ジェフ・クレメント

2010年8月8日、打てないチームなのがわかっていて、それでもマイク・スウィニーをフィラデルフィアに売り飛ばしてしまうズレンシックの「素晴らしい見識」。
2009年8月2日、セデーニョ移籍先で2ランHR含む15打数4安打。3人のショートストップを打撃で比較しつつ、「ショートストップ・トレード騒動」と、「クレメント放出の無意味さ」を考える。
2008年、ジェフ・クレメントのための短い夏(5) 夏の続きと、真夏の猿芝居〜暗黒の「正捕手2人併用システム」ですら城島7連敗の汚辱
2008年、ジェフ・クレメントのための短い夏(4) クレメントの奇跡。シルバ3登板連続QS。
2008年、ジェフ・クレメントのための短い夏(3) 『2つの季節』
2008年、ジェフ・クレメントのための短い夏(1)  『オハイオ州クリーブランド2008年4月30日』。
2008年9月7日、公式サイトがクレメントの膝の手術を伝える。
2008年8月30日、クレメントは今シーズン最高のウオッシュバーンを演出した。
2008年8月26日、クレメントはローランド・スミスに先発初勝利をプレゼント、6番の重責も果たした。
2008年8月22日、クレメントは左投手2人から二塁打2本3打点、チーム7連敗を止め、8月に捕手として白星のない城島の尻拭いをした。
2008年8月16日、クレメントはあらゆる打撃データで城島の3年のキャリア全てに肩を並べた。
2008年8月15日、投手破壊の天才城島はついにシルバを強制DLにした。
2008年8月5日、クレメントは5打席で29球を相手に投げさせ、ディッキーはQS達成した。
2008年8月4日、城島の代打クレメントのタイムリーがライト前に転がり、チームは大逆転に酔った。
2008年8月3日、クレメントはシルバ先発試合をふたたび白星に導いた。
2008年7月9日、クレメントは逆転後の5イニングを1安打に押さえ込んだ。
2008年7月5日、クレメントはわずか1週間で城島のホームラン数を追い抜いた。
2008年7月1日、クレメントはローランドスミスに62球中、46のストライクを投げさせた。
2008年6月29日、リグルマンは今後もクレメントが多くマスクをかぶると明言した。
2008年6月29日、クレメント先発で今シーズン初のスイープ達成。
2008年6月28日、クレメント先発のこの日、シルバは7連敗を脱出した。
2008年6月20日、ブレーブス戦、先発捕手クレメントは4併殺で圧勝を演出した。

August 09, 2010

19.4 7本


これが何の数字かというと、風呂場でコケで指を骨折してしまうような出来損ないで、高給取りで、スペランカーのショートストップを獲るかわりにピッツバーグに放出されたジェフ・クレメントの今シーズンのホームラン1本あたりの打席数と、ホームラン数である。
ピッツバーグで最もホームランの多いのは、110ゲーム出場で16本の主砲ギャレット・ジョーンズだが、彼のホームラン率は26.1でチーム内4位だ。52ゲーム・7本のクレメントのほうが、実はホームラン率は高い。
ア・リーグの規定打席に達した打者で、ホームラン率が20.0を切る打者というと10人ちょっとしかいない。19前後の打者はユーキリスゲレーロアレックス・ゴンザレスとか、ビッグネームの打者になる。
もちろん160ゲーム出場したらそれだけ同じ割合でホームラン数が増えるとは言わないし、打率があまりにも冴えないのがクレメントの現状のダメな点ではあるが、やはりクレメントの長打力にはまだまだちょっとした可能性がある。


まぁ余談はそれくらいにして、パークファクターが違うのは承知の上で、このクレメントのホームラン率19.4と、シアトルの野手全員のホームラン率を比較してみる。

シアトル ホームラン率ランキング(2010年8月8日現在)
Mike Sweeney 16.5 6本
Russell Branyan 21.3 8本
Ryan Langerhans 22.7 3本
Michael Saunders 23.5 8本
Milton Bradley 30.5 8本
Justin Smoak 31.5 2本
Josh Bard 35.0 2本
Adam Moore 37.0 2本
Casey Kotchman 39.9 7本
Franklin Gutierrez 40.0 10本
Seattle Mariners 2010 Batting / Hitting Statistics - ESPN

なんと、クレメントを上回るホームラン率を記録している選手というのが、先日フィラデルフィアにトレードされてしまったマイク・スウィーニー、たったのひとりしかいない。

それはそうだ。
ア・リーグ全体のホームラン率を参照してみると、スウィニーの16.5という数字は、ジャスティン・モーノーマーク・テシェイラといったオールスター級の打者に匹敵する数字なのだ。
起用されたゲーム数、打席数を考えると、マイク・スウィニーのホームランは、本数こそ6本しかないが、長打の効率そのものは抜きん出ていたことがわかる。

マイク・スウィニーは背筋のけいれんのために6月27日から故障者リスト入りしてしまっていたわけだが、シアトルは彼がリストから外れると同時にウェイバーにかけてしまい、フィラデルフィアにクレームされ、放出してしまった。


しかし、だ。

打線の貧打にあえぐチームなのがわかりきっていて、優先して処分すべき選手は誰だったのか。それはマイク・スウィニーなのか。トレードしないまでも、いますぐにでもスタメンからはずすべき選手が誰なのか。


.375

これはクレメントのSLG(長打率)だが、ホームラン率と同じように、シアトルのSLGランキングと比べてみるとどうだろう。
チーム内2位のソーンダースの進境が著しいことがわかる。その一方で、なにか長打を放っている「印象」のあるグティエレスが、中軸打者として起用され続けてきた割に、実は、主軸を打つにはけっこう頼りない数字でしかない。
そしてクレメントより長打率のいい打者は、トレードされてしまった長打男のスウィニー、打席数の少ない控え捕手バードを含めてさえもシアトルの野手全員の中に、たったの5人しかいない。

シアトル 長打率ランキング(2010年8月8日現在)
Mike Sweeney .475
Michael Saunders .420
Russell Branyan .400
イチロー .390
Josh Bard .386
Franklin Gutierrez .370
Ryan Langerhans .368
Milton Bradley .348
Casey Kotchman .344
Josh Wilson .335
Seattle Mariners 2010 Batting / Hitting Statistics - ESPN

そして、チーム内長打率ランキングでもマイク・スウィニーが抜きん出ている。
マイクの.475という長打率は(規定打席に達していないわけだが)規定打席に達している打者のみのア・リーグSLGランキングに照らしていうと23位から24位あたりに該当していて、例えば25位のジョー・マウアーの.473や、26位のマイケル・ヤング、27位のアレックス・ロドリゲスの.470より上の数字なのだ。
もちろん160ゲーム出場していれば、おのずと数字は下がるだろうが、この長打率においてもスウィニーという選手はチーム内で敬意を表されていい選手であることは間違いない。



.611

これはクレメントのOPSだ。ホームラン7本はいいとして、現状の打率が悪すぎるためにクレメントのOPSが悪いのはわかっているが、シアトルのOPSランキングの酷さをきわだたせる意味で、わざと挙げてみた。

シアトル OPSランキング(2010年8月8日現在)
Mike Sweeney .802
イチロー .753
Ryan Langerhans .740
Michael Saunders .725
Russell Branyan .699
Josh Bard .698
Franklin Gutierrez .684
Chone Figgins .650
Josh Wilson .645
Milton Bradley .641
Seattle Mariners 2010 Batting / Hitting Statistics - ESPN

ここでも、トップはマイク・スウィニーだ。
またも上位に名前が出てきたソーンダースの進境にも拍手を送りたいし、また出場機会をなかなか与えてもらえてないランガーハンズも頑張っている。
スウィニー、ソーンダース、ランガーハンズは今シーズン、常時出場機会を与えてもらってきた選手ではない。それだけに、チームのOPSランキングに名前の出てこないシーズン開幕時のレギュラー野手のたるみきった成績は糾弾されていい。

サードのロペス、ショートのジャック・ウィルソン、ファーストのケイシー・コッチマン。さらに、あらゆる打撃スタッツのベスト10に名前が出てこないDHケン・グリフィー・ジュニア。
これに、シーズンが実質終わってしまってから帳尻しているだけの「使えないチビ」フィギンズを含めると、開幕時の内野手全員の打撃は「全滅」である。


ファーストをコッチマンにやらせるくらいなら、ランガーハンズを使え、と言いたい。そしてジャック・ウィルソンが骨折してくれて、清々した。ジョシュ・ウィルソンにやっとチャンスが巡ってきた。


まぁ、こんな状況の中で実行されたのが、
「チームで一番効率よく打てるマイク・スウィニーのトレード」なのである。

スウィニーに唾をつけたのが、ピッツバーグやワシントン、つまり惨憺たる成績のチームが獲得したのではなく、まだまだプレイオフを諦めてはいない強豪フィラデルフィアだったことの意味が、「素晴らしき見識」をお持ちのシアトル・マリナーズのゼネラル・マネージャーにはわかっているのだろうか(笑)

マイク・スウィニー放出は、チーム内の投手のまとめ役だったクリフ・リー放出と同じように、野手のメンタルなまとめ役を失うという「形のない損失」でもあるどころか、「数字にはっきりと表れた、バッティング面での明らかなマイナスのトレード」でもある。

8月から正捕手にすえたアダム・ムーアのあらゆる打撃スタッツだって、ジョシュ・バードどころか、ロブ・ジョンソンより低い。






damejima at 18:29

August 04, 2009

城島の打撃の酷さを調べるためにチーム全体の打撃成績を調べていて、ふと、あることに気がついた。
Ronny Cedeno Stats, News, Photos - Pittsburgh Pirates - ESPN

結論を先に言っておく。

シアトルは若い可能性をみつけるのが本当に下手だ。

(いや。グティエレスやブラニヤンが当たりだったな。失礼した。でもアダム・ジョーンズ、シェリル、イバニェスを獲得したチームに比べて成功したトレードといえるかどうか)

シアトルのショートは、打撃改善の余地が残され、サラリーも安いセデーニョのままで十分だった可能性がある。若いセデーニョのトレードに慌てて走らなければならない理由はどこにもなく、もし今後ウィルソンが打撃面でセデーニョ以下の城島並みにあまりにも酷いバッターなら、ウィルソン獲得は大失敗に終わる。そもそもベタンコートより攻守でウィルソンは落ちるなら、ベタンコート以降、ショートの守備をいじりまわしたトレード全体が無意味になる。
投手のスネルが欲しかっただけなら、なにもクレメントとの交換でなくても実現はできた。
このシアトルの焦った「ショートストップ獲得騒動」に巻き込まれたクレメントのトレードは安売りだったし、クレメントの打撃にはまだまだ打撃面で期待ができた、という意味でもナンセンス。
来年にはいなくなるDHグリフィーの後釜や控え、一時急速に打撃の衰えた1塁ブラニアンの控えなど、来年以降にシアトルで仕事を作れた可能性はあった。

シアトルのトレード、というかチーム方針は、なんというか、迷走している部分、ブレている部分ばかり感じる。
そもそも買い手なのか、売り手なのか、判然としない。投手陣のまとめ役のウオッシュバーンが安売りされ、「ショートの獲得騒動」にクレメントが巻き込まれて安売りされ、狙いがますます不明瞭になってきた。
迷走しているうちに、打撃力も投手力も、さらにチームのまとまりも失いつつある感じが、日に日に強くなってきているのが困る。
ブログ主だけなのかもしれないが、ズレンシックが何を目指しているのかわからない、と感じるときがある。


野村氏ではないが、ボヤキばかりでもつまらない(笑)
ちょっと難しいクイズを出してみよう。
シアトルのAB/HR、つまり「ホームラン1本打つのに何打席かかったか」というデータのランキングだ。(8月2日現在)

14.0 ブラニアン(1位)
24.8 グリフィー
25.2 ロペス
27.8 グティエレス
28.0
37.2 
38.8 バレンティン
46.0 
46.7 城島
59.4 ベルトレ

上位4人はわかる人が多いと思う。あらかじめ書いておいた。
また、いかにもホームランを打つように思われている城島、ベルトレの名前も、あらかじめ入れておいた。今シーズンの彼らはまるっきりホームランなど期待できないことがよくわかるだろう。
また、たまにバレンティンが意外な場面でホームランを打っていたのを覚えているシアトルファンも多い。彼の名前もあらかじめ書いておく。

そこで、問題。
空いている残り3つのスペースに入るシアトルの野手の名前を当てられるだろうか?(DL中の選手、トレードされた選手はアリ。マイナーにいる選手はのぞく)




