ヘルナンデス・ウオッシュバーン・ベダードの契約更新と「城島問題」

2010年3月27日、ウオッシュバーンの「出戻り」契約の中途半端な現状をあえて記事にしてくれたJim Streetの心温まるライティング・スタイルに感謝の言葉を。
2009年11月2日、ワールドシリーズ終了後にFAになるウオッシュバーン、「移籍希望先のトップは、シアトル」と語る。
2009年9月9日、スネルまで欲張った厄病神の哀れな6失点連敗。コネ捕手の「ニセ正捕手」復帰で、止まらない減少が再開したシアトルのわずかな貯金。5月、7月、8月に続き、「今季4度目」の城島の「大失態月間」、始まる。
2009年8月20日、シアトル公式サイトのジム・ストリートはロブ・ジョンソンとウオッシュバーンの「フィールドでの再会」をユーモラスに記事にした。 →だが無粋なチームの監督さんがスタメンマスクに選んだのは、なぜか「城島」 →最悪の「サヨナラ負け」(失笑)
2009年8月14日、ウオッシュバーンはア・リーグERAトップのグレインキーとの投げ合いを制し、ア・リーグ7月最優秀投手の貫禄を見せつけて、ERAを再び3点台から2点台の2.95に戻した。
2009年8月4日、移籍後初戦に負けたウオッシュバーンは素直に失敗を認め、デトロイト地元紙は「いつもの貧打のせい」と嘆いてみせて、彼をかばった。
2009年7月28日、The Pitchウオッシュバーンの大試合。102球、7回QS達成!悪い流れを食い止めた後は 「持ってる」イチローのメジャー初サヨナラ打、「パラシュート・ヒット」で劇的勝利!
2009年7月25日、ジャクバスカスは、23日に「チームに残りたい」と語ったウオッシュバーンの言葉を引き継いで、「今シーズンに希望を失っていない」と強く語った。
2009年7月23日、ウオッシュバーンは「移籍したくない」といい、「プレーヤーが売り払われないために、頑張るしかない」と語った。
2009年7月23日、ウオッシュバーン、ついにWHIPア・リーグトップに立つ。7回QS、4連勝の8勝目でERAは2.71に上昇。ゲーム後、彼は初めて自らハッキリと「チームに残りたい」と強く意思表明した。ロブ・ジョンソンは先発ゲーム8連勝。
2009年6月、城島がいなくなったことで生まれつつあるシアトル先発投手陣のアットホームな雰囲気の中、ベダードは「シアトル残留希望発言」をした。
2009年6月2日、ベダード1失点QSで圧勝、ロブ・ジョンソンはア・リーグ防御率ベスト10になんとシアトルの投手3人を送りこんだ。

March 28, 2010

最初にことわっておくと、2010シーズンに関するウオッシュバーンのシアトルとの契約は、どうせなるようにしかならない。関心を持って注視してきたし、ウオッシュバーンがシアトルに戻れることを願ってもいるが、もともとマリナーズには 「ねじれたことをするのが大好きなヒト、ストレートなドラマを喜べない不幸なヒト」が両肘かけの椅子に座っていらっしゃるようだし、そもそも先のことなど、どうなるかわからない。
だから、こればっかりは、契約が決まらないうちに外野があれこれ言ってもはじまらない。
Jarrod Washburn Posts -- FanHouse

契約、とかいうやつは、必ずしもヒトの想いに沿うように出来ていないし、スムーズに全体を進ませる方向には案外行かないように出来ている。(出来の悪い契約なら、なおさらだ)そのせいか、この「契約」とかいうやつ、ときどきスポーツをおそろしくつまらなくする。
ダメ捕手城島とMLBシアトルマリナーズの無意味な契約も、今にして思えばシアトルのベースボールを4年の長きにわたって本当にかき回し、台無しにした。


2010年から初めてシアトルマリナーズのゲームを見始めるファンの方だって、中にはいるかもしれないから、ウオッシュバーンって誰?と思う方もいるかもしれない。
そうした方にば、2009シーズン中に月間最優秀投手賞を受賞し、準パーフェクトゲームも達成している、気のいい、釣り好きの中年ピッチャーが初夏まで在籍していたことを、ぜひ教えてあげたいと思う。
だが、好成績でありながら、しかも、ウオッシュバーン自身が何度もマスメディアに「絶対に移籍したくない。シアトルにいたい」と公言し続けていたにもかかわらず、その彼が、チームが金に困っているわけでもないのに、なぜ他チームにトレードされたのか。先発投手が余っていたどころか、むしろ先発投手たちに疲れが出てくる夏の、それも、秋のプレイオフ進出の最後の可能性を探っていた2009年7月末に、それも、トレード期限ギリギリに、なぜ他チームに売られなければならなかったのか。

それを、説明するのは、たいへんに長い話になるし、不可解な部分、不愉快な部分も多い。

こんなこと、友達に聞いたって、誰も説明してはくれない。きちんと筋道をたてて、話の流れを追えるのは、あの、悪質な城島問題について終始きちんとした姿勢を貫いたこのブログだけなわけで、世の中にちゃんと説明してくれる材料はほとんどない。
とはいえ、やたらと長たらしい文章ばかりが多く、記事量も膨大で、事実関係の複雑ななこのブログの話題をたどる面倒な作業を、ヒトに無理強いするわけにもいかない。
まぁ、ウオッシュバーン放出のまとめだけでも、今年のどこかで、気が向いたときにでも、一度まとめてみるから、そのときまで待ってもらえるとありがたい。待てないヒトは、カテゴリーをまとめ読みするしかないだろう。日付で話の最低限の前後関係が追えるように、このブログでは(一部の例外を除いて)記事にすべて日付をふってある。



シアトルマリナーズ公式サイトで記事を書いているJim Streetは、2009シーズンの7月末に不意にトレードされたウオッシュバーンが、8月になってトレード先のデトロイト・タイガースの先発投手として、マリナーズとゲームをするためにセーフコにやってくることになったとき、ファンのためにアットホームな記事をしたためてくれた、とても心の温かい奇特な男である。
Johnson to face former batterymate | Mariners.com: News

内容は、トレード後のウオッシュバーンがデトロイト・タイガースの先発投手として、8月のセーフコのゲームに先発することになり、キャッチャーのロブ・ジョンソンとひさびさの再会を果たす打席で、投手として打者ロブ・ジョンソンに『ドルフィン』という変化球を投げるかどうか、という話がメインである。
なぜなら、『ドルフィン』は、ウオッシュバーンとロブ・ジョンソンがコーチの助言も交えながら、共同開発した彼ら独特の変化球(大きなスローカーブ)だからである。ドルフィンの成立経緯については、一度SPI電子版がロブ・ジョンソンにインタビューして、とてもいい記事を書いたので、そちらを読むといい。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年7月6日、ロブ・ジョンソンが準完全試合を達成したウオッシュバーンの新しい魔球「ドルフィン」と、その開発にいたるコラボレーションについて大いに語った。

Jim Streetは、ウオッシュバーンのトレード自体に文句をつける記事を書くのではなく(公式サイトのライターがそういう記事を書くのは無理だろうし)、トレードによって違うチームに分かれた2人にそれぞれ話を聞き、フィールド上で再会を果たすバッテリーの小さなドラマを、ユーモラスかつアットホームに記事にしてみせてくれた。
結果的に誰もハッピーにならなかったこのトレード事件の背景には、ファンの意向など無視の、ねじれきったオトナの事情が垣間見えるわけだが、そこはあえて割り切り、Jim Streetが公式サイトのライターとして可能なギリギリの線として、彼らバッテリーへの愛情を「再会」というドラマで表現した、という感じに、かねてから思っていた。なかなか誰にでも真似できる行為じゃない。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年8月20日、シアトル公式サイトのジム・ストリートはロブ・ジョンソンとウオッシュバーンの「フィールドでの再会」をユーモラスに記事にした。


さて、そのアットホームな再会になるはずだったゲームだが、結果はまぁ、下記の記事でも読んでおいてほしい。酷いものだ。先発マスクは誰が選んだのか城島で、しかもサヨナラ負け。ロブ・ジョンソンの出番はなし。再会のドラマもへったくれも無し。すべて台無し。
これを見ても、2009年までのシアトル・マリナーズがいかに、あさはかな誰かさんの強い影響下にあって、どれだけいびつに歪んでいたか。この一件からだけでも伝わってくる。こんなことが数年も続いては、チームがガタガタにならないわけがない。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年8月20日、シアトル公式サイトのジム・ストリートはロブ・ジョンソンとウオッシュバーンの「フィールドでの再会」をユーモラスに記事にした。 →だが無粋なチームの監督さんがスタメンマスクに選んだのは、なぜか「城島」 →最悪の「サヨナラ負け」(失笑)



その心温まる筆致を持つJim Streetが2010年、こんどは、デトロイトとの契約が切れた後、所属先が決まらず、浪人状態になっているウオッシュバーンと、主戦投手として獲得してきたサイ・ヤング投手クリフ・リーの思わぬ故障による開幕出遅れで、春先の先発投手が足りなる気配のシアトルとの間の、なんともギクシャクとした交渉(交渉までいっているかどうかも不明だが)のあらましについてまとめ、記事にしている。
Washburn, agent shopping for deal | Mariners.com: News

中身はいつもの淡々としたスタイルである。公式サイトの記事らしく、無駄な主観を交えることを極力控え、シアトルの台所事情、そしてウオッシュバーン側の代理人であるボラスのもくろみなど、契約の要件をさらりとまとめている。


ブログ主としては、Jim Streetが、シアトルにとっては、喉に刺さった魚の骨のようなこの扱いに困る話題をあえて記事にしてとりあげてみてくれたことは、Jim Streetの立場でできる、彼なりのウオッシュバーンに対する精一杯のエール、という風に受け止め、この記事を何度も何度も丁寧に読んだものだ。
さすがに、イチローの守備マニアのJoe Posnanskiのように、夕食前に23回も続けてイチローのビデオを回したりはしないが(笑)、それでも数回は続けて読んだ。


