July 31, 2009

ジェフ・クレメントが2008年にほんの2ヶ月、正捕手だった夏のことを指して
「クレメントは捕手としてたいしたことなかった。
 城島とかわらない」
そんな嘘を平気でしゃべる輩を、絶対に許そうと思わない。

2008年というシーズン、そして、2008年の夏、それがどういう季節だったか。よく知りもしないで(または、多少わかっているくせに)クレメントが、捕手としてもがき続けた短い夏の素晴らしい仕事のことを、ああだこうだ言うやつを許したくない。
あれだけ待ち続けたのに、あれほど酷い環境の中でしか、正捕手の座がまわってこなかったクレメント。それでも彼は精一杯もがき続けた。



ストリークstkeak)とは、野球の場合、あるシーズンで一定のゲーム数を決めたときのデータで、ウイニング・ストリーク
Winning Steak)なら、一定のゲーム数を決めた条件のもとでの勝ち数の最も多い時期、ということになる。
まず2008年のシアトル・マリナーズで、50ゲームにおける最良のウイニング・ストリークを見てもらおう。

50ゲームにおけるウイニング・ストリーク
2008-06-11 2008-08-07 22勝28敗 勝率 .440
2008-06-09 2008-08-05 22勝28敗    .440
2008-06-17 2008-08-13 22勝28敗    .440

50ゲームだと22勝28敗、これが最高勝率だ。酷いものだ。最高で22勝しかしてないのである。半分のゲームすら勝ててない。
別の言い方をすれば、2008年の、どの50ゲームをとってみても、この22勝、.440以上マークした50ゲームは、ひとつもない、ということだ。50ゲームをサンプリングした最高勝率が「22勝28敗、勝率 .440」である、といいかえてもいい。
そしてサンプル数を50から、60、70、80と、いくら増やしても、勝率は一度たりとも「5割」以上になることはない。

難しいことはともかく、このシーズンに、「5割」という勝率が長期に渡って記録されたことは、2008シーズン、ただの一度もなかったのだ、ということがわかってもらえば結構だ。


こんどはサンプリング数を少なくしてみよう。
40ゲームにしてみる。すると、たった一度だけ19勝21敗になったことがある。だが勝率「5割」には届かない。
2008-06-23 2008-08-07 19勝21敗 .475

30ゲームでサンプリングしてみる。
ここでは16のサンプル(含6月17日〜7月22日)で、14勝16敗、勝率.467が記録されているが、これも「5割」は超えてこない。サンプル数を1つずつ減らしてみる。

28ゲームまで減らすとはじめて、勝率が「5割」になるサンプルがでてくる。サンプル数は6つ。(以下すべて14勝14敗 勝率.500)
2008-06-09 2008-07-09
2008-06-17 2008-07-20
2008-06-04 2008-07-05
2008-06-06 2008-07-06
2008-06-16 2008-07-19
2008-06-15 2008-07-18

では、このシーズンは勝率が「5割」を越して貯金ができた時期はまったくないのだろうか?
27ゲームからようやく1つ貯金ができるサンプルがでてくる。サンプル数はわずかに3つ。
2008-06-16 2008-07-18 14-13 .519
2008-06-17 2008-07-19 14-13 .519
2008-06-06 2008-07-05 14-13 .519


そして、たどりつくのが、26ゲームでのこのデータ。

2008-06-17 2008-07-18 14-12 .538


25ゲームを超えるゲーム数で、2つ貯金をつくったサンプルは、『2008年6月17日』からの『約1ヶ月間、26ゲーム』、このたったひとつのサンプルしかない。


上のデータの開始日にみえる『2008年6月17日』という日が、シアトルにとってどれほど特別な日なのか、わかるだろうか。
サンプルを50ゲームから、順に減らしていっても、ずっとずっと最後まで残っている、残り続けている『2008年6月17日』という輝かしい日付け。

それは元監督マクラーレンが、「これからは正捕手はクレメントでいく」と宣言した、まさにその日。
また、前GMバベジが解任された日の翌日であり、また城島の延長契約がオーナーのトップダウンだという地元紙の記事が出された日の翌日でもある。

ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:時系列にそって「城島問題」を読む。


この6月17日の翌6月18日、クレメントはホームのワシントン州セーフコ・フィールドでのフロリダ・マーリンズ戦で、初めて正捕手としてゲームに出場した。



2008シーズンに
「最も勝てた、ほんの一瞬の短い夏」を作ったのは、
ほかの誰でもない。

ジェフ・クレメントである。



2008年6月のこのブログの記事
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2008年06月


ついでだから、負け数の最も多い時期、ルージング・ストリークloosing streak)も挙げておく。
長期で最も酷いのは月間20敗した5月を含む時期で、相当に酷い。勝率は3割にすら届かない。
ところが20ゲーム以下では一変して、5月以上に負け続けた時期がある、「城島が再度正捕手に復帰した9月以降」である。
この「城島が再度正捕手に復帰した9月以降」は、20ゲームのサンプルでは、あの最悪だった2008年5月の20ゲームすら越えて、このシーズンで最もシアトルが負けた時期であることがわかる。12連敗したのだから、当然のことだ。勝率はわずか2割しかない。

こうした酷い時期のサンプル数の多いこと。2割などという勝率に比べたら、クレメントの1ヶ月は約2.5倍もの勝率を達成していたことになる。

だらしないにも、程がある。クレメントの短い夏を馬鹿にするのもほどほどにしろ、と言いたい。

40ゲーム
2008-05-02 2008-06-15 11勝29敗 勝率.275
2008-04-22 2008-06-04 11-29 .275
2008-04-27 2008-06-10 11-29 .275
2008-07-06 2008-08-21 11-29 .275
2008-05-01 2008-06-14 11-29 .275
2008-05-03 2008-06-16 11-29 .275
2008-04-30 2008-06-13 11-29 .275
2008-04-24 2008-06-07 11-29 .275
2008-04-25 2008-06-08 11-29 .275
2008-04-23 2008-06-06 11-29 .275
30ゲーム
2008-04-24 2008-05-26 7-23 ,233
2008-04-23 2008-05-25 7-23 ,233
20ゲーム
2008-09-01 2008-09-22 4-16 .200
2008-09-03 2008-09-24 4-16 .200
2008-09-05 2008-09-25 4-16 .200
2008-09-06 2008-09-26 4-16 .200
2008-04-23 2008-05-13 4-16 .200
2008-09-02 2008-09-23 4-16 .200
15ゲーム
2008-09-11 2008-09-25 1-14 .067
10ゲーム
2008-09-12 2008-09-21 0-10 .000
2008-09-13 2008-09-22 0-10 .000
2008-09-11 2008-09-20 0-10 .000







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