これが正解だ。
6位セデーニョが意外ではないだろうか。

14.0 ブラニアン
24.8 グリフィー
25.2 ロペス
27.8 グティエレス
28.0 ハナハン
37.2 セデーニョ

38.8 バレンティン
46.0 スウィニー
46.7 城島
59.4 ベルトレ


たまに意外な場面でホームランを打つバレンティンが長打のあるグティエレスの次にくるのでは?と思った人も多いのではないだろうか。ブログ主はそう思った。
しかし、セデーニョはAB/HR、つまり、ホームランを打つのに必要な打席数において、バレンティンより上、さらに、スウィニー、城島、ベルトレより上なのだ。意外である。
話にならないと思いこんでいたセデーニョはIsoP(Isolated Power)の数値が意外に高い。これは、IsoPが(長打率ー打率)で計算されるため、セデーニョの打率が低すぎるため、見た目だけIsoPが「高くみえる」、それだけだろうと思った。

そこで確認のために、と思って見たのがAB/HRだったわけだが、結果は意外なもので、「セデーニョのホームランを打つ割合は、シアトルでは、第6位で、バレンティンと同程度」ということがわかったわけだ。

さらに気になって移籍直後のセデーニョのピッツバーグでの打撃をたしかめてみると、15打数4安打で、なにやら2ランホームランまで打っているではないか。困ったものだ。
Washington Nationals vs. Pittsburgh Pirates - Box Score - August 02, 2009 - ESPN



ショートのベタンコートのトレード以来、セデーニョ、ウィルソンと、シアトルの「ショートストップ」がコロコロかわっている。

けして打撃も守備も悪くはないベタンコートの放出理由については、「攻守の波の大きさ」とでもまとめられるだろうが、セデーニョは「守れるが打てない」くらいのことはわかっていただろうと思う。そのセデーニョをネタに獲得するウイルソンが「守れるだけで打てない」のでは、サラリーが高くなったばかりで、何の意味もない。
まして、セデーニョのスタッツを見るかぎり、「本当に打てないのかどうか」はまだわからなかったはずだ。移籍してきたばかりのウィルソンの打撃をどうこう言うのも失礼といえば失礼だが、キャリアをずいぶん重ねてきてしまって伸びしろがないことがわかっているウィルソンの打撃と、まだ若いセデーニョでは、可能性に差がありすぎる。

そもそも、いま、7月末のシアトルは、再建モードの「売り手」か「買い手」なのか、「若手を育成して守備固め」なのか「多少はワイルドカードに未練があるのか」、そこらへんがまるで見えなくなってきている。



そんな意味のわからないショートストップ騒動に巻き込まれるように、ウィルソン獲得に際してクレメントが放出されてしまったのは、かえすがえすも残念。


この3人のショートストップたちの打撃、簡単にいまのシアトルのチーム方針風に比べてみよう。
城島の打撃について調べた5つの指標だけいうと、3人の成績はいまのところこんな風になっている。(各プレーヤーとも、2009シアトルでの成績)

OBP 出塁率
セデーニョ   .213
ウィルソン   .250
ベタンコート  .278
城島      .288

BB/PA 打席あたりの四球数
ウィルソン   .000
城島      .027
ベルトレ    .035
セデーニョ   .049

P/PA 打席あたりの投球数
城島      3.25
ベタンコート  3.27
ウィルソン   3.38
セデーニョ   3.67

IsoP Isolated Power
ベタンコート  .080
城島      .100
セデーニョ   .124
ウィルソン .125

SecA Secondary Average
ウィルソン   .125
ベタンコート  .134
城島      .136
セデーニョ   .183

セデーニョが思ったより悪くない、ということと、3人の中で最もウィルソンが期待できない感じくらいがわかってもらえば幸いだ。

ウイルソンは、まだチームに来てわずかしかたっていないから、今あれこれ言うのが酷なのはわかっている。もちろん、トレード前から「守れるが打てないショート」なのは、もう年数たっている選手だし、そう今後変わるとも思えない。
そもそも同じ「守れるが打てないショート」というだけなら、サラリーと年齢で比較して、なにもトレードで値段の高いものをわざわざ獲ってこなくても、セデーニョで十分だったはずだ。。

このチームは、いったい、セデーニョのどこを見て放出したのだろう。
ウィルソンが「守れるだけで打てない」なら、セデーニョを我慢して使えばいい。それに、ウィルソンなら、まだ「守備はポロリが多いが打てる」ベタンコートのほうがマシに思えてもくる。

「打てないように見えた」セデーニョを、サラリーの安さでキープして、9番ではなく、もっと気楽に打てる7番くらいを打たせて、打撃の開花を待つ手もあった。
そもそも監督ワカマツは、シアトルにおける9番の役割、次打者に天才イチローを控えた9番の役割が、他のチームと多少違うことを重視しなさすぎる。シアトルで9番にいては気楽には打てない。IsoP、AB/HRではないが、ほかの打順、6番7番あたりで気楽にバットを振り回すとどうなるか、試してもよかった。


それにしても、こんなトレードに巻き込まれて、クレメントもついてない。
チームの世話役のDHなど、チームに2人もいらない。このチームで最後のシーズンを迎えるグリフィーにどうしてもシーズン最後までプレーさせたいなら、せめてスウィニーのかわりにクレメントをメジャーに上げてきて、DHで試しすべきだった。






damejima at 18:53

August 01, 2009

2008年にクレメントが捕手をつとめた時期は、2つの時期に分かれる。

(1)6月18日〜7月22日
 →2008年、ジェフ・クレメントのための短い夏(4)
  クレメントの奇跡。シルバ3登板連続QS。

(2)8月2日〜8月30日

(1)の時期にクレメントは、ダメ捕手の烙印を押された城島にかわり、正捕手として、主に捕手をつとめた。

この項では、(2)を扱う。

(2)では、「相手先発投手が右投手か、左投手かによって、クレメントと城島、どちらの捕手を先発させるか決める」などという、頭がおかしいとしか言いようがない捕手起用システムがとられた。
明らかに、これは「一度正捕手の座を失った城島を強引にでも復帰させるたいが、実績を残したクレメントを一気に控えに落としたのではあからさますぎる。そこでクレメントと城島を横並びにして『併用』とみせかけることで、城島強制正捕手復帰の強引さをオブラートに包んで誤魔化す」という見えすいた猿知恵だった。
この記事のデータを読んでもらえばわかるように、クレメントは(1)において十分な活躍をした。それゆえ、彼を正当な理由もなく控え捕手、あるいはマイナーに降格などさせられない。それでもどんな無理を通してでも城島を正捕手に戻したい、そこで誰の目にも「野球のシステムや合理性とは無縁の猿知恵」が、実際にゲームで実行に移された。

「相手投手が左投手だから右打者の捕手を使うべき」などという方法論は、野球のスポーツとしての戦略とは何の関係もない。いいから城島を使え、スポーツのルールを無視しようとおかまいなし、そういう、気違いじみた論理から考えだされた異常システムである。
もう、この時期、このチームの編成に、「メジャーという世界に、あってあたりまえの合理性」は、どこにもみられない。

この、チームの勝敗や、チームの再建すら無視して無理に矛盾を両立させようとする異様な、そして強引な手口によって、シアトルには、クレメントと城島、2人の正捕手が併用されるという異常事態が訪れた。
クレメントは捕手とDHとして併用され、やがて持病の膝の怪我の手術のため、フィールドを去った。

ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2008年8月22日、クレメントは左投手2人から二塁打2本3打点、チーム7連敗を止め、8月に捕手として白星のない城島の尻拭いをした。


この(2)の時期のクレメント先発ゲームはたしかに、(1)の時期とくらべて失点が多い。
また、ゲーム終盤でキャッチャーが交代することが多く、また、例の「相手の先発投手が右か左かで、クレメントと城島の、どちらがマスクをかぶるか決める」という頭のイカレたシステムのおかげで、先発マスクの機会がなかなか連続しなかった。
下にあげたゲームリストをみてもわかるだろうが、勝ちゲーム終盤でいわゆる守備固めと称して交代させられるケースも多かったわけだが、その後でサヨナラ負け、逆転負けするゲームもいくつもあり、これらのゲームがもし勝てていれば、(2)におけるクレメントの勝率は、もっとずっとよかったはずだ。

それでも、この異常な選手起用の中で、クレメントはこの(2)の時期も、(1)の時期と同様の『勝率5割』という、2008年のシアトルにしてみれば超高率な数字をマークしてみせた。

一方で、異常な捕手起用システムのもとで8月もマスクをかぶり続けた城島は、この同じ8月1日から22日までの時期、先発マスクのゲームで、恥ずかしげもなく、なんと『7連敗』している。
『7連敗』しただけでも十分恥だが、城島はクレメントが膝の手術に踏み切った後の2008年9月にコネ捕手城島は正捕手に復帰してチームを12連敗させ、2008年のルージング・ストリーク(Loosing Streak)にまたひとつ、汚点を残した。

城島のからむシアトルは、どこか場末のマジックショーかとみまがう場面が多々ある。2009年開幕には正捕手に復帰したのを見た日には、開いたクチがふさがらなかったものだ。

このクレメントの短い夏が終わった翌年の2009年夏、2008年にも一度正捕手失格となっている城島には、再度、つまり、2年連続して『正捕手失格の烙印』が押されることになった。


クレメントの8月捕手成績
8勝7敗 8月2日〜8月30日 
(8月 打率.325 OBP.373 SLG.416 OPS.789)
Aug 2 BAL L 3-1 ●ヘルナンデス(5回2失点)、グリーン、ヒメネス、ウッズ
Aug 3 BA W 8-4 シルバ(6回2/3 4失点)、○プッツ、モロー(クレメント2安打)
Aug 4 MIN W 11-6 バティスタ、ウッズ、○コーコラン、ヒメネス、ロウ
(城島→7回裏代打クレメント タイムリー →捕手クレメント
 7回裏に10点とって逆転勝ち)
Minnesota vs. Seattle - August 4, 2008 | MLB.com: Gameday
Aug 5 MIN W 8-7 ディッキー(7回3失点)QS、ヒメネス、コーコラン、○プッツ(9回表からバーク)
Aug 6 MIN L 7-3 ●ウオッシュバーン(6回3失点)QS、ロウ(3失点)ウェルズ(クレメント2安打)
Aug 7 TB W 2-1 ○ヘルナンデス(8回1失点)QS、プッツ
Aug 8 TB L 5-3 ●シルバ(6回4失点)、ウッズ、グリーン、ヒメネス(クレメント2安打)
Aug 10 TB L 11-3 ●ディッキー、ロウ、ウッズ、バティスタ、グリーン
Aug 12 @LAA L 7-3 ●ウオッシュバーン(7回1失点)QS、ロウ(3失点)、ウッズ(クレメント2安打)
Aug 13 @LAA W 10-7 ヘルナンデス(7回4失点)、ヒメネス、グリーン、プッツ、○コーコラン
(クレメント→スコア7-6で勝っている状態で9回裏からバーク 9回裏に同点にされ延長へ→12回裏から城島)
Seattle vs. LA Angels - August 13, 2008 | MLB.com: Gameday
Aug 16 @MIN L 7-6 ローランドスミス、コーコラン、グリーン、●ヒメネス、バティスタ
(クレメント2安打→スコア6-5で勝っている状態で、8回裏からバーク、8回裏1失点同点、9回裏1失点→サヨナラ負け)
Seattle vs. Minnesota - August 16, 2008 | MLB.com: Gameday
Aug 18 @CWS L 13-5 ●ウオッシュバーン、バティスタ、ウッズ(クレメント3安打)
Aug 22 OAK W 7-5 フィアベント、グリーン、ヒメネス、○コーコラン、プッツ(クレメント→8回表からバーク)
Aug 26 MIN W 3-2 ○ローランドスミス(7回2失点)QS、コーコラン(クレメント→8回表からバーク)
Aug 30 @CLE W 4-3 ウオッシュバーン(6回2/3 失点なし)QS、バティスタ、○プッツ、グリーン、メッセンジャー



イニング 9 9 2 8 9 9 9 9 8 8 7 8 7 7 9
自責点  3 4 0 7 6 1 4 11 4 6 7 13 5 2 3

118回76  CERA 5.80
5点以上の失点 6ゲーム






damejima at 01:52
(1)6月18日〜7月22日
(2)8月2日〜8月30日


2008年にクレメントが捕手をつとめた時期は、この2つの時期に分かれる。(1)では正捕手として主に捕手をつとめ、(2)では、「相手先発投手が右投手か左投手かによって、クレメントと城島のどちらを先発させるか決める」などという、頭のおかしな暗黒のシステムの中で、捕手とDH、2つの役割にまたがった形で併用された。
その暗黒システムがどういう意味をもち、どういう結果を招いたかは、「2008年、ジェフ・クレメントのための短い夏(5) 暗黒の『正捕手2人併用システム』の犠牲者クレメント」という記事を読まれたい。

