シアトル時代のキャッチャー

2011年6月15日、最近どうも気になる「左バッターへの初球に、アウトコースいっぱいのストレート」のサインを出すミゲル・オリーボの「リード癖」。
2010年9月21日、ダグアウト前の「捕れるフライ」を、ダグアウトにフライが入るわけでもないのに「ビビッて捕らない」アダム・ムーア。ロジャー・ハンセンのアホ練習がつくりだしたのは、「フライ・イップス」で使い物にならない、ただの臆病者。
2010年9月14日、過去に城島擁護者だったベンチコーチ、ロジャー・ハンセンが現在も続けている無意味な捕手トレーニング手法。マイナーコーチ時代から続けてきた「手抜きのスパルタ方式」でプロスペクトを壊し続けてきた責任を徹底批判する。
2010年9月8日、1イニングに2つのダブルスチールを決められてしまうアダム・ムーアの貧しい捕手力。ロブ・ジョンソン以下の盗塁阻止率、城島・キロス系の単純リード、シアトルにありがちな「四球を選べないロペス、城島タイプの右のフリースインガー」。
2010年8月8日、打てないチームなのがわかっていて、それでもマイク・スウィニーをフィラデルフィアに売り飛ばしてしまうズレンシックの「素晴らしい見識」。
2010年4月9日、ジェイソン・バルガスの典型的な「3拍子パターン」にビクビクしながら、シアトルとテキサスのゲームを見守る(笑)
2010年4月6日、スネル、アダム・ムーアのバッテリーが多用し、延長サヨナラ負けを招いた「同じコースにストレート・変化球を続けるパターンの欠陥」をちょっと研究してみる。
2010年4月5日、移籍先でついにレギュラーポジションを掴んで開幕を迎えることのできたジェフ・クレメントを祝福する。
メジャーと日本の配球論の差異から考える「城島問題」 『damejimaノート』(6)実証:アダム・ムーアの場合
2009年9月17日、新人捕手アダム・ムーア、わざわざロブ・ジョンソンにかえてのメジャーデビュー。どこまでもコネ捕手を過保護に守り通すチーム側の陰湿な手口が、2008クレメントと同様、2009ロブ・ジョンソンでも明確になった。
2009年8月2日、セデーニョ移籍先で2ランHR含む15打数4安打。3人のショートストップを打撃で比較しつつ、「ショートストップ・トレード騒動」と、「クレメント放出の無意味さ」を考える。
2008年、ジェフ・クレメントのための短い夏(5) 夏の続きと、真夏の猿芝居〜暗黒の「正捕手2人併用システム」ですら城島7連敗の汚辱
2008年、ジェフ・クレメントのための短い夏(4) クレメントの奇跡。シルバ3登板連続QS。
2008年、ジェフ・クレメントのための短い夏(3) 『2つの季節』
2008年、ジェフ・クレメントのための短い夏(2) ジェフ・クレメントのための『2008年6月17日』。
2008年、ジェフ・クレメントのための短い夏(1)  『オハイオ州クリーブランド2008年4月30日』。
2009年7月28日、「世界最高の控え捕手」、ジェイミー・バークが教えてくれたこと。
2009年6月16日、バークはヘルナンデス完封ゲームでついに「プチ城島問題」を抱えるキロスに実力で引導を渡した。(「キロス問題」まとめつき)
2009年6月14日、新加入投手バルガスは、「城島コピー捕手」キロスが出したサイン通り投げ、打たれまくったことを心から後悔した。(2)
2009年6月14日、新加入投手バルガスは、「城島コピー捕手」キロスが出したサイン通り投げ、打たれまくったことを心から後悔した。(1)
2009年6月14日、城島・セクソンがゴーストとして復活したシアトルは、コロラドでスイープされた。
2009年6月10日、ヘルナンデス7回QSで6勝目、バーク2007年の感じをやや取り戻す。
2009年6月9日、バークは不可解にも4月29日LAA戦以上の単調なゲームを再現した。
2009年6月6日、キロスの単調なリードを予測する。
2009年5月31日、通算CERA5.51のキロスは6回裏以降「城島そっくり」の大炎上ぶりで、LAAスイープを逃した。
2008年9月7日、公式サイトがクレメントの膝の手術を伝える。
2008年8月30日、クレメントは今シーズン最高のウオッシュバーンを演出した。
2008年8月26日、クレメントはローランド・スミスに先発初勝利をプレゼント、6番の重責も果たした。
2008年8月22日、クレメントは左投手2人から二塁打2本3打点、チーム7連敗を止め、8月に捕手として白星のない城島の尻拭いをした。
2008年8月16日、クレメントはあらゆる打撃データで城島の3年のキャリア全てに肩を並べた。
2008年8月15日、投手破壊の天才城島はついにシルバを強制DLにした。
2008年8月5日、クレメントは5打席で29球を相手に投げさせ、ディッキーはQS達成した。
2008年8月4日、城島の代打クレメントのタイムリーがライト前に転がり、チームは大逆転に酔った。
2008年8月3日、クレメントはシルバ先発試合をふたたび白星に導いた。
2008年7月9日、クレメントは逆転後の5イニングを1安打に押さえ込んだ。
2008年7月6日、城島はバークに対して2度目の失言をした。
2008年7月5日、クレメントはわずか1週間で城島のホームラン数を追い抜いた。
2008年7月4日、ベダードはバークとのコンビを復活させた。
2008年7月1日、クレメントはローランドスミスに62球中、46のストライクを投げさせた。
2008年6月29日、リグルマンは今後もクレメントが多くマスクをかぶると明言した。
2008年6月29日、クレメント先発で今シーズン初のスイープ達成。
2008年6月28日、クレメント先発のこの日、シルバは7連敗を脱出した。
2008年6月20日、ブレーブス戦、先発捕手クレメントは4併殺で圧勝を演出した。
2008年6月10日、シルバは城島の悪影響から脱し本来の調子を取り戻す。
2008年4月10日、シーズンが始まったばかりというのにウオッシュバーンはバークをほめちぎった。

June 16, 2011

デトロイトでのビジター4連戦あたりから、シアトルの投手が失点するシーンで、気になりだしたことが、ひとつある。
まだ「原因はこれだ、間違いない」とまで決め付けられるほど、サンプル数が集まっていないので、あくまで今はまだ、ただの「カン」でしかない。
だが、「こういう現象が増えてきている」と曖昧にしか言えない状態ではあっても、確実にこの現象は増殖しつつあり、その結果失点が増え、シアトルのチーム勝率は確実に下がってきている。


気づいたきっかけは、
ビクター・マルチネスのクレバーな「初球打ち」だ。

2011年6月11日 ビクター・マルチネス 7回裏

キャッチャーとしてのビクターは嫌いだが、彼のバッターとしてのクレバーさには素晴らしいものがあると、6月11日のマイケル・ピネダ登板ゲームでのDH出場で感心させられた。
このゲームで、ピネダはいつものように序盤ストレートで押していくピッチングをしようとしたのだが、いつものキレがなかった。デトロイト打線にカウントをとりにきたストレートを早いカウントで集中的に狙い打たれ、失点し続けた。そこで、しかたなくピネダとミゲル・オリーボのバッテリーは中盤から変化球中心の配球にきりかえようとした。
だが、ビクター・マルチネスは、ミゲル・オリーボの手の内を読みきってみせた。ピネダのストレートを打ち、さらに、変化球中心に切り替わったのを見透かして、こんどは変化球を、いずれも早いカウントで打ちこなしてみせたのである。
やはりビクター・マルチネスはキャッチャーとしての経験を生かして、相手投手の配球傾向を読みながら打席に立っているのだと思う。


最初に言った「気になる現象」というのは、
右投手の場合に、
 左バッターに投げる初球として、
 アウトコースいっぱいのストレートを投げて、
 それが狙い打たれ、失点につながる

というパターンだ。特に得点圏にランナーがいるケースでよく見かける。

実は右バッターについても、「右バッターに、インコースの変化球をやたらと打たれる」という現象が気になっているのだが、このほうは左バッターへの初球インコースよりさらにサンプル数が乏しいので、いまのところは保留しておく。


以下に、最近のゲームで「シアトルの投手が失点したシーン」での「左バッターに、早いカウントのストレートを打たれたケース」を羅列してみた。ビクター・マルチネスの名前が繰り返し出てくることに注目してもらいたい。
注意してほしいのは、ここに挙げたサンプルが全てではないことだ。ここに集めたのはあくまで「ヒットを打たれたケースだけ」であり、他に、打者を打ち取ることのできたケースにも「左バッターの初球にアウトコースいっぱいのストレートを投げた例」は数多くある。

2011年6月9日 デトロイト戦
投手:フィスター
5回裏 二死3塁 ドン・ケリー タイムリー(初球)
Seattle Mariners at Detroit Tigers - June 9, 2011 | MLB.com Classic

2011年6月11日 デトロイト戦
投手:ピネダ
1回裏 無死走者なし ブレナン・ボーシュ シングル(2球目)
1回裏 二死1、2塁 ビクター・マルチネス タイムリー(2球目)
初球もアウトコースいっぱいのストレート
2回裏 一死走者なし アレックス・アビラ シングル(3球目)
投手:ジャーメイ・ライト
6回裏 一死1塁 ラモン・サンチアゴ シングル(初球)
7回裏 一死2塁 ビクター・マルチネス タイムリー二塁打(初球)
投手:ジェフ・グレイ
8回裏 二死3塁 ドン・ケリー タイムリー(初球)
Seattle Mariners at Detroit Tigers - June 11, 2011 | MLB.com Classic

2011年6月12日 デトロイト戦
投手:フェリックス・ヘルナンデス
8回裏 無死1塁 ビクター・マルチネス シングル(初球)
8回裏 二死1、2塁 アレックス・アビラ タイムリー(4球目カーブ)
初球ピッチアウト 2〜4球目は全てアウトコースいっぱい
Seattle Mariners at Detroit Tigers - June 12, 2011 | MLB.com Classic

2011年6月13日 エンゼルス戦
投手:クリス・レイ
9回表 一死走者なし マイセル・イズトゥーリス シングル(初球)
Los Angeles Angels at Seattle Mariners - June 13, 2011 | MLB.com Classic

2011年6月14日 エンゼルス戦
投手:ダグ・フィスター
1回表 二死1、2塁 ピーター・ボージャス タイムリー(3球目)
初球もまったく同じ、アウトコース低めいっぱいのストレート
Los Angeles Angels at Seattle Mariners - June 14, 2011 | MLB.com Classic

もし特定の投手のときにだけ、こういう現象が起きるのなら、原因をその投手の配球の組み立てに求めればいい。
だが、これだけ多数の投手に「同じ現象」が現れるとなると、そうもいかなくなる。やはりピッチャーにサインを出すキャッチャーのほうにも、原因を求めないわけにはいかなくはなる。


ミゲル・オリーボが今シーズン安定したリードをしてきたこと自体は、ブログ主も認めていいと思っている。だが、この6月に入ってから、ちょっと風向きが変わりつつあるのを感じる
右投げのミゲル・オリーボが、かつてのダメ捕手城島と同じように、ランナーが出ると、ランナーをスローイングで刺しやすくするために、左バッターのときには、セカンド(あるいはサード)に送球しやすいアウトコースに配球を集めたがる、とまでは、まだ言いたくはない。
だが、控え捕手のジメネスがあまりに使えないせいもあって、チームはほとんどの先発投手をオリーボにまかせるようになってきている。連日ゲームに出ている疲労のせいだと思いたいが、リードだけでなく、キャッチング、送球、打撃、ミゲル・オリーボのプレー全般に、プレー精度の急激な低下を感じる。このところ、彼の守備面のミスからくる失点が多すぎるのも気になる。

気になっていることは他にもまだある。

エンゼルス戦で、不振のバーノン・ウェルズに2本もホームランを打たれたが、彼は非常に典型的なローボールヒッターだ。その彼に低めいっぱいを連投したのは、ちょっといただけない。ちょっとは相手主軸打者のスカウティングも頭に入れておいてリードしてくれないと困る。
今シーズン成績不振といわれている他チームの主軸バッターに、シアトル戦にかぎって長打を打たれるシーンを、非常によく見かけるわけだが、この現象の原因は、「スカウティングがピッチャーのリードに十分に生かされていない」という点があるのではないか、と、少し思い出している。

2011バーノン・ウェルズのホットゾーン右打者バーノン・ウェルズの
ホットゾーン

赤くなっている部分が得意なコース。
あきらかにローボールヒッター。
Vernon Wells Hot Zone | Los Angeles Angels | Player Hot Zone | MLB Baseball | FOX Sports on MSN


シーズンも6月ともなると、打者についても投手についても、お互いにさまざまな情報が集約され、対策が施されてくる。

たとえばシアトルの打者への対策。
いつも低めのチェンジアップを狙っているカルロス・ペゲーロが、ワンバウンドするほど低いボールでも振ってくることと、アウトコースのスライドして逃げていく球には全くついていけないこと。ミゲル・オリーボが、アウトコースの縦に変化する球を全く打てないこと。高めのストレート系を強振してくるジャック・カストが、低めのチェンジアップなどにはどうしても手を焼くこと。インコースを引っ張るのが大好きなフランクリン・グティエレスはアウトコースの変化球で三振させるのは簡単なこと。
それくらいのことは、気がつくチームは、誰もが気がついている。

もちろんシアトルの投手の配球だって、スカウティングの早いチームにはだいたいの見当がつきはじめているだろう。


まだまだサンプルを集めていかないとハッキリしたことは言えない。
たくさんの好投手を先発に抱えたシアトルの投手陣だが、他のチームのスカウティングの進むここからは苦労する場面ももっと増えてくると思う。
そういうシーンを見たときに、ここで書いたことがどのくらいあてはまっているか、確かめながら、ここからのゲームを見ていく必要があると思っている。






damejima at 09:25

September 22, 2010

今日からトロントでの3連戦だが、4回表に今シーズンで1,2に入る「記録に残らない最悪のエラー」があった。



トロントの打者のキャッチャーフライがトロント側のダグアウト前に上がった。そのボールは結局ベンチに入ることはなかった。

なのに、だ。
アダム・ムーアは、「故意にフライを捕るのをやめた」のだ。
ボールは、トロントのダグアウト前でワンバウンドして、ファウルになった。


おまえ、さ。よく、それで「プロ」だとかいえるね。

ボーンヘッドとかなんとか、そういうレベルではない。これは、いわゆるトラウマからくる病気である「イップス」だ。
たぶんアダム・ムーアはこれからも、ダグアウト前のキャッチャー・フライに腰がひけて同じことを繰り返すだろう。「フライ・イップス」のあるキャッチャーなど、キャッチャーとして使い物になどならない。



先日、ベンチコーチ、ロジャー・ハンセンが今でもやっている「まったく無意味な手抜きのキャッチャーフライ練習」について書いた。

ロジャー・ハンセンは、元はマイナーの「捕手コーディネイター」とか称するコーチだが、実は「城島問題」が起こったときに、「城島をいやがる投手陣に、城島を押し付けるための仲介者」をしていた男だ。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2010年9月14日、過去に城島擁護者だったベンチコーチ、ロジャー・ハンセンが現在も続けている無意味な捕手トレーニング手法。マイナーコーチ時代から続けてきた「手抜きのスパルタ方式」でプロスペクトを壊し続けてきた責任を徹底批判する。

そういうわけのわからない仕事でシアトルに入り込んでいた男は、ワカマツと彼のコーチ陣が今シーズンの低迷の責任でクビになった後、ちゃっかりベンチコーチに昇格したわけだが、そのドサクサに、使えもしないアダム・ムーアをゴリ押しして、無理矢理正捕手にした。
だがドサクサ紛れに正捕手にしたはいいが、アダム・ムーアはプレーの全てがダメだった。例えばメジャーでのゲームというのに、「バックネット側に向きを変えて追うのが基本と、高校生でも知っている」キャッチャーフライでさえ、「バックネットに背を向けたまま、じりじり後ずさりしながら追って、最後には後ろ向きに転倒して、落球する」始末。

操り人形アダム・ムーアのダメっぷりに慌てたロジャー・ハンセンは、思いつきで「アダム・ムーアのための守備特訓」と称するアホ練習をやりだす。これが例の「バッティングマシンで、ダグアウトにキャッチャーフライを放り込んで、無理矢理捕らせる」とかいう、アホすぎるフライ練習だ。
ハンセンは、「ダグアウトに入るように、わざとフライをあげた」。アダム・ムーアはどうしたかというと、「師匠のやることに素直に従って、ダグアウトにフライを捕りに飛び込んでいった」。
それを見ていた地元プレスが「こんな練習して何になる?ケガしたらどうするつもりだ?」という疑念に満ちた記事を書いたのだが、書いた記者の所属するメディアは地元紙としてはマイナーだったために、ロジャー・ハンセンとアダム・ムーアがこのクソみたいな練習をやっていることを知っているファンはあまり多くなかった。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2010年9月14日、過去に城島擁護者だったベンチコーチ、ロジャー・ハンセンが現在も続けている無意味な捕手トレーニング手法。マイナーコーチ時代から続けてきた「手抜きのスパルタ方式」でプロスペクトを壊し続けてきた責任を徹底批判する。


このロジャー・ハンセンの無意味な「ダグアウトに入るキャッチャーフライ練習」で、アダム・ムーアは捕りにくい位置に落下してくるキャッチャーフライを捕球できるようになったのか?

もちろん、「NO」だ。

ダグアウト前に落ちてくるキャッチャーフライですら、ダグアウトに入りそうな気配もないのに、フライを追うこと自体を止めてしまうのだから、どれだけロジャー・ハンセンとかいう偽コーチのアホ練習が無意味か、わかるというものだ。
実際には、アダム・ムーアはロジャー・ハンセンの命令に盲目的に従って正捕手をやっているだけの操り人形で、「フライがダグアウト前に上がっただけでビビって、フライ自体を追わない、捕れるフライすら捕らないイップス・キャッチャー」になった。こんなイップス・キャッチャー、使い物になるわけがないどころか、キャッチャー失格だ。



アダム・ムーアが来シーズンの開幕ロスターにいて、また、偽コーチとしかいいようがないロジャー・ハンセンが来シーズンもシアトルのコーチ陣にいたら、ブログ主はこのチームを徹底して笑いものにさせてもらうつもりだ。






damejima at 09:40

September 15, 2010

調べてみて驚いた。
オレとしたことが、迂闊だった。


前からおかしいなとは思っていたのだ。
かつて全米大学ナンバーワンキャッチャーだったジェフ・クレメントは肩の弱いキャッチャーではあったが、では、そもそも肩が弱くて「全米ナンバーワン」になれたりするものかどうか。また、マイナーから上がってくる若いキャッチャーたちが、どういうわけで誰も彼も全身ケガだらけなのか。

今回調べてなんとなくわかった。
どうりで、(キャッチャーに限らないが)いくらシアトルが有望な若者をドラフトやトレードで手に入れても、どういうわけか、彼らがマイナーで育成されてメジャーに上がってくる頃には、カラダに深刻な故障を抱えていたり、(素質だけは間違いなくあるが、それを発揮する能力のないホセ・ロペスなども含めて)クレバーさが微塵も感じられない「不器用なデクの棒タイプ」の選手ばかりに出来上がってくるわけだ。
このチームに有力な若手が育たない原因は、GMの手腕の無さ以外に、「現役時代に日本でプレーしていた」とか、「日本でのコーチ経験がある」とか、そういうコネ採用が当たり前の田舎じみた理由で寄せ集めてきたマイナーの指導者の無能さにも原因があったのだと思う。

よくまぁ、ロブ・ジョンソンがああいうタイプの、「頭を使うタイプのキャッチャー」になれたものだと、逆に感心する。たぶん「本人がもともとメモ魔」かなんかで、独学でもしたのだろう。
メジャーでの指導者としてのトレーニングもロクに経験してないくせに、身体能力がまだ不足している若い選手に大ケガしかねない「しごき」を強要することしかできないような無能なコーチに、ジェフ・クレメントも、ロブ・ジョンソンも、アダム・ムーアも指導されてきたのだと思うと、メジャー最高峰の成績を積み重ねつつ「チームがプレイオフに進出する日」を心待ちにしてきたイチローのこれまでの精進の日々が本当に情けなくなる。
ことに酷いアダム・ムーアの粗雑すぎるプレーぶりをみていると、これまでのマイナーのコーチたちの育成手法の「雑さ」「ダメっぷり」がよく伝わってくる。


コーチって、誰のことかって?
かつては、投手陣に嫌われた城島を投手たちにとりなすために雇われてもいた元シアトルのマイナーの捕手コーディネーターで、ロブ・ジョンソンをこきおろしてメジャーからひきずり降ろし、かわりに自分の愛弟子アダム・ムーアを正捕手に据えて、自分はちゃっかりメジャーのベンチコーチにおさまった
ロジャー・ハンセンのことだ。



このところのアダム・ムーアのプレーの酷さは、ちょっと数が多すぎて書ききれないし、記事にしきれない。
Adam Moore Stats, News, Photos - Seattle Mariners - ESPN
キャッチャーフライはこぼす。走者には走られまくる。
度重なるパスボール。投手のワイルドピッチを後ろに逸らす。
打者には打たれまくり、チームは負けまくり。
打っては、最低の打率、最低の出塁率。
もうアダム・ムーアの打撃データの細部を批判するまでもない。調べるだけ、時間がもったいない。四球を選ぶとか選ばないとか、得点圏打率がどうとか、出塁率どうのこうのとか、そういうことを調べる必要もまったくないし、他のキャッチャーと比較したりする必要も全く感じない。

アダム・ムーアはいうなれば「走者を刺せない城島」のようなキャッチャーであり、「刺せない、打てない、守れない」の3拍子が揃っている。
そんな選手をメジャーの正捕手に推したのは、かつてのシアトルのマイナーの指導者で、いまはワカマツ以下が首になって以降に、ちゃっかり「自分には何も責任がないような顔をして」メジャーのベンチにおさまっている人間たちだが、彼らはかつてアダム・ムーアのことをどう言っていたか。


かつてのマイナー指導者たちによる
アダム・ムーアを持ち上げる発言例

例えば、2009年11月10日のSPIの記事で、捕手出身のマイナーのディレクターPedro Grifolと、当時彼の右腕といわれ、いまはベンチコーチのロジャー・ハンセンのインタビューがこれ。(以下はペドロ・グリフォルの発言だ。)
Mariners youngsters ready to help? | Seattle Mariners - The News Tribune
“He’s matured, he understands the priority of a catcher. He knows he has to understand the 12 to 13 pitchers he has to have a daily relationship with,” Grifol said. “Offense comes after catching.
“Adam can be a team leader, he can hit and I think he can compete for the starting job next spring – no matter who we might bring in ahead of him.”
「彼は成長した。捕手にとって何が優先事項かを理解している。彼は、キャッチャーが12〜13人の投手を理解し、日々関係を保たなければならないことがわかっているんだ。オフェンスの優先順位というのは、キャッチングよりも後に来るものさ」
「チームリーダーになれる可能性があるし、打撃がいい。チームが他に捕手を獲得しようとも、来春の開幕捕手を争えると思う。」


もし「キャッチャーが12〜13人の投手を理解し、日々関係を保たなければならない」とわかっているのなら、それの適任者は、アダム・ムーアではなく、ロブ・ジョンソンなのは明らかだ。それに、これほど酷い能力しかない選手が、チームリーダー?。どこを見てそういうわけのわからないことを言っているのか、意味不明すぎる。


ロジャー・ハンセンと城島の「繋がり」
いままでロジャー・ハンセンの名前に何の興味もなかった。だから、まして「ロジャー・ハンセンと城島との繋がり」を今まで意識したこともないし、また、調べたことも一度もない。

だから調べていて、いろいろ驚いた、驚いた。
正直、迂闊だったな、と反省すらした。
ネット上にロジャー・ハンセンと城島、この2人の「繋がり」を示す資料はそれほど数は多くはなかったが、それでも、明白な証拠記事はいくつかみつかった。
結論的にいえば、ロジャー・ハンセンは、「城島問題」が発覚しつつあった2008年前後に城島とバッテリーを組むのを嫌う投手陣グループに対して、城島をとりなすためにチームが使った仲介者だったのである。(もちろん、その試みは大失敗し、2009年には主力先発投手の大部分が城島とバッテリーを組むのを拒否することになる)
Mariners | Part I: M's puzzle tougher to reshape with big contracts | Seattle Times Newspaper
Carlos Silva was another pitcher who got signals crossed with Johjima early in the season and was frustrated. The Mariners later brought in catching consultant Roger Hansen to get pitchers and Johjima on the same page.