ありがとう、ジム。Sincerely I thank you, Jim.
こんどこそ、誰もがハッピーな契約になれたらいいと、僕も思う。もしウオッシュバーンがシアトルに来ることがあるのなら、こんどこそは、苦味のない、気持ちのいい環境でやらせてあげたいものだと思う。






damejima at 09:22

November 03, 2009

シアトルの公式サイトのライターJim Streetによる電話インタビュー(きっとウオッシュバーンは、カルフォルニアで手術した膝のリハリビでもしているか、故郷のウィスコンシンで両親と一緒にいるか、フロリダあたりの暖かい土地で膝をいたわりながらのんびり釣りでもしているか、どれかだろう)によると、近々FAになる予定のウオッシュバーンは、「シアトルが移籍希望先リストのトップ」と明確に語っていて、どうやら古巣シアトルへの帰還に強い希望を持ってくれているらしい。

インタビューでウオッシュバーンは「あと4年もプレーしようとは思わない」と、意味深な発言もしている。これは言外に、次の所属球団が彼の最後のキャリアになる可能性が高いことや、シアトルとの間で3年とか4年とかいう長期の複数年契約がなくとも契約してもいいよ、というような意味のことを暗に示したかったのではないか、と思う。


Washburn, eligible for free agency for the second time in his career, isn't sure where he will pitch next season, but said, "Seattle definitely is toward the top of my list.
キャリア2度目となるFA資格を得るウォッシュバーンは、来シーズンどこで投げるか不明だが、彼自身は「シアトルは確実に僕の移籍リストのトップにある」と語った。(後略)

A healthy Washburn ready for 2010 | Mariners.com: News

記事によれば、ルール上、ワールドシリーズの最終戦が終わってから15日間はデトロイト・タイガースがウオッシュバーンとの優先交渉権を持っているが、デトロイトは契約延長交渉を行わないだろうということなので、ウオッシュバーンはFAになる模様だ。
「城島問題」という、これまでチーム内を歪ませてきた問題が解決した以上、ウオッシュバーンはぜひシアトルに戻って、ロブ・ジョンソンとのバッテリーを復活してもらいたいものだ。
シアトルであれ、どこであれ、ウオッシュバーンとの契約する上での問題のひとつは彼の膝のケガの具合だが、これについて彼自身は何も問題ないし、スプリング・トレーニングには間に合う、というようなことを、このインタビューで言っている。



上の記事を書いたJim Streetは、シアトル公式サイトのライターだが、もともとロブ・ジョンソンとウオッシュバーンの交流を暖かい目線で書いてきた人物のひとり。(「暖かい」というのも、ウオッシュバーンの放出を必死に煽りたてた現地メディアもあったため)
ウオッシュバーンが7月末に突如デトロイトに移籍させられてしまったあと、8月になってデトロイトとシアトルというカードがやってきたわけだが、このときもJim Streetは、「ドルフィン」を投げてもらいたいと語るロブ・ジョンソンと、ウオッシュバーンのユーモラスな対決を期待するハートウォーミングな記事を書いてみせた。
実際には、監督ワカマツが城島を起用して、旧バッテリー対決は実現しなかったわけだが、2人の「再会」が実現しなかったことをいぶかしがる記事すら自分個人のブログに掲載したほど。
今回の記事タイトルも、
A healthy Washburn ready for 2010
Free-agent lefty would welcome return to Mariners
(ウオッシュバーン、2010年に向け体調万全、準備上々)
 FA左腕復帰を歓迎するマリナーズ)

と、あたかも、もうウオッシュバーンのシアトル復帰がほぼ決まっているかのような盛り上げっぷりだ(笑)

ロブ・ジョンソンとウオッシュバーンが共同作業で開発した
「ドルフィン」という球種についてのブログ記事

ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:『ドルフィン』 by ウオッシュバーン&ロブ・ジョンソン

Jim Streetの書いた記事についてのブログコンテンツ
2009年8月20日、シアトル公式サイトのジム・ストリートはロブ・ジョンソンとウオッシュバーンの「フィールドでの再会」をユーモラスに記事にした。

2009年8月20日、シアトル公式サイトのジム・ストリートはロブ・ジョンソンとウオッシュバーンの「フィールドでの再会」をユーモラスに記事にした。 →だが無粋なチームの監督さんがスタメンマスクに選んだのは、なぜか「城島」 →最悪の「サヨナラ負け」(失笑)

ウオッシュバーン移籍に関する他のメディアの記事
Mack Avenue Tigers - Detroit Tigers blog - Jarrod Washburn wouldn't mind returning to Seattle






damejima at 15:00

September 10, 2009

哀れなもんだ。
「コネで返り咲いたニセの正捕手」のクセに、無理矢理スネルまで「ガメて」、しかも連敗(笑)
笑いが止まらない。

「ズレンシックのトレードごっこ」は、本格的に失敗だ。

このGMはグティエレスの活躍というマグレで誤解された。ブラニヤンの前半の好調もまぁ、お疲れさんという程度のマグレ。トレードの才能はありもしない。ローテーションを「みずから」崩壊させ、内外野を混乱させ、ただでさえ薄い選手層はますます薄くなるばかりで、選手起用をグダグダにさせただけだったな。


最下位オークランドとの4連戦で2勝2敗して貯金を増やす能もなければ、こんどは強豪相手にはあっさり連敗してくれて、たいへんおめでたい捕手さんだ。

どうぞ、これからも好きなだけ、ウオッシュバーン、クレメントとセデーニョ、若手選手たちを安売りして、要りもしない、使えもしないジャック・ウィルソンだの、フレンチだのを獲得という、今期の大失敗トレード(と、いうか、トレードの大半は失敗しているわけだが)の産物のひとつ、スネルの球を受けてもらって、せいぜい負け数を増やすといい(笑)
シーズン通算の勝ち負けはどうなっていましたかねぇ(笑)どうぞ、お好きに。コネ捕手(笑)

フィスター?
いままでの全ゲーム、どれだけシャープな当たりが野手の正面をついたと思ってるんだ(失笑)ゲームあたり、3つや4つどころじゃない。
フィスターもニセ正捕手のコネ捕手が好きなだけ受ければいいさ(笑)

来期はどうせまた、よせばいいのに投手補強に無駄な人材とカネ、使い果たすんだろうから、城島にはローランド・スミスとスネルとフィスターで、もう十分だろ(爆笑)ああ、ついでに、バルガスとオルソンと、なんならバティスタもつけてやるよ。
心が広いマリナーズ(笑)で、「ガラクタ集め」が大好きな、コネで正捕手を買い戻した「ニセ」正捕手(失笑)はっはっは(笑)

ワイルドカード?ポストシーズン?
何それ(笑)

Seattle vs. LA Angels - September 9, 2009 | MLB.com: Gameday






damejima at 14:22

August 21, 2009

シアトル公式サイトのライターであるジム・ストリートは、このクソみたいなゲームの前に感慨をこめて、ユーモアに満ちた、とてもいい記事を書いてくれていた。読みたい人はぜひそちらを読んでもらいたい。
できれば、このゲームを見て気分を害す前に読むと、心が温まることと思う・・が、たぶん無理だろうな(苦笑)
まぁ、それも人災。しかたない。
Johnson to face former batterymate | Mariners.com: News by Jim Street
上記の記事の抄訳
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年8月20日、MLB公式のジム・ストリートはロブ・ジョンソンとウオッシュバーンの「フィールドでの再会」をユーモラスに記事にした。


ほんとに、もうね。大事なことだからこの際言わせてもらうとさ。
遺恨はあっても、ドラマもへったくれもないね、このチーム。

NFLでもなんでもスポーツよく見る人はわかると思うけど、チームの中のいいドラマを守ろうとする気持ちがないチームが、一体感を保てる、いいチームになれるわけがないんだわさ。
そしてだな、いいドラマ」を持ってるプレーヤーが本来、チームの芯になれるわけ。チームから芯抜いたら、それはチームじゃないわけ。スポーツやったことない奴にはわからないかもしれないけどな。

スポーツってのはさ、ある部分「いいドラマの集積所」であって、それがあるチームや選手は強いわけ。だから、ドラマを大事にすることでチームは成り立ってる部分があんのよな。わからない馬鹿にはわからないだろうけどさ。
このシアトル・マリナーズってチームは、そもそもチーム自体に「ウオッシュバーンとロブ・ジョンソンのよきドラマを守ろう」って気が、サラサラなかったんだわな。だからチームが、あろうことか自分の手で、チームから芯のひとつをひっこ抜いちまった。(=つまり、ウオッシュバーンをトレードしちまって、今日のウオッシュバーンとの再会ゲームにロブ・ジョンソン先発を許さなかった)
簡単に言えば、子供(城島)かわいさに親が我が家(チーム)を燃やしてみせたようなもんさ。「ほら見てごらん、炎が花火みたいで綺麗でしょ、バブバブ」ってか。馬鹿か、ほんと。

チームがチームになってない、チームがチームである要素を自分から捨ててるのに、いくら100円ショップで選手買い集めたって、テキサスやLAAに追いつけるわけがない。それは、城島が嫌いとか、どうとか、そういうこととは別なのさ。
むしろ、チームスポーツの根幹にかかわる問題なんだわ。


どおりで、あんだけイチローが孤軍奮闘、毎日毎日ドラマチックに頑張ってんのに、そのドラマの価値をきちんと評価すること(=つまり、きちんと得点や勝ちにつなげて、イチローのドラマを毎回毎試合きちんと完結させていくこと)ができないわけだわ。スターをスターらしく扱えないチームが、クラブハウス問題? 笑わせんなって。

わざわざ公式サイトのジム・ストリートが、ウオッシュバーンとロブ・ジョンソンのストーリーを記事にまでしてる意味が、チーム自身にはまったくわかってないんだから、馬鹿丸出しだよ、まったく。