この項では(1)の時期を扱う。

途中退場した7月22日除くと、クレメントは16ゲームを8勝8敗で乗り切った。(69打数12安打 打率.174)この年の勝率としてはマーベラスといっていい数値だ。

とりわけ、特筆すべきだと思うのは、4ゲームあるシルバの先発ゲームだ。
このシーズン通算4勝15敗と、箸にも棒にもかからなかったシルバだが、このクレメントの短い夏の時期には、なんと先発4ゲームのうち3ゲーム連続でQS(クオリティスタート)を果たして、2勝2敗しているのである。

シルバの酷いゲームぶりを何度も味わって、彼の炎上ぶりがわかっている人にしてみれば、この投手に3連続QSさせるなど、まったく考えられないことは、説明するまでもないと思う。


6月18日 FLO L 3-8 ●ディッキー、ローランドスミス、ロー、コーコラン
6月20日 ATL W 10-2 ベダード、コーコラン、○ローランドスミス、グリーン、ロウ、バティスタ
6月22日 ATL L 3-8 ●シルバ、ディッキー、ローランドスミス、ロウ
6月23日 NYM W 5-2 ヘルナンデス、コーコラン、○ローランドスミス、グリーン、ローズ
6月25日 NYM L 2-8 ●バティスタ、コーコラン、ローランドスミス、ローズ、モロー
6月28日 SD W 4-2 ○シルバ(7回2失点)QS、ローズ、モロー
6月29日 SD W 9-2 ○ベダード(5回2/3 1失点)、グリーン、ロウ、コーコラン(クレメント 2安打1HR)
7月1日 TOR W 7-6 ローランドスミス、コーコラン、ヒメネス、ローズ、グリーン、○モロー(クレメント2安打)
7月5日 DET W 3-2 ディッキー(6回2失点)QS、○バティスタ、モロー(クレメント 2HR)
7月6日 DET L 1-2 ローランドスミス、ロウ、コーコラン、バティスタ、グリーン、ヒメネス、●バーク
(同点で迎えた延長15回表、捕手バークがマウンドに立ち、キャッチャーはクレメントに 1失点して負け)
Detroit vs. Seattle - July 6, 2008 | MLB.com: Gameday
7月8日 OAK L  0-2 ●シルバ(8回2失点)QS
7月9日 OAK W 6-4 バティスタ、ローランドスミス、○コーコラン、ローズ、グリーン、モロー
7月11日 KC L 1-3 ●ヘルナンデス(5回3失点)、コーコラン、ヒメネス
7月13日 KC W 4-3 シルバ(6回2失点)QSクレメント5号HR)
7月19日 CLE L 6-9 ●バティスタ、ローランドスミス、ディッキー、モロー
7月21日 BOS L 0-4 ●ウオッシュバーン(5回2/3 2失点)、ロウ、ヒメネス、バティスタ
7月22日 BOS L 2-4 ●ディッキー、コーコラン、ローズ、ヒメネス(4回裏 0−1の状態で怪我でクレメント交代→5回表から城島 以降3失点)

Jeff Clement Stats, News, Photos - Pittsburgh Pirates - ESPN

イニング 9 9 8 9 8 9 9 9 9 8 9 8 8 9 9 4
自責   8 2 8 2 4 2 2 5 2 2 4 3 3 9 4 1

126回自責点61点 CERA 4.36
5点以上の失点 4ゲーム






damejima at 01:32
6月18日、その日がやってきた。ジェフ・クレメントが正捕手として扱われる時が。
このときまでに、チームは、4連敗2回、5連敗2回、7連敗を1回記録し、24勝46敗、借金22。ほぼ1勝2敗のペースを続けて、既にシーズンをダメにしていた。

だが、クレメントの夏は、短く終わらされた。
Seattle Mariners Split Statistics - ESPN


クレメントの2008年の短い夏は、7月末にクレメントが怪我で7試合ほど欠場した時期の前と後で、次の2つのまったく違う時期に分けることができる。
クレメントの捕手としてのプレー時期を「2つ」に分けるについては、重要な意味がある。どうしてもそれをアタマにいれておいてから数字を眺めてほしいし、そのためにこの項を書く。
そうしないと、短い夏に2つの異なる季節を過ごしたクレメントの深い苦悩も伝わらないと思うからだ。

(1)6月18日〜7月22日 捕手先発17ゲーム(出場22)
 →2008年、ジェフ・クレメントのための短い夏(4)
  クレメントの奇跡。シルバ3登板連続QS。

(2)8月2日〜8月30日 捕手先発15ゲーム(出場24)
(以下では、この2つの時期を(1)(2)と略す)


(1)(2)の起用法の違い
(1)で、クレメントは捕手としての出場が、出場22ゲーム中、17ゲームある。それ以外は、5ゲーム。ゲーム途中で交代させられることもなく、この時期、明らかにクレメントは「正捕手として起用」されていた。

それに対し(2)では、クレメントの捕手としての出場は割合として減り、出場24ゲーム中15ゲームで、それ以外にDHとしての出場などが10ゲームある。起用目的が明らかに(1)と変質しており、「DHとしての起用」という部分が増えた、といえる。
ところが、ただDH起用が増えただけではない。
(2)では、「相手チームの投手が右か左かで、クレメントと城島、どちらを先発捕手として使うかを決める」などという、とんでもなくおかしな、野球というスポーツにないルールのシステムがとられた。
また、ゲームが始まってから終わるまで一人の捕手にまかせる、というケースが大幅に減り、ゲーム終盤8回、あるいは9回に捕手が変えられることが珍しくなかった。

さぞかしクレメントも、気持ちの上で苦しい気持ちでこの季節を過ごしたことだろう。
(1)と(2)で起用の主旨が通常では考えられないような方針に変わっていった原因は、ファンそれぞれに憶測があるだろうし、ここでも詳細に主張しきれるものでもない。
以下にいくつかの「判断の材料」をあげておく。最終的な判断はそれぞれの問題だが、クレメントの正捕手としての短い夏はダメ捕手をなにがなんでも正捕手に戻したいという猿芝居で、なにもかも台無しになった、といっておく。



「クレメントの(1)における捕手成績」
まず基本的な話だが、「クレメントが(1)で捕手として先発した17ゲームでの勝率やCERAなどのゲーム内容」が、クレメントのキャッチャー起用が減った原因ではない、ということは常識で考えればわかる。後の記事「2008年、ジェフ・クレメントのための短い夏(4) クレメントの奇跡。シルバ3登板連続QS。」でクレメントの(1)での勝敗などをあげるが、最もデータとして単純な勝率を見てもらえば一目瞭然だ。コネ捕手城島よりはるかに、2倍は優れている。

「クレメントの膝の怪我」
彼はシーズン終了まで捕手をつとめることがかなわず、膝の手術にふみきった。クレメントにとって、キャッチャーを続けにくくなっていった大きな原因のひとつが、「自分自身の膝の怪我の持病」にあるのは誰しも認めざるをえない。

「チームの異常な正捕手2人併用制」
よく、(2)あたりの時期を「捕手3人制」などという人がいるが、それは正しくない。
実際には「クレメントと城島、2人の正捕手の、野球の戦略とはまったく関係のない、異常な併用システムと、バークという1人の控え捕手」という、なんとも混乱したキャッチャー起用が行われただけである。
(1)で正捕手をはずされたはずのダメ捕手城島が、なぜ1週間のクレメントの怪我による休養を経過して、(2)で再び正捕手に戻っているのか。

しかも、(2)の時期、城島は先発捕手として恥ずべき7連敗を犯してもいるのである。野球とは全く関係のない根拠から、先発捕手が決定されたこの時期のキャッチャー起用は頭がおかしいとしか形容しようがない。
2008年8月22日、クレメントは左投手2人から二塁打2本3打点、チーム7連敗を止め、8月に捕手として白星のない城島の尻拭いをした。

2008シーズンの後半のある時期、それがいつ始まったか正確な日付までは記憶にない。
シアトルのキャッチャーの起用は「相手投手が右投手なら、左打者のクレメント、左投手なら右打ちの城島」という、「相手投手によって自分のチームのキャッチャーを変えていく」という、聞いたこともない方法がとられはじめた。
これはよく覚えておいて、ここから先を読んでほしい。

メジャーのキャッチャー起用について詳しくない方のためにちょっと書いておくと、常識的な起用方法では、「決まった正捕手がいて、主にカード最終戦として組まれるデーゲームを正捕手の休養にあて、控え捕手がマスクをかぶる」というシステムになる。
シアトル・マリナーズにおいても、(1)の時期には、ごく普通にクレメントが正捕手として、他の常識的な正捕手と同様に扱われていた。

ところが(2)時期になると、一転して、シアトルでは「相手投手によってクレメントと城島、2人の正捕手が併用されるという前代未聞のシステム」になってしまうのである。


正捕手っぽい捕手が2人いる、というシステムそのものは、日米問わず、さまざまな理由で行われることはある。
だが、野球で「相手投手の『利き手が左か右か』によって、起用するキャッチャーを変える」などというシステムなど、聞いたことがない。と、いうか、そんなシステム、野球をやる上で、また、野球の戦略の上で、なんの合理性もない。
それはそうだ。例えばシアトルの先発投手にしてみれば、対戦相手の投手が決まらないかぎり、自分の球を誰が受けるかわからない、そんなおかしな事態が続くシステムだ。こんな落ち着かない話はない。配球の組み立てを十分相談するとか、そういう面の影響もはかりしれない。

それでも、(2)の時期にはいって、この前代未聞のおかしなシステムは強行された。チームは大きく負け越しているこの時期に、なぜこんなおかしなキャッチャー起用がまかり通ったのか。
今思い出しても、腹立たしい。

この8月、城島は、5月同様に先発マスクで7連敗している。よく恥ずかしくないものだ。ウイニングストリークで、この8月あたりの時期がデータとして出てこないのは、まったくクレメントの責任ではなく、城島の先発ゲームの大連敗のせいだ。


そもそも、5月の月間20敗などによって、守備・打撃の両面であきらかにメジャー失格、「ダメ選手」証明がなされた。
にもかかわらず、クレメントが怪我をして休んでいる間に「いつのまにか」扱いが変わって、「クレメントと城島と併用という形で、城島がいつのまにか『正捕手』に復帰する」などというおかしなことが「なんの理由もあきらかでないまま強行された」のである。

日本語には「方便(ほうべん)」という言葉や「詭弁」という言葉がある。

「相手投手の利き腕が左か右かによって起用するキャッチャーをコロコロ変える」などという異常なシステムは、明らかに、マクラーレンもリグルマンも見限った城島を無理やり正捕手に戻したいがために、クレメントを一気に控え捕手に戻すのでは批判を浴びるし、手口があからさますぎる。そういう矛盾をオブラートに包んで隠しつつ、城島に再度正捕手をやらせる異常な事態を誤魔化し、正当化するための、ただの「方便」であり、「詭弁」でしかなかった。

こんな話、常識では考えられないわけだが、この異常な捕手システムは、ファンの見ている前、お金を払ってスタジアムに来ていただいているファン、テレビの前でゲームを見ているファンのまさに目の前で、延々と、堂々と、行われ続けたのである。
こんなシステムを強要した側の人間の異常さがよくわかろうというものだ。


ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2008「相手チーム先発依存の捕手決めシステム」

「クローザー・プッツの不調」
これは2008年のおかしな捕手起用に影響した蛇足的な話題として、かきとめておく。
2008年シーズンは、勝ちゲームやクロスゲームの終盤、8回9回に、キャッチャーに代打が出されたり、守備固めで変えられるケースが続発していた。(2)のゲームログにおいても、ゲーム終盤にクレメントが交代させられているケースがよくある。

だがこれは、クレメントに原因があったのではない。
むしろ、8回、9回を投げるブルペン投手に大きな問題があったシーズンだったというほうが、より正確。
2007シーズンと違って、この年のJ.J.プッツは必ずしも絶対的クローザーというほど、調子はよくなかった。年間通して、特にクレメントがまだ捕手をやる前4月、5月のゲームログをみてもらうとわかるが、プッツがセーブに失敗し逆転負け、サヨナラ負けするケースが、2007年より多い。
再確認しておく。「クレメントのゲームに限って、ゲーム終盤にサヨナラ負けすることが続いたことが原因で、キャッチャーがゲームの終盤にかえられてしまう習慣ができた」などという事実はまったくない。
むしろ、ゲーム終盤にキャッチャーをクレメントから、城島、バークに変えたことで、逆転負け、サヨナラ負けをくらったゲームもいくつかあり、捕手交代が成功したケースの数と失敗した数はほぼかわらない。