チームが、投手陣と城島の「しこり」を減らすために連れてきた「城島のための仲介者」であるロジャー・ハンセンは、また、シアトルのマイナーにおいて「ロジャー・ハンセンが勝手に考える『日本式トレーニング手法』で若手を鍛える指導者」でもある。
その手法は、2010年9月にアダム・ムーアにやらせた「キャッチャーフライの練習」とやらいう意味のわからないトレーニングでもわかるように、スポーツ科学もデータもへったくれもない大昔の高校野球的な根性主義そのものであり、なんの合理性もない「手抜きのスパルタ指導」にしか見えないし、薬物汚染を捨てデータを重んじる現代のメジャーの野球に、まるで似つかわしくない。
ダメ捕手城島の「日本式リード」とやらもそうだったが、こんな意味のわからないものを自分だけで勝手に「日本式」とか名づけて、メジャーで得意気に振舞ってもらっては困る。


ロジャー・ハンセンと城島の「繋がり」を示す資料を、以下に示す。まぁ、よくこんな、なんの合理性もない指導法で金をもらっていたものだ。こんなこおでシアトルの若手選手が、メジャーで使い物になるレベルに育つわけがない。もし育ったら、それこそ奇跡というものだ。ありえない。
どうりでシアトルのマイナーが育てる選手が「アホで、守備の下手なフリースインガー」ばかりになるわけだ。

ロジャー・ハンセンと城島の「繋がり」を示す資料(1)
日高を育てた男 - 青く紅い日々 - Yahoo!ブログ
(上記サイトより転載)「3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に、日本代表として参加する予定の城島健司捕手(シアトル・マリナーズ)。大会参加のため、正捕手の座が確約されていないマリナーズの春季キャンプの多くを欠席することになるが、コーチはあまり心配はしていないようだ。チームの地元ワシントン州の地方紙『エベレット・ヘラルド』(電子版)が11日付けで伝えた。
現在、マリナーズの捕手陣を指導するのは、かつてオリックスブルーウェーブ(現バファローズ)でコーチを務めた経験があるロジャー・ハンセン氏。日本時代から城島をよく知るというハンセン氏は、城島がWBCでプレーすることは問題なく、逆にシーズンへ向けた準備となるとコメント。城島自身も何をすべきかは分かっているだろうと信頼を示し、チームを離れることも問題視していないという。」

ロジャー・ハンセンと城島の「繋がり」を示す資料(2)
2009年4月8日に、シアトル・タイムズのスティーブ・ケリーが2009シーズンの城島について「非常に好意的な記事」を書いたのだが、この記事にも一部に、ロジャー・ハンセンと城島の「繋がり」を思わせる記述がある。
スティーブ・ケリーは穏健なタイプのライターで、「城島問題」においても常に「来年は活躍してくれるだろう的な楽観記事」を書き続けて問題の中心を指摘しようとしない城島寄りの毒にも薬にもならない存在だった。
Steve Kelley | Mariners Kenji Johjima steps up behind the plate | Seattle Times Newspaper
Johjima, in his fourth season, has talked with catching coordinator Roger Hansen, general manager Jack Zduriencik and Wakamatsu and understands the importance of this year.
「4シーズン目を迎える城島は、捕手コーディネーターのロジャー・ハンセン、GMジャック・ズレンシック、ワカマツと話し合い、今シーズンの重要性について理解を深めた。」


ロジャー・ハンセンと城島の「繋がり」を示す資料(3)
これは、2008年3月4日に、SPIのアート・ティールが書いた記事。
アート・ティールは、「城島問題」についてはシアトルタイムズのスティーブ・ケリーとは全く立場が違い、2009年7月に「城島を正捕手に戻すべきではない」という主旨で、城島のスタメンに反対するコラムを書いていて、「城島批判派」のひとりだった。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年7月12日、SPIのコラムニスト、アート・ティールは「城島を正捕手に戻すべきではない」「敏腕なワカマツはこれからも自分の方針を貫くべき」と主張するコラムを書いた。
ブログ注:2008年3月に書かれたこのコラムで彼が言う「lumps しこり」とは、当然のことながら、マリナーズの投手陣と城島との間にあった「しこり」「わだかまり」を指す。
Steep learning curve nearly cost Joh, M's
"In Japan, catchers are conditioned to play every day," said Hansen, who coached in Japan for three seasons. "You don't leave the ballpark without a workout and film study. That's the Japanese style -- you don't go home until everything is ready for the next day. So Joh is going to play here a lot.(中略)
Much has been made of the Mariners' talent upgrade in the rotation. But some of the success of the investment will be dependent on smoothing the lumps behind the plate.
「日本ではキャッチャーは毎日トレーニングする」と、日本で3シーズンコーチ経験のあるロジャー・ハンセンは言う。「ワークアウトと、映像を使った勉強を欠かすことはないんだ。それが日本流さ。次の日の準備が済むまで帰らない。だからジョー(城島)はメジャーでもたくさんプレーできるのさ。」(中略)
ローテーションにたくさんの有望選手が育ちつつあるわけだが、これまでの(若手投手に対する)投資が成功に至るかどうかは、ホームプレートの後ろにある『しこり』をスムーズにできるかどうかにかかってきた。」


ロジャー・ハンセンの「手抜きの根性主義」
ロジャー・ハンセンが「走者を刺せない城島」であり、「刺せない、打てない、守れない」アダム・ムーアを強引にメジャーのキャッチャーに仕立て上げたはいいが、ムーアがあまりにもエラーばかりするものだから、ロジャー・ハンセンがムーアにやらせている「スキルアップ練習」とかいうのがある。地元紙「エベレット・ヘラルド」電子版に触れられている。
これがもう想像を絶する酷いアホ練習だ。よくこんなのを「練習」と言えるものだと思うし、よくもまぁ、こんな「練習」で「選手が向上する」と人前で公言できるものだ。
それと、「こんなアホ練習に慣れ切っていて、これが『当たり前』だと思っているアダム・ムーア」も、ちょっとどうかしている。

事の顛末はこうだ。
2010年9月1日にロジャー・ハンセンがアダム・ムーアのポップフライのキャッチングの改善とか称して、ある練習をやらせた。それは、ハンセンがマシンでそこらじゅうにフライを上げて、アダム・ムーアに捕らせるというもの。
その練習中、ロジャー・ハンセンがダグアウトにマシンをわざと向けてフライをあげた。当然フライを捕りにいったアダム・ムーアはダグアウトに飛び込んでしまい、あわや大怪我をしそうになったと、そういう話。
HeraldNet: The fine line between developing a young catcher and destroying him
Hansen had a machine at home plate shooting baseballs high into the air -- at all angles -- with Moore springing out of his crouch to locate the popups, (中略)
A few minutes ago, Hansen shot one popup toward the Mariners' dugout and Moore put his eyes on the ball and sprinted toward where he though it would land. One problem. The ball drifted, and kept drifting, and so did Moore. At nearly full speed, he disappeard down the dugout stairs just as the baseball did.


機械的と言う以外、どう言えばいいのか、こういうアホ練習。しかも、こういう練習に慣れきってしまっているアダム・ムーア。

こういうロジャー・ハンセンのアホ練習について、当事者2人がどう言っているか。同じ「エベレット・ヘラルド」で読むことができる。
非常に興味深いことのひとつは、メジャーの教育リーグが行われるアリゾナでロジャー・ハンセンのやってきた指導内容のレベルの低さを知ることができる、ということだ。当の指導を受けた「アホ練習に慣れきった弟子のアダム・ムーア」が語っているのだから、間違いない。
簡単にいえば、クソ暑い中を、レガースからマスクから、プロテクターから、なにからなにまで装着させたまま、若い選手を長時間走らせ続けたりするのが「ロジャー・ハンセン流の指導」だった、ということ。
あまりに馬鹿馬鹿しくて、訳を書く気にもならない。
HeraldNet: Hansen has Mariners' catchers sweating
Moore said worst occurred in September of 2006 at instructional league workouts in Peoria, Ariz.
Hansen, well known for putting catchers through grueling workouts, said he was more worried about his sunglasses, which Moore had borrowed on a sunny day.
"You have to practice hard to play hard," Hansen said. "You don't teach them to get hurt running over to the stairs. He can handle it -- head-butt the wall, catch the ball and come back out."
"We were doing blocking drills and it had to be 120 degrees," Moore said. "We'd been out there three hours and I took one in the throat. I kind of stood up and moped, and when Roger saw that he made the whole crew start running. Full gear, facemasks and everything.
"Every time we ran by him, he would say, 'Keep going.' There's no telling how many laps we ran. It was miserable. That was the last time I moped.



この「マシンを使った意味のわからないポップフライ練習」のあった9月1日以降、アダム・ムーアがどれだけの数エラーしたことか。

覚えている人も多いだろう。
ちょうどつい先日のゲームでアダム・ムーアは、イージーなキャッチャーフライを落球している。ロジャー・ハンセンが練習させている(つもりになっている)キャッチャーフライを捕りにいったのはいいが、アダム・ムーアはボールがバックネット側に切れていって、自分の位置から後方に逸れていく特性すらまったく判断できず、ミットで触れることもないまま落球してしまい、エラーがついて、ゲームにも負けた。

そりゃ、そうだ。
馬鹿かと言いたい。

マシンで上げた球はそれほどスピンがかかっていない。
だが、実際のバットでカットするように打たれたキャッチャーフライは、当然のことながら、強烈にバックスピンがかかる。
だからこそキャッチャーフライの練習においては、バットで打って「スピンの入った、生きたキャッチャーフライ」で練習させることにこだわる指導者も多いわけだし、また、キャッチャーフライを上手にノックするには、ノッカーとして高い技術が必要とされる。
マシンなどでフライを上げて、しかも「わざと」ダブアウトに飛び込むフライを捕りに行かせるような「手抜きの根性主義の練習」で頭のいいキャッチャーなど、育つわけがない。(というか、そもそも根性主義などというのは「手抜き」を前提としていることは、いまやスポーツでも常識)

もし大怪我でもしたら、どうするというのだ。チームの多大な損失を、ロジャー・ハンセンが払えるとでもいうのか。

地元紙エベレット・ヘラルドは、こういう「ロジャー・ハンセンの指導ぶりの意味不明ぶり」について書かれた記事に、こういうタイトルをつけた。
The fine line between developing a young catcher and destroying him、「若いキャッチャーの「育成」か「破壊」か、その微妙な一線」
ロジャー・ハンセンの指導手法の合理性に非常に強い疑念を感じて書いているのがわかる。

なんでも、ロジャー・ハンセンの過去の実績として、日本のオリックスで1999年頃に1年契約をして、日高剛という有能なキャッチャーを育てた、というのがあるらしい。
だが、この日高剛という捕手、スタッツを調べてみると、2000年のパスボールが6、2001年が7、1999年のエラーが6、2001年のエラーが9。これのどこが「ロジャー・ハンセンの過去の業績」なんだか。
失笑するしかない。


まぁ、ともかく、
ロジャー・ハンセンの責任は、2009年にあれだけ功績のあったロブ・ジョンソンをこきおろして、まったくメジャーのキャッチャーとして力量がないアダム・ムーアを推した、その程度の小さい責任だけでない。
使えない城島をチームに残す側に加担した責任、さらに、合理性のまったく感じられない「手抜きの根性主義」の「しごき」を若い選手たちに押し付け続けてきて、有望キャッチャーを「ただのデクの棒」に仕立て上げてきたことに、非常に重い責任がある。

これらの推測がもし本当なら、当ブログはロジャー・ハンセンに即刻チームを去らせるべきだと、強く主張しておく。






damejima at 18:15

September 09, 2010

今日のオークランド戦、逆転負けの原因は明らかに6回裏にオークランドが決めた「1イニング2つのダブルスチール」
Seattle Mariners at Oakland Athletics - September 8, 2010 | MLB.com Gameday

オークランドの公式サイトでも、「今日の勝因は2つのダブルスチール」と明言している。
なのに、シアトルの地元メディアときたら、ダブルスチールについては何も触れず、今日の負けゲームの記事を「まぁフレンチはよくやった」とか適当に切り上げてお茶を濁しているのだから、なんともぬるい話だ。
They countered with two double steals. In one inning. And won because of it. (Crisp drives A's to series win vs. Mariners | oaklandathletics.com: News)


ひとつのイニングにダブルスチールを2度決められるなんてことはあまりあることではない。試合終了直後から調べていてもいたのだが、どうも検索の仕方がよくないのか、なかなか他のサンプルが出てこなかった。

ついさっきみつけたのはLarry Larueがソースの下の記事だが、それによると「1イニング2ダブルスチール」はオークランドでは1983年以来の記録のようで、そうだとすると「27年ぶりの記録」ということになる。さすがに、かつてリッキー・ヘンダーソンを輩出したチームなだけはある、と、変な感心のしかたをした。
約30年に一度の珍しい記録ではあるが、全く初めての記録なわけではないのだ。やっぱりメジャーの歴史は奥が深い。
M’s bats wilt after hot start - Mariners - The Olympian - Olympia, Washington
Crisp singled home the go-ahead run, then the Athletics pulled their second double-steal of the inning – this time it was Cliff Pennington and Crisp. Oakland hadn’t done that in an inning since 1983.

追記:オークランドが最初に「1イニング2ダブルスチール」をやったのは1983年7月17日のボストン戦で、こんどが2度目らしい。当時は思ったとおりリッキー・ヘンダーソンの現役中で、80年から86年まで7年連続盗塁王になったヘンダーソンの輝かしい盗塁全盛期にあたる。
the two double steals in one inning represented the first time the A's had achieved such a feat since July 17, 1983, in the fifth inning at Boston.
Crisp drives A's to series win vs. Mariners | oaklandathletics.com: News


この「1イニング2ダブルスチール」について当事者のアダム・ムーアがなんといっているかというと、こんな感じ。「一度目のダブルスチールは刺したと思ったんだけどね」とか、質問と答えがチグハグな様子で、ちょっと意味がわからない。
要は、最初のダブルスチールでアンパイアにセーフと言われてしまい、それをグチグチと脳内で愚痴りながらプレーしていて気をとられているうちに、2度目のダブルスチールを決められてしまったのだろう。
そう言えばいいのに。しょうもない。
“I thought I got Davis on the first one,” catcher Adam Moore said, “but the call went the other way. On the second double steal, I didn’t even throw. They both got huge jumps.”


ちょっと右打者アダム・ムーアと左打者ロブ・ジョンソンの2人を比較してみる。

結論から先にいうと、アダム・ムーアはたとえで言うと、スローイングでは「肩が弱いというか、注意力の散漫なキャッチャー」、打撃面では「四球を選べず、三振の多いロペスタイプの右の扇風機」であり、リード面では「キロス、城島レベル」。トータルに言えば「注意力が散漫なせいもあって盗塁を刺せず、リードが単調で、打撃では打率が異常に低い、まるで城島風味のキャッチャー」とでもいうか、まぁ、そういうレベルの選手である。
以下に挙げる打撃データもあわせてみてもらうと、アダム・ムーアが、いかに「かつてシアトルによくいたフリースインガーの右打者の再来」であることがよくわかることだろう。

リード面は、今日のGamedayをみてもらってもわかることだが、今日ムーアがルーク・フレンチに出したサインは「初球はいつもストレートばかり」、それがオークランド打線にバレて、ランナーが出ると、とたんにこんどは「初球はチェンジアップばかり」
これでは、打たれるとコロリとリードを180度かえて、かえって打たれてばかりいた城島・キロスばりの単純リードである。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:「城島コピー捕手」キロスと「キロス問題」


盗塁阻止率
アダム・ムーア .286 (44ゲーム先発 20盗塁 8阻止)
Adam Moore Stats, News, Photos - Seattle Mariners - ESPN
ロブ・ジョンソン .353 (57ゲーム先発 22盗塁 12阻止)
Rob Johnson Stats, News, Photos - Seattle Mariners - ESPN

ついでに打撃データもあげてみる。
(打率、OBP、SLG、OPSの順)

アダム・ムーア   .187 .220 .290 .510
二塁打 4 ホームラン 4 12打点
ロブ・ジョンソン    .191 .293 .281 .574
二塁打 10 ホームラン 2 13打点

この2人のプレーヤー、打撃成績が非常に似かよっている。だが、最も大きな違いは「出塁率の大差」で、もっと正確にいえば、「四球数の違い」だ。
2010年 四球数
アダム・ムーア  5
ロブ・ジョンソン 25


9月6日の記事で、同じ「1983年生まれ世代」に属しているホセ・ロペスとジョー・マウアーの打撃成績の最も大きな差異は、「長打の数」ではなくて「四球数」であることを書いたが、このアダム・ムーアも、実は、ロペス(あるいはベタンコート、城島など)と、そっくり同じ特徴をもっている。
シアトルウオッチャーなら誰でもわかっているとおり、この「四球数も、四球率も、異常なくらい少ないこと」、そして「出塁率が異様に低いこと」、加えて「打率が低い右打者」は、シアトルのマイナーが育ててきた選手のかなりの部分と、シアトルがバベジGM時代に熱心に獲得してきたフリースインガーたち共通の特徴である。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2010年9月6日、世代交代の主役「1983年世代」のジョー・マウアーとホセ・ロペス、打撃成績の一番の違いは「四球数」。

BB/PA 打席あたり四球率
アダム・ムーア  .030
ロブ・ジョンソン  .120

参考:城島のシアトル在籍時の四球率
2006年 .037
2007年 .029
2008年 .047
2009年 .047
メジャー通算 .038(4年間もこの数字を続けたのだから酷いものだ)

参考:2010シアトル チーム内BB/PAランキング
ランガーハンズ    .189
バーンズ        .158
ブラニヤン       .128
ロブ・ジョンソン   .120
(中略)
ホセ・ロペス     .035
ジャック・ウィルソン  .033
アダム・ムーア    .030
ジャスティン・スモーク .015
Seattle Mariners 2010 Batting / Hitting Statistics - ESPN

BB/SO 四球と三振の比率
アダム・ムーア  0.09
ロブ・ジョンソン  0.46


ベタンコート、城島、ロペス、ほかにも2005年以降にシアトルのロスターには、たくさんの選手たちがこの「四球を異常に選ばない。かつ、凡打の山を築き、併殺を大量生産する右打者」に属していて、やがて大半の選手がクビになった。(セクソンは、例えば2007年夏までの打撃成績を城島と比べるとわかるが、シアトルにしては四球率の高いバッターではあった)

では、その後、「扇風機コレクション」の好きなシアトルの悪しき伝統は無くなったのか?

