July 17, 2009

ビクター・マルチネスが捕手をやるのを嫌ってショパック相手に投げるクリーブランドのエース、サイ・ヤング賞投手クリフ・リーが完投する一方で、シアトルはエラーをしまくって負けた。どうにもこうにも、バッテリーにテンポが無く、ゲームのリズムが悪すぎる。
4点リードしている側のクリーブランドの観客さえ、あまりのゲームのテンポの無さに退屈してウェーブをやって退屈をまぎらしたくらいだから、相当なものだ。
Seattle vs. Cleveland - July 16, 2009 | MLB.com: Gameday


ある意味、クリーブランドとの対戦は楽しみにしていた。
なぜって、コネ控え捕手城島型キャッチャーともいうべきビクター・マルチネスがいるからだ。同じタイプのキャッチャー同士の対戦というわけだ。もし投手がクリフ・リーでなければ、だが。


今シーズンはここまで45ゲームにキャッチャーとして出ているビクター・マルチネスのCERAは5.99。酷いものだ。出場ゲーム数はロブ・ジョンソンとほとんど同じだが、CERAはロブ・ジョンソンの2倍にもなっている。
毎試合6点もの失点をするキャッチャー、それが捕手としてのビクター・マルチネスだ。彼がいくら多少ヒットが打てても、毎試合7点以上とってチームをポストシーズンに導いてくれるわけはない。
今シーズン最下位のクリーブランドのピッチング・スタッツはリーグ最下位。これも酷いものだ。先発ブルペン問わず、ERAは5点を越え、あらゆる面で投手スタッツはリーグ最下位に低迷している。

ビクター・マルチネスは、コネ控え捕手城島や、LAAのナポリ、NYYのポサダに似た立ち位置のキャッチャーだ。マルチネス、ポサダ、控え捕手城島、彼ら以上にCERAの悪いキャッチャーは、メジャーにはほとんどいない。若い捕手がこんな数字ならクビになるから、いないのだ。わかりやすい。
彼らのような捕手は、チームの主力投手にとってはバッテリーを組むメリットは何もない。打撃への期待からゲームに出してもらえている。そういう話。ヘルナンデスが城島を嫌ったのと同じ。
MLB Baseball Fielding Statistics and League Leaders - Major League Baseball - ESPN


だが今日のゲームでは、ビクター・マルチネスはポジションは1塁手で、キャッチャーはショパックだ。ビクター・マルチネスをクリフ・リーのためにはずしたクリーブランドと、ローテーションの穴を埋める控え捕手城島を使ったシアトルの対戦になった。
と、いうのも、2008年のサイ・ヤング賞投手クリフ・リーは今シーズンはショパック相手にしか投げないからだ。
Cliff Lee Pitching Statistics and History - Baseball-Reference.com


クリフ・リーとバッテリーを組むキャッチャーを2年ほど遡ってみる。

2007シーズン


(数字は被打率、被OBP、被SLG、被OPS)
ビクター・マルチネス(15ゲーム)
.307 .376 .530 .906

ショパック(5ゲーム)
.195 .258 .329 .588

Cliff Lee 2007 Pitching Splits - Baseball-Reference.com
ゲーム数を見てわかるように、クリフ・リーは最初からショパックを指名していたわけではない。だがこのシーズン、マルチネスとのバッテリーでは被打率.307で、26本もの二塁打を打たれているのに対して、ショパックとのバッテリーでは.195、二塁打わずかに2本。
クリフ・リーはこのシーズンで「捕手としてのビクター・マルチネスに見切りをつけた」ことだろう。

2008年シーズン

ショパック(27ゲーム)
.246 .279 .327 .605

ビクター・マルチネス(4ゲーム)
.301 .327 .505 .832

Cliff Lee 2008 Pitching Splits - Baseball-Reference.com
ショパックがビクター・マルチネスと立場を逆転、より優先してクリフ・リーとバッテリーを組み始めた。ショパックの27ゲームの被打率.246 OPS.605に対して、ビクター・マルチネスの4ゲームは被打率.301(2年続けて3割以上)、OPS.832というのだから、比べるまでもない。
それはそうだ。マルチネスに期待していいのはバッティングであって、投手のリードではない。この年、クリフ・リーはショパックを選ぶことでサイ・ヤング賞をとり、最多勝22勝、最優秀防御率2.539を記録した。


ショパックだって今シーズンCERAは5.00であって、控え捕手城島並みの数字で、けして良くはない。だが、クリフ・リーにしてみれば、ビクター・マルチネスよりはよっぽどマシだ。だからショパックを選んだ。
今日は「打てないビクター・マルチネス」コネ捕手城島をキャッチャーにしたシアトル相手に完投できたことだし、さぞかしクリフ・リーは「ああ、ショパックにしといてよかった」と思えるゲームのひとつになったことだろう。



それにしても、今日のゲーム序盤の城島はどういうつもりなのかは知らないが、投手オルソンがモーションに入っていてもミットを構えなかった。
ミットを構えるのはモーションが終わりかけて、投手がキャッチャーを見る、その瞬間という、おかしなキャッチング。ゲーム後半には、ブルペンコーチにでも指摘されたのかなにか知らないが、多少はマシにはなったが、あれはおかしい。
こうした現象は今にはじまったわけではなく、2008年5月には投手がボールをリリースするまで構えなかった時期すらある。
2008年5月、突如、城島は投手に対してミットを構えるのをやめた。

以下は今日の先発投手の、全投球数・ストライク・ボールである。(普通は投球数とストライクの数しか表示されていないが、ボールの数をわかりやすくするため、あえてつけてみた。)

Olson 69-34-35, Jakubauskas 46-23-23,
Kelley 19-12-7, Corcoran 9-7-2, Lowe 10-8-2

メジャーでのストライク・ボールの比率というのは、たいてい2:1になるように配球することが多いわけだが、ストライクとボールが同数に近いなどというのはよほどのことだ。
それが先発オルソンだけでなく、ジャクバスカスと続くのだから、何が原因かわかろうと言うものだ。オルソンのように神経質な性格で、もともと球の高い投手が、投げるための「的(まと)」になるミットがない状態で投げ続けていれば、ゲームの要所要所で四球を出してゲームのリズムを壊すのは当然だ。
エラーはブラニヤン2、ジャクバスカス、ウッドウォードと4つもあり、また、記録にはワイルドピッチとなっているが、城島が変化球のワンバウンドを後ろに逸らしたのが2度あった。酷いゲームだった。

まったくテンションのないゲームだ。
見ていて疲れる。






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