4月 12勝15敗 勝率 .444 ERA 4.20
5月 8勝20敗 勝率 .286 ERA 5.39
6月1日〜17日 4勝11敗 勝率 .266 ERA
クレメント前
24勝46敗 借金22 勝率.342






damejima at 01:17

July 30, 2009

それは2008年4月30日の、よくあるゲームのひとつだった。
シアトル対クリーブランド。先発ウオッシュバーン。中継ぎベク、そしてローランドスミス。

Game Wrapup | Mariners.com: News

Seattle vs. Cleveland - April 30, 2008 | MLB.com: Gameday

相手投手は、この年、のちにサイ・ヤング賞をとることになる、クリフ・リー。先日フィリーズへ移籍した彼のこのときのキャッチャーは、もちろんショパック。ビクター・マルチネスではない。
クリフ・リーは、6回3失点97球と、彼にしてはそれほどよいともいえない微妙な数字を残し、マウンドを降りた。7回のマウンドにはあがったのだが、シアトルのバレンティンに3ランを打たれたのだ。
にしても、このときのスコアは8−3。クリーブランドにしてみれば、もうあとはゲームを流すだけでよいスコアだった。


7回に3ランを打たれて投手が代わり、次の打者、城島がライトフライを打った。このゲーム後の打率.177。シーズンはじまったばかりとはいえ、酷い打率だった。

クリーブランドのライトで、このフライを捕球した、ヒゲの似合う若い男がいた。彼はこの試合、4打数2安打3打点の活躍によってシアトルを負けに追い込んだヒーローになった。
このときの彼はクリーブランドではセンターのサイズモアのおまけのように思われていたが、翌年にはこのとき戦って自分が負かしたチームでセンターのレギュラープレーヤーになり、チームの要となることになった。
彼はベネズエラ出身。このゲームの最終回にヒットを打ったキャッチャーの若者と同じ83年生まれで、名をフランクリン・グティエレスといった。



8回になって城島がひっこんでキャッチャーが代わった。
ジェフ・クレメント。この年の初マスクだった。ピッチャーはこの回からローランド・スミス。スコアは8対3。

クリーブランドの先頭バッターはレフトのジェイソン・マイケルズ。2球目、いきなりツーベースを打たれた。そのあとカブレラ、サイズモアと歩かせ、ノーアウト満塁。
だがクレメントとローランド・スミスは、2番キャロルをショートのベタンコートへのポップフライに打ち取る。1死満塁。だが迎えるバッターはビクター・マルチネス。

初球、高めに速球がはずれ、2球目のチェンジアップが決まった。1-1。
3球目、インコースを速球がえぐる。マルチネスがこれをひっかけると、ボールは鮮やかにサードのベルトレから、ロペス、セクソンと運ばれていき、ダブルプレー。イニングの熱は糸をひくように終わった。



8−3のまま、9回表。ピッチャーはクリーブランドにやってきたばかりのジョージ・フリオ。先頭の6番セクソンが三振。この日の7回に3ランを打っている7番バレンティンがショート・フライに倒れ、2アウト。

あとひとりになって、このシーズンの最初の打席に立った選手がいた。

初球はストレートだったが、思い切りよく叩くと、そのボールはセンターサイズモアの前にライナーで飛んでいった。

9回2アウト、5点差からのシングルだった。

だがそのあとに打席に立った9番のユニスキー・ベタンコートはあっさりと初球を打ち上げてしまい、そこでゲームは終わった。

アイオワ州生まれの若者の2008年の初めての打席は、
こうして終わった。

2008年4月30日 クレメント2008シーズン初打席センター前ヒット

いまはもう、クリフ・リーも、グティエレス、フリオも
クリーブランドにはいない。

そしてベクも、セクソンも、バレンティンも、ベタンコートも
もう、シアトルにはいない。


そして。クレメント。


場所。オハイオ州クリーブランド、プログレッシブ・フィールド。
2008年4月30日。観客15,279人。
観衆はけして多くはなく、ホームでもなかったが、
ジェフ・クレメントはこの日たしかに
この年初めてのマスクをかぶり、
はじめての打席でヒットを打った。






damejima at 22:06

September 08, 2008

やれやれという感じ。それしかない。来シーズンの彼の活躍に期待する。関連記事がいろいろと出ているようだ。あとでまとめる。
今年の楽しみは、あとはイチローの200安打だけになりつつあり、すでに興味は来シーズンに移っている。

Knee surgery to end Clement's season
http://seattle.mariners.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20080906&content_id=3427766&vkey=news_sea&fext=.jsp&c_id=sea

The regular season has come to a screeching halt for catcher Jeff Clement, who will have surgery on his left knee on Tuesday, the Mariners announced on Saturday night.

Mariners medical director Dr. Edward Khalfayan will perform the arthroscopic procedure to repair lateral meniscus and medial meniscus tears. Normal rehabilitation from this type of surgery is three to four weeks, which is all that remains in the regular season.

Clement, the Mariners' first-round Draft selection in 2005, batted .325 in August, scored seven runs and drove in 12 runs. Overall, he batted .227 with 10 doubles, five home runs and 23 RBIs in 66 Major League games.




damejima at 08:21

September 01, 2008

この日、ウオッシュバーンはもしかすると、クレメントを捕手に今シーズン一番の出来だったかもしれない。シアトルの苦手のクリーブランド、しかもアウェイで8三振を奪い、3安打に抑え込んだのだから。公式サイトも、このところのクレメントの成長ぶりに目を細める記事を出している。
Mariners' Clement learning on the job

ところが、だ。
9回裏にリグルマンが例によって「リードした9回裏にバッテリーごと選手交代」というわけのわからないシステムを発動したために同点に追いつかれて、ウオッシュバーンの勝ちはまたしても消えうせてしまった。
ゲームには最終的に勝つには勝ったが、最後の打席で四球のイチローを1塁に置いて、前の打席でバントさせているリードにヒッティングさせてランナーが入れ替わってしまい、イチローの得点にならなかったことなど、終盤の采配は明らかにちょっと混乱していた。
SCORE

試合後のウオッシュバーンは「ちょっとフラストレーションがあるね」と切り出して、次のようなことを言っている。もちろん彼は、先発投手が好投してリードしたままマウンドを降りたのに、その後の失点で勝ちが消えてしまうというゲームの多さについて嘆いているのだ。
Mariners need extras to outlast Tribe
http://mlb.mlb.com/news/gameday_recap.jsp?ymd=20080830&content_id=3391300&vkey=recap&fext=.jsp&c_id=sea
"If it's just once or twice it happens throughout the year, you can deal with it because it's a part of the game, but I think that's seven now where I've left the game with the lead."
「年に一度か二度なら、それもゲームというものの一部だと理由をつけてすませられるだろ。でもね、僕は、リードしたままマウンドを降りたゲームで、これで7度目なんだよ?」


今年のゲームから先発投手の勝ちが消えたゲームをできるだけピックアップしてみた。意外にたくさんあることに気づくだろう。
これらのゲームにはびっくりするほど、ほんとうに共通点が多い。
「アウェイ・ゲーム」
「ローの失点」
「城島がマスクをかぶっていた」
「捕手を途中で交代した」


ウオッシュバーンのイライラもわかる気がする。
今日の試合もリードした9回裏にクレメントからバークに捕手を変える必要など、なかっただろう。


4月6日 BAL オリオール・パーク
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008040705
捕手バーク。先発ヘルナンデス、8回自責点0
2点リードの9回裏オフラハティ、ローが3失点、サヨナラ負け。

5月2日 CLE プログレッシブ・フィールド
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008050207
捕手クレメント→城島。先発バティスタ、7回自責点1
1点差で負けていた9回表に同点に追いついて延長。この時点では捕手城島
10回表に1点先行したが10回裏に追いつかれ、11回裏にローがサヨナラ負け。

5月25日 NYY ヤンキース・スタジアム
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008052602捕手城島。先発ウオッシュバーン、6回自責点2
3点リードの8回裏、グリーン、ローズ、プッツの継投で4失点。
そのまま逆転負け。

6月15日 WAS セーフコ
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008061613
捕手城島。先発ウオッシュバーン、6回0/3自責点2
1点リードの7回表、ウオッシュバーンの出したランナーを
ローが帰してしまい同点。8回にはローが追加点をとられ、逆転負け。

7月10日 OAK マカフィー・コロシアム
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008071106捕手城島→バーク。先発ディッキー、7回0/3自責点0
2点リードの9回裏モローが同点に追いつかれ、11回裏ヒメネスがサヨナラ負け

7月13日 KC カウフマン・スタジアム
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008071311
捕手城島。先発ウオッシュバーン、6回自責点1
1点リードの9回裏、モローがサヨナラ負け。

7月25日 TOR ロジャース・センター
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008072608
捕手城島。先発バティスタ、5回1/3自責点2
3対3の同点で延長、10回表に1点入れリードするが、10回裏にローがサヨナラ負け

8月31日 CLE プログレッシブ・フィールド
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008083102
捕手クレメント→9回裏バーク。
先発ウオッシュバーン、6回2/3自責点0
2点リードの9回裏、プッツ、バークのバッテリーが同点HR打たれ、延長。
10回表2点入れ、10回裏に反撃を1点に抑えて、勝ったが、
ウオッシュバーンの勝ちは消える。



damejima at 02:43

August 27, 2008

クレメントが捕手先発。2点タイムリーを放って、公式サイトも祝っているように、QSを達成したローランドスミスに先発初勝利をプレゼントした。投球内容も良く、107球5安打2失点にミネソタ打線を押さえ込んだ。メジャーのサイトでよくいう、solidなゲームで、チームに3連勝をもたらした。
チームの3連勝は6月末に1度、8月に2度だが、もちろん3度ともクレメントが達成時の捕手だ。相手投手の左右で捕手やスタメンの方向をガラリと変えるおかしな「相手チーム先発依存の捕手決めシステム」など、早くやめてしまえばいいのだ。
BOX SCORE

ローランドスミスの今期の先発試合の勝敗を挙げておく。
7月1日 捕手クレメント TOR 7-6 ○モロー
7月6日 捕手城島 DET 1-2 ●投手バーク
8月9日 捕手城島 TB 8-7 ●バティスタ
    城島に代打クレメント→ヒット→代走→捕手バーク
8月16日 捕手クレメント MIN 6-7 ●ヒメネス
    クレメント2-2→代打カイロ→捕手バーク

8月21日 捕手城島 OAK 0-2 ●ローランドスミス
     DHクレメント3-0

わかるとおり、ここまでローランドスミスの先発試合は終盤もつれる僅差のゲームばかりで、今日のように投手2人でスッパリ終わったためしなどなかったが、モヤモヤとした流れをクレメントが攻守でスッパリ断ち切る、いつもどおりの展開。
今日の先発初勝利で、ローランドスミスはクレメントマスクで2勝1敗、城島マスク3敗で、城島がからむとロクなことはないが、これも、いつものことだ。

7月1日の試合についての記事で、ローランドスミスにクレメントが非常にたくさんのストライクを投げさせて成功した、という意味の記事を書いたことがあった。投球内容を見ると、やはりストライクをどんどん投げ込むほうがいいようだ。メリハリのないリードをする城島にローランドスミスをまかせるべきではない。もっと勝負していい投手だ。
ローランドスミスの先発時投球数とストライク率
ローランドスミスのゲーム別スタッツ
7月1日 62-46(74.2クレメント 
7月6日 87-56(64.4) 城島
8月9日 105-65(61.9) 城島
8月16日 89-53(53.6) クレメント メトロドーム
8月21日 114-74(64.9) 城島
8月26日 107-72(67.3) クレメント


それにしても、今日のスタメンはフレッシュマンだらけのオーダーだった。
イチロー
リード
ベルトレ
イバニェス
ロペス
クレメント
ベタンコート
ラヘア
ヒューレット

