August 27, 2009

シアトル・マリナーズの取り巻きの地元系ウェブ・サイトのひとつにU.S.S.Marinerというのがある。
かつては勝手にリンクを張らせてもらっていたが、はずしてしまった。理由は単純だ。読む価値がある話があまりでてこないと感じたからだ。

だが、さっきひさしぶりにさっき覗いてみたら、ひとつ、なるほど、という指摘があった。(だからといって、リンクを復活させるほどの話ではないが)

Getting a roster from 60 wins to 80 wins isn’t nearly as large of a challenge as getting from 80 to 90.
The Next Big Test | U.S.S. Mariner

勝手に意訳させてもらうと、「60勝を80勝にするスタメン選手を集めることは、80勝を90勝にするスタメン選手をかき集めてくることほど難しくなく、デカいチャレンジなどしなくても集めてこれる。」

ここでいう「80勝」というのはもちろん、「勝率5割」のことである。この「野球のチーム勝率5割には、ひとつ壁がある」という話は、メジャーに興味のない人でも説明不要の話だろう。だから、さっきの訳を多少言い換えてみると、こんな感じになるだろう。

「借金20のボロカスなチームの勝率を5割に戻すことは、そうむつかしくない。むしろ難しいのは、勝率5割のチームを貯金10のチームに変えることだ。」

なるほど、という感じである。
その通りだと思う。



「10の貯金をしているチーム」というと、いまの日米の野球ではどのくらいチーム数があるか。

いま日本のプロ野球もペナント争いの佳境だが、10以上貯金したチームは、セ・パともに上位2チームずつしかない。またメジャーのア・リーグでいうと、東地区に3チーム、西地区に2チームしかなく、この5チーム全てが、今現在首位にいあるか、またはワイルドカードを争う当確圏内にいる。

「10の貯金」というのが、野球というスポーツにとって、ハンパない価値をもつことが、よくわかる。



前の記事で、ロブ・ジョンソンの出場ゲームがシーズン通算41勝25敗で、貯金が16、勝率は6割を超えている、という話を書いた。
2009年8月26日、8月のロブ・ジョンソン先発ゲームはチーム勝率同等程度をキープ、「負け続け」だのは、ただの錯覚。むしろロブ・ジョンソン、ウオッシュバーンの奮闘がチームに最多の貯金を作った7月に、城島先発の借金が足を引っ張りポストシーズンへの道が断たれた。

この「貯金16」という数字の凄さ、「.621」という勝率の素晴らしさは、コネ捕手城島や、その関係者のみでなく、日米のスポーツメディアも解説者も、暇なブロガーもメジャーのファンも、誰もかれも、まったくわかってない。

繰り返しになるが、チームの貯金を10以上あげているチームは、さきほど挙げたように、ア・リーグで5チームしかなく、その全てのチームがワイルドカード以上の圏内だ。また、いまア・リーグ最高勝率は東地区のヤンキースの.627で、次はもうエンゼルスの.600であり、6割を超える勝率のチームは、ア・リーグにわずか2チームしかない。

その中で、
ロブ・ジョンソンは彼の出場ゲーム(ほとんどはキャッチャーとしての先発ゲーム)で、通算41勝25敗で、貯金を16つくり、勝率が6割を超えているのである。
これが凄いことでなくて、何が凄いことなんだか。

もちろん、その勝利の全てを彼個人の功績とまで馬鹿なことは言わない。だが彼がチームの一員として、キャッチャーとして、(ビッグスリーなどの投手と組んで)今シーズン成し遂げた仕事は、十分褒められる程度ではなく、表彰しなければならないほどの大仕事といってはばからない。

ひるがえって言うと、もしコネ捕手城島が、自分の出場ゲームをせめて「勝率5割」をキープしていたら、それだけで、シアトルというチームには十分プレーオフに向かえるだけの貯金が実際にあった、のである。
コネ捕手が戦犯でなくて、ほかに誰がいる、といいたい。



ここで、もう一度最初の言葉を思い出してもらいたい。
「20の借金のチームを勝率5割に戻すより、勝率5割のチームを貯金10にするほうが、ずっと困難な仕事だ。」

これを、シアトルのキャッチャーにおきかえてみると、こうなる。

「2008年に100敗したチームの正捕手城島の出場ゲームの勝率を5割に戻すことなど、まったくたいした仕事ではない。むしろ、ロブ・ジョンソンが貯金16を稼ぎ出した、その仕事のほうが、何十倍も難しいし、素晴らしい。比較にならない。」


さらにサラリーを考えれば、
城島の出場ゲームが勝率5割程度でいいわけはない。立場が逆すぎる。
城島のオタクがロブ・ジョンソンを意味もなく批判したり、城島の身内がチーム批判までして出場機会増加を画策するなど、もってのほか。

立場をわきまえろ。
チームは城島の出場ゲームをもっと減らすべきだ。

2009年7月19日、Pro Ball NWのジョン・シールズは「城島をチームから去らせる方法」を繰り返し模索しつつ、このシーズンオフ、なんとしてでも「城島問題」を完全解消すべき、と強く述べた。

2009年7月12日、SPIのコラムニスト、アート・ティールは「城島を正捕手に戻すべきではない」「敏腕なワカマツはこれからも自分の方針を貫くべき」と主張するコラムを書いた。


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