今日のウオッシュバーンの登板するゲームのスタメンマスクに城島選んじゃうワカマツって、ほんとに無粋だねぇ。ローランド・スミス、こないだロブ・ジョンソンにかぶらせたクセに、ワカマツ。何がしたいんだ、あんた。

やっぱり、間違いないね。
このチームの誰かが、絶対にウオッシュバーンとロブ・ジョンソンの「間」を引き裂きたがったんだろう。これで確定とさせてもらおうと思う。

もうね、こんな無粋なことしかできないチーム、御免蒙りたい。
イチローが移籍してくれたら、こんな「無粋なチーム」、見なくて済むんだがな。
やれやれ。気味がわるいよ、このチームは。


追記
いまゲーム終わったんだけどさ。(録画でなく、リアルタイム)
こういうゲーム展開でデトロイトの監督リーランドの凄さ、「ドラマづくり」のうまさと、城島やレアードのダメさ加減、砂を噛むような大根役者ぶりがわからないで、ウオッシュバーンのことを笑ったりアーズマのせいにするような馬鹿は、もうメジャーもスポーツも見ないほうがいいと思うね。
あなたがた、スポーツ見る目ないからさ(笑)

ワカマツさん、さ。
あなた、チームスポーツである野球の勘どころ、ホントはわかってないんでしょ?(笑)今日城島出したのは、あなたの責任だから。わかるかな?(笑)
それと遺恨だけしか残らない後味の悪すぎるチームに勝手につくりかえたのは、城島と、あれの支援者たちと、そしてトレードごっこの好きなチームマネジメントの責任。

せめてキャッチャー・レアードをアビラにかえてみせた名将リーランドばりに、6回以降、または、悪くても最終回のキャッチャーをロブ・ジョンソンに変えてたら勝ってのにな。クレメントのときにバーク使ったみたいにさ(笑)ワカマツさんよ(爆笑)



この日の勝利について、デトロイトの公式サイトがどういう書き出して書いたか、教えといてやるよ。

Jarrod Washburn couldn't beat his old club, but his new teammates did.
ウオッシュバーンは彼の昔のクラブを負かすことはできなかった。だが彼の新しいチームメイトがそれを達成した。

なぁ、わかるか。これが「チーム」ってもんなんだよ。
Thomas' walk-off caps Tigers' big comeback | tigers.com: News



と、公式サイトにまで記事が出たウオッシュバーンとロブ・ジョンソンのフィールドでの再会のはず、だったが、チームはこの前のローランド・スミスの登板でロブ・ジョンソンとバッテリーを組んでいたにもかかわらず、キャッチャーを城島にしてしまう。以下は、この酷いゲームのポイント。


ウオッシュバーンと城島の対決(第1・2打席)

2009年8月20日 城島をショートゴロに料理したウオッシュバーン第一打席 ショートゴロ
チェンジアップを3球続けて
最後はアウトコース低めにストレートを決めて、緩急の差でショートゴロ。やはり、というか、城島をショートゴロ、サードゴロに打ちとるパターンは、メジャーの投手なら誰でもわかっている、ということをウオッシュバーンが実践してみせた打席。

2009年8月20日 4回城島 ホームラン第二打席 ホームラン
アウトコース一辺倒。まるでレアードが「城島がシアトルでウオッシュバーンをリードしているみたいな配球」をして、「城島自身が打った」。爆笑。いやぁ、笑える(笑)。レアード、頼むよ(笑)。これで城島も「アウトコース一辺倒の馬鹿リードでは打たれるんだ」ということがわかったんじゃないか?(失笑)
城島の第2打席のホームランなどは、やはり今シーズンのウオッシュバーンの躍進は、レアードなどでなく、ウオッシュバーンの力を十二分に引き出せるロブ・ジョンソンの力が必要不可欠だったということがよくわかる打席。ロブ・ジョンソンがよくやるように、インコースを少しは打者に見せておかないとダメだっただろうな。


城島ホームラン直後のデトロイト打線の大復活。
と、いうより、強風のスタジアムでホームランになっただけなのに、浮かれた城島がホームラン浴びまくり(笑)ゲーム後に、敵も味方も、「本来なら、城島のはスタンドには入らないよな」とコメント(笑)
"I gave up four home runs, but two were wind-blown
and would've been outs any other day."


2009年8月20日 4回レイバーン ソロホームラン4回裏
レイバーンのソロホームラン
アウトコースのシンカー


自分が打った後はいつもウキウキのコネ捕手さん(笑)打たれたのがアウトコースのシンカーであることを覚えておいてほしい。次のインジのホームラン、「全く同じコースのシンカー」だから(笑)シルバそっくり(笑)

2009年8月20日 4回 インジ ソロホームラン4回裏
インジのソロホームラン
またもや全く同じコース、同じ球種。アウトコースのシンカー。


だからさ。馬鹿捕手さん。アウトコース一辺倒では打たれるんですって。笑い話か、この展開(笑)自分のホームランで学習しないんだねぇ、このコネ捕手さんは(苦笑)またもやシルバそっくりの被ホームラン。これじゃ、レアードのこと笑えないわな。



ウオッシュバーンと城島の対決(第3打席)

2009年8月20日 6回 城島 ショートフライ城島第3打席

ド真ん中高めの真っ直ぐを打ち損じ。前の打席のホームランが脳裏から離れないコネ捕手さん(笑)城島がホームランを打った直後なんてものは、たいていこんなもの。
いわゆるデーゲームの馬鹿試合。


その後もアウトコースとコーナーをつつきあう
両チームの捕手さんたち(笑)レアード、城島(笑)


2009年8月20日 6回裏 オルドニエス 四球6回裏 無死2塁
オルドニエス 四球

ド真ん中への失投を前の打者にツーベースされた後。いつもの「おもいっきり、コーナーだけ狙ってみました」的な配球で、傷口をさらに広げるコネ捕手さん。ローランドスミスは、昨日のゲームのスネル同様、結局QSできず。まぁ、こんなので好リードとか言われたんじゃ、たまったもんじゃない。

2009年8月20日 6回アビラ 2ラン タイムリー6回裏 2死2、3塁
代打アビラ 2点タイムリー

なんだ、いつもの城島じゃねぇか(笑)特定のコースだけをつく投手のコントロールなんてものは、そう何十球ももたせ続けられるものじゃないことは、日本でもアメリカでも同じ。アウトコースをストレートとカーブだけで突き続けようとする、この単調さ。カーブが真ん中に寄ったところで、2点タイムリー。

それにしても、さすが名将リーランド。満塁のチャンスで、2人続けて代打を送ったリーランドは、このゲームの急所をわかってる。
ウオッシュバーンにヘボいリードをしていた捕手レアードにデーゲームで休みのはずのハフを代打に送った直後、すかさず、9番にもバッティングのいい捕手アビラを代打として打席に送り出した。
もちろん、捕手アビラでこの後のイニングをゼロに抑えようとも考えていることだろう。つまり、リーランドにとっては「予定のシナリオ」「予定の行動」
ということ。


捕手がレアードからアビラに変わった後の
コネ捕手城島さん


2009年8月20日 9回 城島 見逃し三振9回表 城島
見逃し三振

0-2と追い込んでおいてから、外に1球大きくはずれた3球目を利用して、4球目にズバッとインコースを突いたデトロイトバッテリー。城島はバットを振りもせず、見逃し三振。これがレアードとアビラの「違い」。アウトコースを馬鹿みたいに突き続けるレアードや城島と、アビラの違い。



で。結果は。
全球ストレート勝負で、サヨナラ負け(笑)
途中のアビラに打たれたタイムリーも、毎回のように複数のランナー出すリードも、城島の三振も忘れて、アーズマのせいにする馬鹿オタ(笑)

Seattle vs. Detroit - August 20, 2009 | MLB.com: Gameday






damejima at 17:11

August 18, 2009

イルカ

ウオッシュバーンが、ハラデー、ヘルナンデスなどとともに今年のサイ・ヤング賞を狙うグレインキーと投げ合い、最終的にはデトロイトがインジのサヨナラホームランで劇的な勝利を収めた。
両投手とも3安打自責点ゼロで譲らず、勝ち負けは両チームともブルペン投手についたので、両雄並び立つ結果ではあるが、グレインキーが108球で7イニング、4四球なのに対し、ウオッシュバーンは107球で8イニングを投げきって、しかも2四球だから、同じ球数で1イニング多く投げたウオッシュバーンが投げ勝ったといってもいいだろう。

同じ球数でも、イニングをより多く食ってしまうところが、いかにもウオッシュバーンらしい投球術だ。

おめでとう、ウオッシュバーン。
よし、次は移籍後初勝利だ。・・・と、いいたいところだが、彼の次の登板といえば、デトロイトでのシアトル戦である。困ったものだ。だが、人生はえてしてこういうものだ。放出したシアトルが悪い。人生にドラマはないようで、やはりドラマはある。
いや、むしろ、今のインターネットの時代、ドラマは映画や小説、油絵や彫刻のオリジナリティの中にではなく、リアルタイムの人生の中にこそあるのかもしれない。だからこそ、スポーツは面白い。
Boxscore: Kansas City vs. Detroit - August 14, 2009 | MLB.com: News
デトロイト・タイガースの今後のスケジュール
2009 Tigers Schedule | tigers.com: Schedule

ア・リーグ ERAランキング
MLB Baseball Pitching Statistics and League Leaders - Major League Baseball - ESPN
ア・リーグ WHIPランキング
MLB Baseball Pitching Statistics and League Leaders - Major League Baseball - ESPN


ウオッシュバーンはデトロイト移籍後、最初の2試合で自責点が合計11と、さえなかったわけだが、もちろんこれは彼の精神的な動揺を抜きに語れるものではないことは、地元紙だって、リーランドだってわかって受け止めている。またデトロイト打線の貧打というファクターもあることも、デトロイトの地元だってわかっている。