4人のフレッシュマンの中でクレメントが抜け出しつつあることはいうまでもない。
先制の2点タイムリーを打ったクレメントの打順を見てほしい。8番あたりでヒットをコツコツ稼いでいた6月などからワンステップ上がり、クリーンアップのうしろで、たまったランナーを帰す位置に上がってきた。堂々たる活躍ぶりになってきたのが頼もしい。
シアトルの6番7番という打順は、長いことセクソンや城島で、死に体状態が続いてきた。クレメントの6番での活躍はチームにとって、ずいぶんな有益なのはいうまでもない。1,2番がヒットのない日でも勝てるパターンもないと、長いシーズン、勝率は上がってこない。
今日のタコマの新人君たちは4人あわせて11打数2安打と、クレメント以外はまだ打撃に難があるが、ヒューレットは最終回に好守備をみせたし、もっとゲームに使ってやるべきだろう。
もう一度言うが、「相手チーム先発依存の捕手決めシステム」など、早くやめてしまえばいいのだ。

damejima at 15:13

August 25, 2008

先日、打率でも城島を軽々と追い抜き、打撃データのすべてにおいて城島を上回ったクレメントだが、この日はオークランドの左投手2人から2本の二塁打を放って、3打点を稼ぎ出し、チームの連敗を7で止めた。8月の打率は22日までに、60打数21安打、.351を記録している。
4回の2打点は、表に先取点を取られた直後に同点としてさらに続く無死1、3塁の絶好機からのもので、勝ち越し点で、これはこれで価値がある。だが7回の打点は、2死1塁というあまり期待しづらいシチュエーションからリードを2点に広げて試合を決めたもので、こちらのほうがむしろ価値があるかもしれない。
SCORE


この22日のオークランド戦までに8月は、2連敗で始まり、クレメントの活躍でひさびさの3連勝を果たしたかと思えば、4連敗、1勝を挟んで、また7連敗で、月間6勝14敗と、酷い成績に逆戻りしつつある。8月4日の試合は実質クレメントで勝った試合だから、8月は22日までに城島は先発捕手として1試合も勝っていない。

8月に既に3度あった連敗を止めた勝ち試合の先発捕手は、全てクレメント。対戦相手は、いずれも苦手の相手や強豪相手で、バッターとしても活躍して大きな貢献をみせている。
8月3日はシアトルの苦手のボルチモア戦で、先発はなかなか調子の上がらないシルバだったが、クレメントが捕手としてなんとかシルバをもたせて白星をもぎとって2連敗を止めた。8月13日の強豪の地区首位エンゼルス戦ではヘルナンデス先発、2安打して4連敗を止め、そして22日のオークランド戦でも城島が壊しかけたフィアベントを5イニング1失点と好投させ、左投手から2本の二塁打3打点で、7連敗を食い止めてみせた。

監督リグルマンも、22日オークランド戦のクレメントについて「いい仕事。最近は左投手との対戦も多くなってるけど、困難をおしのけて進みつつあるね。いくつかステップアップし、たまに後退もあるが、今夜は大きな前進だった」と高く評価している。
野球の監督が活躍した選手を褒めるのはよくある話なわけだが、この日のクレメントにはわざわざ引用するだけの、ちゃんとわけがある。読んでも何の役にも立たないMajor.jpはじめ、日本のメディアはそのあたり、きちんと書きもしないので、あらましを書き残しておく。
http://mlb.mlb.com/news/gameday_recap.jsp?ymd=20080822&content_id=3350841&vkey=recap&fext=.jsp&c_id=sea
"Clement is doing a good job," Riggleman said. "He's been facing a lot of left-handed pitchers here lately and he's battling. He's taking some steps forward and an occasional step back. He took a big step forward tonight."


このところのシアトルの捕手は、対戦チームの先発投手が、右の場合クレメントが、左の場合は城島が、先発マスクをかぶるという、わけのわからない「相手チーム先発の左右で捕手を決めるシステム」になっている。

マクラーレンがクビになった6月中旬直後の1ヶ月あたりと比較してみれば、この激変ぶりはすぐにわかる。あたりまえといえば当たり前だがあの頃は、自軍の先発投手にあわせて捕手を選んでいた。だからベダードにはバークとか、シルバにはクレメントとか、そういう相性のベターなバッテリーの組み合わせがキープされ、相性の最悪な組み合わせを回避することができた。
と、いうか、もっとぶっちゃけて言ったほうがわかりやすい。柱になる先発投手が最悪捕手である城島と組むのをチームとして回避させることができ、結果、チームの勝率は5割を超えてすらいたのである。

それが、である。

真夏にかけて、どこから圧力があったのだろう、いつのまにか、こんなわけのわからないシステムにされてしまっている。
シアトルはいま、自分のチームの先発投手との相性にあわせて捕手を選んでいるわけではないのである。だから、投手捕手の組み合わせは、相性も感性も、言葉の壁も、データも、なにもかもまったく関係なく、ドンドンずれまくって、無造作に決まっていく。

例えば8月のシルバでいうなら、たまたま相手先発が右だった3日は捕手クレメントで、チームの連敗が止まったが、相手先発が左だった15日には、シルバとの相性が最悪であることがわかっている城島とバッテリーを組まされ、当然のことながら大敗している。
この試合後シルバはマイナー送りになったが、その理由は成績からでなく、ブチ切れてチームメイトについて暴言を吐いた懲罰といわれ、暴言の対象が誰なのかが論議されたりもしていたようだが、こうした流れを考えるならいわずもがな、明白だ。考えるまでもない。イチローがターゲットなわけがない。

シルバのあとにメジャー上げてきて17日にひさびさ先発したのは若いフィアベントだが、たまたまこの日の相手先発が左だったために城島と組まされてボコボコに打たれ、可哀想に敗戦投手になっている。


こうして8月は、21日までに6勝14敗。あの酷かった5月の状態にまで戻ってしまっている。再建モードとはいえ、勝率も酷ければ、内容も悪い。「相手チーム先発依存の捕手決めシステム」が明らかに大失敗しているのである。


さて、22日オークランド戦だが、オークランドの先発ゴンザレスは左投手だから、「相手チーム先発依存の捕手決めシステム」でいうと、2007年から既にフィアベントとの相性がよくない城島が先発マスクのはずだ。
それがなぜかクレメントが先発して、オークランドの左投手を打ち、長打2本でチームに3打点をもたらして、フィアベントも5回1失点の好投、チームは7連敗を止めた。
そういう、この8月の流れを変える試合が、22日オークランド戦だったのである。


話が長くなってしまった。
このくだらない「相手チーム先発依存の捕手決めシステム」の大失敗をシアトルはいつ修正して、城島をいつクビにするのだろう?
ダメ捕手の先発試合を増やすためのような、このダメシステム、そして9回に捕手を変えるわけのわからないシステム、こういう奇妙なシステム群がいつから、どういう経緯で、誰の発案で始まったのか、日付すら調べてはないが、こんどソースがみつかれば、みっちり記事を書いてみるつもりでいる。


8月のシアトルの勝敗(22日まで)
1日 城島 BAL 5-10 ●ウオッシュバーン ビドロに代打クレメント→ヒット
2日 クレ BAL 1-3 ●ヘルナンデス
3日 クレ BAL 8-4 シルバ(○プッツ)
4日 城島 MIN 11-6 バティスタ(○コーコラン)城島に代打クレメント→ヒット
5日 クレ MIN 8-7 ディッキー(○プッツ)6日 クレ MIN 3-7 ●ウオッシュバーン クレメント4-2
7日 クレ TB 1-2 ヘルナンデス(○プッツ)
8日 クレ TB 5-3 ●シルバ クレメント4-2
9日 城島 TB 8-7 ローランドスミス(●バティスタ)
          城島に代打クレメント→ヒット→代走→捕手バーク
10日 クレ TB 3-11 ●ディッキー
12日 クレ LAA 3-7 ●ウオッシュバーン
13日 クレ LAA 10-7 ヘルナンデス(○コーコラン)
          クレメント4-2→捕手バーク→代打→捕手城島
15日 城島 MIN 3-9 ●シルバ DHクレメント3-0
16日 クレ MIN 6-7 ローランドスミス(●ヒメネス)
          クレメント2-2→代打カイロ→捕手バーク

17日 城島 MIN 8-11 ●フィアベント
           ベタンコートに代打クレメント→ヒット

18日 クレ CWS 5-15 ●ウオッシュバーン DH城島4-1
19日 バー CWS 0-5 ●ヘルナンデス DH城島4-0
20日 クレ CWS 3-15 ●ディッキー 
21日 城島 OAK 0-2 ●ローランドスミス DHクレメント3-0
           城島に代打ヒューレット→ヒット
22日 クレ OAK 7-5 フィアベント(○コーコラン)クレメント4-2 3打点→捕手バーク

代打クレメントの成功率がかなり高い反面で、マルチヒットを打っているクレメントになぜか代打をだして、捕手を交代するなど、最近のこのチームの采配は謎である。どこから圧力がかかっているのだろう、およそ野球らしくない発想の謎のシステムが目立つ。

damejima at 15:16

August 18, 2008

ミネソタ戦の2安打によってクレメントの打率が城島を上回ったことで、打撃成績の主要データ全てが城島を上回った。近いうちにこうなること自体、とっくに誰もがわかっていたことで、別に驚くようなことでもないが、いちおう記事にしておく。
       AVE OBP SLG OPS
クレメント  .215 .283 .356 .639
2008城島 .213 .253 .297 .550

もちろんクレメントの打率がようやく上がってきたについては、コンスタントに使われるようになってきてメジャーの球に慣れてきたことがあるだろう。クレメントの8月の打率は.357。これは2007年城島が最も良かった8月の月間打撃成績に比べても、内容的に肩を並べつつある。
              AVE OBP SLG OPS
2008年8月クレメント .357 .386 .429 .815
2007年8月城島    .375 .402 .568 .970

しかし、そんな想定内のことより、今年のクレメントの、捕手出場時に限定した打撃スタッツをみてもらいたい。
http://www.baseball-reference.com/pi/bsplit.cgi?n1=clemeje01&year=2008
クレメントの打撃成績は、DHとしての成績がよくないために、いまだ2割ちょっとの打率のようにみられがちだが、捕手時のバッティングはすでに、2006年、2007年の城島のシーズン打撃と肩を並べているのである。
すでに城島のバットは、このチームに必要ない。

          AVE OBP SLG OPS
2008クレメント.269 .330 .471 .802(捕手時のみ
2007城島   .287 .322 .433 .755
2006城島   .291 .332 .451 .783


クレメントの月別打撃成績
城島の月別打撃成績

クレメントのゲーム別打撃成績
城島のゲーム別打撃成績

このクレメントはじめとする若手の活躍について、リグルマンはこんなことをいっている。
Youngsters shine in Seattle loss
http://mlb.mlb.com/news/gameday_recap.jsp?ymd=20080808&content_id=3277489&vkey=recap&fext=.jsp&c_id=sea
"Pretty good at-bats," Riggleman said. "Balentien, Clement and LaHair each saw a number of pitches, went deep into counts and got on base. "

damejima at 02:03
Mariners waste big rally in loss to Twins
http://mlb.mlb.com/news/gameday_recap.jsp?ymd=20080816&content_id=3318804&vkey=recap&fext=.jsp&c_id=sea
MLB公式サイトの記事ではこのミネソタ戦の記事に、waste、つまり浪費という単語を使っている。
シルバに城島を組ませるなど、ただの時間の浪費、チャンスの無駄遣いであることは、とっくにわかりきっている。この試合の後でシルバは15日間の強制DLになったわけだが、仮に強制DLにする口実を作るために、相性が最悪な城島をシルバと組ませたのだとしたとしても、そんなの無駄なことをする必要がどこにあるのだ。そんな暇があるなら、もっと若手にチャンスを開放すべきだ。
城島シルバのバッテリーの試合結果などわかりきっている。ブログを更新する作業すら、面倒になってくる。こんな無駄な試合でエネルギーを浪費したくないのである。

マリナーズ、リーグ最多敗戦右腕が戦線離脱
http://mlb.yahoo.co.jp/headlines/?a=15944
シルバがマイナー送りになったのはもちろん、いわゆる強制DLというやつだが、この程度のことはメジャーファンなら誰でもわかっている。日本のゆるーいライセンス記事程度では「戦線離脱」などとネジのゆるい記事でお茶を濁しているが、MLBについてはそろそろ、もうちょっと切れ味のある、きつい記事を書けるサイトが必要だろう。Major.jpはいつも大甘な、かったるい記事ばかりで、ほとんどソースとしては根本の参考にはならない。
シアトルの公式サイトですら「浪費」という単語で辛辣に書いているのと比べてみるといい。公式サイトだからあまりハッキリとモノを書けないとか、そういうのは、なんの言い訳にもならない。



それにしてもこの日のシルバはひどかった。
対戦した打者は20人だが、そのうち9人にヒットを打たれた。20人のうちの9人である。この日の対戦相手のミネソタはトータル12安打だが、そのうちの9本を集中されたわけで、これはもう調子がいいとか悪いとか、そういうレベルではない。
http://blog.livedoor.jp/damejima/archives/507975.html
このブログ記事ですでにデータをあげてあるが、城島とシルバの相性が最悪なのはとっくにわかっている。今シーズンの負け越し数のかなりのパーセンテージの責任がこのバッテリーの組み合わせにある。
と、いうか、城島は投手との相性を改善する能力に欠けている。そんなことも、とっくにわかっている。わかっていることだらけだ、といっていい。出て行った投手が城島と縁が切れて活躍するのを見ても、いまさら誰も驚かない。