まさか(笑)
そんなこと、あるわけない(笑)
このチーム、よせばいいのに、ひそかに扇風機を着々と集めつつある。

でなければ、打率が2割すらないアダム・ムーアをクリンアップの5番にすえたりしない(笑)

打率2割以下のクリンアップ? ありえない(笑)


アダム・ムーアとロブ・ジョンソンのロスター入れ替えを進言したのは、かつてシアトルのマイナーで捕手コーディネイトを担当してきたコーチで、彼は、ワカマツがクビになった後にメジャーのコーチに収まったわけだが、彼の推すアダム・ムーアは明らかに「城島、ロペス、ベタンコートタイプ」のフリースインガーの右打者である。
シアトルのマイナーがこれまで育ててきた打者には、こういう「高めのストレートにはめっぽう強いが、低めの変化球にからきし弱い。三振が多く、四球を選べない。なんでも振りまわして、併殺が多い。進塁打も苦手」、そういう「不器用な壊れた扇風機タイプ」が実に多い。
この打撃不振にあえぎ続けるチームが、なぜあれほど打てないダメ捕手城島を気に入って大金を払ったかについては、こういう「チームの間違った好み」の問題があっただろう。

さらには、現在の無能なGMズレンシックのお気に入りのひとり、ジャック・ウィルソンも、スペランカーでほとんどゲームに出ない高給取りなだけではなくて、実は、ただでさえ出塁率や打率の低いこのチームで、ベスト3に入るほど「四球を選べない、器用さの全く無い打ちたがりの右打者」であり、また、クリフ・リーを放出してまで獲得したジャスティン・スモークも、テキサスでのBB/PAは.138だったにもかかわらず、シアトルに来てからはいわゆる「扇風機」、フリースインガーである。(スモークがシアトルのマイナーでいくら四球を選ぼうと、そんなのはまるで関係ない。マイナーは所詮マイナー。下での打撃内容がメジャーでそのまま実行できるほど、メジャーの投手は甘くない)


右打者不利のこの球場をホームにもつこのチームが、なんの見通しもなく集めてきた数多くの「無駄な右の壊れた扇風機コレクション」を、大変な時間をかけ、苦労して、ようやく整理できつつあったにもかかわらず、またもや右打者ジャック・ウィルソンに大金を払い、四球を選べる左のロブ・ジョンソンをマイナーに落としてまでして、打てない右の扇風機アダム・ムーアをロスターに上げ、さらには貴重な先発投手クリフ・リーを放出してまで若い扇風機スモークを獲得したこのチームの2011年、つまり来年の野球が、「シアトルの打者共通の欠陥である出塁率の低さを大きく改善する野球に変わる」わけがない(笑)

あと、ついでながら、出戻りのブラニヤンも、スタッツをみればわかることだが、「左のセクソン」なだけ。チームの救世主でもなんでもない。たまに打つホームラン以外には、四球をちょろちょろと選び、あとは三振というあたりが、実にセクソンそっくり。
セクソンをクビにするのにあれほど手間がかかったのに、シアトルは自らの手で、また主軸に「左のセクソン」を迎え入れたのである。






damejima at 22:01

August 09, 2010

19.4 7本


これが何の数字かというと、風呂場でコケで指を骨折してしまうような出来損ないで、高給取りで、スペランカーのショートストップを獲るかわりにピッツバーグに放出されたジェフ・クレメントの今シーズンのホームラン1本あたりの打席数と、ホームラン数である。
ピッツバーグで最もホームランの多いのは、110ゲーム出場で16本の主砲ギャレット・ジョーンズだが、彼のホームラン率は26.1でチーム内4位だ。52ゲーム・7本のクレメントのほうが、実はホームラン率は高い。
ア・リーグの規定打席に達した打者で、ホームラン率が20.0を切る打者というと10人ちょっとしかいない。19前後の打者はユーキリスゲレーロアレックス・ゴンザレスとか、ビッグネームの打者になる。
もちろん160ゲーム出場したらそれだけ同じ割合でホームラン数が増えるとは言わないし、打率があまりにも冴えないのがクレメントの現状のダメな点ではあるが、やはりクレメントの長打力にはまだまだちょっとした可能性がある。


まぁ余談はそれくらいにして、パークファクターが違うのは承知の上で、このクレメントのホームラン率19.4と、シアトルの野手全員のホームラン率を比較してみる。

シアトル ホームラン率ランキング(2010年8月8日現在)
Mike Sweeney 16.5 6本
Russell Branyan 21.3 8本
Ryan Langerhans 22.7 3本
Michael Saunders 23.5 8本
Milton Bradley 30.5 8本
Justin Smoak 31.5 2本
Josh Bard 35.0 2本
Adam Moore 37.0 2本
Casey Kotchman 39.9 7本
Franklin Gutierrez 40.0 10本
Seattle Mariners 2010 Batting / Hitting Statistics - ESPN

なんと、クレメントを上回るホームラン率を記録している選手というのが、先日フィラデルフィアにトレードされてしまったマイク・スウィーニー、たったのひとりしかいない。

それはそうだ。
ア・リーグ全体のホームラン率を参照してみると、スウィニーの16.5という数字は、ジャスティン・モーノーマーク・テシェイラといったオールスター級の打者に匹敵する数字なのだ。
起用されたゲーム数、打席数を考えると、マイク・スウィニーのホームランは、本数こそ6本しかないが、長打の効率そのものは抜きん出ていたことがわかる。

マイク・スウィニーは背筋のけいれんのために6月27日から故障者リスト入りしてしまっていたわけだが、シアトルは彼がリストから外れると同時にウェイバーにかけてしまい、フィラデルフィアにクレームされ、放出してしまった。


しかし、だ。

打線の貧打にあえぐチームなのがわかりきっていて、優先して処分すべき選手は誰だったのか。それはマイク・スウィニーなのか。トレードしないまでも、いますぐにでもスタメンからはずすべき選手が誰なのか。


.375

これはクレメントのSLG(長打率)だが、ホームラン率と同じように、シアトルのSLGランキングと比べてみるとどうだろう。
チーム内2位のソーンダースの進境が著しいことがわかる。その一方で、なにか長打を放っている「印象」のあるグティエレスが、中軸打者として起用され続けてきた割に、実は、主軸を打つにはけっこう頼りない数字でしかない。
そしてクレメントより長打率のいい打者は、トレードされてしまった長打男のスウィニー、打席数の少ない控え捕手バードを含めてさえもシアトルの野手全員の中に、たったの5人しかいない。

シアトル 長打率ランキング(2010年8月8日現在)
Mike Sweeney .475
Michael Saunders .420
Russell Branyan .400
イチロー .390
Josh Bard .386
Franklin Gutierrez .370
Ryan Langerhans .368
Milton Bradley .348
Casey Kotchman .344
Josh Wilson .335
Seattle Mariners 2010 Batting / Hitting Statistics - ESPN

そして、チーム内長打率ランキングでもマイク・スウィニーが抜きん出ている。
マイクの.475という長打率は(規定打席に達していないわけだが)規定打席に達している打者のみのア・リーグSLGランキングに照らしていうと23位から24位あたりに該当していて、例えば25位のジョー・マウアーの.473や、26位のマイケル・ヤング、27位のアレックス・ロドリゲスの.470より上の数字なのだ。
もちろん160ゲーム出場していれば、おのずと数字は下がるだろうが、この長打率においてもスウィニーという選手はチーム内で敬意を表されていい選手であることは間違いない。



.611

これはクレメントのOPSだ。ホームラン7本はいいとして、現状の打率が悪すぎるためにクレメントのOPSが悪いのはわかっているが、シアトルのOPSランキングの酷さをきわだたせる意味で、わざと挙げてみた。

シアトル OPSランキング(2010年8月8日現在)
Mike Sweeney .802
イチロー .753
Ryan Langerhans .740
Michael Saunders .725
Russell Branyan .699
Josh Bard .698
Franklin Gutierrez .684
Chone Figgins .650
Josh Wilson .645
Milton Bradley .641
Seattle Mariners 2010 Batting / Hitting Statistics - ESPN

ここでも、トップはマイク・スウィニーだ。
またも上位に名前が出てきたソーンダースの進境にも拍手を送りたいし、また出場機会をなかなか与えてもらえてないランガーハンズも頑張っている。
スウィニー、ソーンダース、ランガーハンズは今シーズン、常時出場機会を与えてもらってきた選手ではない。それだけに、チームのOPSランキングに名前の出てこないシーズン開幕時のレギュラー野手のたるみきった成績は糾弾されていい。

サードのロペス、ショートのジャック・ウィルソン、ファーストのケイシー・コッチマン。さらに、あらゆる打撃スタッツのベスト10に名前が出てこないDHケン・グリフィー・ジュニア。
これに、シーズンが実質終わってしまってから帳尻しているだけの「使えないチビ」フィギンズを含めると、開幕時の内野手全員の打撃は「全滅」である。


ファーストをコッチマンにやらせるくらいなら、ランガーハンズを使え、と言いたい。そしてジャック・ウィルソンが骨折してくれて、清々した。ジョシュ・ウィルソンにやっとチャンスが巡ってきた。


まぁ、こんな状況の中で実行されたのが、
「チームで一番効率よく打てるマイク・スウィニーのトレード」なのである。

スウィニーに唾をつけたのが、ピッツバーグやワシントン、つまり惨憺たる成績のチームが獲得したのではなく、まだまだプレイオフを諦めてはいない強豪フィラデルフィアだったことの意味が、「素晴らしき見識」をお持ちのシアトル・マリナーズのゼネラル・マネージャーにはわかっているのだろうか(笑)

マイク・スウィニー放出は、チーム内の投手のまとめ役だったクリフ・リー放出と同じように、野手のメンタルなまとめ役を失うという「形のない損失」でもあるどころか、「数字にはっきりと表れた、バッティング面での明らかなマイナスのトレード」でもある。

8月から正捕手にすえたアダム・ムーアのあらゆる打撃スタッツだって、ジョシュ・バードどころか、ロブ・ジョンソンより低い。






damejima at 18:29

April 10, 2010

去年、「キロス問題」(参照:ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:「城島コピー捕手」キロスと「キロス問題」)以降、いろいろと落ち着かないシーズンを過ごしたバルガスが、先発投手としての開幕を迎えた。いまちょうどテキサス相手に投げている最中だが、どうにもハラハラする(笑)
Seattle Mariners at Texas Rangers - April 9, 2010 | MLB.com Gameday


彼の持ち球の命といえば、本人いわく、チェンジアップ、ということになるが、野村克也氏の言う「3拍子パターン」を、1回表からずっと続けている。ストレートを2球ほおっておいて、3球目にチェンジアップ、という典型的な「3拍子パターン」である。
(ゲームの中盤からは、ストレートを2球続けてからチェンジアップにいくパターンを、チェンジアップから入ってストレートというパターン、あるいは、ストレート、チェンジアップ、チェンジアップというパターンに変えたが、それでも、チェンジアップの球数が多すぎる。
結局のところテキサスの打者は初球か3球目のどちらかにチェンジアップが来ると予測できてしまう。)

いつテキサス打線につかまってしまうのか、非常に心配しながら、ハラハラして観戦しているのである(笑)なんとか最後までもってもらいたい。


かつてダメ捕手城島の使った3拍子パターンについては一度指摘したことがある。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:メジャーと日本の配球論の差異から考える「城島問題」 『damejimaノート』(5)実証:ロブ・ジョンソンと城島との違い 「1死1塁のケース」


ちなみに、テキサス打線というのは、低めの球に異常に強く、高めに弱い。そのことも去年一度書いた。ロブ・ジョンソンはそこを逆手にとって、「高めのストレート」から入る配球でテキサス打線を翻弄したことがある。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:最終テキサス戦にみるロブ・ジョンソンの「引き出し」の豊かさ (1)初球に高めストレートから入る


バルガスのチェンジアップについてはいろいろと書きたいことがあるので、この記事は後で書き足そうと思う。






damejima at 10:19

April 07, 2010

昨日のヘルナンデス、ロブ・ジョンソンのバッテリーから、2戦目はスネルアダム・ムーアのバッテリーになった。

このバッテリーの場合に配球の主導権がピッチャーとキャッチャー、どちらにあるのかはわからない(ゲーム終盤に投手が変わっても配球パターンが変わらなかったから、たぶんアダム・ムーアだと思う)のだが、去年アダム・ムーアについて一度指摘した「ワンパターン化しやすい」という特徴が非常に強く出ているゲームのように思うので、ちょっと書き留めておきたい。
Seattle Mariners at Oakland Athletics - April 6, 2010 | MLB.com Gameday

ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.: メジャーと日本の配球論の差異から考える「城島問題」 『damejimaノート』(6)実証:アダム・ムーアの場合



下に挙げたのは、4回裏に5番のカート・スズキにホームランされたシーンである。ストレートと変化球を、同じ位置に集めていることに注目してもらいたい
2球目に真ん中低めに89マイルのストレートを投げ、3球目に、2球目とまったく同じコースに77マイルのスローカーブを投げて、スタンドに放りこまれた。

2010年4月6日 4回裏カート・スズキ ホームラン4回裏 カート・スズキ
ホームラン

ストレート(2球目)
2球目と同じコースのスローカーブ

次の打者は6番のチャベス。ホームランを打たれた直後だったが、さっそくシングルヒットを打たれ、この後、2死満塁のピンチになった。
チャベスへの初球は、真ん中に危ないストレートを投げ、1球おいて、3球目にチェンジアップを初球ストレートと同じコースに投げ、シングルヒットを打たれている。

2010年4月6日 4回裏チャベス シングル4回裏 チャベス
シングル

初球ストレート
初球と同じコースのチェンジアップ

この「まったく位置に、ストレートと変化球を続けて投げる」という配球パターンは、なにも4回だけではなく、このゲーム当初から何度も何度も繰り返し使っている。9回裏1死満塁でデイビスへの最初の2球でも使ったし、10回裏2死1、2塁で、マーク・エリスへの最初の2球でも使った。

4回裏以外の例をあげてみよう。

3回裏。9番ペニントンの打席。インハイに、チェンジアップ、ストレート、ストレートと、3球続けている。ペニントンに通用したパターンを次のイニングでも使って、カート・スズキにホームランを打たれているだが、やはりカートはキャッチャーだから、やはり相手のパターンの単調さを見逃さなかったのかもしれない。

2010年4月6日 3回裏ペニントン サードフライ3回裏 ペニントン
ピッチャーゴロ

チェンジアップ
初球と同じコースのストレート
3球続けて同じコースのストレート


そして、サヨナラヒットを打たれた10回裏のマーク・エリス
このサヨナラヒットが最悪なのは、初球のストレートの後に投げた2球目のカーブが初球のストレートと同じコースで、さらに、3球目に、2球目とまったく同じ球を3球目にも投げていること。2重にミスを犯しているわけだ。
同点でヒットが出ればサヨナラ負けのこの緊迫した場面でこれは、明らかに配球ミスとしか言えない。

2010年4月6日 10回裏2死1,2塁 マーク・エリス サヨナラヒット10回裏 マーク・エリス
サヨナラヒット

ストレート
初球と同じコースのカーブ
2球目と全く同じカーブ


カーブを有効に使うために、わざとストレートを高めに投げておく、という配球パターンについて、Hardball Timesの論文を紹介したことがある。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:メジャーと日本の配球論の差異から考える「城島問題」 『damejimaノート』(4)「低め」とかいう迷信 研究例:カーブを有効にする「高めのストレート」
元資料:Hardball Times
Pitch sequence: High fastball then curveball

上のHardball Timesの記事を詳細に読んでもらうとわかるが、要点は、同じコース上にストレート、カーブと連投する場合に、「カーブの縦方向の落差」を有効に活用するために、つまり、カーブがストンと落ちて見えるように、最初に投げるストレートをあらかじめ故意に高く投げておく、という点であることは明白である。

結論を先に言ってしまえば、
今日アダム・ムーアの使った配球パターンと、Hardball Timesの紹介している配球とは、まったくの別物である。原因もハッキリしていて、ストレートと変化球の高さを変えずに投げていることがいけない。

Hardball Timesの記事が言いたいことの要所は、何度も言うが最初にストレートを高めに投げておくこと、である。そうすることで、ストレートの次に投げるカーブの「タテ方向の落差」が、打者から見ると際立って見える。つまり、カーブが、投手から打者に届く間に、最初はストレートと同じような軌道で来て、そこからストンと縦に落ちるように錯覚させることができる、と、言っているのである。だから、打者はカーブへの対応が遅れ、ミスショットさせることができる。

もし、ホームプレート上で同じ高さになるように、ストレートとカーブを続けて投げるとどうなるか。
キャッチャーにボールが届いたときにストレートとカーブが同じ高さ、ということは、逆算すると、投手の手を離れた瞬間には、明らかにカーブのほうが高い軌道を描く。
これでは、打者が投手の手をボールを離れていく瞬間に、ああ、ストレートと違うボールが来るなとバレてしまう。
それではまったく意味がないのである。


このゲームでの下記の4回裏の成功例と比べて見てもらうと、
Hardball Timesの主張したい部分がよくわかると思う。
4回裏に、カート・スズキにホームランされた後、2死満塁まで進んで、1番デイビスをピッチャーゴロに抑えたシーンである。

2010年4月6日 4回裏2死満塁 デイビス ピッチャーゴロ4回裏 デイビス
ピッチャーゴロ

初球93マイルのストレート
2球目が、87マイルのチェンジアップ

この2球は、GameDayの画像でみたりすると、かなり高さに差があって、まったく違う高さのように思われがちだと思うが、実際の球の軌道の見え方としては、右投手であるスネルが、右打者に、高めのストレートと、アウトローのチェンジアップを投げているわけだから、いわゆる「投手の球の出所(でどころ)」は、GameDayで見るほど差がないはずなのである。



投手の手からボールが離れ、打者にボールが来るまでのプロセスで、ストレートとカーブで大きな軌道の差を打者に見せない、そのために、最初のストレートをわざと高めに投げておく、というテクニックが、Hardball Timesの言わんとする、「カーブを有効にする高めのストレート」という論文の要点なのだ。






damejima at 13:45

April 06, 2010

2010シーズンがとうとう開幕を迎えたが、ジェフ・クレメントが移籍先のパイレーツで一塁手として先発出場した。
心からおめでとう、クレメント。これからの長いシーズンが君にとって満足のいく素晴らしいシーズンでありますように。
Los Angeles Dodgers at Pittsburgh Pirates - April 5, 2010 | MLB.com Gameday


今年のピッツバーグ・パイレーツは、なんだか面白い。いろいろなところから素質を秘めたプレーヤーを、移籍市場のマネーゲームとはまた別のルートで着々と集め、開幕を迎えた。開幕戦ではいきなり強豪ドジャースをバッティングで打ち負かしてしまうのだから、今年はちょっと違う。
1番に、あの大怪我のあとタンパベイから移籍した岩村
3番ライトは、ミネソタからやってきた2009年にわずか82ゲームで21本もホームランを打った強打の若手ギャレット・ジョーンズ
そしてショートはシアトルが放り出したロニー・セデーニョ、そしてとうとうメジャーのレギュラーポジションを掴んだジェフ・クレメントが一塁手。

特に注目なのはドジャース戦でもう2本のホームランを打ったギャレット・ジョーンズ。昨シーズン途中にテキサスからロサンゼルスに移籍したLAD先発のヴィンセント・パディーヤをさっそくぶちのめした(笑)パディーヤはテキサス在籍時にシアトルと対戦した、イチローファンにはお馴染みの投手。防御率こそよくないが、イニングを食える好投手だと思うし、悪くない。そのパディーヤをいきなりぶちのめしまくるギャレット・ジョーンズ、最高である(笑)
2010オールスターゲームはエンゼルスのホーム、アナハイムだが、そこでギャレット・ジョーンズの姿を見ることができそうな気がする。ぜひホームランダービーに(テキサスのジョシュ・ハミルトンのオールスターデビューのように)、もうひとりナ・リーグの若手で活躍を期待しているナショナルズのライアン・ジマーマンとともにリーグ代表として出場し、バットを思う存分ぶん回してもらいたいと思う。

去年さんざん言ったことだが、ロニー・セデーニョのバットにはけっこう期待できると思う。レギュラーで使ってやれば結果を出すはず。2009年のようなキレギレの起用では、誰だって結果など出せない。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:移籍後のロニー・セデーニョ


さて近年シアトルから移籍していったプレーヤーたちの開幕にも多少触れておこう。

ボルチモアを経てドジャースに移籍したジョージ・シェリルの開幕戦は、ちょっと散々だった。5番手として登板して、ピッツバーグの4番でキャッチャーのドゥーミットにホームランを打たれるなどして、3失点。チームの負けを決定づけてしまった。
そしてシェリルの後に投げたLADの6番手が、どういうわけか、あの「ウィーバー兄」こと、ジェフ・ウィーバー(笑)敗戦処理投手として開幕を迎えた。まだ野球をやっていたのか、という感じ。しぶとい男だ(笑)

ラウル・イバニェスは、フィリーズ移籍2シーズン目を6番レフトで迎えた。
Philadelphia Phillies at Washington Nationals - April 5, 2010 | MLB.com Gameday
フィリーズの開幕投手は、シアトルに来たクリフ・リーとの三角トレードで今年からフィリーズの大投手ロイ・ハラデイ
何度も語ってきたことだが、「少ない球数で長いイニングを投げ切る技術」にかけて、メジャーの現役投手で、ロイ・ハラデイを超える投手など存在しない。投球術においては、現役最高。芸術といえる領域に入っている。このゲームでも、88球で7イニングを投げている。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:メジャーと日本の配球論の差異から考える「城島問題」 『damejimaノート』 序論:2009年9月30日、大投手ハラデイの「配球芸術」

その大投手ハラデイが早くもフィリーズに1勝目をもたらす一方、対戦相手ナショナルズの3番手として登板したのが、ミゲル・バティスタ(笑)。わずか1回2/3の間に、3安打4四球で、5失点。まさに期待を裏切らない男である(苦笑)野球の神様が愛しているのはやはり大投手ロイ・ハラデイであって、詩人ミゲル・バティスタではない。
ナショナルズには、かねてから期待しているライアン・ジマーマンがいて、さらに今シーズンからは一度記事を書いたことのあるアダム・ケネディがオークランドから移籍して、楽しみにしているので、バティスタには、どうか大人しくマイナーにでも行っておとなしくしているか、引退するかしてもらいたいものだ。

最後にカンザスシティに放り出されたユニスキー・ベタンコートは7番ショートで先発。なんと、デトロイトの好投手ジャスティン・バーランダー相手にフルカウントまで粘って、9球目をセンターへ放り込む2ランホームラン。天才なのか凡人なのか、いつまでたってもよくわからないままの男である(笑)
Detroit Tigers at Kansas City Royals - April 5, 2010 | MLB.com Gameday






damejima at 09:34

October 02, 2009

消化試合なのであまり気合が入らない。
フィスターとアダム・ムーアのバッテリーなので、暇つぶしにアダム・ムーアについても書いてみる。
Oakland vs. Seattle - October 1, 2009 | MLB.com: Gameday

結論から先に言うと、ムーアは「どこか教科書っぽい欠点があるが、上手いし、手際がいい」「カウントを追い込むのに長けていて、フィニッシュはワンパターン化しやすい」

しかし、まぁ、なんにしても、来年になって、全てのチームにやる気がある春から夏の季節に、パターンを読む力に優れた強豪チームと当たってみないと実力はわからない
消化試合のオークランドは、まったくだらしがない(苦笑)



ともあれ。
まずは次の3つの画像。

このシリーズをしつこく読んできた人なら、アダム・ムーアは典型的なというか、むしろ「教科書どおり」といったほうがいいようなメジャーらしいキャッチャーだとわかるはず。

逆転されかねなかった4回の大ピンチを1点で切り抜ける上で、たいへんに役に立ったのが、ピーターソンとカストを三振にとれたことだが、この2人の左打者をカウント的に追い込んでから使ったのが、このパターン。
「アウトコース高めに、カーブをボールになるように投げこんておいて、次のストレートをイン寄りに投げて、空振りさせる」

要するに、いままでいくつもの例で説明してきたが、メジャーのキャッチャーがよくやる「メジャーバージョンの対角パターン」、つまり「アウトローではなく、アウトハイの変化球とインローのストレートで、対角線上に攻める」という基本パターンなわけだ。
この「対角」パターンを、左打者のカウントを追い込んだ場面で、同じイニングで何度も繰り返し使った、という話だ。(ムーアはどうも、効果がなくなるまで同じパターンを繰り返し使うリード癖はあるようには思う。好きな数パターンを使いたがることも垣間見える)

「教科書的」と言ったのはもちろん、今日は成功したとはいえ、正直ものすごく「ベタ」なパターンだからだ。「追い込んだカウントだから通用する」「右投手が左打者に使うから通用する」と、いろいろ限定条件がつくこともある。だから、シーズンの行方が決まってしまった消化試合での成功に、手放しに喜ぶような話でもない。