ア・リーグ5位の防御率のウオッシュバーンが移籍後に2試合続けて大きく失点した原因は、4本浴びたホームランにある。
今シーズンのウオッシュバーンは、ア・リーグWHIPランキング1位をずっと続けてきた(現在のトップはロイ・ハラデーの1.08)ように、そもそもランナーを出さない好投を続けているわけだが、ホームランをあまり打たれていないことも、今年のウオッシュバーンの2.95という素晴らしい防御率につながっている。
移籍前の7月末段階で被ホームランは11本だが、これは防御率ランキング上位の投手たちの間でも少ない。特に月間最優秀投手を受賞した7月には、7月6日から7月28日までの5登板連続して、ただの1本もホームランを打たれていない。
ランナーを出さず、ホームランも打たれないのだから、その5ゲームでの失点は合計でわずかに3点。準完全試合を含めて4連勝し、月間最優秀投手を受賞したのも当然だ。
これについては既に書いたように、6月に月間最優秀投手を受賞したヘルナンデスと同様、彼ら投手たちのポテンシャルと、キャッチャー、ロブ・ジョンソンとのコラボレーションの結果だといえる。
Jarrod Washburn Stats, News, Photos - Detroit Tigers - ESPN

2009年7月6日、ウオッシュバーンとロブ・ジョンソンの鉄壁バッテリー、「準パーフェクトゲーム」達成!ウオッシュバーン初の「無四球試合」。9回1安打完封。
2009年7月6日、ロブ・ジョンソンが準完全試合を達成したウオッシュバーンの新しい魔球「ドルフィン」と、その開発にいたるコラボレーションについて大いに語った。
2009年8月4日、ウオッシュバーン、7月のア・リーグPitcher of Month受賞!ロブ・ジョンソンは6月ヘルナンデスに続き2ヶ月連続で月間最優秀投手を輩出、キャッチャーとしての揺るぎない優秀さを証明した。


7月に5試合も連続してホームランを打たれないゲームをしたウオッシュバーンが、デトロイトに移籍してわずか2試合で4本もホームランを打たれて失点したわけだが、「シアトルでのウオッシュバーンの好成績の理由は、彼の実力ではなく、外野守備の良さやパークファクターなどにある。デトロイトに移籍したらそれみたことか、馬脚を現して失点ばかりしている」、とか馬鹿馬鹿しい嘘をならべて、なんの根拠もなく平気で言う阿呆がいる。

ホームランは外野守備とはなんの関係もない。


移籍後のデトロイトでウオッシュバーンの球を受けているのは、テキサス・から今年デトロイトに移籍してきたジェラルド・レアードだが、このレアード、テキサス時代にまともに100ゲーム以上ゲームに出たのは2007年しかなく、この年のCERAが6月末段階で5.44と、酷すぎるものだったし、城島同様、ア・リーグのダメ捕手のひとり、という印象しかない。
移籍の動揺が収まってきたウオッシュバーンの今後についてはなにも心配はしてないが、このレアードという捕手については、正直なところ、まったく期待していない。ポストシーズン進出に向けて四苦八苦するデトロイトは、来期に向けてどころか、いますぐにでも捕手を代えたほうがいいとすら思っている。

そのレアードを放出したテキサスだが、レアード放出を含め、チーム改革がたいへんにうまくいって投打のバランスが非常によくなり、今シーズンはワイルドカードも狙える位置をキープしている。
特にチーム防御率の改善はめざましく、ア・リーグ3位の4.13(8月16日)と飛躍的に改善され、チームの大躍進の最も大きな理由になっている。


今シーズン、テキサスのマスクをかぶっているのは、今シーズンCERA4.08と良い数字を残しているサルタラマキアと、控えの05年ドラフト3巡目指名のルーキー、ティーガーデン
ティーガーデンは2008年に彼がメジャーデビューしたゲームもたしか観戦したが、強い印象を受けたのを今でもよく覚えている。デビュー前は打力が心配の守備的捕手、などという馬鹿のひとつ覚えな意見のあったティーガーデンだが、本当にナンセンスな意見だ。現在のテキサスの強力な打線ラインアップを見れば、「捕手の打撃能力がどーたら、こーたら」だの、そんな意見、何の意味もない。

それにしても、よくキャッチャーの打撃力をどうたらこうたら言いたがる人がいるが、たとえ仮にそのチームの打線全体が貧打で困っていたとしても、その問題をクリアするためには、捕手の打撃力など、もともとたいして貢献できるようなものではない。打力アップのために貢献しなくてはならない、あるいはチームがいじらなければならないのは、もっと他のポジションの野手だ。
こんな程度のことくらい、いい加減わからないのだろうか。


例えばテキサスの場合でいえば、ティーガーデンやサルタラマキアの打撃に大きな期待などしなくとも、マイケル・ヤング、ビスケール、ハミルトン、クルーズ、キンズラー、十分に勝てるだけの優秀な打者がチームに揃っている。ティーガーデンにマウアー並みの打力を求めなければならない必要など、さらさら無い。
テキサスがチーム改造を前に抱えていた問題は打力アップだったわけではなく、ディフェンス面の問題だ。
いらないレアードを移籍させ、かわりにティーガーデンをメジャーに定着させたテキサスの防御率が現在ア・リーグ第3位、4.13と大きく飛躍した原動力のひとつが、捕手交代にあることは明らか。


対比的に言えば、残念ながら、テキサスのこうした計画的、合理的なチーム改造とは対称的に、不合理なことばかりしているシアトルは、何をやっても大きく遅れをとったままで、そして、それが近年、あるいは現在の中途半端な地区順位にそのまま反映されている。
引退する選手の花道を用意してやり、城島やシルバはいまだにベンチに座っており、どうみても今後必要になるウオッシュバーンやクレメントは放出してしまい、DH枠はいまだに選手全体の休養には使うことができず、獲得してはみたものの使えない投手たち、彼らを現場は扱いかねて捕手を変えてはお茶を濁している。
GMや監督を褒めちぎる人は多いが、それでチーム全体が将来に向かって何がやりたいのか、どういう方針でいるのか、まったく見えてきてはいない。

ティーガーデンのCERAほかスタッツ
Taylor Teagarden Stats, News, Photos - Texas Rangers - ESPN
サルタラマキアのCERAほかスタッツ
Jarrod Saltalamacchia Stats, News, Photos - Texas Rangers - ESPN
レアードのCERAほかスタッツ
Gerald Laird Stats, News, Photos - Detroit Tigers - ESPN


ウオッシュバーンのゲームに話を戻そう。
グレインキーの7月だが、今年開幕から6連勝、6月末までにERA1.95、10勝3敗と、堂々たる成績を収め、サイ・ヤング賞レースのトップを快走していたわけだが、7月以降に4連敗して、11勝7敗、ERA2.33と、多少雲行きがあやしくなっていた。

ただ、これはグレインキーのせいではない。カンザスシティのチーム力が無いせいだ。

7月に彼は5登板しているが、味方の得点は、5ゲームでたった6点しかない、1ゲームあたり、わずか1.2点。これでは、どんな大投手でも勝ち続けられるわけがない。
かたや、この7月の5ゲームでグレインキーの自責点は合計9点で、1ゲームあたり、1.8点。失点をゲームあたり2点以内に抑えているが、味方が1試合に1点しか得点できないのでは、連敗もいたしかたない。

グレインキーは今シーズン8月14日のデトロイト戦まで24ゲームに登板しているが、5回でマウンドを降りたのはわずかに3ゲームしかない。20回ものQSを果たし、QS達成率は83%もの超高率でア・リーグトップ(2位はフィリーズに移籍したクリフ・リーの82%)。また完投回数は4回で、これもア・リーグ1位。(ちなみに13勝10敗だった2008年も、彼は23回QSを達成し、72%のQS達成率を残している)

通常の防御率ではなく、補正された防御率Adjusted ERA+でみると、8月18日現在の彼の数値は188。2000年代に入ってこんな高い数字を記録した投手はランディ・ジョンソンや、クローザーのリベラを除けば、リンスカムクリス・カーペンターくらいしかいない。
このことからも、カンザスシティという弱小球団にいるグレインキーの今年の成績が、やや調子の落ちたように見える7月以降も、かわらずサイ・ヤング賞に準じる程度といえるレベルにあるといえる。
Zack Greinke Stats, News, Photos - Kansas City Royals - ESPN
Zack Greinke Pitching Statistics and History - Baseball-Reference.com

ルアー






damejima at 11:14

August 06, 2009

新しい街に暖かく迎えてもらったようで、よかった。
次の登板で頑張れウオッシュ。

イルカ



デトロイトに移籍したウオッシュバーンは、2009年8月4日の火曜日に、さっそくボルチモアとの第2戦に登板したのだが、5回1/3を投げて自責点6で、7敗目を喫してしまった(8勝7敗)。
試合後ウオッシュバーンは、アメリカのスポーツ選手としてはこれ以上ないくらいに素直にふがいないスタートを認めて、移籍後にこれからも続くスターターとしての自分の責任を改めて確認するかのように、自分の言葉でファンとチームにこんなふうに話した。
"There's no excuse. I didn't do my job. I didn't have command," Washburn said. "I wanted to start out on the right foot and give everyone a good first impression. But what happened was the exact opposite of that."
「言い訳のしようがない・・。自分の仕事ができなかった。コントロールがなかった。」とウオッシュバーン。「好スタートを切って、みんなにいい第一印象を与えたかった。でも起こったのは、その正反対のことだった。」
Game Wrapup | tigers.com: News

Washburn struggles in Tigers debut | tigers.com: News
イディオム
get off on the right foot
start out on the right foot
好スタートを切る。幸先良いスタートを切る。


デトロイトには日刊紙として、Detroit Free Pressと、Detroit Newsがあり、それぞれにデトロイト・タイガースのページを持っている。

Detroit Free Press タイガースページ
Freep.com | Detroit Tigers | Detroit Free Press

Detroit News タイガースページ
detnews.com | The Detroit News | Tigers-MLB | The Detroit News Online -- Your source for Detroit Tigers news, analysis and commentary.