シルバにとって、城島と組ませられるのは、もはや強烈な「罰ゲーム」である。

マクラーレンが辞任して以降のシルバの勝ち負けと捕手の関係と、スコアの全リンクをあげておく。
シルバの今シーズンの全登板成績
http://mlb.mlb.com/stats/individual_player_gamebygamelog.jsp?c_id=sea&playerID=400067&statType=2
シルバは5月から7月にかけ9連敗した。もちろんメイン捕手は城島である。
そのシルバが2ヶ月ぶりに勝利したのは、マクラーレンがクビになって以降の6月28日だが、捕手はクレメントだ。マクラーレン辞任以降、シルバが5イニング以上もった試合は、すべて、先発マスクはクレメントであり、勝利した3試合も、すべてクレメントである。
そこからシルバのERAが最もよくなったのが、7月13日の5.46(リンク)。だが、そこから相性最悪の城島との2試合13失点などを経てERAはついに6点を越え、あげくには強制DLとなった。

全試合にデータのリンク張る手間をかけるのも、ほんとうに面倒な作業だ。なぜって、シルバが城島に潰された過程など、データを見るまでもなくはっきりしているからだ。城島とシルバがバッテリーを組むことなど、公式サイトがいうように、まったくwasteそのもの。
以下、全試合wrap scoreへのリンクあり。またそれぞれの試合について、このブログの記事があるが、リンクは右サイドのリンクの日付を頼りにたどってもらいたい)

6月16日 ●城島 FLO 1-6
6月22日 ●城島 ATL 3-8 9連敗
6月28日 ○クレメント SD 4-2 2ヶ月ぶりに勝ち QS
7月3日 ●クレメント DET 4-8
7月8日 ●クレメント OAK 0-2 QS
7月13日 ○クレメント KC 4-3(○グリーン)
7月20日 ●城島 CLE 2-6
7月29日 ●バーク TEX 10-11(●プッツ)
8月3日 ○クレメント BAL 8-4
8月8日 ●クレメント TB 3-5
8月15日 ●城島 MIN 3-9

ベダードが捕手をバークに指名したが、来シーズン以降、捕手を城島以外に指名しないことにはどうにもならないのは、ベダードではなく、むしろ、シルバだ。チームはシルバを強制DLしたはいいが、来シーズン以降のことを考えると、なぜシアトルはシルバと城島をきっぱりと縁を切らせないのか、理解に苦しむ。

damejima at 00:19

August 06, 2008

クレメントがメジャーに上がってきたばかりの頃を思い出すと、豪快に三振ばかりしていた記憶があるが、だいぶメジャーの球に慣れてきた。この日は5打席で29球、1打席あたり6球をほうらせた。ファウルで逃げることができる心のゆとりが出てきているのだろう。結果も、ヒットと四球、2出塁。悪くない。
リード面も、このごろナックルでストライクのとれないディッキーをもちこたえさせて7回3失点、QS(クオリティ・スタート)を達成した。7月初めの頃に投手にストライクを投げさせすぎてかえって狙い打ちされる失点がいくつかあったが、その点についても多少神経を配るようにしているようだ。ディッキーのナックルを受けるキャッチングにも、なんの問題もない。
バレンティンも、ビドロがDFAになって上がってきたばかりで、メジャーの感覚に戻す時間も必要だろうが、犠牲フライ、進塁打、ヒット。正直荒削りなタイプだが、自分なりにロールroleをこなそうという必死さが形になってみえる。
これでひさびさ3連勝。若手のこれからのローリングぶりがますます楽しみだ。


だが。今日の試合は本来楽勝していい試合だと思うし、なにより好投ディッキーに白星がつくべきだ。8回裏に1イニング早く出てきたミネソタのクローザー、ネイサンが崩れてくれたからいいようなものの、全体としてゲームメイキングには失敗したと考える。向上のため、反省を求めたい。チーム再建といっても、なにもかもがすぐにうまくいくわけがない。王者エンゼルスを越える日もまだまだ遠い。

さっぱりローリングしない2回
ロペス    ヒット
クレメント  四球(無死1、2塁)←7球ねばる
バレンティン ライトフライ(1死1、3塁)進塁打
ラヘア    三振(2死1、3塁)
ベタンコート レフトフライ

4回は、イバニェスの3ランの後、昨日ほどではないが、少しローリングできた。というのも、いままでなら、誰かがホームランを打とうものなら、誰も彼も気がゆるんでしまい、意味もなくバットを振り回して凡退するだけだったからだ。こういう、ホームランの後でも追加点がとれるイニングが作れるようになってきたことを、まずは喜んでおくべきかもしれない。

少しローリングした3回
イチロー   ヒット
リード    ヒット(1、2塁)
イバニェス  ホームラン(3RBI) 2試合で驚異の13打点
ベルトレ   ショートゴロ
ロペス    内野安打
クレメント  ヒット(1、3塁)
バレンティン 犠牲フライ(RBI)
ラヘア    三振

なお、上にあげた2回、3回の攻撃でラヘアが2度三振して、攻撃の流れを止めている。ほかのイニングでもベタンコート、ベルトレあたりが打線のローリングを止めている。接戦を呼び込んでしまった原因は、うまくローリングできなかったイニングの拙攻と、クローザーに復帰したプッツのゆるみだ。特に今日のディッキーに勝ちがつかなかった原因は、プッツの漫然とした投球ぶり。モローが先発修行のためにマイナーに落ちた現在、クローザーとしては信頼度が低すぎると考える。

8回表にミネソタに逆転されたことをとがめたのかどうか、理由はわからないが、リグルマンは最終回の捕手をクレメントからバークにかえてきた。だが、これは無駄な交代。それは、捕手が交代した9回にもプッツが乱調だったことで、すぐに判明する。
9回表のプッツは、あまりにもチカラが入りすぎ。2死1塁の場面で、この日2ホーマーのクベルに二塁打を打たれたが、もしこのとき1塁にいたモーノーが生還するか、そのあと敬遠で2死満塁となって、代打レドモンドに打たれた強いライナーがライトを抜けていれば、この日のシアトルの勝利はなく、試合後のベンチはお通夜になっていただろう。8回表のプッツの2失点も、2ボールが先行してしまい、98マイル出せるストレートをわざと90マイルに抑えてストライクを置きにいって痛打された。
クローザーがこういう漫然とした投球をしていたのでは、好打者の多いミネソタは抑えられない。試合終了直後のプッツは、勝ったというのに俯いて地面を見ながらベンチに戻ってきた。内容を考えたら当然だ。まだ確かめてはないが、現地記事も、ディッキーよくやった、プッツ反省しろ、という方向で出ていることと思う。

なお、今日の記事タイトルは、某掲示板にあったリクエストによるもの(笑)

あと、言い忘れたが、Seattle Timesのベイカーがいうように、投手を含めた今日のスターター10人のうち、半分の5人は2008シーズンのスタートのときにはマイナーにいた。野手4人がポジションを失ったわけだが、セクソンが解雇され、ビドロは戦力外通告。この処分対象には、正捕手を剥奪された(本来はクビになっているはずの)城島も当然入っているのである。選手の処分とセールはまだ終わってはいない。

damejima at 20:50

August 05, 2008

クレメントが自分のチカラで城島を越えた。
重要すぎる場面の代打で、見事に勝ち越しタイムリー。大役を果たしただけでなく、その後マスクをかぶって、チームのドラマを危なげなく守り抜いたことも大きい。まさにワンチャンスをモノにした、若者の面目躍如である。
バティスター城島のバッテリーのいつもの大量失点で、いつもなら諦めた試合である。事実、7回、先頭打者として打席に立ったのは城島で、なんの工夫もなく、サードゴロ。このとき日本のファンは「今日もいつものマリナーズか」と、その後に待っているドラマなど予想できない展開だった。


自信をもって言うが、この日の連続得点のパターンは、既にこのブログでは予測していた。7月31日の4回に「来シーズン以降のシアトルの形が見えた」と書き、そして7月31日の4回に再現された、あの「選んで貯める、繋いで返す」という、クレメント先発のここ数試合にみられるシアトルの新しいローリングする野球スタイルだ

選んで貯める」とは、もちろん、ランナーが出たらヒットだけ狙ってファーストストライクをむやみに早打ちして併殺に終わるような淡白な攻撃ではなく(この8月4日も、そういう馬鹿な攻撃は何度もあった。何人もの走者がいつものように見殺しになった)、無策のままアウトカウントを無駄に増やさないで、四球もきちんと評価しつつ、ランナーを丁寧に貯め、進め、試合相手の守備に大きなプレッシャーを与えていくスタイルだ。
繋いで返す」とは、もちろん、出したランナー、貯めたランナーを無駄にしない攻撃のこと。クラッチヒッターの前にランナーを貯めタイムリーやホームランを期待するのはそれは理想だが、そんなケースが試合で何度も訪れるわけはない。たとえ繋がりづらい下位打線の出塁でも無駄にせず、塁を埋めたランナーを返すためにできることはなんでもする。進塁打、バント、代打、代走、相手のエラーや野選。なんでも利用しつつ、フィニッシュの形はたとえ犠牲フライでもいいから、小さいチャンスも無駄にせず、得点として丁寧に収穫していく。
いいかえれば、海でむやみに魚を獲って資源を枯渇させるのではなく、チャンスという卵を、育ててはかえし、育てては返し、何度も収穫する栽培型漁業のような野球、とでもいうような野球だ。

ロールroleとは「役割」のことだが、今日の7回は選手がきちんとロールをこなしつつ、チャンスを先へ先へと転がしていく、つまり、ローリングさせていく、そういうチームの姿勢の変化がもたらした野球が、おもしろいように連鎖的につながって結果的に大量点を産んだ。

ランナーを貯める作業を繰り返す経過でミネソタの守備に大きなプレシャーがかかって、何度もエラーを誘発したが、こうしたエラー誘発も偶然ではない。7月31日の4回、7月31日の4回、いずれの得点シーンも相手のエラーがらみだ。
やはりランナーを貯めていくプレッシャーが相手守備をかなりビビらせ、ミスを誘発させるのである。
BOX SCORE

7回裏
城島       サードゴロ(2球目)
ベタンコート   ヒット
イチロー     四球(1、2塁)
ブルームクイスト ヒット(満塁)
イバニェス    グランドスラム(4RBI)
ベルトレ     2塁打
ロペス      ヒット(RBI 2塁)
ビドロ      サードフライ
代打カイロ    四球
代打クレメント  ヒット+エラー(RBI 2、3塁)←勝ち越し
ベタンコート   ヒット+エラー(RBI 2塁)
イチロー     敬遠四球(1、2塁)
ブルームクイスト 四球(満塁)
イバニェス    ヒット+1塁走者ブルクイ本塁アウト(2RBI)

注 イバニェスの1イニング6RBIは、球団レコードとのこと。これまでの記録は、グリフィーJr.の5打点(1999年4月29日 at old Kingdome)

10得点のイニングの動画(MLB)
http://mlb.mlb.com/media/video.jsp?mid=200808053255236&c_id=sea



ところでこれは、日本のメディアのシアトル番記者として有名なN氏の記事だが、「(存在感を示す)機会さえ奪われて」とはまた、おかしなことを書くものだ。

城島に屈辱の代打 一打勝ち越しのチャンスに
http://mlb.yahoo.co.jp/headlines/?a=15622
「打率が2割1分を前後する。そうした選手が名誉回復するとしたら、今日のような場面で存在感を示すしかないが、その機会さえ奪われては、気持ちの整理がつかなかったのかもしれない。」

7回の先頭打者は誰だったか?
そして、その打席を、気持ちがたるんでいるとしかいいようがない阿呆なバッティングで無駄にした「油断」は誰の責任か。チームか。

すべて、城島自身である。

忘れてはいけない。7回、城島はすでに一度、チャンスをもらっているのだ。無策にサードゴロを打った時点で誰もが「ああ、いつものマリナーズか」と暗澹たる気持ちにさせられた。同じイニングの2度目の打席で代打を出されたことが「チームが機会を奪った」ことになるわけがない。

チャンスの打席だけよこせ、とでもいうのか?
何を甘えたことを言っている。馬鹿を言うのも、ほどほどにしたらどうか。
この7回の大量得点は、チャンスを、それぞれの打者が自分のロールを自覚して、チャンスを作り、育てながら繋いで、収穫して、またチャンスをローリングさせて作りだしたものだ。
だらしなくクチをあけて「チャンスになったら、エサちょうだい」とピーピーと泣き喚いてばかりいる小鳥ではあるまいし、チャンスがもらえるのを待っているだけの選手などに、用はない。代打を出されて当然だ。