むしろ、多少苦笑してしまうのは、左バッターの2−2の平行カウントでアウトコースのボールにするカーブを投げることで、「ああ、次はインコースに、たぶんストレートが来るな」と、予想がついてしまう、ということだ。
けして若いムーアをけなす意味でなく言うと、LAAのアブレイユやハンターあたりのような野球をよく知っている打者に、こういう小細工が通用するとは思わない。
トロントやホワイトソックス同様、今年のオークランドは、かつてセイバーメトリクス、分析的野球の総本山だったことなど、微塵も感じられない。それほど、何の分析力も、粘り強さも感じられない。ただただ来た球を振り、自分の前の打席や、自分の前の打者への配球など、きちんと見て考えてもないように見える。
だから、バーノン・ウェルズやオーバーベイの打席をみるかのように、オークランドは何度でも「同じパターン」にひっかかってくれる。

2009年10月1日 1回 ケネディ 四球2009年10月1日
1回表 先頭
ケネディ 四球

4球目に外高めのカーブで、次が外高めのストレートなので、ここは典型的な「アウトハイを使った対角」ではないのだが、外高めカーブの直後にストレートを使うパターンは初回からあったことを示すために収録。


2009年10月1日 4回 カスト 三振2009年10月1日
4回表 無死3塁
カスト 三振
球が全体にはストライクゾーンに集中しているわりに、「5球目のカーブ」だけは大きくはずれたように「見せて」いるのは上手い。直後ストレートのコースは結構甘いのだが、それでも三振してくれるのは、やはり打者が、外のカーブが大きくボールになるのを見て多少気が抜けたこともあるかもしれない。


2009年10月1日 4回 ピーターソン 三振2009年10月1日
4回表 2死2塁
ピーターソン 三振

この三振も、カストの三振と非常に似ている。カウントを追い込んだストライクはどれもけっこう真ん中よりに決まっていて、コースは甘い。それでも、アウトコースのボールになるカーブの後に、ズバっとストレートを真ん中に放り込む。度胸だけで乗り切ったという感じもある。



さて、「教科書的」と思った理由を、もうひとパターン挙げてみる。5回のケネディのシングルヒットの場面。

2009年10月1日 5回 ケネディ シングルヒット2009年10月1日
5回 ケネディ
シングルヒット

初球  アウターハーフ 2シーム ストライク
2球目 アウトコース高め ストレート ボール
3球目 インナーハーフ ストレート ストライク
4球目 アウターハーフ チェンジアップ ヒット

ここまでとりあげてきたメジャーの基本パターンの「アウトハイ・インローの対角パターン」や、コネ捕手の小汚い「3拍子幕の内弁当」(「3拍子幕の内弁当配球」とは何か?についてはこちらを参照:ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:メジャーと日本の配球論の差異から考える「城島問題」 『damejimaノート』(5)実証:ロブ・ジョンソンと城島との違い 「1死1塁のケース」)のどちらとも違って、ブログ主好みのいわゆる「ハーフハイトのボールを使った配球パターン」で、無駄が少なく、それだけに美しい。

ただし、3球目までは、だ(笑)

いけないのは4球目。
メジャーの打者の誰もがここは、「ああ、4球目はアウトコースにチェンジアップが来るな。そう教科書に書いてあるよな?(笑)」とか(笑)、予測できてしまう、そういう典型的配球になっていると思う。
打者ケネディは、第一打席でも四球を選んでいるとおり、カストやピーターソンのように、捕手ムーアの得意とする教科書的な典型的配球パターンにハマってはくれない。この打席でも、ムーアの流れるような配球にはまりこむことなく、予想どおりのチェンジアップをレフト方向へ綺麗にシングルヒットを見舞った。
ケネディ、いい打者である。ジャック・ウイルソンやビル・ホールなどではなくて、こういう「賢い打者」こそ、本当はトレードで獲得すべきだ。

だからこそ、4球目がもったいない。この4球目だけは、教科書的な配球ではなく、ベテランクローザー、ネイサンの配球でも見習って、何かひとひねりがあればパーフェクトだったと思うのだ。
打者によって技量は違うわけで、ケネディはカストよりパワーはないが、アタマがいい。打者ごとの技量の差を読むことまでは、まだムーアにはできていない。つまり「若い」と感じるわけである。

暇な人は、この配球パターンと、このシリーズの序論ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:メジャーと日本の配球論の差異から考える「城島問題」 『damejimaノート』 序論:2009年9月30日、大投手ハラデイの「配球芸術」)でとりあげた大投手ハラデイのシンプルさの極致をいく「ハーフハイトのボールを使った芸術的3球三振」を、ぜひ比べてみて欲しい。

寿司を握る職人は、経験を積めば積むほど、「手数が減っていく」というけれども、たった3手でオルティーズを3球三振させるハラデイと、ボールを挟みながら、4球目で相手に読まれてしまうムーアでは、まだまだ大差があるのである。


とはいえ、ムーア独特の感じ、というものもある。
6回のバートンの打席。非常にカウントの追い込みかたが美しい。

2009年10月1日 6回 バートン 1塁ゴロ

初球  インナーハーフ ストレート ストライク
2球目 インロー カーブ 空振りストライク
3球目 インナーハーフ チェンジアップ ボール
4球目 真ん中低め チェンジアップ ボール
5球目 真ん中低め 2シーム 1塁ゴロ

結局ムーアが良さを見せる最も得意パターンは、「カウントを追い込むプロセスの手際の良さ」だと思う。(まぁ、理論的でもあるだろうし、悪く言えば、教科書的でもあるだろうし。評価は来シーズン以降だ)
最後のフィニッシュは、ここまで書いたとおり、けっこうワンパターンだったりもする。

この打席も4球目までは完璧な気がする。
初球にまっすぐをハーフハイトに放り込んでおいて、2球目に同じ場所にカーブを落として振らせる。3球目はインコースにチェンジアップで腰を引かせておいて、4球目に真ん中低めのチェンジアップを振らせにかかった。
もし、4球目のチェンジアップがもう少し高くて、きわどいコースに来ていれば、バッターはここで凡退させられただろう。
そういう自分のプロセスに自信があるからこそ、4球目で決まらなかった同じコースに、5球目の2シームを自信をもってコールできるわけである。
非常にわかりやすい。

最後の決め球に、日本のように「アウトコース低め」ではなくて、メジャーでは「真ん中低め」を使うことも多いともいわれている。そのことについては、なにか機会と実例があるときに、また。

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September 18, 2009

アダム・ムーアをデビューさせるにあたって、シーズンに10を越える借金をしたままの戦犯城島の先発マスクを減らすのではなく、チームに20もの貯金を作ったロブ・ジョンソンが先日受けて先発初勝利をプレゼントしたばかりのモローの登板をわざわざ選ぶのだから、このチームが城島保護のためにやることの陰湿さは念が入りすぎだ。
2008シーズンとGMも監督も代わっている。だが、2008年にクレメントが受けた扱いと、2009年のロブ・ジョンソンの酷い扱われようは、全く同じ。これは、チーム側の経営サイドからまったく同じ指示が出ていることを暗示するものだ。

そんなわけで、今後はなんのためらいもなく言わせてもらうことができる。

「2008年のクレメントのときと同様に、2009年シーズンも大戦犯の城島を理由なく保護する目的だけのために、ロブ・ジョンソンから理由なく故意に大量の出場機会を奪い去り、一方でクレメントを目的もなく放出し、城島を拒否したウオッシュバーンは懲罰トレードした」と。

こんなことまでして、よく人権にうるさいアメリカで、メジャー選手会の調査が入らないものだ。

このチームは本気で若手を育てるつもりなど、一切ない。
ただの「ポーズ」だ。

減り続けるホワイトソックス戦の観客動員
17,153人
16,596人
16,336人

時系列にそって読む。裏口入学のコネ捕手城島による「2009年チーム再崩壊」(9月改訂版)

Chi White Sox vs. Seattle - September 17, 2009 | MLB.com: Gameday



モローは、まちがいなくノーコン投手だが、先日のロブ・ジョンソンのゲームでは、2四球。
9月13日の記事で書いたことだが、四球とホームランをいつも多発させているわけではなく、キャッチャーによることが今日のアダム・ムーアとモローを無理矢理組ませたバッテリーでも、かえって証明された。
ロブ・ジョンソンの先発ゲームでは、四球はそれほど多くはない。「四球とホームランと三振」の3点セットは、城島の先発したゲームの話だ。

2009年9月13日、モロー先発で四球とホームランが多発するのは、「城島マスク」の場合と判明。ノーコンの速球投手の「三振、四球、ホームラン」の3点セットで惨敗パターンは、まるで「悪いときの松阪」そっくり。

ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年9月12日、ロブ・ジョンソンはまったくコントロールの無いモローを四苦八苦してリード、チームの6連敗を阻止して、ついにモローに「2009シーズン先発初勝利」をプレゼントした。


また、今日のモローはなんと5回2/3を、6安打6四球のボロボロのピッチング。
しかし、この毎回2人ずつランナーを出す混乱した内容でも、失点2ですんでしまうのだから、9月16日のゲームについて、「ホワイトソックス打線の知恵の無さに助けられただけのゲーム」と書いたことは、まったくもって、このブログが正しい。

というか、当然のことだ。見てわからない馬鹿は目が腐っている。


怒りのおさまらないホワイトソックスの監督
オジー・ギーエン
"Go and ask [the players]. I don't have any more quotes, seriously. What am I going to say? They [are bad]? Yes, they are."
「(クラブハウスでうなだれている選手のところにでも行って)ほかで聞いてくれ。俺からは話すことなど、何もないね、マジ。オレがなに言いたいかって?選手(のせい)かって? そうさ。やつらさ。」
Ichiro's walk-off hit ends 14-inning thriller | MLB.com: News

まぁ、たしかに、工夫のない打者ばかりのホワイトソックスではある。あれでは投手が報われない。
だが、ピアジンスキー、ポドセドニック、コネルコあたりは素晴らしい打者だし、ベッカム、ジャーメイン・ダイ、クエンティンの打撃の酷さを早めに見抜けないでスタメンにおいてLOBを大量に生産しているのは、ほかならぬ、監督のオジー・ギーエンでもある。

ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2009年9月16日、今日のコネ捕手、リードは「ストレートは基本インコース、変化球はアウトコース」 たった、それだけ(笑)被安打9、8回にはホームラン被弾。ホワイトソックス打線の知恵の無さに助けられただけのゲーム。

damejima at 09:58

August 04, 2009

城島の打撃の酷さを調べるためにチーム全体の打撃成績を調べていて、ふと、あることに気がついた。
Ronny Cedeno Stats, News, Photos - Pittsburgh Pirates - ESPN

結論を先に言っておく。

シアトルは若い可能性をみつけるのが本当に下手だ。

(いや。グティエレスやブラニヤンが当たりだったな。失礼した。でもアダム・ジョーンズ、シェリル、イバニェスを獲得したチームに比べて成功したトレードといえるかどうか)

シアトルのショートは、打撃改善の余地が残され、サラリーも安いセデーニョのままで十分だった可能性がある。若いセデーニョのトレードに慌てて走らなければならない理由はどこにもなく、もし今後ウィルソンが打撃面でセデーニョ以下の城島並みにあまりにも酷いバッターなら、ウィルソン獲得は大失敗に終わる。そもそもベタンコートより攻守でウィルソンは落ちるなら、ベタンコート以降、ショートの守備をいじりまわしたトレード全体が無意味になる。
投手のスネルが欲しかっただけなら、なにもクレメントとの交換でなくても実現はできた。
このシアトルの焦った「ショートストップ獲得騒動」に巻き込まれたクレメントのトレードは安売りだったし、クレメントの打撃にはまだまだ打撃面で期待ができた、という意味でもナンセンス。
来年にはいなくなるDHグリフィーの後釜や控え、一時急速に打撃の衰えた1塁ブラニアンの控えなど、来年以降にシアトルで仕事を作れた可能性はあった。

シアトルのトレード、というかチーム方針は、なんというか、迷走している部分、ブレている部分ばかり感じる。
そもそも買い手なのか、売り手なのか、判然としない。投手陣のまとめ役のウオッシュバーンが安売りされ、「ショートの獲得騒動」にクレメントが巻き込まれて安売りされ、狙いがますます不明瞭になってきた。
迷走しているうちに、打撃力も投手力も、さらにチームのまとまりも失いつつある感じが、日に日に強くなってきているのが困る。
ブログ主だけなのかもしれないが、ズレンシックが何を目指しているのかわからない、と感じるときがある。


野村氏ではないが、ボヤキばかりでもつまらない(笑)
ちょっと難しいクイズを出してみよう。
シアトルのAB/HR、つまり「ホームラン1本打つのに何打席かかったか」というデータのランキングだ。(8月2日現在)

14.0 ブラニアン(1位)
24.8 グリフィー
25.2 ロペス
27.8 グティエレス
28.0
37.2 
38.8 バレンティン
46.0 
46.7 城島
59.4 ベルトレ

上位4人はわかる人が多いと思う。あらかじめ書いておいた。
また、いかにもホームランを打つように思われている城島、ベルトレの名前も、あらかじめ入れておいた。今シーズンの彼らはまるっきりホームランなど期待できないことがよくわかるだろう。
また、たまにバレンティンが意外な場面でホームランを打っていたのを覚えているシアトルファンも多い。彼の名前もあらかじめ書いておく。

そこで、問題。
空いている残り3つのスペースに入るシアトルの野手の名前を当てられるだろうか?(DL中の選手、トレードされた選手はアリ。マイナーにいる選手はのぞく)




これが正解だ。
6位セデーニョが意外ではないだろうか。

14.0 ブラニアン
24.8 グリフィー
25.2 ロペス
27.8 グティエレス
28.0 ハナハン
37.2 セデーニョ

38.8 バレンティン
46.0 スウィニー
46.7 城島
59.4 ベルトレ


たまに意外な場面でホームランを打つバレンティンが長打のあるグティエレスの次にくるのでは?と思った人も多いのではないだろうか。ブログ主はそう思った。
しかし、セデーニョはAB/HR、つまり、ホームランを打つのに必要な打席数において、バレンティンより上、さらに、スウィニー、城島、ベルトレより上なのだ。意外である。
話にならないと思いこんでいたセデーニョはIsoP(Isolated Power)の数値が意外に高い。これは、IsoPが(長打率ー打率)で計算されるため、セデーニョの打率が低すぎるため、見た目だけIsoPが「高くみえる」、それだけだろうと思った。

そこで確認のために、と思って見たのがAB/HRだったわけだが、結果は意外なもので、「セデーニョのホームランを打つ割合は、シアトルでは、第6位で、バレンティンと同程度」ということがわかったわけだ。

さらに気になって移籍直後のセデーニョのピッツバーグでの打撃をたしかめてみると、15打数4安打で、なにやら2ランホームランまで打っているではないか。困ったものだ。
Washington Nationals vs. Pittsburgh Pirates - Box Score - August 02, 2009 - ESPN



ショートのベタンコートのトレード以来、セデーニョ、ウィルソンと、シアトルの「ショートストップ」がコロコロかわっている。

けして打撃も守備も悪くはないベタンコートの放出理由については、「攻守の波の大きさ」とでもまとめられるだろうが、セデーニョは「守れるが打てない」くらいのことはわかっていただろうと思う。そのセデーニョをネタに獲得するウイルソンが「守れるだけで打てない」のでは、サラリーが高くなったばかりで、何の意味もない。
まして、セデーニョのスタッツを見るかぎり、「本当に打てないのかどうか」はまだわからなかったはずだ。移籍してきたばかりのウィルソンの打撃をどうこう言うのも失礼といえば失礼だが、キャリアをずいぶん重ねてきてしまって伸びしろがないことがわかっているウィルソンの打撃と、まだ若いセデーニョでは、可能性に差がありすぎる。

そもそも、いま、7月末のシアトルは、再建モードの「売り手」か「買い手」なのか、「若手を育成して守備固め」なのか「多少はワイルドカードに未練があるのか」、そこらへんがまるで見えなくなってきている。



そんな意味のわからないショートストップ騒動に巻き込まれるように、ウィルソン獲得に際してクレメントが放出されてしまったのは、かえすがえすも残念。


この3人のショートストップたちの打撃、簡単にいまのシアトルのチーム方針風に比べてみよう。
城島の打撃について調べた5つの指標だけいうと、3人の成績はいまのところこんな風になっている。(各プレーヤーとも、2009シアトルでの成績)

OBP 出塁率
セデーニョ   .213
ウィルソン   .250
ベタンコート  .278
城島      .288

BB/PA 打席あたりの四球数
ウィルソン   .000
城島      .027
ベルトレ    .035
セデーニョ   .049

P/PA 打席あたりの投球数
城島      3.25
ベタンコート  3.27
ウィルソン   3.38
セデーニョ   3.67

IsoP Isolated Power
ベタンコート  .080
城島      .100
セデーニョ   .124
ウィルソン .125

SecA Secondary Average
ウィルソン   .125
ベタンコート  .134
城島      .136
セデーニョ   .183

セデーニョが思ったより悪くない、ということと、3人の中で最もウィルソンが期待できない感じくらいがわかってもらえば幸いだ。

ウイルソンは、まだチームに来てわずかしかたっていないから、今あれこれ言うのが酷なのはわかっている。もちろん、トレード前から「守れるが打てないショート」なのは、もう年数たっている選手だし、そう今後変わるとも思えない。
そもそも同じ「守れるが打てないショート」というだけなら、サラリーと年齢で比較して、なにもトレードで値段の高いものをわざわざ獲ってこなくても、セデーニョで十分だったはずだ。。

このチームは、いったい、セデーニョのどこを見て放出したのだろう。
ウィルソンが「守れるだけで打てない」なら、セデーニョを我慢して使えばいい。それに、ウィルソンなら、まだ「守備はポロリが多いが打てる」ベタンコートのほうがマシに思えてもくる。

「打てないように見えた」セデーニョを、サラリーの安さでキープして、9番ではなく、もっと気楽に打てる7番くらいを打たせて、打撃の開花を待つ手もあった。
そもそも監督ワカマツは、シアトルにおける9番の役割、次打者に天才イチローを控えた9番の役割が、他のチームと多少違うことを重視しなさすぎる。シアトルで9番にいては気楽には打てない。IsoP、AB/HRではないが、ほかの打順、6番7番あたりで気楽にバットを振り回すとどうなるか、試してもよかった。


それにしても、こんなトレードに巻き込まれて、クレメントもついてない。
チームの世話役のDHなど、チームに2人もいらない。このチームで最後のシーズンを迎えるグリフィーにどうしてもシーズン最後までプレーさせたいなら、せめてスウィニーのかわりにクレメントをメジャーに上げてきて、DHで試しすべきだった。






damejima at 18:53

August 01, 2009

2008年にクレメントが捕手をつとめた時期は、2つの時期に分かれる。

(1)6月18日〜7月22日
 →2008年、ジェフ・クレメントのための短い夏(4)
  クレメントの奇跡。シルバ3登板連続QS。

(2)8月2日〜8月30日

(1)の時期にクレメントは、ダメ捕手の烙印を押された城島にかわり、正捕手として、主に捕手をつとめた。

この項では、(2)を扱う。

(2)では、「相手先発投手が右投手か、左投手かによって、クレメントと城島、どちらの捕手を先発させるか決める」などという、頭がおかしいとしか言いようがない捕手起用システムがとられた。
明らかに、これは「一度正捕手の座を失った城島を強引にでも復帰させるたいが、実績を残したクレメントを一気に控えに落としたのではあからさますぎる。そこでクレメントと城島を横並びにして『併用』とみせかけることで、城島強制正捕手復帰の強引さをオブラートに包んで誤魔化す」という見えすいた猿知恵だった。
この記事のデータを読んでもらえばわかるように、クレメントは(1)において十分な活躍をした。それゆえ、彼を正当な理由もなく控え捕手、あるいはマイナーに降格などさせられない。それでもどんな無理を通してでも城島を正捕手に戻したい、そこで誰の目にも「野球のシステムや合理性とは無縁の猿知恵」が、実際にゲームで実行に移された。

「相手投手が左投手だから右打者の捕手を使うべき」などという方法論は、野球のスポーツとしての戦略とは何の関係もない。いいから城島を使え、スポーツのルールを無視しようとおかまいなし、そういう、気違いじみた論理から考えだされた異常システムである。
もう、この時期、このチームの編成に、「メジャーという世界に、あってあたりまえの合理性」は、どこにもみられない。

この、チームの勝敗や、チームの再建すら無視して無理に矛盾を両立させようとする異様な、そして強引な手口によって、シアトルには、クレメントと城島、2人の正捕手が併用されるという異常事態が訪れた。
クレメントは捕手とDHとして併用され、やがて持病の膝の怪我の手術のため、フィールドを去った。

ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2008年8月22日、クレメントは左投手2人から二塁打2本3打点、チーム7連敗を止め、8月に捕手として白星のない城島の尻拭いをした。


この(2)の時期のクレメント先発ゲームはたしかに、(1)の時期とくらべて失点が多い。
また、ゲーム終盤でキャッチャーが交代することが多く、また、例の「相手の先発投手が右か左かで、クレメントと城島の、どちらがマスクをかぶるか決める」という頭のイカレたシステムのおかげで、先発マスクの機会がなかなか連続しなかった。
下にあげたゲームリストをみてもわかるだろうが、勝ちゲーム終盤でいわゆる守備固めと称して交代させられるケースも多かったわけだが、その後でサヨナラ負け、逆転負けするゲームもいくつもあり、これらのゲームがもし勝てていれば、(2)におけるクレメントの勝率は、もっとずっとよかったはずだ。

それでも、この異常な選手起用の中で、クレメントはこの(2)の時期も、(1)の時期と同様の『勝率5割』という、2008年のシアトルにしてみれば超高率な数字をマークしてみせた。

一方で、異常な捕手起用システムのもとで8月もマスクをかぶり続けた城島は、この同じ8月1日から22日までの時期、先発マスクのゲームで、恥ずかしげもなく、なんと『7連敗』している。
『7連敗』しただけでも十分恥だが、城島はクレメントが膝の手術に踏み切った後の2008年9月にコネ捕手城島は正捕手に復帰してチームを12連敗させ、2008年のルージング・ストリーク(Loosing Streak)にまたひとつ、汚点を残した。

城島のからむシアトルは、どこか場末のマジックショーかとみまがう場面が多々ある。2009年開幕には正捕手に復帰したのを見た日には、開いたクチがふさがらなかったものだ。

このクレメントの短い夏が終わった翌年の2009年夏、2008年にも一度正捕手失格となっている城島には、再度、つまり、2年連続して『正捕手失格の烙印』が押されることになった。