今回のウオッシュバーンのデビュー戦について両紙は共通して、「毎度のことだが、投手へのRS(ラン・サポート)つまり、打線の援護がないタイガース」というトーンでチームの基本的問題点を嘆いてみせる記事を書いて、やってきたばかりの投手をかばい、慰めてくれた。

各紙が書いているように、ウオッシュバーンの調子がまだ本来のものでなかったのはたしかだが、一方で監督リーランドが厳しい口調で指摘しているように、打線の援護がないゲームが多いのもまた事実。
僅差で優勝争いが続いているア・リーグ中地区だが、デトロイトは7月に1点差で負けたゲームが8試合もあった。
その1点差巻けの8試合うち、4試合のスコアは1-2だったが、その4試合のうちの2試合はシアトルとのゲームで、ウオッシュバーン自身がトレード相手のフレンチと投げ合ってデトロイト打線を翻弄した7月23日のゲームも含まれる。

記事中にあるエドウィン・ジャクソンは、防御率はよくなかったものの14勝したタンパベイから2008年の暮れ放出されて、、12月10日に移籍してきたデトロイト1年目の投手。要は、ウオッシュバーンと同様に移籍してきた、似たような境遇の選手で、彼もまたRSが少ないという悩みを抱えている。


New pitcher, same old lack of support for Tigers | Freep.com | Detroit Free Press

Drew Sharp / FREE PRESS COLUMNIST
Welcome to Detroit, Mr. Washburn.(中略)
ようこそデトロイトへ、ウオッシュバーン。(中略)

Washburn was accustomed to rampant run-scoring droughts before he arrived. According to STATS LLC, Washburn was third in the American League in poorest run support entering Tuesday, getting only 3.65 runs per nine innings.
デトロイトに来る前もウォッシュバーンはひどい援護不足には慣れっこだった。STATS LLCによると、ウォッシュバーンは火曜のゲームの前、ア・リーグで最もラン・サポートの少ない投手の第3位で、9イニングあたり3.65点の援護しかもらっていなかった。

Guess who's first on that list? It's Washburn's new teammate, Edwin Jackson (3.42 runs per nine innings).
このリストの最初にある名前は、誰か?ウオッシュバーンの新しいチームメイトになったエドウィン・ジャクソンだ(9イニングで3.42点のRS)

It took one game, but Washburn feels like a Tiger already.
1試合終えただけだが、(ブログ補足:デトロイト名物の援護射撃のないゲームを経験した)ウオッシュバーンはもうタイガースの一員らしくなった。


Jarrod Washburn buried in Tigers debut | detnews.com | The Detroit News

タイガース監督 ジム・リーランド
"I'm not talking about anybody in particular, but guys are taking a ton of bad swings. I'm an optimist.
「特定の誰かのことを言っているわけじゃないけど、みんな酷いスイングばかりしてる。」

Tom Gage / The Detroit News
Washburn also wasn't right. That was obvious. But he's been right for most of the season, so one can only think he'll quickly get right. It was clear,
ウオッシュバーンの調子もよくはなかった。それは明らか。しかし彼はシーズン中ずっと調子よかったわけだし、すぐに調子が戻るだろうだけは言える。それは間違いない。

ルアー






damejima at 15:40

July 29, 2009

イルカイルカよ、
ウオッシュバーンを守りたまえ。

今日のビッグゲームを、どう説明しろというのだ。無理だ(笑)今日の勝利はウオッシュバーン、チームにとって、不安の暗闇を抜け出す大きな意味があるのはもちろんだが(このゲームをきっかけにしたように、トレードの話が流れている)、このブログにとっても大きな意味があった。

これまで、このブログでいろんなことを言ってきた。常に確信をもってはいる。
だが、それでも、ウオッシュバーンとジャクバスカスの言うcontrollという言葉を借りるなら、「目の前で行われているゲームは、自分ではコントロールできない」。つまり、ゲームとプレーヤーの出す結果が、ブログでの発言に沿ったものになるかどうかは、けしてわからないのだ。
もし、今日のウオッシュバーンが滅多打ちになるようなことがあれば、考えたのは、「自分の発言に確信はある。それは、これからも変わらない。だが、今日惨敗することがあれば、数%の真実味は『意味』として『死ぬ』ことになるかもしれない。それは、今日負ければ、シーズン前半の努力のかなりの部分が無になってしまうのと同じだ。」と、そういう気持ちがあった。
しかし、それでも、数%程度が死ぬことになったとしても、ウオッシュバーンにbet、賭けてみようと思った。人生は賭けでもあるのだ。不安がっていては前にすすめない。

2009年7月23日、ウオッシュバーンは「移籍したくない」といい、「プレーヤーが売り払われないために、頑張るしかない」と語った。

2009年7月25日、ジャクバスカスは、23日に「チームに残りたい」と語ったウオッシュバーンの言葉を引き継いで、「今シーズンに希望を失っていない」と強く語った。

2009年7月27日、魚釣りの好きな男の父が息子に電話してきて「トレードされたのかい?」と尋ねた。息子は言う。it's not over.「チームはまだ終わってないよ。」そして彼は家族のために魚料理を作った。


おめでとう。魚釣りの好きなウオッシュバーン。
おめでとう。ウオッシュバーンの父さん。奥さん。お子さん。
あなたたちの息子、夫、父さんは、
やはり、たいした男でしたよ。
Toronto vs. Seattle - July 28, 2009 | MLB.com: Gameday

1回表
レフトのソーンダースがホームラン性の当たりをフェンス際で神キャッチ!
Saunders makes a leaping grab to rob Wells - Video | Mariners.com: Multimedia
1回裏
イチロー 貫禄の先頭打者ヒット → 生還!
1−0とリード

2回表
先頭打者にヒットを許すも、オーバーベイをダブルプレーに。
さすがベテラン、ウオッシュバーン。
as for right now シアトルのエース
2回裏
1死1、2塁 → ワイルドピッチ 2、3塁
無得点。だが、がっかりしている暇はない。

3回表 2死1塁 スクータロの2球目はドルフィンか
    1塁ランナー走り、ロブ・ジョンソンがCS!チェンジ!
3回裏 トップからだが、三者凡退。

4回表 わずか5球で三者凡退! ウオッシュバーン!
4回裏 三者凡退。変化球にやられてる。

5回表 少し球数がかかったが、無得点におさえた。
     さすがウオッシュ。オーバーベイの三振が大きい
5回裏 下位打線。いわゆる三者凡退。

6回表 球審きわどいコースをまったくとらない。
    1死1、2塁をそれでもおさえきった。
    ウオッシュバーンQS成立!
6回裏 1死1、3塁からシェルトン タイムリー2ベース!
     2−0で2、3塁 → ハナハン タイムリー!
     3−0で1、3塁 → ロブ・ジョンソンDP・・・

7回表 1死満塁から犠牲フライ → 3−1
     2死1、3塁 → レフトライナーをソーンダースが好捕
     それにしても球審が低目をまったくとらない。イライラ。
Saunders snares the liner to end the inning - Video | MLB.com: Multimedia
7回裏 下位打線。三者凡退

8回表 ロウが二塁打を3本打たれ、3−3
8回裏 先頭イチロー、ヒット!
     それにしてもイチローへの初球は
     いくらなんでもボールだ。その後、三者凡退。

9回表 アーズマ登場
     2死2塁から、いやなスクータロ
     シェルトンがファウルフライを神キャッチ!
Shelton reaches into the stands to make grab - Video | MLB.com: Multimedia

9回裏 ハナハン ヒット! ロブ・ジョンソン四球!
     ウッドウォード バントヒット!
     ノーアウト満塁!!!!
     2死から イチロー登場!
     サヨナラタイムリーヒット!!!!!!
     ぐおおおおお。連敗断ち切ったぜ、
     ウオッシュバーン、最高!!

     (ロウは30分正座してなさい)
Ichiro drops a walk-off single into center - Video | MLB.com: Multimedia

トロントのガストン監督の談話
"You throw that pitch to just about anybody else in this league and they'll strike out on it. They won't hit it."
「リーグの誰だって三振するとこにビシッと投げてるんだぜ?ヒットを打てるわけがないんだ・・。」
"You're trying to get a guy out there that averages 200 hits a year," Gaston said, "and is probably a Hall of Famer, as far as I'm concerned. Downs made two good pitches on him, and he hit a little flare over the shortstop's head. There's not much you can do about that."
「年に200本もヒットを打つ選手を討ち取ろうっていうんだからねぇ・・・」とガストン。「彼は僕の知るかぎりの範囲で、たぶん野球の殿堂入りする選手なわけさ。ダウンズ(=トロントのクローザー)もさ、2つ、いい球を投げてんだけど、彼はショート頭上にテキサスヒットを打っちまう。これ以上、何をしろって?どうしようもないよ・・」
相手先発ゼプチンスキー投手の談話
"That's what makes him a good hitter. That's why he's going to hit .350 to .380 every year. Plus, the speed helps. He's a battler. You've got to make really good pitches, and he hits really good pitches."
「あれが、彼をいいバッターにしてる部分であり、毎年3割5分から3割8分もの高打率をマークできる理由だよ。加えてスピードもあるしね。彼はいつもバトルしてくる。投手側はさ、『本当にいい球』を投げてるんだ。だけど彼は、その『本当にいい球』こそ、ヒットしてきちゃうんだよな
Blue Jays' loss hits Gaston hard | bluejays.com: News

イチロー メジャー初サヨナラタイムリー

2009年7月28日 イチローサヨナラヒット 別アングル

2009年7月28日 イチローメジャー初サヨナラヒット「パラシュート・ヒット」は
こんなクソボール(笑)

まさに、「生きている岩鬼」(笑)
よくこんな、とんでもないボール球をヒットにするものだ。だが、これを打つ理由はある。球審がアウトコースにはずれるボールをストライクコールしまくっているから、手を出さざるをえないのである。
その逆境の中で、ボール球をサヨナラにしてしまうのだ。天才としか、いいようがない。