そもそも、この2008年シーズンという途方もなく大きなチャンスを与えられてもらっておいて、ぶざまな大失態でそれを逃したのは、ほかならぬ城島自身だろう。

いつまで甘やかしておけば気がすむのだ。
もう一度書こう。7回の先頭打者として打席に立ったのは城島で、打者として、なんの工夫もなくサードゴロ。このヘボ打者がこの後起きたチームのドラマへの参加を許されなかったのは、しごく当然のことだ。

damejima at 19:35

August 04, 2008

やはりシルバには、クレメントだ。
クレメントが指の怪我からようやく捕手に復帰した2試合目、シルバ先発。城島マスクの試合で今年8連敗しているシルバにとって、そしてチームにとっても、待ち遠しかった復帰だろう。シルバとの契約の長さを考えるとシルバにはぜひ多少復権してもらわないと、チームとしても非常に困る。
この試合、防御率6点のシルバがなんとか4失点に抑えてリレーし、打線がそれ以上に点をもぎとってやることで、7月31日の勝利パターンを取り戻した。
なんといっても投手3人で、四球がわずかひとつ、これが大きい。8月1日の城島先発のボルチモア戦では、四球でランナーを貯めては打たれる展開で、5四球を与え、チームは5月の悪夢を思い出す敗戦をしていた。
またクレメントの試合は、ダブルプレーでピンチを切り抜けるケースが多いということは以前も指摘しておいたが、この試合でも、満塁のピンチにダブルプレーをとっている。

試合が決まったのは、7回表の満塁からの攻撃。7月31日の4回について指摘しておいた通りの攻撃展開で、誰かひとりが作ったのではなく、チーム全体で作ったチャンスだ。
2つのイニングを比較してみれば、城島のような「出塁率があまりにも悪く、バントできず、走れず、進塁打が打てず、それでいて併殺だらけの打者」がチームにしがみついていることが、セーフコのような右打者不利の広い球場で野球をするシアトルにとって、いかに有害か、わかる。

こんなチームに全く向いていないダメ選手を、よくもまぁ、日本からわざわざ獲ったものだが、セクソンと城島、2人の右の馬鹿打者を並べれてみれば、かつてのチームマネジメントが方針を失敗して選手獲得したことは明らかだ。
この2人の不良債権のうちセクソンがチームを去った以上、城島もチームから早急に去らせて、新しいチーム方針に軌道修正するのが当然なのだが、チーム改革の流れを阻止しているのが、城島がコネのみで獲得した3年契約。不良債権なのが確定したこのダメ捕手だが、意固地になってチームにしがみついてベンチから冷えた視線をグラウンドに送る毎日を送ってでも、これからの若いチームの成長を阻害してでも、コネ契約を守りぬくつもりなのだろうか。

けして打率のよくない下位打線でも、よく見極めてランナーを貯め、そこからバント、犠牲フライ、進塁打、相手のエラーや野選、盗塁と、タイムリー以外のあらゆる方法と相手の守備に与えるプレッシャー、そして運で、なんとか得点できる可能性は広がる。チーム打率がたいしたことがないこのチームの下位打線でも、城島がいないことでどれほどスムーズに機能するか、ファンにはすでにわかっている。

BOX SCORE

1回
イチロー ヒット→盗塁
リード  バント失敗→フルカウントから三塁打(イチロー生還)

3回
ベタンコート 二塁打
イチロー   セカンドゴロ(ベタンコート進塁)
リード    犠牲フライ(ベタンコート生還)

7回 3得点
ラヘア    四球
クレメント  セカンド内野安打
ベタンコート 四球
イチロー   ショートゴロエラー(ラヘア生還)
リード    三振
イバニェス  ライト前タイムリー(クレメント、ベタンコート生還)


参考:7月31日のゲーム
http://blog.livedoor.jp/damejima/archives/478670.html
城島が打線にいる、ということは、どういうことか。
それは打線に「バントできない。四球を選べない。走れない。かといって、長打が打てるわけでもない。だから、ただただ打席でバットを振り回しさせて、運がよければ単打、だが8割以上の確率でアウト、かつ、ダブルプレーになる確率も高い、そういう孤立打者を放置しておく」そういう意味だ。(中略)
シアトルのようなチーム、セーフコのような球場には、下位打線に、ただ馬鹿みたいにバットを振り回すだけで出塁率の稼げない、バントもできない、犠牲フライも打てない、そんな頭の悪い右打者は、全く必要ない。

7月31日の4回 チーム2得点
カイロ  四球
ラヘア  四球(無死1、2塁)
バーク  バント(1死2、3塁)
リード  野選(カイロ生還)
イチロー 犠牲フライ(ラヘア生還)




damejima at 20:58

July 12, 2008

この数週間のシアトルはローテーションが安定してない。ベダードがいつ投げられるのかがハッキリしないことが一番の要因で、ヘルナンデスが怪我で一時戦列を離れたことなどもあってのことだが、そのローテの不安定さのおかげで、シアトルはディッキーを発掘することができた。
再建モードになる前のシアトルの球団体質を考えると、どんなに負けていても契約の長い選手を優先する傾向があって、その結果、新しい選手、有望な控え選手に出場機会が少なく、ズルズルと負けを繰り返してもスタメンをなかなかテコ入れしなかった。
そのことを思えば、クレメント、ディッキー、ブルームクイストなどの選手が出場機会を増やしたのは、城島、バティスタ、セクソンのおかげではある。皮肉なものだ。

今は再建モードの選手の見極めの時期。だから様子を見て、ダメとなれば容赦なく切られていくことだろう。城島はじめ、4月から6月に不調だった選手は、今後も不調なら首を洗って待っていたほうがいい。

先発は、前日がシルバで、この日はバティスタ。どうみても連敗しそうな並びではある。だが前日シルバが負けはしたが、クレメント相手に8イニングを2失点で投げきってみせて、少し安定感が出てきた。8イニング投げるなど、たぶんシアトルに来て初めてのことだろう。

この日のバティスタが2イニングで降板したのは故障のせいで、打たれたからではないのだが、緊急登板というものはだいたい次の投手の準備が間に合わずに、打たれやすい。だからこのところローテの谷間を埋めてくれていたローランドスミスが緊急に登板して、多少打たれたが、文句の言える筋合いではない。

むしろ、ローランドスミスが降板して、打線が逆転したあと、セットアッパーから新クローザーになりかかっているモローにかけて、オークランドをわずか1安打に抑えきって勝てたことは、チームにとってとても大きい意味がある。いくらヘルナンデスが勝ち続けても、チーム全体が浮上するには負けを減らさなければ話にならない。

このところ、ローテの谷間の日の先発捕手をつとめるクレメントだが、ブルペンからの信頼感は日に日に増してきているのは間違いない。
BOX SCORE

damejima at 06:48

July 07, 2008

クレメント、2ホーマーの活躍

クレメントにとっては大きい意味のある試合だった。
2本のホームランは、今期この試合の前まで7勝1敗のLHPガララーガからのもの。この試合を終えたあともガララーガのERAは3.27。この好投手から2本打てたことは大きい。
BOX SCORE
ガララーガのスタッツ

城島のホームラン数を追い抜くのは時間の問題だろう」と予言しておいたのは、「2008年6月29日、クレメント先発で今シーズン初のスイープ達成。」という記事だが、たったの1週間で、クレメントは城島のホームラン数を追い抜いた。
http://blog.livedoor.jp/damejima/archives/386510.html

この試合、クレメントは捕手としてディッキーとのコンビにメドがついたのも大きい。59ストライク46ボールと、相手先発のガララーガ同様にボールの多すぎる内容で、けしていい調子というわけではないが、この日勝ち星はつかなかったものの粘りをみせ、6イニング2失点とQS(=クオリティ・スタート)を果たした。これで、クレメントとディッキーのバッテリーでも問題なくゲームが作れることが証明された。
クレメントが打撃と守備ともに、試合に慣れてきた証拠だろう。

リグルマンとディッキーのコメント
Clement's two homers lift Mariners
http://seattle.mariners.mlb.com/news/gameday_recap.jsp?ymd=20080705&content_id=3071558&vkey=recap&fext=.jsp&c_id=sea
リグルマン
"His history tells you that he's hit the ball out of the ballpark everywhere he's has played," interim manager Jim Riggleman said. "And you figure eventually he's going to hit some out of the ballpark here."
「彼はプレーした球場すべてでホームランを打ってきた、そういう経歴の持ち主だろ」とリグルマンは言う。「だから、セーフコでもやがてはスタンドに放り込むようになるからアテにしていいよ」
ディッキー
He also got some defensive help in the fifth inning that would prove crucial later on. With runners on first and second with one out and Detroit ahead 2-0, Placido Polanco dumped a single into left field. With lead runner Dane Sardinha trying to score from second, Raul Ibanez unleashed an accurate throw to Clement, who blocked Sardinha off home plate with his left leg while holding onto the ball and applying the tag.

"It was a big out at a big time, and against that kind of lineup, you really can't give in and so every pitch is a pitch that you want to try to make fine, especially when you're behind," Dickey said. "Ibanez made a wonderful throw and Jeff blocked the plate textbook ... and it was the play of the game for me."

「(5回にレフトからの返球で走者をホームでアウトにしたことについて)イバニエスのスローイングは素晴らしかったし、ジェフは模範的なブロックをしてくれたね。僕にとっては、あれがこの試合のベストプレーだったよ。」


ちなみに、マクラーレンが監督を解任された6月19日以降の、先発投手と先発捕手の関係は以下の通り。これを見る限り、ヘルナンデスが戦列を離れたこともあり、デトロイト戦からは、リグルマンがやや投手と捕手の組み合わせを変えたかもしれない。
当初はクレメント(ベダード、ヘルナンデス、シルバ、バティスタ)城島(ウオッシュバーン、ディッキー)という感じにみられたが、ヘルナンデスが怪我をして、バティスタをローテからはずして、クレメント(ヘルナンデス、シルバ、ディッキー)城島(ウオッシュバーン、ローランドスミス)バーク(ベダード)という感じかもしれないが、こればっかりは5試合以上の経過を見てみないとわからない。


マクラーレン解任以降、デトロイト戦までの捕手別の勝ち負けは、クレメント6勝2敗、城島3勝4敗、バーク1勝
チームの貯金に貢献しているのは城島以外の、2人のキャッチャーである。こんな内容なのは去年からわかっていたことだが、この内容でキッチャー3人制が嫌なら、城島はさっさと荷物をまとめて日本に帰れ。

マクラーレン解任以降の捕手別勝ち負け
クレメント

左から、日付、先発捕手、相手チーム、スコア、先発投手
=クレメント =城島 =バーク
19日 マクラーレン解任
20日  ATL 10-2 ベダード(○ローランドスミス)
21日  ATL 4-5 ●ウオッシュバーン
22日  ATL 3-8 ●シルバ
       リグルマン、城島にクレメント起用を通達
23日  NYM 5-2 ○ヘルナンデス
24日  NYM 11-0 ○ディッキー
25日  NYM 2-8 ●バティスタ
26日 
27日  SD 5-2 ○ウオッシュバーン
28日  SD 4-2 ○シルバ
      シルバ先発試合のマスク、クレメントに
29日  SD 9-2 ○ベダード 
30日  TOR 0-2 ●ディッキー 
1日  TOR 7-6 ローランドスミス(○モロー)
      バティスタ、ローテからはずされる背中の痛み
2日  TOR 4-2 ○ウオッシュバーン  
3日  DET 4-8 ●シルバ
4日  DET 4-1 ○ベダード
     ベダード先発試合のマスク、バークに(?)
5日  DET 3-2 ○ディッキー
      ディッキー先発試合のマスク、クレメントに(?)
6日  DET 1-2 ローランドスミス(●バーク)
      ローランドスミス先発試合のマスク、城島に(?)

damejima at 15:05

July 02, 2008

サヨナラヒットを打ったブルームクイストは試合後、とても上機嫌に「このところ2塁打を打ってなかったからね。欲しかったんだ」と彼なりのジョークを飛ばしたが、この日は下位打線があきらなかったことが、結果的にゲームを面白くした。
クレメント2安打。ベタンコートの2アウトからのタイムリーを呼び込む。だいぶメジャーに慣れてきた。城島の打率を追い抜くのは時間の問題だろう。