クレメントの8月捕手成績
8勝7敗 8月2日〜8月30日 
(8月 打率.325 OBP.373 SLG.416 OPS.789)
Aug 2 BAL L 3-1 ●ヘルナンデス(5回2失点)、グリーン、ヒメネス、ウッズ
Aug 3 BA W 8-4 シルバ(6回2/3 4失点)、○プッツ、モロー(クレメント2安打)
Aug 4 MIN W 11-6 バティスタ、ウッズ、○コーコラン、ヒメネス、ロウ
(城島→7回裏代打クレメント タイムリー →捕手クレメント
 7回裏に10点とって逆転勝ち)
Minnesota vs. Seattle - August 4, 2008 | MLB.com: Gameday
Aug 5 MIN W 8-7 ディッキー(7回3失点)QS、ヒメネス、コーコラン、○プッツ(9回表からバーク)
Aug 6 MIN L 7-3 ●ウオッシュバーン(6回3失点)QS、ロウ(3失点)ウェルズ(クレメント2安打)
Aug 7 TB W 2-1 ○ヘルナンデス(8回1失点)QS、プッツ
Aug 8 TB L 5-3 ●シルバ(6回4失点)、ウッズ、グリーン、ヒメネス(クレメント2安打)
Aug 10 TB L 11-3 ●ディッキー、ロウ、ウッズ、バティスタ、グリーン
Aug 12 @LAA L 7-3 ●ウオッシュバーン(7回1失点)QS、ロウ(3失点)、ウッズ(クレメント2安打)
Aug 13 @LAA W 10-7 ヘルナンデス(7回4失点)、ヒメネス、グリーン、プッツ、○コーコラン
(クレメント→スコア7-6で勝っている状態で9回裏からバーク 9回裏に同点にされ延長へ→12回裏から城島)
Seattle vs. LA Angels - August 13, 2008 | MLB.com: Gameday
Aug 16 @MIN L 7-6 ローランドスミス、コーコラン、グリーン、●ヒメネス、バティスタ
(クレメント2安打→スコア6-5で勝っている状態で、8回裏からバーク、8回裏1失点同点、9回裏1失点→サヨナラ負け)
Seattle vs. Minnesota - August 16, 2008 | MLB.com: Gameday
Aug 18 @CWS L 13-5 ●ウオッシュバーン、バティスタ、ウッズ(クレメント3安打)
Aug 22 OAK W 7-5 フィアベント、グリーン、ヒメネス、○コーコラン、プッツ(クレメント→8回表からバーク)
Aug 26 MIN W 3-2 ○ローランドスミス(7回2失点)QS、コーコラン(クレメント→8回表からバーク)
Aug 30 @CLE W 4-3 ウオッシュバーン(6回2/3 失点なし)QS、バティスタ、○プッツ、グリーン、メッセンジャー



イニング 9 9 2 8 9 9 9 9 8 8 7 8 7 7 9
自責点  3 4 0 7 6 1 4 11 4 6 7 13 5 2 3

118回76  CERA 5.80
5点以上の失点 6ゲーム






damejima at 01:52
(1)6月18日〜7月22日
(2)8月2日〜8月30日


2008年にクレメントが捕手をつとめた時期は、この2つの時期に分かれる。(1)では正捕手として主に捕手をつとめ、(2)では、「相手先発投手が右投手か左投手かによって、クレメントと城島のどちらを先発させるか決める」などという、頭のおかしな暗黒のシステムの中で、捕手とDH、2つの役割にまたがった形で併用された。
その暗黒システムがどういう意味をもち、どういう結果を招いたかは、「2008年、ジェフ・クレメントのための短い夏(5) 暗黒の『正捕手2人併用システム』の犠牲者クレメント」という記事を読まれたい。

この項では(1)の時期を扱う。

途中退場した7月22日除くと、クレメントは16ゲームを8勝8敗で乗り切った。(69打数12安打 打率.174)この年の勝率としてはマーベラスといっていい数値だ。

とりわけ、特筆すべきだと思うのは、4ゲームあるシルバの先発ゲームだ。
このシーズン通算4勝15敗と、箸にも棒にもかからなかったシルバだが、このクレメントの短い夏の時期には、なんと先発4ゲームのうち3ゲーム連続でQS(クオリティスタート)を果たして、2勝2敗しているのである。

シルバの酷いゲームぶりを何度も味わって、彼の炎上ぶりがわかっている人にしてみれば、この投手に3連続QSさせるなど、まったく考えられないことは、説明するまでもないと思う。


6月18日 FLO L 3-8 ●ディッキー、ローランドスミス、ロー、コーコラン
6月20日 ATL W 10-2 ベダード、コーコラン、○ローランドスミス、グリーン、ロウ、バティスタ
6月22日 ATL L 3-8 ●シルバ、ディッキー、ローランドスミス、ロウ
6月23日 NYM W 5-2 ヘルナンデス、コーコラン、○ローランドスミス、グリーン、ローズ
6月25日 NYM L 2-8 ●バティスタ、コーコラン、ローランドスミス、ローズ、モロー
6月28日 SD W 4-2 ○シルバ(7回2失点)QS、ローズ、モロー
6月29日 SD W 9-2 ○ベダード(5回2/3 1失点)、グリーン、ロウ、コーコラン(クレメント 2安打1HR)
7月1日 TOR W 7-6 ローランドスミス、コーコラン、ヒメネス、ローズ、グリーン、○モロー(クレメント2安打)
7月5日 DET W 3-2 ディッキー(6回2失点)QS、○バティスタ、モロー(クレメント 2HR)
7月6日 DET L 1-2 ローランドスミス、ロウ、コーコラン、バティスタ、グリーン、ヒメネス、●バーク
(同点で迎えた延長15回表、捕手バークがマウンドに立ち、キャッチャーはクレメントに 1失点して負け)
Detroit vs. Seattle - July 6, 2008 | MLB.com: Gameday
7月8日 OAK L  0-2 ●シルバ(8回2失点)QS
7月9日 OAK W 6-4 バティスタ、ローランドスミス、○コーコラン、ローズ、グリーン、モロー
7月11日 KC L 1-3 ●ヘルナンデス(5回3失点)、コーコラン、ヒメネス
7月13日 KC W 4-3 シルバ(6回2失点)QSクレメント5号HR)
7月19日 CLE L 6-9 ●バティスタ、ローランドスミス、ディッキー、モロー
7月21日 BOS L 0-4 ●ウオッシュバーン(5回2/3 2失点)、ロウ、ヒメネス、バティスタ
7月22日 BOS L 2-4 ●ディッキー、コーコラン、ローズ、ヒメネス(4回裏 0−1の状態で怪我でクレメント交代→5回表から城島 以降3失点)

Jeff Clement Stats, News, Photos - Pittsburgh Pirates - ESPN

イニング 9 9 8 9 8 9 9 9 9 8 9 8 8 9 9 4
自責   8 2 8 2 4 2 2 5 2 2 4 3 3 9 4 1

126回自責点61点 CERA 4.36
5点以上の失点 4ゲーム






damejima at 01:32
6月18日、その日がやってきた。ジェフ・クレメントが正捕手として扱われる時が。
このときまでに、チームは、4連敗2回、5連敗2回、7連敗を1回記録し、24勝46敗、借金22。ほぼ1勝2敗のペースを続けて、既にシーズンをダメにしていた。

だが、クレメントの夏は、短く終わらされた。
Seattle Mariners Split Statistics - ESPN


クレメントの2008年の短い夏は、7月末にクレメントが怪我で7試合ほど欠場した時期の前と後で、次の2つのまったく違う時期に分けることができる。
クレメントの捕手としてのプレー時期を「2つ」に分けるについては、重要な意味がある。どうしてもそれをアタマにいれておいてから数字を眺めてほしいし、そのためにこの項を書く。
そうしないと、短い夏に2つの異なる季節を過ごしたクレメントの深い苦悩も伝わらないと思うからだ。

(1)6月18日〜7月22日 捕手先発17ゲーム(出場22)
 →2008年、ジェフ・クレメントのための短い夏(4)
  クレメントの奇跡。シルバ3登板連続QS。

(2)8月2日〜8月30日 捕手先発15ゲーム(出場24)
(以下では、この2つの時期を(1)(2)と略す)


(1)(2)の起用法の違い
(1)で、クレメントは捕手としての出場が、出場22ゲーム中、17ゲームある。それ以外は、5ゲーム。ゲーム途中で交代させられることもなく、この時期、明らかにクレメントは「正捕手として起用」されていた。

それに対し(2)では、クレメントの捕手としての出場は割合として減り、出場24ゲーム中15ゲームで、それ以外にDHとしての出場などが10ゲームある。起用目的が明らかに(1)と変質しており、「DHとしての起用」という部分が増えた、といえる。
ところが、ただDH起用が増えただけではない。
(2)では、「相手チームの投手が右か左かで、クレメントと城島、どちらを先発捕手として使うかを決める」などという、とんでもなくおかしな、野球というスポーツにないルールのシステムがとられた。
また、ゲームが始まってから終わるまで一人の捕手にまかせる、というケースが大幅に減り、ゲーム終盤8回、あるいは9回に捕手が変えられることが珍しくなかった。

さぞかしクレメントも、気持ちの上で苦しい気持ちでこの季節を過ごしたことだろう。
(1)と(2)で起用の主旨が通常では考えられないような方針に変わっていった原因は、ファンそれぞれに憶測があるだろうし、ここでも詳細に主張しきれるものでもない。
以下にいくつかの「判断の材料」をあげておく。最終的な判断はそれぞれの問題だが、クレメントの正捕手としての短い夏はダメ捕手をなにがなんでも正捕手に戻したいという猿芝居で、なにもかも台無しになった、といっておく。



「クレメントの(1)における捕手成績」
まず基本的な話だが、「クレメントが(1)で捕手として先発した17ゲームでの勝率やCERAなどのゲーム内容」が、クレメントのキャッチャー起用が減った原因ではない、ということは常識で考えればわかる。後の記事「2008年、ジェフ・クレメントのための短い夏(4) クレメントの奇跡。シルバ3登板連続QS。」でクレメントの(1)での勝敗などをあげるが、最もデータとして単純な勝率を見てもらえば一目瞭然だ。コネ捕手城島よりはるかに、2倍は優れている。

「クレメントの膝の怪我」
彼はシーズン終了まで捕手をつとめることがかなわず、膝の手術にふみきった。クレメントにとって、キャッチャーを続けにくくなっていった大きな原因のひとつが、「自分自身の膝の怪我の持病」にあるのは誰しも認めざるをえない。

「チームの異常な正捕手2人併用制」
よく、(2)あたりの時期を「捕手3人制」などという人がいるが、それは正しくない。
実際には「クレメントと城島、2人の正捕手の、野球の戦略とはまったく関係のない、異常な併用システムと、バークという1人の控え捕手」という、なんとも混乱したキャッチャー起用が行われただけである。
(1)で正捕手をはずされたはずのダメ捕手城島が、なぜ1週間のクレメントの怪我による休養を経過して、(2)で再び正捕手に戻っているのか。

しかも、(2)の時期、城島は先発捕手として恥ずべき7連敗を犯してもいるのである。野球とは全く関係のない根拠から、先発捕手が決定されたこの時期のキャッチャー起用は頭がおかしいとしか形容しようがない。
2008年8月22日、クレメントは左投手2人から二塁打2本3打点、チーム7連敗を止め、8月に捕手として白星のない城島の尻拭いをした。

2008シーズンの後半のある時期、それがいつ始まったか正確な日付までは記憶にない。
シアトルのキャッチャーの起用は「相手投手が右投手なら、左打者のクレメント、左投手なら右打ちの城島」という、「相手投手によって自分のチームのキャッチャーを変えていく」という、聞いたこともない方法がとられはじめた。
これはよく覚えておいて、ここから先を読んでほしい。

メジャーのキャッチャー起用について詳しくない方のためにちょっと書いておくと、常識的な起用方法では、「決まった正捕手がいて、主にカード最終戦として組まれるデーゲームを正捕手の休養にあて、控え捕手がマスクをかぶる」というシステムになる。
シアトル・マリナーズにおいても、(1)の時期には、ごく普通にクレメントが正捕手として、他の常識的な正捕手と同様に扱われていた。

ところが(2)時期になると、一転して、シアトルでは「相手投手によってクレメントと城島、2人の正捕手が併用されるという前代未聞のシステム」になってしまうのである。


正捕手っぽい捕手が2人いる、というシステムそのものは、日米問わず、さまざまな理由で行われることはある。
だが、野球で「相手投手の『利き手が左か右か』によって、起用するキャッチャーを変える」などというシステムなど、聞いたことがない。と、いうか、そんなシステム、野球をやる上で、また、野球の戦略の上で、なんの合理性もない。
それはそうだ。例えばシアトルの先発投手にしてみれば、対戦相手の投手が決まらないかぎり、自分の球を誰が受けるかわからない、そんなおかしな事態が続くシステムだ。こんな落ち着かない話はない。配球の組み立てを十分相談するとか、そういう面の影響もはかりしれない。

それでも、(2)の時期にはいって、この前代未聞のおかしなシステムは強行された。チームは大きく負け越しているこの時期に、なぜこんなおかしなキャッチャー起用がまかり通ったのか。
今思い出しても、腹立たしい。

この8月、城島は、5月同様に先発マスクで7連敗している。よく恥ずかしくないものだ。ウイニングストリークで、この8月あたりの時期がデータとして出てこないのは、まったくクレメントの責任ではなく、城島の先発ゲームの大連敗のせいだ。


そもそも、5月の月間20敗などによって、守備・打撃の両面であきらかにメジャー失格、「ダメ選手」証明がなされた。
にもかかわらず、クレメントが怪我をして休んでいる間に「いつのまにか」扱いが変わって、「クレメントと城島と併用という形で、城島がいつのまにか『正捕手』に復帰する」などというおかしなことが「なんの理由もあきらかでないまま強行された」のである。

日本語には「方便(ほうべん)」という言葉や「詭弁」という言葉がある。

「相手投手の利き腕が左か右かによって起用するキャッチャーをコロコロ変える」などという異常なシステムは、明らかに、マクラーレンもリグルマンも見限った城島を無理やり正捕手に戻したいがために、クレメントを一気に控え捕手に戻すのでは批判を浴びるし、手口があからさますぎる。そういう矛盾をオブラートに包んで隠しつつ、城島に再度正捕手をやらせる異常な事態を誤魔化し、正当化するための、ただの「方便」であり、「詭弁」でしかなかった。

こんな話、常識では考えられないわけだが、この異常な捕手システムは、ファンの見ている前、お金を払ってスタジアムに来ていただいているファン、テレビの前でゲームを見ているファンのまさに目の前で、延々と、堂々と、行われ続けたのである。
こんなシステムを強要した側の人間の異常さがよくわかろうというものだ。


ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2008「相手チーム先発依存の捕手決めシステム」

「クローザー・プッツの不調」
これは2008年のおかしな捕手起用に影響した蛇足的な話題として、かきとめておく。
2008年シーズンは、勝ちゲームやクロスゲームの終盤、8回9回に、キャッチャーに代打が出されたり、守備固めで変えられるケースが続発していた。(2)のゲームログにおいても、ゲーム終盤にクレメントが交代させられているケースがよくある。

だがこれは、クレメントに原因があったのではない。
むしろ、8回、9回を投げるブルペン投手に大きな問題があったシーズンだったというほうが、より正確。
2007シーズンと違って、この年のJ.J.プッツは必ずしも絶対的クローザーというほど、調子はよくなかった。年間通して、特にクレメントがまだ捕手をやる前4月、5月のゲームログをみてもらうとわかるが、プッツがセーブに失敗し逆転負け、サヨナラ負けするケースが、2007年より多い。
再確認しておく。「クレメントのゲームに限って、ゲーム終盤にサヨナラ負けすることが続いたことが原因で、キャッチャーがゲームの終盤にかえられてしまう習慣ができた」などという事実はまったくない。
むしろ、ゲーム終盤にキャッチャーをクレメントから、城島、バークに変えたことで、逆転負け、サヨナラ負けをくらったゲームもいくつかあり、捕手交代が成功したケースの数と失敗した数はほぼかわらない。


4月 12勝15敗 勝率 .444 ERA 4.20
5月 8勝20敗 勝率 .286 ERA 5.39
6月1日〜17日 4勝11敗 勝率 .266 ERA
クレメント前
24勝46敗 借金22 勝率.342






damejima at 01:17

July 31, 2009

ジェフ・クレメントが2008年にほんの2ヶ月、正捕手だった夏のことを指して
「クレメントは捕手としてたいしたことなかった。
 城島とかわらない」
そんな嘘を平気でしゃべる輩を、絶対に許そうと思わない。

2008年というシーズン、そして、2008年の夏、それがどういう季節だったか。よく知りもしないで(または、多少わかっているくせに)クレメントが、捕手としてもがき続けた短い夏の素晴らしい仕事のことを、ああだこうだ言うやつを許したくない。
あれだけ待ち続けたのに、あれほど酷い環境の中でしか、正捕手の座がまわってこなかったクレメント。それでも彼は精一杯もがき続けた。



ストリークstkeak)とは、野球の場合、あるシーズンで一定のゲーム数を決めたときのデータで、ウイニング・ストリーク
Winning Steak)なら、一定のゲーム数を決めた条件のもとでの勝ち数の最も多い時期、ということになる。
まず2008年のシアトル・マリナーズで、50ゲームにおける最良のウイニング・ストリークを見てもらおう。

50ゲームにおけるウイニング・ストリーク
2008-06-11 2008-08-07 22勝28敗 勝率 .440
2008-06-09 2008-08-05 22勝28敗    .440
2008-06-17 2008-08-13 22勝28敗    .440

50ゲームだと22勝28敗、これが最高勝率だ。酷いものだ。最高で22勝しかしてないのである。半分のゲームすら勝ててない。
別の言い方をすれば、2008年の、どの50ゲームをとってみても、この22勝、.440以上マークした50ゲームは、ひとつもない、ということだ。50ゲームをサンプリングした最高勝率が「22勝28敗、勝率 .440」である、といいかえてもいい。
そしてサンプル数を50から、60、70、80と、いくら増やしても、勝率は一度たりとも「5割」以上になることはない。

難しいことはともかく、このシーズンに、「5割」という勝率が長期に渡って記録されたことは、2008シーズン、ただの一度もなかったのだ、ということがわかってもらえば結構だ。


こんどはサンプリング数を少なくしてみよう。
40ゲームにしてみる。すると、たった一度だけ19勝21敗になったことがある。だが勝率「5割」には届かない。
2008-06-23 2008-08-07 19勝21敗 .475

30ゲームでサンプリングしてみる。
ここでは16のサンプル(含6月17日〜7月22日)で、14勝16敗、勝率.467が記録されているが、これも「5割」は超えてこない。サンプル数を1つずつ減らしてみる。

28ゲームまで減らすとはじめて、勝率が「5割」になるサンプルがでてくる。サンプル数は6つ。(以下すべて14勝14敗 勝率.500)
2008-06-09 2008-07-09
2008-06-17 2008-07-20
2008-06-04 2008-07-05
2008-06-06 2008-07-06
2008-06-16 2008-07-19
2008-06-15 2008-07-18

では、このシーズンは勝率が「5割」を越して貯金ができた時期はまったくないのだろうか?
27ゲームからようやく1つ貯金ができるサンプルがでてくる。サンプル数はわずかに3つ。
2008-06-16 2008-07-18 14-13 .519
2008-06-17 2008-07-19 14-13 .519
2008-06-06 2008-07-05 14-13 .519


そして、たどりつくのが、26ゲームでのこのデータ。

2008-06-17 2008-07-18 14-12 .538


25ゲームを超えるゲーム数で、2つ貯金をつくったサンプルは、『2008年6月17日』からの『約1ヶ月間、26ゲーム』、このたったひとつのサンプルしかない。


上のデータの開始日にみえる『2008年6月17日』という日が、シアトルにとってどれほど特別な日なのか、わかるだろうか。
サンプルを50ゲームから、順に減らしていっても、ずっとずっと最後まで残っている、残り続けている『2008年6月17日』という輝かしい日付け。

それは元監督マクラーレンが、「これからは正捕手はクレメントでいく」と宣言した、まさにその日。
また、前GMバベジが解任された日の翌日であり、また城島の延長契約がオーナーのトップダウンだという地元紙の記事が出された日の翌日でもある。

ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:時系列にそって「城島問題」を読む。


この6月17日の翌6月18日、クレメントはホームのワシントン州セーフコ・フィールドでのフロリダ・マーリンズ戦で、初めて正捕手としてゲームに出場した。



2008シーズンに
「最も勝てた、ほんの一瞬の短い夏」を作ったのは、
ほかの誰でもない。

ジェフ・クレメントである。



2008年6月のこのブログの記事
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2008年06月


ついでだから、負け数の最も多い時期、ルージング・ストリークloosing streak)も挙げておく。
長期で最も酷いのは月間20敗した5月を含む時期で、相当に酷い。勝率は3割にすら届かない。
ところが20ゲーム以下では一変して、5月以上に負け続けた時期がある、「城島が再度正捕手に復帰した9月以降」である。
この「城島が再度正捕手に復帰した9月以降」は、20ゲームのサンプルでは、あの最悪だった2008年5月の20ゲームすら越えて、このシーズンで最もシアトルが負けた時期であることがわかる。12連敗したのだから、当然のことだ。勝率はわずか2割しかない。

こうした酷い時期のサンプル数の多いこと。2割などという勝率に比べたら、クレメントの1ヶ月は約2.5倍もの勝率を達成していたことになる。

だらしないにも、程がある。クレメントの短い夏を馬鹿にするのもほどほどにしろ、と言いたい。

40ゲーム
2008-05-02 2008-06-15 11勝29敗 勝率.275
2008-04-22 2008-06-04 11-29 .275
2008-04-27 2008-06-10 11-29 .275
2008-07-06 2008-08-21 11-29 .275
2008-05-01 2008-06-14 11-29 .275
2008-05-03 2008-06-16 11-29 .275
2008-04-30 2008-06-13 11-29 .275
2008-04-24 2008-06-07 11-29 .275
2008-04-25 2008-06-08 11-29 .275
2008-04-23 2008-06-06 11-29 .275
30ゲーム
2008-04-24 2008-05-26 7-23 ,233
2008-04-23 2008-05-25 7-23 ,233
20ゲーム
2008-09-01 2008-09-22 4-16 .200
2008-09-03 2008-09-24 4-16 .200
2008-09-05 2008-09-25 4-16 .200
2008-09-06 2008-09-26 4-16 .200
2008-04-23 2008-05-13 4-16 .200
2008-09-02 2008-09-23 4-16 .200
15ゲーム
2008-09-11 2008-09-25 1-14 .067
10ゲーム
2008-09-12 2008-09-21 0-10 .000
2008-09-13 2008-09-22 0-10 .000
2008-09-11 2008-09-20 0-10 .000






damejima at 02:15

July 30, 2009

それは2008年4月30日の、よくあるゲームのひとつだった。
シアトル対クリーブランド。先発ウオッシュバーン。中継ぎベク、そしてローランドスミス。

Game Wrapup | Mariners.com: News

Seattle vs. Cleveland - April 30, 2008 | MLB.com: Gameday

相手投手は、この年、のちにサイ・ヤング賞をとることになる、クリフ・リー。先日フィリーズへ移籍した彼のこのときのキャッチャーは、もちろんショパック。ビクター・マルチネスではない。
クリフ・リーは、6回3失点97球と、彼にしてはそれほどよいともいえない微妙な数字を残し、マウンドを降りた。7回のマウンドにはあがったのだが、シアトルのバレンティンに3ランを打たれたのだ。
にしても、このときのスコアは8−3。クリーブランドにしてみれば、もうあとはゲームを流すだけでよいスコアだった。