10万ヒット ありがとうございましたなんか10万ヒットをこえてました。見てくださる方、全員に感謝を。ありがとうございました。






damejima at 11:14

July 27, 2009

いま投手陣はどうやら、強い絆でひとつにまとまっている。
やれることは限られていても、やれることがあるうちは、諦める必要なんか、まったくない。頑張ろう。ということだ。

素晴らしい。
プロのアスリートとして、当たり前のこと、といえば、そうだ。
だが、ファンとしてこれを意気に感じないわけにはいくものか。
気持ちがまとまるということがチームスポーツである野球にとって、どれほど達成が意外に難しく、また、チーム躍進の原動力になることか。

ウオッシュバーンが「チームに残りたい」と気持ちを語ったのは今月23日だが、あれから2日たって25日にベダード先発で大敗したゲーム後、ジャクバスカスがウオッシュバーンの言葉を明らかに引き継ぐコメントをしてくれた。
下記に2人の投手の言葉をあげておくので、比べて読んでほしい。2人がcontrollという同じ単語をつかいつつ、ほぼ同じ内容を、それも、似た話の文脈で話しているのがわかってもらえると思う。

2人の投手は言う。
「ぼくら投手だけでできることは本当に限られている。マウンドでボールを投げ続けて頑張ることだけだ。他人のすることを阻止するなんてことは、できはしない。だが、唯一、勝ち続ければ事態は変わる。だからこそ、勝たなければならない。諦めたくはない。」と。
「勝ちたい。勝つことで、自分たちが散り散りバラバラに切り売りされるような事態を防ぎたい」というウオッシュバーン。そして「シーズンをあきらめたくない。チャンスがあるじゃないか。1試合くらいで判断されたくない。」というジャクバスカス

彼らの切実な思いを、つないでいかなければ。
彼らは、コネ捕手城島の出すサインに首を振るだけではなく、城島そのものを拒絶してみせた。それは、彼らの「充実したシーズンを送りたい。プレーヤー全員で美酒を味わいたい」という切実な願いから出た行為である。

このブログとしても彼らの決断と努力を支えていきたい。



Pitching inefficient in Mariners loss | Mariners.com: News

"We can't control what Anaheim does," Jakubauskas said. "We can't control what Texas does. All we can control is what we do. There's still plenty of season left, and we kind of hit the brakes a little bit right now. We did it earlier in the year and we battled back from that, and I'm pretty sure we're going to do that again."
「アナハイムがすることをコントロールするなんてことは、僕らにはできない」とジャクバスカスは言う。「テキサスがすることも、同じ。僕らにコントロールできることのすべては、自分たちに可能なことだけなんだ。まだシーズンはたっぷりあるし、いまの僕らはちょっとブレーキがかかっただけみたいなもんだよ。シーズンはじめにもそういう事態があったをけど、僕らはそこから立ち直った。もう一度立ち直っていけると、僕は信じている。」


Mariners Blog | Washburn wants to stay, says he's open to contract extension | Seattle Times Newspaper

2009年7月23日、ウオッシュバーンは「移籍したくない」といい、「プレーヤーが売り払われないために、頑張るしかない」と語った。

"We know the only way we can control what's going to happen is at least try to make the decisions hard for Jack. Hopefully, we won't be in a position we're going to be selling the whole team off. I think we're making it hard on him. Let's see what he ends up doing, but we're happy with the way we're playing. We definitely need to come out and start the second half strong to continue the momentum we had at the end of the first half."
「起きる可能性のある事態を防ぐのに僕らがたったひとつできること、といえば、とにかくジャック(=ズレンシックGM)の決断を難しいものにすること(=選手がいいプレーをし続け、チームをそれなりの順位にいさせること:ブログ補足)くらいしかないのはわかっている。うまくいけば、チーム全体を売り飛ばす羽目になる順位にはならないと思うんだ。だって僕らのプレーぶりはズレンシックがそういうこと(=チーム全体のバーゲンセール:ブログ補足)をしにくくさせていると思うからね。どういう成り行きになるかは見てみようと思うけど、僕らはいま、プレーしていてハッピーだ。僕らはとにかく結果を出し力強いスタートを切って、前半戦の最後にあった勢いを後半戦でもキープしなくては。」






damejima at 01:16

July 25, 2009

このインタビューについては、まだまだ語りたいことがある。
後で続きを書くが
とりあえず、訳の部分をあげておく。

この時期の勝ちは、チームのポスト・シーズンにとってだけでなく、選手の移籍問題にとっても意味があることを、彼ウオッシュバーンのインタビューからくみとってほしい。



Washburn wants to stay, says he's open to contract extension
移籍したくないウオッシュバーン、契約更新に前向き

Posted by Larry Stone
Mariners Blog | Washburn wants to stay, says he's open to contract extension | Seattle Times Newspaper


Washburn can be a free agent after the season when his four-year, $37.5 million contract expires. I asked him if he'd be open to working on a contract extension right now, which would obviously take him off the trade market. Washburn's seven shutout innings on Thursday lowered his earned-run-average to 2.71..
ウオッシュバーンは4年37.5Mの契約が満了になった後、FAになることができる。私は彼に、現在の契約延長への取り組みについて何か公開するつもりがあるかどうか尋ねてみた。彼のトレードバリューは明らかにトレード市場で上がってきている。ウオッシュバーンは木曜のゲームで7回をシャットアウトし、ERAを2,71に押し上げた。

"I'd definitely be interested in talking about that," he said.
「当然、それについて話すことに興味があるよ」と彼は言った。

When I talked to GM Jack Zduriencik last week, he had alluded to the possibility that a potential free agent could re-sign with the team. Many players choose to table contract talks until after the season, but Washburn said he didn't believe it would be a distraction.
私(=ラリー・ストーン)が先週話した時には、ズレンシックもFA予定の選手との再契約の可能性があることをそれとなく示唆していた。たいていの選手は契約のテーブルにつくのはシーズン終了後にしたいと思うものだが、ウォッシュバーンはもしそうならなくても別に気にならない、と言った。

"I'm not easily distracted,'' he said. "I don't think it would be something that would be a detriment and distract me to where I couldn't do my job like I'm doing it now. Off the field stuff is just that, off the field stuff. When you get between the lines, your job is making pitches. I'm real good about being able to separate the two."
「僕は簡単に気が散ったりはしない。」と彼はいう。「今やっているように仕事ができなくなるほど、何かさしつかえるとか、気が散るというようなことにはならないと思う。グランド外のことは、単に、グランド外のことでしかない。グランドに出たら、投げるのが仕事。この二つの切りかえが、僕はすごく上手だから。」

I noted that his agent, Scott Boras, has a reputation for advising his clients who are headed into free agency to go into the free-agent market.
彼の代理人スコット・ボラスは、FAを控えた彼の依頼人に(ブログ補足:契約更新をシーズン中ではなくシーズン後)FA市場が開くまで待つようアドバイスすることで有名なことを指摘してみた。

"My agent works for me,'' he said with a smile.
「代理人は僕のために働くんだよ」と彼は笑顔で言う。

So far, however, no serious extension talks are underway, Washburn said. "Jack and I have talked a little bit. Nothing has gotten any further than talking.
しかし、今のところ「本格的な契約延長交渉は全くない」とウォッシュバーンはいう。「ジャックと僕は少し話はしたけど、話以上の段階には全く進んでない。」

Here's what else Washburn said after the game about the trade deadline hanging over the team:
ゲーム後、チームに迫ってきているトレード期限についてウオッシュバーンが語った別のコメントを挙げておく。

"We know the only way we can control what's going to happen is at least try to make the decisions hard for Jack. Hopefully, we won't be in a position we're going to be selling the whole team off. I think we're making it hard on him. Let's see what he ends up doing, but we're happy with the way we're playing. We definitely need to come out and start the second half strong to continue the momentum we had at the end of the first half."
起きる可能性のある事態を防ぐのに僕らがたったひとつできること、といえば、とにかくジャックの決断を難しいものにすること(=選手がいいプレーをし続け、チームをそれなりの順位にいさせること:ブログ補足)くらいしかないのはわかっている。うまくいけば、チーム全体を売り飛ばす羽目になる順位にはならないと思うんだ。だって僕らのプレーぶりはズレンシックがそういうこと(=チーム全体のバーゲンセール:ブログ補足)をしにくくさせていると思うからね。どういう成り行きになるかは見てみようと思うけど、僕らはいま、プレーしていてハッピーだ。僕らはとにかく結果を出し力強いスタートを切って、前半戦の最後にあった勢いを後半戦でもキープしなくては。」

He admitted that it's a "day to day feeling,'' with emotions ebbing and flowing with each day's result.
彼は、毎日のゲーム結果によって興奮が引いたり満ちたり、1日ごとに気分が違うことを認めた。

"A lot can happen in a day. Guti (Franklin Gutierrez) hitting the wall -- luckily, he didn't hurt anything serious,and he'll only be out a couple of days. But if he was going to be out a long time, that might make some decisions easier for Jack. That would be a tough guy to replace. But we've had a few tough guys to replace go down this year, but it seems like someone steps up and fills that role. I don't doubt anything we can accomplish here."
「一日にはいろんなことが起こるものだ。グティ(フランクリン・グティエレス)が壁に激突したりね。運がいいことに、彼は大怪我に至らず、数日休むだけで済むらしい。でも、もし彼が長期に戦線離脱してたら、ジャックの決断のいくつかは、たぶんもっと簡単になっていたと思う。もし代役をみつけなければいけなくなったら、グティはそれが無理な選手だから。でもね、今年僕らはいままで何人もの代えのきかない選手を離脱で失ってきたよ。だけど、誰かがステップアップしてきて、欠けた役割を埋めてきたんだ。僕はこのチームで、どんなことが成し遂げられてもおかしくない、そう思っている。」


When it was noted to him that most players don't even acknowledge that they pay attention to the trade deadline, he said, "Everybody lies. I've always said what's on my mind and don't sugar-coat anything. I think the guys that say they don't are lying. It's just natural, I think, to pay attention."
たいていの選手はトレード期限が気になるのを認めることさえしないものだということを、彼に指摘すると、彼はこんなことを言った。「みんな嘘をつくのさ。僕はいつも思ってることを発言してきたし、遠まわしなことを言ったりしない。自分は嘘なんかついてない、なんていう奴こそ、嘘をついていると思うよ。気になるのがとにかく自然ってもんだよ。」