例によってベダードが登板を回避してしまったローテの谷間、シアトルは途中まで2-6と負けていた。城島が正捕手の時代ならチーム全体の雰囲気がとても悪く、いつもこのままあっさりと負けていた。
ベルトレのありえないようなボール打ちのホームラン、盗塁すら決めたセクソンのソロ、ホームランはいつもにぎにぎしいが、これで大砲主義に戻るわけにはいかない。これまで控えに甘んじてきた選手たちの活躍がなければ、今日のサヨナラもない。チーム一丸の勝利で、勝った選手がグラウンドに飛び出してくるなど、いつぶりの光景だろう。
今日のボックススコア

と、こんな、メディアが書くようなことをいつまでもタラタラと書いてもしかたない。

ローテの谷間になってしまった日だが、4回と6回の失点はもちろんロペスのエラーが大きいが、バッテリーの組み立てが急に単調になったせいもある。特に6回はピンチを迎えて、ストレートばかり連投したことは今後のクレメントの改善点だが、そんなことより、クレメントはローランドスミスに対して、シルバ同様、46ストライク16ボールと、非常に多くのストライクを多投させたことは注目だ。どうせメディアは結果だけしか報じないだろうから、あらためて注目しておく。

ローランドスミスは元々ストライクの多い系統の投手ではあるが、ここまでの比率で投げたことは一度もない。
最初の3回をあぶなげなく乗りきれたのも、打者を常に追いこんで勝負をかけ続ける姿勢が効いた。各打者とも、打たれる打たれないは別にして、最初の3球までに2ストライクに追い込み続け、それから勝負をかけた。
ローランドスミスのゲーム別スタッツ

これはシルバのケースと同じだ。シルバについては下記の記事で6月28日に指摘している。シルバのケースでも、87球のうちストライクが62と、4分の3を占めた。これほど積極的にストライクをとりに行った試合は、ここまでのシルバの18試合の登板でも初だった。
2008年6月28日、クレメント先発のこの日、シルバは7連敗を脱出した。
http://blog.livedoor.jp/damejima/archives/385715.html

このことは結果的にクレメントのマスクの試合で、ピンチでの四球数の少なさにやがてつながっていくはずで、シーズン後の与四球スタッツが楽しみだ。


この先発投手のストライクの多さは、同じクレメント先発で、ローテの谷間っぽい6月18日フロリダ戦と比較してみると、クレメントの進歩がもっとよくわかる。
マーリンズ戦では、どの投手についてもストライクとボールが半々くらいの数になって、弱腰になって打たれ続けた。まるで、ピンチのときにアウトローを要求し続けて四球を連発して大敗する、典型的な城島マスクの試合のようなゲームだった。
この点をクレメントがすぐに修正してきたことが、7連敗をしていたシルバを勝たせ、ローテの谷間のこの日の最初の3イニングの好投につながった。
http://mlb.mlb.com/mlb/gameday/index.jsp?gid=2008_06_18_flomlb_seamlb_1&mode=wrap

城島とクレメントの大きな違い。そのひとつがこの柔軟性だ。
城島はいたずらに頭が固く、態度もかたくなで、いかに自分のスタイルが間違っていようとも、修正せず、また修正しようとしても修正できないまま、何ヶ月も過ぎてシーズンを壊してしまう。



damejima at 19:52

June 30, 2008

インターリーグが終わってからも、クレメントが城島よりマスクを多くかぶることになる、と、新監督リグルマンが公言した。当然だ。このわずか10ゲームほど見ただけでも、7連敗中のシルバに勝ちをもたらしたことや、スイープの原動力となったこと、打線のつながりを含め、城島をはずしたことがチームに大きな活気をもたらしたのは明らかだ。

リグルマンはクレメントの今後についても「3日に一度かそこら捕手としてボールを受けるためにここにいるのではない」
Clement is not here to catch every third day or something. と、catchという単語をわざわざ使って語った。つまり、きっぱりと 「今後もクレメントは捕手としての起用が中心」と明言したことになる。
この文章を読んで、リグルマンが曖昧に言っているかのように思う人がいるようだが、よほど読解力がない人としか思えない。リグルマンは語り口はソフトだが、クレメントはキャッチャーをやるためにこのチームにいる、と明言しているのがどうしてわからないのだろう。

クレメントはやがてシアトルの正捕手となるべく育てられていること、そして、城島はクレメントへのつなぎのキャッチャーとして獲得したにすぎないという経緯は、シアトルでは常識だ。もちろん、だからこそ、現地関係者、メディア、ファン、首脳陣、あらゆる人たちが、成績のあまりにも酷い城島と3年もの長期契約をかわすなどというのがまったくチーム方針に沿わない、馬鹿げた愚行だと口をそろえる理由もここにある。
そのことを、リグルマンはあらためて確認しつつ、この発言をしているのである。

ときおり日本のファンで、この程度の現地の常識もわからないまま、やれ「クレメントを一塁にコンバート」か、「トレードに出せ」、などと、まったくはきちがえた主観的願望をネットに曝け出している間抜けな城島オタがいるが、そんなことはマクラーレンも、リグルマンも、最初から微塵も考えてはいない。

城島が一塁の守備練習をやらされたからといって、それは3年目の「つなぎ捕手」城島が、捕手としても打者としても、橋渡し役としてすら力がないのを見切られただけで、自業自得というもの。野球の現場を無視したオーナーサイドが、そんな「つなぎ捕手」と3年もの長期契約を結ぶとは、現場首脳陣もさぞかしビックリしたことだろう。

それはそうだろう。
チームは城島をずっと使う予定など最初からないのに、結果も出せない「つなぎ捕手」が、野球の現場は誰も知らない密約のような3年契約をこっそり密室で獲得して、本人だけがずっとシアトルの正捕手で居座るつもりになっていたというのだから、開いた口がふさがらないのも当然だ。



クレメント 4勝2敗
18日 ●ディッキー
20日 ○ベダード
23日 ○ヘルナンデス
25日 ●バティスタ
28日 ○シルバ
29日 ○ベダード

城島 2勝3敗
21日 ●ウオッシュバーン
22日 ●シルバ
24日 ○ディッキー
27日 ○ウオッシュバーン
30日 ●ディッキー

Mariners notebook: With starters hurt, M's turn to bullpen
http://seattlepi.nwsource.com/baseball/368894_mbok30.html
SHARING A PLATE:
"(Clement is) probably going to get more time behind the plate in the immediate future than Joh does," Riggleman said. "When we get back in the American League, hopefully we can keep them both getting their at-bats. Clement is not here to catch every third day or something. He's going to get some significant time to see what we have there."

damejima at 19:53
クレメントに正捕手を変えローテーションがようやく一周してきたところだが、その効果はハッキリ現れてきた。

試合前にだいたい予想がついていたので、このひとつ前の記事に、この2ヶ月、シアトルでは城島先発マスクのゲームで一度も連勝がない、というデータを挙げておいた。もちろん、2戦続けてのレメント先発マスクで連勝を予想していたからだ。

今日のサンディエゴは、WBCでアメリカ代表チームの先発を勤めたあのピービの登板日だったが、クレメント先発マスクのシアトルは、そのピービ・サンディエゴにあっさり連勝。2ヶ月ぶりのひとりの捕手による連勝である。

先発ベダードはQSまであと1アウトの、5回2/3を1失点、打線がつながって終わってみれば18安打で、9−2の圧勝。クレメントは2号ソロ。今シーズン、クレメントがこのまま試合に出続けるなら城島のホームラン数くらい、追い抜くのは時間の問題だろう。

これでチームは今シーズン初のスイープ、同一カード3連勝だ。同一カードでないものも含めても、3連勝自体がほぼ2ヶ月半ぶりで、2度目だと思う。あれほど試合に出ていた城島は今シーズン1度しか3連勝を達成していないのだから笑う。

スイープを達成できた理由は簡単だ。
先発投手陣全体から嫌われ、いまやヘルナンデスの天性とチームオーナーのコネだけが頼りの城島をスタメンからはずしたことで、打線が城島、セクソンに代表される打てもしない形骸化した「大砲主義」を止め、連打で勝ちにもっていくシアトル本来の勝ちパターンを見いだしつつあること。そして、ヘルナンデスに寄生しているだけの正捕手城島を捨てて、シルバでも勝ちを拾うことができたことだ。
BOX SCORE

シアトルはインターリーグが終わってもクレメントを正捕手として使うべきだろう。まぁ、城島を正捕手に戻すような愚行をすれば、結果はだいたい予想がつくのだが。

13日 ●ディッキー 城島
14日 ●バティスタ バーク
15日 ●ウオッシュバーン 城島
16日 ●シルバ 城島
17日 ○ヘルナンデス 城島 マクラーレン、クレメント正捕手起用公言
18日 ●ディッキー クレメント
19日               マクラーレン解任
20日 ○ベダード クレメント
21日 ●ウオッシュバーン 城島
22日 ●シルバ 城島 リグルマン、城島にクレメント起用通達
23日 ○ヘルナンデス クレメント
24日 ○ディッキー 城島
25日 ●バティスタ クレメント
26日 
27日 ○ウオッシュバーン 城島
28日 ○シルバ クレメント
29日 ○ベダード クレメント

damejima at 08:20
城島マスクで7連敗を喫していたシルバだが、クレメントが先発マスクのこの日、自責点2と、ひさびさの快投をみせ、ついに先発投手としての連敗を抜け出した。
BOX SCORE

この日の投球内容は87球のうちストライクが62。これほど積極的にストライクをとりに行った試合は、ここまでの18試合の登板でも初。これまでのシルバは、3分の2がストライクという、ごく平凡な内容だった。
今年のシルバのゲーム別スタッツ

球が集まりやすい投球内容だけに、終盤、ノーアウトからヒットを打たれるイニングもあったが、以前にも指摘したとおり、クレメントとのコンビでは併殺がとれる。この日も、終盤のピンチを2度ほど併殺できりぬけた。

6月も今日のサンディエゴとのデーゲームで終わりだが、この6月も、城島の捕手としての成績は酷いものだった。おそらくヘルナンデスの調子が悪かったなら、城島先発マスクの日の勝ち星は片手で数えられただろう。

加えて、この2ヶ月というもの、城島先発マスクで、チームは一度も連勝したことはない。
2ヶ月も連勝したことのない正捕手など、メジャーにいるのだろうか。下のデータを見てもらえばわかるが、シルバの7連敗はシアトルのチームしての低迷の大きな要因のひとつである。

(この項目、あとで書き加える予定)


2008年、ここまでの先発投手の
捕手別の勝敗(ーは先発に勝ち負けつかず)

城島
 ビダード     ー○ー
 ヘルナンデス   ー○○ー●●●●ー●○○○○
 シルバ      ○ー○○ーー●●●●●●●
 ウオッシュバーン ●●●●○●ーー●ーーー○
 バティスタ    ●●○○●ーー●
 ディッキー    ●●○

バーク・クレメント
 ビダード     ○●●○●○●ーー
 ヘルナンデス   ーー
 シルバ      ●ー●○
 ウオッシュバーン ○ー●
 バティスタ    ●ー●
 ディッキー    ●
 ベク       ● 

damejima at 03:50

June 21, 2008

長く書いている時間がないので、あとで書き直すが、この日のシアトルは別のチームのようにイキイキとしたゲームをみせた。

先発ベダードは、インターリーグで慣れない打席に立ってヒットを打ったものの、故障が出て、わずか3回でマウンドを降りてしまった。
このアクシデントにも先発マスクのクレメントは動揺することなく、4併殺でアトランタを封じ込めてチームを快勝に導いたことは特筆していいだろう。
1試合4併殺など、この2年以上城島のマスクの試合には記憶にない。ピンチになるとすぐにランナーを溜めて大量失点がお約束なのが城島だ。ピンチになってから打たせてとる試合を演出できるバークやクレメントと、大きな差があることを実感できる試合だった。

守りの時間が短いことは打線にも好影響を与える。
打線に火をつけたのは代打で登場してタイムリーを打ったリード。あとは、この3ヶ月あれほど出なかったタイムリーが面白いように連続して、終わってみれば10-2の圧勝。
それなのに、打撃低迷の続く城島はこうしたチームの流れに取り残された。この日、ロペス、イバニェス、ベルトレが3連続タイムリーを続ける中、得点圏にランナーを置いてセクソンの代打で登場したが、いつものように凡退。城島がいかに「孤立」した存在かをみせつける結果だけが残った。

今後はクレメントのマスクの試合の割合が増えるかどうか、今日の試合は今までもバークがマスクをかぶってきたベダードの先発試合だから、城島のご贔屓マスクが終わりを告げるかどうかは、ローテーションが一通り終わってみないとわからないが、クレメントのマスクが基本になることほとんど間違いないのではないかと期待する。
今日の試合結果についての、地元メディアの反応も楽しみだ。

damejima at 11:42
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