7回に3ランを打たれて投手が代わり、次の打者、城島がライトフライを打った。このゲーム後の打率.177。シーズンはじまったばかりとはいえ、酷い打率だった。

クリーブランドのライトで、このフライを捕球した、ヒゲの似合う若い男がいた。彼はこの試合、4打数2安打3打点の活躍によってシアトルを負けに追い込んだヒーローになった。
このときの彼はクリーブランドではセンターのサイズモアのおまけのように思われていたが、翌年にはこのとき戦って自分が負かしたチームでセンターのレギュラープレーヤーになり、チームの要となることになった。
彼はベネズエラ出身。このゲームの最終回にヒットを打ったキャッチャーの若者と同じ83年生まれで、名をフランクリン・グティエレスといった。



8回になって城島がひっこんでキャッチャーが代わった。
ジェフ・クレメント。この年の初マスクだった。ピッチャーはこの回からローランド・スミス。スコアは8対3。

クリーブランドの先頭バッターはレフトのジェイソン・マイケルズ。2球目、いきなりツーベースを打たれた。そのあとカブレラ、サイズモアと歩かせ、ノーアウト満塁。
だがクレメントとローランド・スミスは、2番キャロルをショートのベタンコートへのポップフライに打ち取る。1死満塁。だが迎えるバッターはビクター・マルチネス。

初球、高めに速球がはずれ、2球目のチェンジアップが決まった。1-1。
3球目、インコースを速球がえぐる。マルチネスがこれをひっかけると、ボールは鮮やかにサードのベルトレから、ロペス、セクソンと運ばれていき、ダブルプレー。イニングの熱は糸をひくように終わった。



8−3のまま、9回表。ピッチャーはクリーブランドにやってきたばかりのジョージ・フリオ。先頭の6番セクソンが三振。この日の7回に3ランを打っている7番バレンティンがショート・フライに倒れ、2アウト。

あとひとりになって、このシーズンの最初の打席に立った選手がいた。

初球はストレートだったが、思い切りよく叩くと、そのボールはセンターサイズモアの前にライナーで飛んでいった。

9回2アウト、5点差からのシングルだった。

だがそのあとに打席に立った9番のユニスキー・ベタンコートはあっさりと初球を打ち上げてしまい、そこでゲームは終わった。

アイオワ州生まれの若者の2008年の初めての打席は、
こうして終わった。

2008年4月30日 クレメント2008シーズン初打席センター前ヒット

いまはもう、クリフ・リーも、グティエレス、フリオも
クリーブランドにはいない。

そしてベクも、セクソンも、バレンティンも、ベタンコートも
もう、シアトルにはいない。


そして。クレメント。


場所。オハイオ州クリーブランド、プログレッシブ・フィールド。
2008年4月30日。観客15,279人。
観衆はけして多くはなく、ホームでもなかったが、
ジェフ・クレメントはこの日たしかに
この年初めてのマスクをかぶり、
はじめての打席でヒットを打った。






damejima at 22:06

July 29, 2009

トロント第2戦は、大試合である。
いろいろなプレーヤーの、「これから」が、かかっている。
負けたくはない。だが大炎上の可能性もある。
信じるしかない。

ひとりで緊張していてもしょうがない。ちょっと、このブログのことを書いてみる。



このブログをやるきっかけをふりかえってみると、やはりそれはジェイミー・バークなのだと思う。

バークは2007年シーズン、正捕手城島の控え捕手をつとめた。チームはこのシーズン、2位にはなったが、バークの勝率、CERAともに城島より良かった。チームのいわゆる貯金というやつを稼いだのはむしろバークのほうだった。
だが、この頃まだそういうことに耳を貸す人もあまりなく、人々はアメリカで日本で、ひさびさの地区2位という結果に酔った。

2008年になってバークは、どういうわけか、あまりいい成績を残せなかった。ただ、2007年にバークがした仕事の残りは、かわりにジェフ・クレメントが引き継いだ形になり、2007年のバーク同様、マクラーレン辞任の時期以降の一時期には正捕手として城島よりはるかに良い勝率を残した。だが、そのクレメントも膝の故障のため戦列を離れ、チームはシーズン100敗をし、クレメントは2009年開幕時にはマイナーで気持ちを腐らせた。

だが2009年クレメントの仕事を引き継ぐ男が現れた。ロブ・ジョンソン。城島をしのぐ仕事ぶりで、彼は城島を控え捕手に追いやった。

だからある意味、ロブ・ジョンソンのいまの仕事は、バーク、そしてクレメントの仕事を引き継いだ、ということになる。



よく、控え捕手になった城島を、ロブ・ジョンソンと比較する人がいる。本当に失礼な人間がいるものだと思っている。
ロブ・ジョンソンを持ち上げたいから、ではない。理由はほかにある。

ジェイミー・バークは2007年には最初の1ヶ月はOPSが1.000を越えていたり、2009年でいえば、ヘルナンデスと組んだバッテリーの防御率がロブ・ジョンソンを超えていたりする、ちょっと不思議な中年おじさんである。だが、そんなデータなどより、もっと、ずっとずっと大事なことを、ジェイミー・バークは達成してみせた。

それはこういうことだ。
バークは、正捕手城島が休んだゲームをまかされていたわけだが、たとえそれが豪腕ヘルナンデスでれ、当時まだローテ投手だったバティスタや、ホラシオ・ラミレス、若いフィアベント、ベク、誰であれ、「裏ローテだから勝てるはずがない」とか、「今日はたまたまヘルナンデスがまわってきたから勝てて運がいい」とか、そういう意味のわからない気持ちの浮き沈みを、ゲームでまったく感じさせたことがない。


そう。
控え捕手として、城島と比べるべきなのは、最高の控え捕手ジェイミー・バークだ。バークを越えてから文句を言え、と、言いたいのである。

バークは2007年はじめに炎上王ウィーバーをまかされたときも、「こんな先発投手、負けてあたりまえ」などと、そんな気分をまきちらしながらゲームに臨んだりはしなかった。ロブ・ジョンソンも今年まだ控え捕手だった時代、炎上王シルバのボールを受けていたことがあったが、シルバにさえ1年ぶりの勝ち星を演出したりしたものだ。

バークは控え捕手であることで腐ったりすることはなかったし、マイナーで練習を怠ったりもしていない。

いつぞや、城島が今年最初のDL入りをしたときに、バークがマイナーから上がってきた日のゲームのある光景をいまも忘れない。
打席に立った彼が、ファーストに向かって走ったときの、あの、早さ。(もちろん彼なりの、という意味の早さであって、イチローのホンモノの速さとは違う)2007年に鈍足で知られていた彼が、長い時を経てフィールドに帰ってこれるまでの長い時をどう過ごしていたか、それがわかる走塁だった。
問題なのは、凡打だったかヒットか、そんなことではなくて、彼がグラウンドだかジムだかでやったダッシュの本数だった。



ジェイミー・バークは、たしかに年齢のせいもあり、おそらく正捕手としてシーズンいっぱいプレーし続けていくのは無理なのだろう。
だが「控え捕手として」という条件なら、誰がなんといおうと、彼バークは「世界最高クラスの控え捕手」だ。今シーズンだって、CERA3.00前後という素晴らしい数字を残して、ひっそりマイナーに落ちていった。
CERAだの、勝率だの、そんな木っ端のようなデータだけで言うのではない。そんなものは彼の結果を表した、ただの数字の羅列に過ぎない。
そうではなく、彼の、ゲームに対する静かな湖の水面のような抑えた情熱の価値、控え捕手としてのプライドあるゲームぶりが、なぜわからないのか、と言うのである。



控え捕手城島が成すべき仕事がいまあるとすれば、それはロブ・ジョンソンと対比した何か、であるはずがない。
世界最高の控え捕手、ジェイミー・バークの、あの、2007年に見せたひたむきさ。2009年にコールアップされるまで耐え抜いたバークの、腐らないで気持ちを維持して努力し続けたひたむきさ。2009年にコールアップされてから、黙々と城島の復帰までチームを支え、マイナーに去っていったバークのひたむきさ。
そういったものを越えないまま何年もプレーしておいて、いまさら控え捕手のどこか不満か。

シアトルの控え捕手とは、バークにしてみれば、彼の築いた「名誉あるポジション」であって、城島のような不名誉なプレーヤーにはふさわしくない。


野球の勝ちに、表ローテの1勝も、裏ローテの1勝も、関係ない。1勝は1勝。控え捕手の最初の仕事、最初の目標は、「最高の控え捕手になること」だと、バークが教えてくれた。

世界最高の控え捕手、バーク。
たとえ彼に可能な究極の目標が、正捕手の座でなく「最高の控え捕手になること」であったとしても、僕は彼を応援することをやめようとは思わない。






damejima at 03:27

June 22, 2009

「裏口入学のコネ捕手城島のコピー捕手」キロスがDFAになって、「プチ城島問題」である「キロス問題」が解決を見た。
バークは、とうとうキロスとの競争に打ち勝って、第三の捕手としての位置を確保したようだ。この37歳のプレーヤーの感動ストーリーについてはアメリカの地元などでは結構触れられているが、日本ではほとんど触れられていない。煮ても焼いても食えないダメ捕手に関わっているばかりでは、せっかくの好素材も活かせない。もったいないことだ。
A journeyman catcher in twilight of his career, Burke has a day to remember - Sports - The Olympian - Olympia, Washington
6月7日記事でも言ったように、再コールアップしてホームランを打ったときのバークのバットスイングのシャープさ、走塁の切れのよさは、とてもかつての鈍足ぶりではないし、マイナーでくすぶってやる気をなくした選手のものではなかった。
心から彼におめでとうといいたい。よほどマイナーで心してトレーニングに励んでいたことだろう。
Seattle vs. San Diego - June 16, 2009 | MLB.com: Gameday

この間のキロスとバーク起用の逆転劇にまつわる複雑な展開を軽くまとめておく。


「キロス問題」決着までの経緯

第1期 城島骨折直後
(正)ロブ・ジョンソン (控)キロス
 
5月25日 城島骨折。ロブ・ジョンソンが正捕手に
5月26日 キロス、2Aからコールアップ
5月31日 キロスがアウェイLAA第3戦に初先発、負け。
       アウェイでのLAAスイープを逃す


第2期 ロブ・ジョンソン不在でバーク、キロスの混在
(実際にはほぼ(正)バーク (控)キロス)
6月7日 ロブ・ジョンソン左足の軽い怪我で休養
      バーク、3Aから再コールアップ(スターク投手DFA)
6月7日 バーク、通算3本目のHR ベダード5勝目
6月9日 バーク先発
6月10日 バーク先発 ヘルナンデス6勝目
6月11日 地元紙シアトル・タイムズ
      「コロラド遠征でバーク、マイナー落ち」と推定記事
6月12日 ロブ・ジョンソン怪我から1日だけ復帰。
      すぐに忌引休養
6月13日 バーク先発
6月14日 デーゲーム、キロス先発。
      バルガス、キロスとのバッテリーに不満漏らす
6月16日・17日・18日 パドレス3連戦で、バーク3連続先発

第3期 ロブ・ジョンソン復帰とキロスDFA
(正)ロブ・ジョンソン (控)バーク

6月19日 ロブ・ジョンソン忌引から復帰。キロスDFA(戦力外)
6月20日 ロブ・ジョンソン先発。
      バルガス「勝利はロブ・ジョンソンのおかげ」 
6月21日 デーゲーム、バーク先発。ひさびさの貯金1



今になって振り返ると、バークとキロス、どちらがロスターに残れるか、についての分かれ目はたいへんにシーソーゲーム的展開だったと思うし、また同時に、ロブ・ジョンソンと城島のどちらをとるか、シアトルはどうやって勝つチームに脱皮していくのか、という問題に直接つながっている重要な問題だった。


第1の分岐点は、5月25日城島骨折の直後、正捕手についたロブ・ジョンソンのバックアップに、4月に4ゲームに先発(2勝2敗)した3Aのバークでなく、2Aのキロスを抜擢したことだ。
バークを呼ばなかった理由は定かではない。だが少なくとも、5月末の時点では、首脳陣はバークよりキロスを優先していたわけだ。
このブログとしては、キロス優先の理由は「打撃」だろうとしか考えられない。
4月の出場4ゲームで13打数1安打だったバークの打撃より、キロスのバッティング面に期待したのではなかろうか。実際、キロスはメジャー先発4ゲームで14打数4安打、出場全ゲームでヒットを打った。
だがこのブログで再三指摘しように、キロスの投手を引っ張っていく能力については全くクビを傾げざるを得ないもので、まるで「城島のコピー捕手」のような単調さだった。後になってキロスのリード面の問題をバルガスが明確に指摘したのは、その表れである。
関連記事
2009年5月31日、通算CERA5.51のキロスは6回裏以降「城島そっくり」の大炎上ぶりで、LAAスイープを逃した。
2009年6月6日、キロスの単調なリードを予測する。


第2の分岐点は、ロブ・ジョンソンの怪我と忌引。
ロブ・ジョンソンが怪我で休んだ数ゲームも、忌引で休んだ数ゲームも、どちらもナイターはバーク、デーゲームはキロスがマスクをかぶっている。
だから、後になって見れば、最初からバークが第3の捕手扱いで、バークとキロスの間には競争はなかったという見る人もいるかもしれない。
だが、チームの首脳陣にはじめはキロス優先の空気があったことは、城島骨折後にバークを呼んでないことからも、事実だ。
6月22日現在、シアトルタイムズの6月11日記事の「インターリーグのコロラド遠征では、バークをマイナーに落とすのではないか」という部分は綺麗に削除されてしまい、いまは残っていない。まぁ、おそらく、記事の誤りを認めて削除したのだろうが、コロラド遠征直前まで、首脳陣の中にバークは第4の捕手でいいじゃないか、という空気があったからこそ、この記事は書かれたのだと考える。
削除前 こちら
削除後 Mariners | Russell Branyan's mammoth homer lifts Mariners back to .500 mark | Seattle Times Newspaper
もし、このコロラド遠征に際してロブ・ジョンソンの身内のご不幸がなければ、この3戦の先発捕手はロブ・ジョンソンが最初の2試合マスクで、3戦目がキロスかバークだったわけだが、そうなったときに、バークが選ばれていたかどうか。
6月9日のゲームの内容などは、バークのリード面の内容もけして良くはなかった。コロラド遠征の第2戦でバークが先発からといって、キロスより優先されたという記事を書くわけにはいかなかったし、この時点はキロスに第3の捕手を奪われる可能性は消えてはなかった。
2009年6月7日、苦労人バークはホームランでベダードに5勝目をプレゼントした。(2007年ポストシーズン行きが懸かった夏の、城島のあまりに悲惨な打撃成績つき)
2009年6月10日、ヘルナンデス7回QSで6勝目、バーク2007年の感じをやや取り戻す。
2009年6月9日、バークは不可解にも4月29日LAA戦以上の単調なゲームを再現した。
2009年6月11日、オルソンの神経質なピッチングを通じて、城島の「コーナーをつきたがる配球の欠陥」を考える。
2009年6月11日、城島DLからわずか2週間、4カード連続勝ち越しでついに勝率5割、2位に浮上した。(城島DL後の全成績・捕手別データつき)
2009年6月14日、城島・セクソンがゴーストとして復活したシアトルは、コロラドでスイープされた。

第3の分岐点は、パドレス3連戦。
この3連戦ではロブ・ジョンソンがいないこともさることながら、ただでさえ得点力が低いシアトルにとって、インターリーグで投手が打席に入らなければならなくなることで、さらに得点力がなくなることが大問題だった。
多少の失点には目をつむって打撃のまぁまぁなキロスに捕手をまかせるのか、それとも投手との関係のいいバークをとるか。首脳陣は最終決断を迫られた。
ここでシアトルが選択したのが、バークだった。
多少捕手のバッティングが良かろうが、ゲームに負けては何もならない。まさにリーズナブルな選択である。
この時点で、ロブ・ジョンソンが復帰して以降はキロスが落とされることが確実になった。実際サンディエゴの3連戦ではバークは11打数ノーヒットに終わったが、チームは2勝1敗とカードを勝ち越して、ホームに帰ることができた。
チームは打てる人が打てば、それでいいのである。



こうして「プチ城島問題」である「キロス問題」には約1ヶ月で解答が出された。「捕手に何を求めるのか」。それが明確になったのが「プチ城島問題」の成果である。

シアトルというチームが何を選手に求めるべきなのか。どういう勝ち方を目指すべきなのか。それが、この「プチ城島問題」に明確に表れている。

シアトルは当初バークでなくキロスを最初選んでしまい、せっかくの記念すべきアウェイでのLAAスイープという偉業を逃してしまうことになった。
だが、今後はグダグダとした迷いはいらない。
マウアーのようなスーパーキャッチャーでもない限り、マグレのバッティングに目を奪われる必要など全くないことが、これで首脳陣もわかったことだろう。

バークに逆転ホームランを食らう形でキロスはDFAになるわけだが、それは「ダメ捕手に打撃でのわずかな貢献を求めて失点に目をつむる選択」がチームにとって大きな誤りだったことを首脳陣が認めたことでもある。
もちろんその判断は今後のダメ捕手城島にも間違いなく及ぶはずだ。

ただ、もし仮にこの「キロス問題」が、「城島問題」を考える上で首脳陣が故意に作った「実験」だったとすれば、結果は「城島不要」と出たわけで、この「実験」そのものはなかなか優れた出来栄えではあった。
だが、それを試合で実行することはない。頭の中で考え、ゲームを見ていればわかるはずの、まったく不要な「実験」である。キロスを2Aから抜擢することで失った数ゲームがもったいなさすぎた。

damejima at 19:25

June 16, 2009

さて、(2)では、「バルガスのキロスのサイン通りで打たれました発言」を荒っぽいが訳してみようと思うのだが、このインタビュー、どういうわけか、いろいろとややこしい。
できるだけ複雑にはしたくないのだが、どうしても疑問点、矛盾点、背景を指摘しつつ読んでもらわないと、面白くないし、バルガスの真意や、こんな記事をわざわざ書いたジム・ストリートの真意、さらには一番問題な「今、投手陣たちが捕手に抱いている感情」が理解できなくなる部分が多い。「城島問題」によるチーム崩壊の場合に、この手の感情を首脳陣が理解できなかったことが崩壊の基礎になっただけに、軽率な対応はできないと思わないと、後で痛い目をみると思う。
ブログ側からの指摘部分、付け加えた部分が多いが、色分けして、できるだけ読みやすくはしてみた。ご容赦願いたい。

とにかく、バルガスは1投手として、言い訳じみた、ちょっと情けない部分もないではない自己主張ではあるが、はからずも監督ワカマツに重い宿題をハッキリとつきつけることになってしまった。
Rainy, fateful fifth costly for Mariners | Mariners.com: News


Manager Don Wakamatsu said Vargas "from the start wasn't in a groove, and I think he went away from his game plan quite a bit. What I mean by that is that I thought his changeup was his best pitch, and he got hurt a couple of times on breaking balls and sinkers down and away. Giving up 14 hits and three walks to this club is not going to lead to winning."
監督ワカマツはバルガスについてこう語った。「最初からあまり好調ではなかったし、彼(本来)のゲームプランからどんどんそれていってしまったと思う。というのはね、僕は彼のベストピッチはチェンジアップだと思ってたんだが、(コロラド第3戦での)彼は外角低めのカーブとシンカーで何度も痛い目にあっていた(=同じコースの似た球筋の球種を、連打されていた)。ヒット14本とフォアボールを3つもコロラドに与えてちゃ、勝ちにはつながらないよ。」

ブログ注
あまり人前で話すような言い方ではない。監督ワカマツのバルガスに対するイライラぶりがかなりダイレクトに伝わってくる。彼はバルガスの何にイライラしているのか、まずそこが問題だ。
ワカマツの話の流れではあたかも「バルガスが14本ヒットを打たれた」ようになっている。だが実際には、2本少ない12本である。
なぜこんな間違いをしたのかわからないが、次のセンテンスでライターのジム・ストリートがわざわざ「12本」と本数を書き換えてまで訂正しているところを見るかぎり、意図はわからないが、ワカマツが「14本」と発言したのはどうも間違いないようだ。監督ワカマツが頭に血が上って敗戦をバルガスに押し付ける発言をした、と受け取られてもいたしかたないとしか思えない。
またワカマツは「バルガスが外角低めの変化球ばかり打たれた」ことを批判しているが、後の文章でバルガスは「キロスのリードどおりに投げた」と、弁解というか、反論というか、主張している。(笑)
だが、これもシアトルでよく初回などのピンチではロブ・ジョンソンがベンチを見ている。これが守備位置についてのサイン出しならともかく、配球のサインもあるとしたら、バルガスのコロラド戦でどのくらいベンチからサインが出たのか、それによって話も違ってくる。キロスが新人なだけにベンチがかなりサインを出したということがないともいえない。
また監督の発言の中でヒットの本数を間違えたことをジム・ストリートが故意に直さずに書いたのは、明らかに「バルガスが指摘したかった捕手キロスの問題」を故意にクローズアップするためである。



Vargas (2-2) surrendered 12 of the hits and admitted after the game that he should have thrown more changeups.
バルガス(2勝2敗)はヒットのうち12本を喫し、試合後には「もっとチェンジアップを投げるべきだった」と認めた。

ブログ注
このブログでは既に「チェンジアップ押し付け」問題というカテゴリーを用意し、既に数本の記事を書いている。どうも今シーズンは「チェンジアップ」が、長打の被弾や、投手と捕手の配球面の揉め事など、なにかとトラブルの原因になっているような気がしてならない。ただ、残念なことに、それが根本的にはどこから指示が出ているかなど、今はまだ詳しいことは何もわかっていない。



"The changeup has been a good pitch for me, and I should have been smarter than that and shake to it," Vargas said. "I probably could have gotten out of that [fifth] inning."
「チェンジアップは僕の得意球だ。僕はもっと強い気持ちで臨むべきだったし、サインに首を振るべきだった。」とバルガスは言う。「(もしチェンジアップを混ぜた自分の得意パターンの配球をしてたら大量失点の5回の)あのイニングはもしかするとうまく切り抜けられたのかもしれない。」