Here's how Washburn compared last year at the trade deadline to this year: "In hindsight, it looks like it was a good thing for me not to get traded. I'm real happy here where I'm at. And I'm pitching well, and we've got a shot. We've got a good team. I'm happy I wasn't traded so I could stick around and help turn it around."
去年のトレード期限の状況と、今年の違いをウォッシュバーンはどう比較しているのだろう。
「後付けの話で言えば、僕は去年トレードされなかったことは良い事だったようだ。僕のいるこの場所、ここにいることが本当にハッピーなんだ。自分のピッチングは調子いいし、チームは勝つ見込みがある。今のチームはいいチームだよ。トレードされなかったおかげで、ここにいられて、悪い状態を抜け出すのを手伝えるのはハッピーだよ。」

I asked him, bottom line, if he wants to stay in Seattle.
最後に、シアトルにとどまりたいかどうか、聞いてみた。

"If I'm traded, it means something bad happened in the next 10 days. That's the last thing I want to happen. I love winning, and we're winning here. We have maybe the best group of guys I've ever been a part of, and that's saying a lot. That '02 team in Anaheim (that won the World Series), we were a great team. Everybody loved each other. We had fun. We did whatever it took to win. That's the exact same feel I have with this ballclub. I'm very happy to be a part of it, and yeah, I want to continue to be a part of it."
「もし僕がトレードされるなら、それはこれからの10日間に何か悪いことが起こった、という意味になる。それは、僕が最も望まないことだ。僕は勝ちたいし、チームは勝ちを続けている。僕がいままで所属した中ではおそらくベストプレーヤーが集まっていると思うし、それは大きな意味あいがある。02年のアナハイム(ワールドシリーズ優勝)も素晴らしいチームだった。お互いみんな大好きだった。楽しかったし、勝つためにできることはなんでもした。僕がいまのチームに感じるのは、まったく同じ感覚なんだ。このチームの一員でいられて僕はとても嬉しいし、ずっとこのチームの一員でいたいと思う。






damejima at 13:09

July 24, 2009

ロブ・ジョンソンはこれで7月、先発マスク8連勝。


今日は書かなければならないことがたくさんある日だ。
ついにウオッシュバーンがア・リーグのWHIPランキングで、ハラデーを抑えてトップに立ったこと。そしてさらにERAランキングでも、ハラデーをかわして第4位に上昇したこと。
また、彼が今日カブレラなどに投げた「ドルフィン」について。打ち取られたカブレラの感想。バーリーが完全試合を達成し11勝したことによる、サイ・ヤング賞レースの新たな展開。ヘルナンデス、ハラデー、バーリー、グレインキーの比較。

2009年7月23日 ア・リーグWHIPランキング by ESPN
MLB Baseball Pitching Statistics and League Leaders - Major League Baseball - ESPN
2009年7月23日 ア・リーグWHIPランキング by ESPN

2009年7月23日 ア・リーグERAランキング by ESPN
MLB Baseball Pitching Statistics and League Leaders - Major League Baseball - ESPN
2009年7月24日 ア・リーグERAランキング by ESPN


しかし、だ。
今日の最大のニュースは、そこではない。
バーリーの完全試合ですら、最大のニュースではない。

今日最大のニュースは、
われらがウオッシュバーンが、人前で始めて
「このチームにいたい」と話したこと、だ。


これが、このブログにとって
完全試合よりも嬉しいビッグニュースだ。


細かいことはとにかく、まず、The Pitch ウオッシュバーンの、今日の素晴らしいピッチングに拍手を送りたい。7回93球投げてデトロイト打線に得点をゆるさなかったが、「わずか2安打に抑えながらも、三振はわずかに3つ」というあたりが素晴らしい。シアトルの右のエース、ヘルナンデスと好対照のベテラン左腕ウオッシュバーンの、「打たせてとるピッチング」の真骨頂がまたしても発揮された。
彼がLAA在籍時にキャリアハイの18勝をマークしたのは2002年だが、ERA、WHIPだけでなく、あらゆるデータで彼はキャリアハイのシーズンを迎えている。
今日のゲームで4連勝だが、この4ゲームの29イニング2/3で、自責点はわずか2点。出した四球わずか4つで、ホームランを一度も打たれていない。この4ゲームに限れば、ERAはなんと、0.61を記録した。
またシーズンBB/9は2,1でキャリアハイ、シーズンHR/9も0.8でキャリアハイ・タイと、細かいデータでも2002年をしのぐ内容になってきている。
Jarrod Washburn Statistics and History - Baseball-Reference.com
Seattle vs. Detroit - July 23, 2009 | MLB.com: Gameday
ウオッシュバーン全登板ゲーム
Jarrod Washburn Stats, News, Photos - Seattle Mariners - ESPN
ア・リーグWHIPランキング
MLB Baseball Pitching Statistics and League Leaders - Major League Baseball - ESPN

もうすぐトレード期限がやってくるわけだが、ウオッシュバーンも、一緒に釣りにでかけたりしてとても仲がよく、既に「チームに残りたい」と発言している同僚ベダードのように、「トレードされたくない」ことを、メディアのインタビューでハッキリと表明した。
詳しくは公式サイトや現地メディアをいますぐに原文で読んでもらいたい。(訳は今用意している最中。後でのせてみる)
2009年6月、城島がいなくなったことで生まれつつあるシアトル先発投手陣のアットホームな雰囲気の中、ベダードは「シアトル残留希望発言」をした。


ウオッシュバーンは契約にまつわる難しい言葉や、お金にまつわる言葉などを一切使わず、シンプルに、「ここに残りたいんだ」ということを言っている。

当ブログとしても、何度も言ってきたことだが、今回のウオッシュバーンの言葉に応える形で、改めてハッキリ書いておこう。

尊敬すべきベテラン投手ジャロッド・ウオッシュバーン、
貴方は安心してシアトル・マリナーズにいられるよう
もっと大事に扱われるべきだ。


(↓シアトルタイムズのリンクのほうが、よりわかりやすい。公式サイトの記事は紙幅の制約からラリー・ストーン氏にしてはちょっと切れ切れの中身で意味をつかむのは難しい。)
Mariners Blog | Washburn wants to stay, says he's open to contract extension | Seattle Times Newspaper

Washburn lifts Mariners to series win | Mariners.com: News


なお、こちらは、今日ホワイトソックスのバーリーをメジャー18試合目の完全試合に導いたキャッチャー、ラモン・カストロのプロフィール
CERAだけでみれば5点台をほとんど記録したことがなく、キャリア4.10。3点台のシーズンもたくさんある。
Ramon Castro Stats, News, Photos - Chicago White Sox - ESPN






damejima at 10:50

June 06, 2009

勝てばいい雰囲気が生まれる。
いい雰囲気の場所には誰しも居続けたいと思うし、
嫌な暗い場所ならトンズラしたくなる。

当然の話である。



アメリカ映画には家庭の父親同士とか親子で連れ立って釣りに行くシーンがある。ボルチモアからシアトルに移籍した当初から城島とバッテリーを組むのを嫌っていて、シアトルの惨状の原因が最初からわかっていた頭のいいベダードも釣りが好きなようで、オフにワカマツ監督やウオッシュバーン投手など、関係者と連れ立って釣りに行ったりしている。

そのベダード、インターリーグの遠征を前にトラウト釣りに行った。トラウトだから、彼はスプーンとかでなく、もしかすると
フライをやるのかもしれない。彼はいまア・リーグの防御率4位につけているが、連戦の疲れを癒すのと、これから始まる正念場に必要な英気を養いに行ったわけのだろう。
このオフの最中、ESPNシアトルの電話取材に応えた。メジャーリーガーもオフに釣りをしているのにかかってきた電話に答えなければならないのだから、なにかと大変だ。

インタビューのMP3ソース
http://icestream.bonnint.net/seattle/kiro/2009/06/p_Brock_and_Salk_20090604_2pm.mp3

このインタビューがなかなか必聴のものになった。来期のチーム残留について初めてコメントしたからだ。
"I love Seattle, can't complain," he said, answering a question. "The city, the stadium, the fans, new coaches . . . it's a lot of fun."

こんなラブリーなことを、とっつきにくいと思われがちだったベダードに言われ、根拠なくベダードに辛口だった地元メディアも浮き足だった(笑)
経営難で電子版だけになってしまったSPIは、今までのイメージと違う彼のコメントに驚きながら、「ベダードをチームに残そう」などと、手のひら返しぽい記事をいまさら書いている始末だ。
.seattlepi.com
Cheery quotes aside, Mariners should hang on to Bedard

そもそもこのライター、記事でベダードのことを「recalcitrant Bedard 気難し屋のベダード」と公然と書いているわけだが、正直ベダードが本当にどのくらい気難しい男なのかどうか、このライター自身が本人とよく交流もしないで何も根拠なく書いている(書いていた)ことがよくわかる。
それは日本のファンにしても同じで、ひと見知りしやすそうなベダードが「本当は」どういう人物なのか、よく知りもしないで「気難しい男」というレッテルを簡単に貼っておいて、「トレードしてしまえ」などと乱暴なクチをきいていたのは、ファンでありメディアだった面が多々ある。

ESPNシアトルのインタビューソースで聞くベダードの肉声は落ち着いた大人の低いトーンの声だ。雰囲気はリラックスしていて明るい。オフの最中という気楽さもあるかもしれないが、インタビュアーのジョークにもジョークで切り替えしたりして軽妙である。
質問には、いつも少し考えてから話し、さらにいいのはトレードなど、きわどい質問にもいやがらず、誠実に答えていることだ。



