろうから、毎日のゲームを頑張っていればやがては既定イニングに近づいてくる。楽しみである。






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