ブログ注
昔ディッキーがトリー・ハンターに長打を打たれて、まったく同じ発言をしている。「ハンターは僕の得意球のナックルに手を焼いてた。ストレート投げて打たれたけど、やっぱり得意球なげときゃよかった」
よくロブ・ジョンソンの記事で書くことだが、ロブ・ジョンソンは打者のインコースを勇気をもって使いつつ、組み立てるのが上手い。つまり「逃げばかりではない」。また、ベダードのカーブなど、投手の得意球も把握し、計算に入れて組み立てるから、投手はサインどおり投げてもQSできる安心感があるだろう。

対して裏口入学のコネ捕手城島は、ランナーが出ると、投手が誰であろうと、得意にしている球種が何であろうと、アウトコース低めにスライダー系を投げさせようとしたり、アウトコースのギリギリにストレートを投げさせようとする。つまり「ひたすら逃げる。でも打たれる。四球の山を築く。投手の自尊心が傷つく」。この差が大きい。キロスも同じだ。
どうなのだろう。バルガスが本当に言いたいのは、捕手に従うかどうかという単細胞な瑣末な問題ではないような気がしてならない。結局は捕手とベンチがどう投手のアイデンティティを大事にするか、という問題でもあるのだが、これがワカマツ監督に伝わっているかどうかは、よくわからない。残念なことだ。
得意球のチェンジアップさえ投げさせておけばバルガスのプライドは満たされる、とかいう単純なものでもない。
ちなみに細かいことだがsmartという単語の訳に迷って、打球が強いことをsmartというのにならった。正直これでいいかどうかはわからないが、大意に影響はない。ただ「頭がいい」と訳しただけでは通じにくいと思っただけのこと。



The fact he was pitching to rookie catcher Guillermo Quiroz also was a factor.
彼が新人キャッチャーのキロス相手に登板したことも、(今日のバルガス登板失敗の)要因となった。

ブログ注
日本のスポーツ新聞などでもそうだが、記事の中で、「記者の主観」と「選手の実際の発言」を織り交ぜて、全体をひとつのストーリーにまとめることは多々ある。この文なども、「打たれたのは、捕手キロス相手に投げたことに要因がある」と「バルガスが言っている」と、わざと書きそえることもできたはずだ。だが、ライターのストリートは、そうは書いていない。当然のことながら、ライター側にある種の「バルガス発言への同意」のようなものがあると考えなければならない。



"We haven't worked all that much together," Vargas said. "When you get into a pattern of shaking, shaking, shaking, it slows the game down. I tried to execute the pitches I was throwing."
「僕らはまだ一緒にたくさんバッテリーを組んできたわけじゃない。」とバルガスは言う。「サインを拒否しまくるパターンになっちゃうと、ゲームはダラけてしまう。僕は投げるとき、(キャッチャーのキロスから指示されたコース・球種を)指示どおりにしようとしてたんだ。」

ブログ注
さて問題の箇所だ。バルガスはどうやら「サインを拒否しまくりたくなるほど、サインがあわなかったようだが、我慢した」らしい。我慢など意味がないのだから、しなければいいのだが、バルガスは我慢した。
次回登板に向けてバルガスの意図はどこにあるのか。さまざまにとれる。「次回誰が捕手であっても、サインには首を振らせてもらうよ」という意思表明ともとれるし、もっと突っ込んで言えば、「もうキロスを捕手には投げたくない」という強い拒絶感ともとれる。
もちろん2008年のウオッシュバーンがそうだったように、投手が「特定の捕手のサインどおり投げて打たれて後悔した」と発言したところで、その後、捕手を指定してまで登板させてもらえるかどうかは未知数である。意思の強いベダードは城島相手にはほぼ登板しなくていいことになったが、人のいいウオッシュバーンはそうはいかず敗戦を繰り返した。
こういうチームメイトについての批判めいた発言はあまりアメリカのプロスポーツでは公然とされないことが多いものだ。だが、今回、こうして公然と発言したからには、例えば「テンポよくキャッチャーのサインどおりに投げたつもりが、ボコボコに打たれまくって、監督にあれこれ批判されるくらいなら、自分の思った通りに投げさせてくれ」、または「なにも納得いかないサインしか出せないヘボなキャッチャーに指図されてまで登板など、したくない」などという強い意思が多少なりともバルガス側にあるのは確かだろう。
それにしてもわからないのは、シアトルがメジャー球団なのに、どうしてこうも「投手に気持ちよく投げさせようとできないのか」、ということだ。まぁ、城島なんかを3年契約してしまう球団だから、しょうがないか。



The way the rotation is currently set up going forward, Vargas' next start will come next Sunday, giving him an extra day's rest.
ローテーションは今は先延ばしされつつある。バルガスの次の登板は、彼に1日休養を与え、(予定されていた土曜ではなく)次の日曜になる模様。

ブログ注
ここも問題の箇所だ。バルガスの次回登板が6月21日の日曜ということになれば、球を受ける捕手はデーゲームなので「控え捕手」になる。今週末にロブ・ジョンソンが正捕手に復帰してくる予定だから、控え捕手として日曜にバルガスの球を受けるのは、「バーク」なのか、「キロス」か。
もしキロスがまたバルガスの捕手を勤めることになれば、当然、バルガスはふてくされる。
監督ワカマツがそれでもバルガスに「城島のコピー捕手」であるキロスを押し付けるのか。それともバークで実験して「様子を見る」のか。たぶんバークになるとは思うが、それだと、そもそもコロラド戦を前に「バークをマイナーに落として捕手は3人体制にしない」と思っていた首脳陣の思惑をバルガスが壊す結果になる。問題はそこにもある。監督ワカマツのイライラである。
この監督、どうも「実戦で実験ばかりしている」ような気がするのは、気のせいなのか?ゲームで試さないで、ゲームの前に頭を使うわけにはいかないのだろうか。



"Vargas is a guy who didn't throw at all last year [because of injury] and it might be a good idea to back him up," Wakamatsu said. "We'll see. But really, since that game in Anaheim, he hasn't looked as crisp."
Wakamatsu was referring to his outing against the Angels on May 29, when Vargas allowed two runs over 6 1/3 innings. "Our job is to figure out what's different about that game in Anaheim, where he was as good as you can get," the manager said.

バルガスは(怪我のために)去年全く投げてないからね、(バルガスの体力面に配慮して休養を与えるのは)彼をバックアップするにはいいアイデアかもしれないね。」とワカマツ。「様子は見てみるよ。でも、ほんと、彼はアナハイムでのゲーム以来、しゃきっとしてないな。」
ワカマツが引き合いにだしたのは、5月29日の(ロブ・ジョンソンがキャッチャーを務めた)対エンジェルス戦の登板。バルガスは6回1/3を投げ、2失点だった。
「我々(監督やコーチ)の仕事は、彼が(ロブ・ジョンソンとバッテリーを組んで)かなりいい感じだったアナハイムのゲームが(今日キロスとのコンビで失敗したゲームと)どう違うのかを明らかにすることだ。」

ブログ注
この部分でのワカマツ発言には、正直言って、かなりガッカリさせられた。たぶん、シアトル投手陣も、このワカマツ発言には相当がっかりしたのではないかと想像する。
アナハイムでのLAA戦のキャッチャーは、もちろん我らがロブ・ジョンソンだ。バルガスだって言いたいのは「あのLAA戦とコロラド戦では、キャッチャーが違うじゃないですか?なんでそこがわからないの?」という部分が多々あるはず。
「ロブ・ジョンソンなら、サインに首を振らなくても、十分QSさせてくれたぜ?」というわけだ。

どうも
もしかすると監督ワカマツは、アナハイムで、あの強豪LAA相手にQSしたバルガスと、コロラドでボコボコにされたバルガスの違いが、どこにあるか気がついていない(もしくは半信半疑な)ような気がする。
それは、チームがなぜ勝っているか、また、負けているか、要因factorを把握していない、という意味になる。ジム・ストリートが文中でfactorという単語を使ったのは、そういう意図が隠れていると見た。

だから、以前の記事で書いたように、キロスをコロラドに連れていこうとしたりするのだろうか。せっかくの捕手出身監督だというのに、こんなものなのだろうか。
Mariners | Russell Branyan's mammoth homer lifts Mariners back to .500 mark | Seattle Times Newspaper

バルガスは「テンポ重視で、自分の投げたい球でない球ばかり要求してくるキャッチャーのキロスのサインを、我慢我慢で、キロスの言う通り投げてみたら、ボッコボコに打たれました」と、ちょっと肩を怒らせ気味に話した以上、「監督、キャッチャーの違いなんですよ、キャッチャーの!」と言いたい部分があるわけだ。
もちろん、ライターのジム・ストリートだって、この記事を書くにあたって、バルガスに多少はシンパシーを持って書いているからこそ、「バルガスの登板失敗の要因には、キャッチャーのキロスもある」と書いているわけだ。

「監督・・。なんでわからないの?おれたち投手陣は、やっぱ捕手によって全然代わってしまうことはわかってるんですよ?陰では、みんな言ってるんですぜ?」監督ワカマツがこんなふうに言われてないといいが、さて、どうだろう。


damejima at 14:11
昨日のゲーム終了後、キロスが「城島コピーのような単調すぎるキャッチャー」であることを指摘しつつ、シアトルの首脳陣が「コロラドに連れていく控え捕手をどうやらバークではなくキロスにしようとしていた」ことなどについて記事を書いて、後は所要でブログを放置していた。

翌日になって公式サイトのある記事を見て、いつもの通り「やはり自分の思った通りだったな」と、ほくそ笑んだ。
公式サイトによれば、コロラド第3戦のバッテリーについて監督ワカマツは「アウトコース低めの変化球ばかりを痛打されていること」を批判し、また、投げて負け投手になったバルガスは「捕手キロスのサインどおりに投げて後悔している」と自分を責める形で、捕手のリード内容を批判した主旨の記事が掲載されているのを、今日になって知ったのである。
Rainy, fateful fifth costly for Mariners | Mariners.com: News
注:粗訳は、2009年6月14日、新加入投手バルガスは、「城島コピー捕手」キロスが出したサイン通り投げ、打たれまくったことを心から後悔した。(2)に掲載

このブログの「時系列にそって読む『城島問題』」というタイムライン記事を理解してもらっている人は、シアトルというチームでこの種の記事がでてくる意味は、もう説明しなくてもわかるはずなので、ここから先、読み飛ばしてもらってかまわない。

シアトル投手陣から「捕手のサイン通り投げたことを後悔した」というたぐいの発言が出るのは今回が初めてではない。
むしろ、「またか」という感じだ。
2008年以前から実は存在していた「城島問題」がようやく表沙汰になったのは2008シーズンだが、この年の「城島問題」のブレイク直前に、しかも、ウオッシュバーンディッキー、2人の投手から連続して今回のバルガスとソックリの発言が、発言が飛び出して、その後の「城島問題」の騒ぎにつながっている。

2008年4月15日、ウオッシュバーンは「城島のサイン通り投げた後悔」をクチにした。
2008年4月19日、新人投手ディッキーすら後悔をクチにした。

今回バルガスがキロスのリードについて語った記事で、すでにこのブログで何度も「キロスは城島と同じタイプ、城島のコピー捕手」と語ってきたことが事実として裏付けられた。
2009年5月31日、通算CERA5.51のキロスは6回裏以降「城島そっくり」の大炎上ぶりで、LAAスイープを逃した。
2009年6月6日、キロスの単調なリードを予測する。
2009年6月14日、城島・セクソンがゴーストとして復活したシアトルは、コロラドでスイープされた。


さて、問題のバルガス発言だが、
この記事は実際、かなりややこしいので、何度かに分けて記事にする。


まず、バルガス発言をきちんと読むためには、地元紙シアトルポストによる、下記の記事を必ず読んでおいてもらいたい。
Mariners manager Don Wakamatsu indicated before Thursday's game that one of his three catchers ― likely Jamie Burke ― would be sent back to the minors, while a pitcher would be called up.
Mariners | Russell Branyan's mammoth homer lifts Mariners back to .500 mark | Seattle Times Newspaper
次カードのコロラド遠征にあたってシアトルは捕手3人の帯同はせず、ジェイミー・バークがマイナーに落ち、ピッチャーを1人上げてくる模様だ、と、記事は推定している。つまり、バークをマイナーに戻し、しばらくはロブ・ジョンソンとキロス、2人捕手体制で行く、という意味だ。
この「キロスとバークの選択では、首脳陣はキロスを優先していたらしい」というポイントはたいへん重要なので、必ず頭に入れておいてもらいたい。
(もちろん、記者ベーカーの推測記事なのだから、「キロス優先」という話自体が間違っている可能性もないわけではない。だが書いたのが、シアトルマリナーズに深いコネクションを持つので有名で、ジャーナリストタイプの記者ベーカーであり、彼が具体的な取材ソースもなしに書くはずはない。必ずチーム内の誰かは、ベーカーに「キロスを連れて行く」旨の発言をしたのは間違いない)

しかし、ロブ・ジョンソンの配偶者の家族に不幸があった関係で、ロブ・ジョンソンはコロラド遠征を途中で欠場することがわかり、連れていくのは、結局バークも含めて3人の捕手になった。

ちなみに、城島骨折DL後、コロラド遠征直前の捕手3人のCERAは、ロブ・ジョンソンとバークが約2点前後で、キロスひとりが4.33と大きく離されている。
ロブ・ジョンソン
5勝3敗 73回自責点15 CERA 1.85 QS7回
バーク
2勝1敗 26回自責点6 CERA 2.08 QS1回
キロス
2勝1敗 27回自責点13 CERA 4.33 QS1回


2009年6月14日、新加入投手バルガスは、「城島コピー捕手」キロスが出したサイン通り投げ、打たれまくったことを心から後悔した。(2)
に続く。






damejima at 11:42

June 15, 2009

よくよくシアトルはついてない。
まさか城島とセクソンがゴーストとしてチームに復活するとは思わなかった。


ようやく多少アウトラインができつつあったかにみえたモロい「シアトルの守り勝つ野球の形」は、海岸に作った砂の塔が高波にスイープされるかのように、自分からあっさり手放してしまった。
第3戦の9回表最終バッターになったベタンコートが初球をあっさりダブルプレーになったように、このチームのプレーヤーは「すぐに気が抜けてしまう安物のコーラ」のような「炭酸プレーヤー」が多すぎる。
Seattle vs. Colorado - June 14, 2009 | MLB.com: Gameday


謎解きを先に言えば、キロスは、平凡な打撃だけが売り物の大味な「城島型のコピー捕手」であり、またグリフィーは「四球と、たまに打つマグレのヒットしか期待できないセクソンのコピーのような、クリンアップのバッター」である。城島とキロス、セクソンとグリフィーのデータを比べてみるとわかる。
大量に失点しつつ、打線としては沈黙する、かつての最下位マリナーズの典型的ゲーム運びが、残念ながら、ロブ・ジョンソンのいないところで密かに復活ののろしをあげているのである。
イチロー、ブラニヤン、先発の3本柱とロブ・ジョンソン、このあたりを中心にいくらか上昇の気配をみせた中で、「城島・セクソンのゴースト」が先発ラインアップにこっそりと種をまかれ、葉を出し、復活しようとしている。インターリーグの見通しは暗い。



頼みのロブ・ジョンソンは、ようやく復帰で当然期待したが、配偶者のご家族の交通事故死とかで1ゲームだけで残念ながら再度メンバーからはずれてしまった。(このあたりもやや因縁めいている)コロラド第2戦では、ロペスの2ランで3-3に追いついた流れをロウのエラーとフィルダーズチョイスで潰してしまった。なにせ気分屋が多いシアトルはこれですっかりやる気を無くしてしまい、第3戦を待たずにほぼスイープが決定してしまった。これでも第2戦でミスしまくったロウはデータ上だけは自責点0なのだから、本当に始末が悪い。
第3戦は、ある意味、現状では「城島のコピー捕手」である単調な組み立ての捕手キロスが、これも単調なピッチングの投手バルガスと組んだ最悪のバッテリー。コロラドのデーゲーム・ラインアップにいいように打たれて7失点し、またもや借金を3つにしてしまった。
2009年6月6日、キロスの単調なリードを予測する。
2009年6月9日、バークは不可解にも4月29日LAA戦以上の単調なゲームを再現した。



シアトルは、3連勝できないチームだ。
だから借金をひとつ減らすのに、1カード3ゲームかかる。3つ減らすには、3カード9ゲームもかかり、時間にして約2週間が必要だ。もちろん、借金を減らした後で負けてもいけない。
そのことを考えれば、コロラドで1勝だけでもしておけばまったく違うわけだから、第3戦の先発捕手はキロスではなく、なぜバークを続けて捕手に使わないのか。
前のカードの終了時に地元紙シアトルタイムズのベーカーの推定記事として、「コロラド遠征ではバークを帯同しない(つまり意味としては、ロブ・ジョンソン、キロスだけを帯同させる)」という指摘があったが、なぜそんなことをするのか、まったく意味がわからないと思っていた。
デーゲームは控え捕手で、とか悠長な言っている場合ではない。キャリアCERA5点台のキロスと、城島DL後CERA2点台のバークとの対比なら、まったくバークのほうがマシだろうに。(実際にはロブ・ジョンソンの義理の母の事故の件がチーム側にわかっていたせいなのか、バークはコロラドに行ったわけだが)
ジャーナリストタイプのスポーツ記者ベーカーだから、推定するからには何か取材ソースがあってのことだろう。チーム首脳陣に「バークよりキロスのほうがマシ」などという判断があるとしたら、その判断には首を傾げざるを得ない。
2009年6月11日、城島DLからわずか2週間、4カード連続勝ち越しでついに勝率5割、2位に浮上した。(城島DL後の全成績・捕手別データつき)


キロス、というキャッチャーについてはこれまでも何度か触れている。
キャリアCERAが5点台中盤とディフェンス面ではとっくに失格プレーヤーで、だからこそ、あちこちの球団を転々としているプレーヤーであり、、よほどオフェンス面がよくないことには使えないのが特徴であることがだんだんわかってきた。
キロスは「出たら、人並み以上に打ってくれるのでなければ使う意味がない捕手」、別の言い方をすれば、、「打撃は他の捕手に比べて少しだけマシな程度であって、大量失点は覚悟しないといけない欠陥のある捕手」であって、NYYのポサダやコネ捕手城島と同じ、雑で大味なタイプなのである。
Guillermo Quiroz Stats, News, Photos - Seattle Mariners - ESPN
2009年5月31日、通算CERA5.51のキロスは6回裏以降「城島そっくり」の大炎上ぶりで、LAAスイープを逃した。
2009年6月6日、キロスの単調なリードを予測する。



最近よく、メジャー最低貧打のシアトル打線の改善策として、「打撃の多少マシな城島に早く復帰してもらいたい」などと、馬鹿馬鹿しい意見を見るが、とんでもない話だ。
現状キロスは、数字上明らかに、既に「城島のコピー捕手」なわけで、ただでさえ得点力のないシアトルはこんな捕手がチームに2人もいたら大量失点の連続で、いとも簡単に崩壊してしまう。
もしかして、そのへんのキャッチャーの能力の良し悪しの判断についてそもそもチームの首脳陣がわかってないとしたら、それはヤバすぎる。裏口入学のコネ捕手城島は、「投手のリード、ゲームの組み立てに強引に介入して混乱を招きやすクセに、コミュニケーション能力のないために対立とイライラを投手に与え続ける異常なキャッチャー」であって、メジャー他球団の普通の意味のキャッチャーではない。
今日のゲームでもわかるように、大きくリードを許したゲームで、城島本人、または、「城島コピー捕手」が1ゲームに1本や2本のシングルを打とうが、打たまいが、チームは負ける。
そんな.280や.250で7点も8点も失う捕手など使うより、失点そのものを減らさないと意味がない。
城島も、「城島のコピー捕手」キロスも、シアトルでは起用する意味がない。


城島・キロス比較(2009年シーズンデータ)
城島とキロスなら、打率のいいキロスを使うほうがずっとマシ。
キロス
打率.286 CERA 5.00
城島
打率.259 CERA 4.89


どうもワカマツは監督としての経験不足のせいなのかどうか、選手起用はまだまだゆるいように感じるし、インターリーグへの対処もどうかと思う。

例えばイチローの前の8、9番打者が走者として出れば、イチロー、ブラニヤンが走者を帰す「裏クリンアップ」になるという特殊事情にあるのは、今年に限らずシアトルの打線では毎年起きる現象で、シアトルの常識だ。9番に昔ならベタンコートを入れていたのは、そういう意味だ。
だが、ワカマツは、9番は一番打てない選手とかいう常識にとらわれているのか、インターリーグの打順9番に投手を置き続けている。

またライト側はスコアボードがあってホームランにはなりにくいクアーズ・フィールドで、ワカマツはレフトをグリフィーに守らせ、また捕手キロスに左バッターのアウトコースを攻め、右バッターのインコースを攻めさせたりするのは、まったくもって見当違いだと思う。
ここは明らかに、ライトのイチローの堅守を信頼して、ライトに打たせるような配球にすべきなのに、それをしないのはなぜなのか。

もちろん、四球を選ぶ能力しかないグリフィーが明らかに「打率は低いが四球だけ選ぶセクソンのコピーになっている」ことは明らかなのに、5番で起用しつづけていることも意味不明。6番か7番で十分だろう。


チーム首脳やプレーヤーがゲームをどう見て、選手をどう評価するのかという「モノを見る目」のあやふやさ、間違い、目指すものの不一致が、城島、キロス、グリフィー以下のプレーヤーのダメな成績を容認し、チームをぬるま湯にして、築きかけていた「守り勝つ野球」をあっさり手放す一因になっている。
キロスというプレーヤー自体は、どうでもいい。
問題なのは、今後、ロブ・ジョンソンの偉業ともいえる2点台のERAを否定するような意味の行動(例えば、あまりに打てないからといって、正捕手城島、控え捕手をキロスにするようなこと)があれば、このチームは間違いなく最下位行きだ。

まったくこのチーム、どれだけ野球や合理的なモノの見方をわからない人がやっているチームだろうと思うことは多い。「ダメなものをスッパリ切る」、そのくらいの簡単な合理性が、メジャーの球団にしてはあまりにもできない。マリナーズという球団はあまりにも合理性が無さ過ぎて、まるでメジャーっぽくない。


城島DL以降の捕手成績比較(1)
(コロラド遠征前)
ロブ・ジョンソン
5勝3敗 73回自責点15 CERA 1.85 QS7回
バーク
2勝1敗 26回自責点6 CERA 2.08 QS1回
キロス
2勝1敗 27回自責点13 CERA 4.39 QS1回