上のリンクのインタビュー内容は最初公式サイトのファンセンターで紹介されたようだが、日本の掲示板などでも紹介されているようだ。
だが大半の紹介はベダードが「条件が整えばシアトルが好きだし、残留したいねぇ」と言ったトレードがらみの部分だけで、他のなかなか味のある発言部分はほとんど紹介されていないのが、たいへんもったいない。

たとえば、彼の得意球であるカーブについてこんなふうなことを語っている。
「カーブは2種類あって、ハードなのと、そうでないのと。13くらいから投げてるからね。まぁ、得意球かな」
この間ベダードが勝ったゲームで、このブログでも、ベダードのカーブの扱いのうまいロブ・ジョンソンについて書いたわけだが、やはり当たりだった。ESPNシアトルのインタビューも、彼の得意球がカーブだということをわかっていて質問していて、そこらへんはさすがスポーツ専門局のESPNという感じだ。
http://blog.livedoor.jp/damejima/archives/926388.html

2つめの話としては、ロブ・ジョンソンについて。
ベダードは移籍してから主に専属捕手制にしていて、誰がキャッチャーをやるかについては相当なこだわりがある。彼が城島には自分のキャッチャーをやらせないことをふまえてインタビュアーが「ロブ・ジョンソンだけど、どう?」みたいに質問をふると、短いのだが「ああ。彼ね。ハードにやってくれてるね」と、ありきたりな言い方ではあるが、いちおうきちんと褒めている。


このインタビューが今シーズンのシアトルにとってどういう意味をもつかは、言わなくてもわかるだろう。もちろん迫ってきたトレードシーズンにベダードを駒として使うかどうか、という話だ。
日本でもアメリカでも、「どうせベダードはシアトルからは出て行くにちがいない」と大半の人が思っていたわけだが、ベダード自身はどうもそんなふうには考えていないことがわかったわけだ。

このブログの立場からいうなら、
いま防御率リーグ4位の先発投手を放出など、ありえない。頭がおかしい。

というか、もともと、ベダードにせよ、ウオッシュバーンにせよ、「放出せよ論議」の根拠になっていたのは、「城島問題」がチームと投手陣を破滅に追いやった2008シーズンの成績を元に「こんなダメ投手たち、クビにせよ」という白痴的な論議である。
そんなのは自分の脳を使わない馬鹿のヨタ話なのだが、いまだにそんなことすらわからないで、ブログを書いたり記事を書いたりしているファンやプロのライターが、アメリカにも日本にいまだに大量にいた。

そこへ、このベダードのインタビューが出てきたわけだから、どう反応していいからわからずに対応しているファンやライターの馬鹿ぶりがあまりにオロオロしていて、とても笑える(笑)

今シーズンの彼らの高いアベレージを見れば、彼らがもともと「ダメ投手」なわけがない。
ダメなのは、投手陣をあやつれもしないのに正捕手におさまりかえっているコネ捕手なのは、とっくにわかりきっている。もしベダードやウオッシュバーンを意味無く放出したりすれば、後で後悔するだけでなく、投手陣の再建にまた大金がかかる。
この投手不足のご時勢、いい先発投手など、トレード市場にそうそう転がっているわけがない。そもそもベダードだって、どうみても能力があったシェリルやNo.1プロスペクトのアダム・ジョーンズを泣く泣くトレードの駒にして、ようやく獲得できた先発投手の軸だ。アダム・ジョーンズやイバニェスが大活躍の今、無意味に先発を放出すれば「二重の損失」になることくらい、いくら頭のよくないこのチームのオーナー筋でもわかるだろう。
(もっとも。お気に入りの城島の破滅的な成績とあまりの不人気を隠蔽するために。わざと「城島を正捕手として認めてない好投手たちをトレードしてしまう」ような気の狂った破滅的行為を犯すつもりなら別だが)



ウオッシュバーンも最近のインタビューでこんなことを言っている。
「左投手ばかり揃ったシアトルの先発投手のラインアップだけどね、これはこれで個性的でいいと思うんだよね。」
Arsenal of lefties gives Seattle an edge | Mariners.com: News

アメリカのインタビュー記事というのは、いわゆる社交辞令に満ちていることも多い。だが、ことウオッシュバーンについては、この2年以上読んできて思うのは、彼がいつも正直な、裏表のないコメントをするタイプの男であることだ。
だから、ウオッシュバーンも、ロブ・ジョンソンのリードでリーグナンバーワンの先発防御率になったシアトルの上向きの現状について、「楽しんでいるし、これからが楽しみだね」と言っているのはあながち社交辞令ではない。



まあ、ベダードとウオッシュバーンの話は、間単に言えば、投手陣の中に、城島がDLでいなくなってくれたおかげで、とても和気あいあいとして、団結した空気が生まれていて、その空気を、ちょっと人見知りしがちなベダードも、素直すぎるウオッシュバーンもたいへんに歓迎して、居心地良く感じているということだ。

当然のことだが、彼らをトレードの駒にして内野手やブルペンなどを強化するなど、絶対にやるべきではない。これからも何度も言うつもりだが、今の投手不足のご時勢に、ERA3点台の投手を3人そろえようと思ったら、いくらの金と歳月がかかると思うのだ?


ただ、ベダードは「シアトルに残りたい」とは言ったが無条件というわけではなさそうだ。彼の残留条件にはチームが上向きであることはもちろんだろうが、捕手にこだわりがあるベダードのことだから「自分が投げるときの捕手は城島でないこと」というのが入ることは間違いないと思っている。

リーグを代表する先発投手陣の彼らをキープしておくための意味でも、(打撃のいいクレメントがまだ膝が完全でないというのなら)2009年の投手陣のアイドルでもあるロブ・ジョンソンをきちんと正捕手にすべきである。



damejima at 04:35

June 03, 2009

ロブ・ジョンソンに微笑むベダード

イチローがHit Streak、連続試合安打記録で26試合の新記録を達成し、ゲームも圧勝。攻守ともに素晴らしいゲームだった。
Baltimore vs. Seattle - June 2, 2009 | MLB.com: Gameday
2番に好調ブラニヤンを入れてようやく打線変更したことが、カンフル剤として大きく効いた。長打が打てて選球眼もいいブラニヤンだが、貴重な戦力の彼がイチローのすぐ後ろに来たことで打線が妙に活性化し、ブラニヤンのホームランは彼の最近の実力からして当然だとしても、ベルトレが3安打するわ、グリフィーまでホームランを打つわで、今まで沈黙していた打線に予想を遥かに上回る刺激があったようだ。ビックリする。
捕手が城島からロブ・ジョンソンに変わったことで、シアトルが劇的に変わることは言うまでもないし、ゲームプランに大きな影響があることは既に何度か解説しているが、まったくチーム・ケミストリーというやつは、いい方向で化学変化を起こさせると、とんでもない爆発力を劇的に引き出すものだ。


このゲーム、ベダードとロブ・ジョンソンのバッテリーは自責点1で6回1/3を抑えた。
ロブ・ジョンソンとバッテリーを組んだときのベダードのERAは、なんと、とうとう2点台を切り、1点台に突入した。


ベダードの捕手別ERA
ジョンソン 50回2/3 自責点11 ERA 1.95
城島     10回   自責点5  ERA 4.50


登板日  登板回数・自責点 先発捕手
4月7日  5回自責点3    城島
4月12日 8回1/3自責点0 ジョンソン QS 完封リレー
4月18日 6回自責点1    ジョンソン QS
4月24日 6回2/3 自責点2 ジョンソン QS
4月29日 5回自責点3    ジョンソン
5月5日  7回自責点1    ジョンソン QS
5月10日 4回2/3自責点2  ジョンソン
5月21日 5回自責点2    城島
5月27日 6回2/3自責点1  ジョンソン  QS
6月2日  6回1/3自責点1  ジョンソン  QS

これでベダードは防御率2.31となり、ア・リーグ3位という、素晴らしい成績である。もし1失点がなく、かつ、7回終わりまで抑えていれば、あのERA1.10の鬼才グレインキーを越えるのは無理としても、2位が可能だった。
クリンアップがあまりにも打てないことを理由に、こんな素晴らしい投手をトレード?馬鹿馬鹿しいにも程がある。
最も先にクビにすべきなのはコネ捕手城島だ。
Erik Bedard Stats, News, Photos - Seattle Mariners - ESPN


ちなみに今、現在のア・リーグ防御率ベスト10に、シアトルの先発陣が3人も入っている。これが捕手の功績でなくて、何が功績だというのだ。
今日のロブ・ジョンソンは2塁打、四球と、2出塁して、打撃面でもチームの流れに乗っていた。
チームの不調の原因がこれで誰の目にもハッキリした。ゲームを作る能力が無く無能な裏口入学のコネ捕手城島が投手陣全体の能力を異常に引き下げていたこと、それと、城島を含め状況を考えもせず振り回すしか能のない無能な右打者中心のフリースインガー打線である。
1-0で負けた6月1日ボルチモア第1戦にしてもウオッシュバーンとロブ・ジョンソンのバッテリーはちゃんとQSを達成している。悪いのは工夫のない打線であるのは明らかだった。

ア・リーグ投手 防御率ベスト10
3位 ベダード     2.31
8位 ウオッシュバーン 3.22
10位 ヘルナンデス   3.41

MLB Baseball Pitching Statistics and League Leaders - Major League Baseball - ESPN

2009年6月2日現在 ア・リーグ防御率ベスト10



今日のリード面で圧巻だったのは、ベダードの効果的なカーブと、ズバリと投げ込むストレートの明瞭な使い分け。打者によって大きく使い方を変え、ボルチモアの打者に的を絞らせなかった。
特に圧巻の内容だった6回の3者凡退のシーンを挙げておく。

2009年6月2日 6回アダム・ジョーンズ 三振6回アダム・ジョーンズ

全球ストレート
 →三振


2009年6月2日 6回マーケイキス ショートゴロ6回マーケイキス

全球カーブ
 →ショートゴロ


2009年6月2日 6回ハフ 三振6回ハフ

高めのボールになるストレートのみでフルカウント
 →最後の1球だけが
  ベダード得意のカーブ
 →三振




damejima at 14:06

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