August 31, 2009

まずは、この数字を見てもらおう。

4月 18,154人
5月 17,777 (前月比 − 377
6月 21,370 (前月比 +3,563
7月 26,102 (前月比 +4,732
8月 20,231 (前月比 −5,871

これはセーフコ・フィールドでのホームゲームでの、「平日、それも月曜から木曜の、1日あたりの観客数」だ。
(元データはMLB公式およびBaseball Reference。以下、特に注釈を加えずに『数字』と言った場合、この『平日月曜から木曜の、1日あたりの観客数』をさす。毎年の総観客数の増減が知りたい人は、Seattle Mariners Attendance, Stadiums, and Park Factors - Baseball-Reference.comへどうぞ。セーフコの収容能力は47,116人)

2009年は、「7月に最高値になって、8月に急減している」ことが、ひと目でわかる。

平日月曜から木曜の観客動員に限った理由はもちろん、「週末でない平日でもスタジアムに足を運んでくれるようなコアな観客が、いまのシアトルの野球にどういう反応をしているか?」を見るため。
だから観客動員が無意味に急増する「グリフィーがホーム・セーフコに初登場したゲーム」とか、ヤンキースやボストンとの対戦は、数字から故意に除いて計算してある。
またLAAとのゲームは、数字に含まれている。調べてみると、ヤンキースやボストン戦のような観客数の急増はなく、またホームLAA戦がなかった2008年8月でも、8月の数字は7月より伸びている。そうしたことから「LAA戦のある・なし」は、この数字にあまり影響しない、と考えられるからだ。

2009年の観客動員の特徴は
「7月の急激な回復」と「8月の異様な急減」

ここ数年の数字を見てみると、2009年夏の数字の異常ぶりがよくわかる。
「7月に、かつて地区2位になった2007年レベルの数字に急激に回復したにもかかわらず、8月になって、異常に急激な現象をした」のである。
こんな「7月より、8月のほうが、観客が大きく減少する」などという異常現象は、少なくともこの数年ない。シーズン100敗した最悪な2008シーズンですら、起こらなかった。

結論を先取りして言えば、
いかに平日にスタジアムに来るような層の観客たちが、「2009年7月のシアトル野球に期待をし、8月のシアトル野球に落胆して、スタジアムから去ったか」、わかろうというものだ。


2006年7月 30,120
2006年8月 32,104

2007年7月 26,861
2007年8月 40,786

2008年7月 23,464
2008年8月 26,123

2009年7月 26,102
2009年8月 20,231


2009年の「8月の平日観客2万人」の異常さ
「7月より8月のほうが観客が減る」というのも異常なことだが、そもそも盛夏8月のゲームの観客数が、いくら平日のゲームといっても、「1ゲームあたり、たったの2万人」なんて現象は、ここ数年をみてもありえない現象だ。
実際、2009年8月(1試合平均20,231人)の内訳は、次のようになっているが、ほぼ全ゲームでわずか2万人程度しか動員できていない。

第3週ホワイトソックス戦 21,049、19,385、24,427
第5週オークランド戦   21,056、17,661、18,695
第6週ロイヤルズ戦    19,345

たった1試合、例外的に24,427人を集めたWソックス第3戦は、完全試合男バーリーと、ヘルナンデスのマッチアップ。そりゃ、誰でも見たくなるゲームだ、理由はハッキリしている。
過去数年のデータから「ヘルナンデス登板だから平日でも観客動員が激増する」ということは「ない」ことがわかっているので、これはむしろ、「相手投手を見に来た」、あるいは、「バーリーとヘルナンデスとのマッチアップが面白いので見に来た」と考えられる。同じような「相手投手が大物なので観客が増える現象」は、今年7月のロイ・ハラデイ登板試合でもあった。
セーフコ・フィールドの観客がどういうゲームを期待しているか、わかりそうなものだ。投手有利なパーク・ファクターどおりといっていい。グリフィーで集客維持? ご冗談でしょ、と言っておく。


「7月より8月の観客が激減した」ということ。
そして今週の平日のゲームのように、「8月夏まっさかりというのに、1ゲームあたり2万人の観客すらいない」こと。


これを「異変」と感じないようなら、
その人はどうかしている。
あれほど観客を熱狂させた7月の野球、そして観客の興味をそぎまくった8月のシアトルの野球。

コア層の観客たちが期待したのは
「2009年6月・7月のシアトル」であって、
「2009年8月のシアトル」ではない。


そして、この異常な現象に「城島問題」が関係しないわけがない。

(この項、つづく)






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