城島DL以降の捕手成績比較(2)
(コロラド遠征後)
ロブ・ジョンソン
5勝4敗 79回自責点19 CERA 2.16 QS7回
バーク
2勝2敗 35回自責点9 CERA 2.31 QS1回
キロス
2勝2敗 36回自責点20 CERA 5.00 QS1回



バルガスの登板 捕手別比較
ロブ・ジョンソン
5/29 LAA 5-2 WIN
2009年5月29日、ロブ・ジョンソン、バルガスを6回1/3QS、ホワイトを2試合連続ホールドに導いてLAA撃破、連勝を果たす。
6/3 BAL 3-2 WIN
2009年6月3日、ロブ・ジョンソン強肩披露、6回2死2、3塁、9回無死1塁でランナーを刺し、サヨナラ勝ちに導く。(バルガスの捕手別ERA付き)

バーク
6/9 BAL 3-1 LOSE
2009年6月9日、バークは不可解にも4月29日LAA戦以上の単調なゲームを再現した。

キロス
6/14 COL 7-1 LOSE
2009年6月14日、城島・セクソンがゴーストとして復活したシアトルは、コロラドでスイープされた。






damejima at 10:39

June 11, 2009

さぁ、明日ふたたび勝率5割にトライである。
勝てば、4カード続けての勝ち越しにもなる。大事なゲームがやってきた。シアトルのファンは必ず見るべきだろう。


今日は両チームのセカンドベースマン、ホセ・ロペスとブライアン・ロバーツのバット対決となった。ロペスの2ホーマーで、このところラン・サポート(RS , run support)に恵まれなかったヘルナンデスにやっと勝ちがついた。
ゲームのターニングポイントになったのは、2-0とリードしていたシアトルが1点返された5回裏。今日3安打のロバーツのタイムリーで1点を返された後、さらに2死1塁からマーケイキスに2塁打を打たれた。
1塁ランナーロバーツが生還し同点かと思われたが、しかし、ここでイチローがライトの奥の奥からホームへ、ノーバウンドの大返球。3塁を回りかけるランナーのブライアン・ロバーツをサードベースに釘付けにした。
このイニングでの失点がイチローの「肩」で1点で済んだことが、ロペスのホームランと並んで、このゲームの勝利を決定づけた。


バークは昨日の反省でもしたのか、うってかわって打者にインコースのボールもしっかりと見せつつ、低めの変化球を振らせていた。ことに、6番のルーク・スコットを2三振と仕事をさせなかったのが効いている。明日もゲームがあるが、明日のゲームで、ボルチモアのもうひとりの打線のキーマンであるブライアン・ロバーツをしっかりと抑えることができたら言うことはない。
昨日の記事で「単調すぎる」と評したバークだったが、今日はしっかりと投手を支えるテンションがあり、ホワイト、アーズマも安定そのもので、まったく危なげないゲーム終盤だった。
Seattle vs. Baltimore - June 10, 2009 | MLB.com: Gameday


ヘルナンデスは7回自責点1で、QS達成。ERAがとうとう3.06と、3点を切る直前にまできた。素晴らしい出来である。ヘルナンデスはこれで6勝3敗。3敗のゲームの捕手は全て城島である。
ヘルナンデスの全登板ゲームログ
Felix Hernandez Stats, News, Photos - Seattle Mariners - ESPN


今日のゲームでヘルナンデスはERAを3.06として、ア・リーグERAランキング7位。ERA3.07で8位の同僚のウオッシュバーンをわずかに抜いた。なおベダードは2.47で4位。
3人ともア・リーグERAランキング ベスト10をキープ。マーベラスな素晴らしい先発投手陣である。
ア・リーグ 投手ERAランキング
(左側下にもリンクあり)
MLB Baseball Pitching Statistics and League Leaders - Major League Baseball - ESPN


ア・リーグ投手ERAランキング
2009年6月10日ゲーム終了時

2009年6月10日ゲーム終了時 ア・リーグ投手ERAランキング


ヘルナンデスの捕手別勝ち負け・防御率
ロブ・ジョンソン 3勝0敗
         41回2/3 自責点 ERA 1.09

バーク     2勝0敗 ERA 0.64
城島       1勝3敗 ERA 7.76


4月6日  6回自責点1  城島 QS
4月11日 5回自責点5  城島
4月17日 6回自責点3  ジョンソン QS
4月23日 7回自責点0  ジョンソン QS 完封リレー
4月28日 8回自責点0  バーク QS
5月4日  6回自責点6  城島
5月9日  4回自責点5  城島
5月14日 7回自責点0  ジョンソン QS
5月19日 5回2/3自責点6 城島
5月24日 8回自責点1  ジョンソン QS 10三振
5月30日 6回2/3自責点0  ジョンソン QS
6月5日  7回自責点1    ジョンソン QS 10三振
6月10日 7回自責点1    バーク QS



damejima at 10:54

June 10, 2009

いったいどうしたと言うんだろう。
このゲームに勝てば5割、という重要な遠征初戦なはずだが。なぜこんなにプレーヤーのテンションが低いのか。エラーとダブルプレーだらけの弱いシアトルに戻りたいのだろうか。
もちろん、勝って5割に復帰してもらいたかった。それは当然だが、負けてもいいから、こういうダラダラしたゲームでなく、きちんと戦う姿勢をみせてほしい。どんなゲームでも粘り強く戦うLAAはこんな消極的なゲーム運びでは追い越せない。
Seattle vs. Baltimore - June 9, 2009 | MLB.com: Gameday

正直、すごく退屈なゲームだった。
負けたから?それもなくはないが、むしろ「単調すぎる」からだ。

攻撃も単調。バッテリーも単調。
なぜこのチームのプレーヤーたちはこんなに簡単にテンションが落ちてしまうのだろう。一昨日のようにホームラン攻勢で勝ったりすると、ついつい元の偏差値の低すぎる野球に戻ってしまうのだろうか。バントしなくてもいいとわかると、とたんに気が緩んでしまうのか。とてもとてもクロスゲームの戦い方じゃない。

ロブ・ジョンソンのゲームにみられる独特のテンションの高さ、小気味いいテンポ、打者と戦う姿勢が、今日のバッテリーには感じられなかった。バークは2007年に応援していただけに残念だ。
こうは言っても、失点3だからもちろん、7点や8点平気で失う城島マスクのゲームよりは全然マシで、投手陣はよくやっているとは思う。だが、それでも6回までの「さんざん逃げ回って、結局、打たれる」内容がけしてよくないことは指摘せざるを得ない。
6回バルガスが変えられてしまう直前のスコットに対する攻めが象徴している。外の球ばかり使っているが、これでなんとかなるものではない。


それでも3失点で踏ん張った投手陣に比べたら、打線は酷いの一言。イチローはさすがの2安打だが、中軸打者はいつものようにポップフライ、ダブルプレー、三振の山、山、山。結局ほとんど仕事ができていない。DHグリフィーの打撃の酷さはもうたいがいにしてくれ、と、言いたくなる。もちろん実現はしないだろうが、こんな打線の現状だからこそクレメントにDHのチャンスを与えてやればいいのに、と思う。せめてグリフィーの打順を、不調のオルティスのように5番(できれば6番)にしないとゲームにならない。


今日のバッテリーはバルガス+バーク。失点は3だから結果はそこそこなわけだが、中身がひどく単調だった。ピッチングがいわゆる「アウトコースへの球の出し入れ」のみに終始してしまっている。この内容では、どうしても打者は目が慣れてしまう。球種には多少変化をつけるにしても、コースは打者にバレているわけだから、長くはもたない。バルガスは5回2/3自責点3で、QSできなかった。
4シーム、チェンジアップ、スライダー。バルガスの球種は限られている。この投球内容ならボルチモアのバッターはある程度、打席で来る球種とコースの両方が予想がついていたはず。
あとは、いつ芯でとらえるか、勝負はそれだけでしかなかったと思う。

何か4月26日にウオッシュバーンの登板ゲームに先発したときのバークのリプレイを見ているかのようだ。バークはおとといのベダードとのバッテリーも、2007シーズンほどしっくりいっている感じではなかった。
2009年4月26日、ウオッシュバーンが潰されたLAA戦、謎の馬鹿リードを解き明かす。



このバルガス、5月29日、ロブ・ジョンソンをキャッチャーに、あのLAAを相手に6回1/3を投げQSして勝っている。あのときは、10日たって投げた今日とは別人のように、冴えもキレもあった。

比べてみてもらおう。

まずは5月29日のバルガスとロブ・ジョンソンのバッテリーの「インコース攻めから生まれた2つのダブルプレー」だ。
2009年5月29日、ロブ・ジョンソン、バルガスを6回1/3QS、ホワイトを2試合連続ホールドに導いてLAA撃破、連勝を果たす。

2009年5月29日 3回裏LAAフィギンズ ダブルプレー3回裏LAAフィギンズの
ダブルプレー


初球インハイのストレート
2球目インローのチェンジアップ

インコース上下に攻めた後、
3球目外のストレートをひっかけさせた

2009年5月29日 6回裏LAAアブレイユ ダブルプレー6回裏 LAAアブレイユの
ダブルプレー


初球、2球目と
インコースをえぐっておいて
3球目の外のストレートで
ダブルプレー

7回裏1、3塁でナポリをうちとった攻めとよく似ている。



そしてこちらが、今日のバルガス。


なにか一見、ボルチモアの打者に「ボール球ばかりを巧打されているのであって、バッテリーのせいではない」ように見えるかもしれないが、そうではなく、配球の大半がアウトコース中心の出し入れなため、打者が常に外寄りの球を待ち構えていたから、ストライクからボールになる変化球でも打たれてしまっているのである。


2009年6月9日 1回ロバーツ ダブル1回ロバーツ ダブル

外低め、ボール気味のスライダー

2009年6月9日 5回ウイータース シングル5回ウイータース シングル

ワンバウンドになりそうなチェンジアップ

2009年6月9日 5回アンディーノ シングル5回アンディーノ シングル

外のチェンジアップ

2009年6月9日 6回ハフ シングル6回ハフ シングル

外のボールになるスライダー
ゾーンからは外れているのだが、外の球を待ち受けていた感じ

2009年6月9日 6回スコット シングル6回スコット シングル

外のボール気味の4シーム
打たれたボール1球だけをとりだして見るなら、アウトローいっぱいをついた「いい球」に見えるが、打者への攻め全体がこれだけアウトコースに偏っていると、たとえどんなにいい球でも待ち構えられて、こうしてヒットされてしまう。
それがプロというものだ。




damejima at 11:54

June 07, 2009

土曜というのにデーゲームでロブ・ジョンソンでなくキロスというので、すっかり気が抜けている。記事も気が抜けたまま書く。今日はかなり適当。まぁ、ゲームを見ながらタラタラ書く。

このキロスという捕手は初めてゲームを見たとき以来、どうも単調さばかりが目についてしかたがない。マウンドのウオッシュバーンとサインがあわずに、もう3度くらいマウンドに行っている。今日はウオッシュバーンはQSできそうにない。

2009年5月31日、通算CERA5.51のキロスは6回裏以降「城島そっくり」の大炎上ぶりで、LAAスイープを逃した。

このあいだ大炎上したゲームで書いたことは、「ランナーを出した直後の初球にストレートでストライクをとりにいったところを連続的に狙われ続けているのに、何を狙われてヒットされ続けているのか気がつかない」という点。

今日はその点は入り(はいり)の球種をバラつかせるようになって多少はマシにはなったが、それでもストライクで入りたがる部分は強い。
2回のハリスのシングル
3回のカシーヤのシングル
4回のクリーディのシングル
どれも、イニング初球や、ランナーが出た直後の初球、四球後の初球、そういうキリのいい場面に、必ずといっていいほどストライクを投げ込んでくることはバッター側がわかっている。そこを狙い打たれている。

要は、もしバッター側に立って言うなら、キロスがキャッチャーのときには「とにも、かくにも、早いカウントで打て。で、ランナーが出たらアウトコースのストレート系1本」と、もし自分が監督なら、そう言う。、

例えば、3回の満塁でのモーノーの初球だが、彼はボールになるスライダーを空振りしてくれたのだが、明らかに初球を狙っていた。スイングのタイミングも、スライダーというよりカッターでも振るようなタイミングでスイングしてくる。やはり、こういう部分はメジャーのスカウティングは早いね。明らかなクセは見逃してくれない。
たまたまモーノーは打ち取られてくれたが、モーノーの狙いはかなり初球、しかもストレート系に集中していた。ボールになるスライダーではなく、もし高めか、内側のストレートだったら大きいのを打たれていたと思う。

とか、書いている間に、レドモンドにタイムリーを打たれた。これだからな。

いくつか特徴をあげれば
・カウントが悪くなると、ストレート系を真ん中に投げさせる
・イニングの初球、ランナーが出た後の初球はストライク
・ランナーが出たらアウトロー一辺倒
こんなところか。前回も書いたが、城島そっくりな部分が多い。

5回先頭には珍しくスプリッターから入った。さすがにイニングに入る球を変えてきたのである。だが、まぁ、ストライクから入るクセはあるようだ。
強打者マウアーは結局インコースのスライダーで仕留めた。城島のゲームを見ているとわかるが、左対左の対戦で、インコースにえぐるスライダーを投げ込むようなことはまず少ない。投げるならアウトローだ。この点では、キロスはまだ城島よりはマシなようだ。
だが、インコースにえぐるスライダーなんていうマネも、ランナーがいないからできるだけのことで、キロスに、ランナーズ・オンで、この芸当ができるとは到底思えない。

おお。イチロー、さすがのタイムリー。同点である。
クロスゲームでの2アウトからのRBIだから、非常に価値がある。

7回表は前の打席でストレート系を狙っているのが明らかなモーノーからの打順。案の定、2球目真ん中高めをセンターの一番深いところまでもってきた。アウトにはなったが、コースといい、調子落ちしてきていないモーノーならスタンドインだったろう。あぶない球だった。いまの得点力のないシアトルでは1点でも失点はきつい。
モーノーにストレート系を大飛球打たれて、ヒヤリとしたのだろう、さすがに次のカダイヤーには変化球ばかり投げている。で、スプリッターをすくいあげられてシングル。世話がない。

なんとか96球で6回が終わった。なんとかQSというわけだ。やれやれ。

シアトルの投手陣というのは、概してストレート系を投げたい投手が揃っている。だからこそ、真っ直ぐ系の球をどう使うか、打者に狙われないですますか、は、シアトルの捕手に求められる重要な課題のひとつだ。
城島を見ていると何年たっても、そこらへんの課題がきちんと整理されたり、相手チームのスカウティングを乗り越えられたりしてない。いつまでたっても同じミスをしては打たれ、投手とギクシャクし、同じことの繰り返しを見せられて、うんざりする。

おやおや・・GameDayこわれやがった。

またもやロペスのエラーからピンチだが、マウアーが討ち取られてくれた。彼をうちとれているひとつの理由は、ストライクから入らないことのような気がする。
イチローなどを攻めるときのオークランドなども、たまにこの「わざと2つボール投げておいてから勝負する」なんてことをやる。打率のいい打者は打つことを優先してくるから、けっこう効くわけだ。

モーノーからの8回。全球スライダー。これは素晴らしい。彼は変化球にいまタイミングあってないからね。ストレートを捨てて勝負したね。ベンチで誰かメモでもとってんな。

9回2アウトからパスボール。内野安打で1,3塁。いかんですな。こういうの。

やれやれ。何とか勝ったが、あの緊迫した時点でサインミスっぽいパスボールとはね。どうもサインが投手ときちんと確認できてないんじゃないか。そんな感じ。疲れるゲームだった。

ただまぁ、ゲーム後半に配球の単調さは多少改善されてたのが収穫。
Minnesota vs. Seattle - June 6, 2009 | MLB.com: Gameday



damejima at 06:17

June 01, 2009

まだ試合は終わっていない(8回)のだが、現在臨時に控え捕手になったキロスという捕手の過去の成績を初めて眺めてみた。いろいろなチームを渡り歩きながら、結局、通算CERAでは5.51と、ちょっと酷い数字が残っている。
大きなピンチの場面を見るまでは、ソツなくこなしているようにみえるので「なぜ5.51なんだ?」と疑問がわくのだが、6回を見たとたんに「あぁ、だから5.51なんだな」と、過去のひどいCERAに納得がいく、そういうキャッチャーである。城島ソックリの大炎上ぶりだからだ。
キロスなどではなく、クレメントをなぜ捕手として上げてやらないのか。

まとめた結論を先にいうと、ピンチになると頭の中が真っ白になる城島のようなタイプの捕手であり、別人のようにリードがひどく単調になってしまう。だから正直、今後のキロスにはあまり期待していない。結局この捕手については第一印象だけを書いておく。
Guillermo Quiroz Stats, News, Photos - Seattle Mariners - ESPN

5回までの「高低」の個性的な攻め
オルソンはなかなか好投していた。
オルソンはストレート・スピードがたった90マイルくらいしかなく、球が概して高い。球威があるタイプではない。
にもかかわらず、オルソン=キロスのバッテリーはその「高い球」をかえって武器にして、立ち上がりから「高低」に投げ分けることで打者をかわしていった。変化球も、曲がりの大きい球を使いたがる。「高低の落差」を見せたいからだ。
この「高低」をピッチングの組み立てのベースにする捕手というのは、ここ数年のシアトルの捕手にないタイプだけに、なかなか面白くゲームを見ていることができた。
ただ、課題は、分析力の異常に高いLAAの打線に、球筋を2巡目以降に見切られてどうなるか、という点だった。
それに調子のいいときのボールを受けるくらいは、どんな捕手にだってできる。問題はランナーを出した後の対処だ。

6回裏の単調さ
まぁ、理屈より、画像を見てもらったほうが早い。

初球にストレートでストライクをとりにいったところを、完全に狙い打ちされていることがわかるだろう。以前、LAAの打撃の特徴を「ゲーム中に投手の投球パターンを分析して対応してくるところ」と言ったはずだ。今日もゲーム中にソーシアがしきりにメモをとっていた。
だから打順が進んでも投手が同じ投球パターンの攻めを単調に繰り返すことは、LAA戦に限っては許されないのである。
裏口入学捕手城島が、LAA戦で常に失敗を繰り返すのも、この点であることは何度も言ってきたことだが、キロスの場合も城島と似ている面がある。

初球のストレートが狙い打ちされていることに、いつまでたっても気がつかない」ようではダメである。

投手がオルソンからバティスタに変わった直後の、長打力のあるリベラへの第1球を見てほしい。変わったバティスタにも、初球にストレートでストライクを投げさせている。
たまたまリベラが手を出さなかったからいいものの、これではいけないのである。

まだ1試合しかゲームを見ていないが、キロスの今後は必ずしも安心なものとはいえない。


2009年5月31日 6回 フィギンズ シングルフィギンズ シングル
初球打ち ストレート

2009年5月31日 6回 アブレイユ シングルアブレイユ シングル
初球打ち ストレート

2009年5月31日 6回 ゲレーロ 犠牲フライゲレーロ 犠牲フライ
初球打ち ストレート

2009年5月31日 6回 ハンター 2ランハンター 2ラン
初球打ち ストレート

ここで投手バティスタに交代

2009年5月31日 6回 リベラ 2ベースリベラ 2塁打
初球ストレート



damejima at 07:09

September 08, 2008

やれやれという感じ。それしかない。来シーズンの彼の活躍に期待する。関連記事がいろいろと出ているようだ。あとでまとめる。
今年の楽しみは、あとはイチローの200安打だけになりつつあり、すでに興味は来シーズンに移っている。

Knee surgery to end Clement's season
http://seattle.mariners.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20080906&content_id=3427766&vkey=news_sea&fext=.jsp&c_id=sea

The regular season has come to a screeching halt for catcher Jeff Clement, who will have surgery on his left knee on Tuesday, the Mariners announced on Saturday night.

Mariners medical director Dr. Edward Khalfayan will perform the arthroscopic procedure to repair lateral meniscus and medial meniscus tears. Normal rehabilitation from this type of surgery is three to four weeks, which is all that remains in the regular season.

Clement, the Mariners' first-round Draft selection in 2005, batted .325 in August, scored seven runs and drove in 12 runs. Overall, he batted .227 with 10 doubles, five home runs and 23 RBIs in 66 Major League games.




damejima at 08:21

September 01, 2008

この日、ウオッシュバーンはもしかすると、クレメントを捕手に今シーズン一番の出来だったかもしれない。シアトルの苦手のクリーブランド、しかもアウェイで8三振を奪い、3安打に抑え込んだのだから。公式サイトも、このところのクレメントの成長ぶりに目を細める記事を出している。
Mariners' Clement learning on the job

ところが、だ。
9回裏にリグルマンが例によって「リードした9回裏にバッテリーごと選手交代」というわけのわからないシステムを発動したために同点に追いつかれて、ウオッシュバーンの勝ちはまたしても消えうせてしまった。
ゲームには最終的に勝つには勝ったが、最後の打席で四球のイチローを1塁に置いて、前の打席でバントさせているリードにヒッティングさせてランナーが入れ替わってしまい、イチローの得点にならなかったことなど、終盤の采配は明らかにちょっと混乱していた。
SCORE

試合後のウオッシュバーンは「ちょっとフラストレーションがあるね」と切り出して、次のようなことを言っている。もちろん彼は、先発投手が好投してリードしたままマウンドを降りたのに、その後の失点で勝ちが消えてしまうというゲームの多さについて嘆いているのだ。
Mariners need extras to outlast Tribe
http://mlb.mlb.com/news/gameday_recap.jsp?ymd=20080830&content_id=3391300&vkey=recap&fext=.jsp&c_id=sea
"If it's just once or twice it happens throughout the year, you can deal with it because it's a part of the game, but I think that's seven now where I've left the game with the lead."
「年に一度か二度なら、それもゲームというものの一部だと理由をつけてすませられるだろ。でもね、僕は、リードしたままマウンドを降りたゲームで、これで7度目なんだよ?」


今年のゲームから先発投手の勝ちが消えたゲームをできるだけピックアップしてみた。意外にたくさんあることに気づくだろう。
これらのゲームにはびっくりするほど、ほんとうに共通点が多い。
「アウェイ・ゲーム」
「ローの失点」
「城島がマスクをかぶっていた」
「捕手を途中で交代した」


ウオッシュバーンのイライラもわかる気がする。
今日の試合もリードした9回裏にクレメントからバークに捕手を変える必要など、なかっただろう。


4月6日 BAL オリオール・パーク
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008040705
捕手バーク。先発ヘルナンデス、8回自責点0
2点リードの9回裏オフラハティ、ローが3失点、サヨナラ負け。

5月2日 CLE プログレッシブ・フィールド
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008050207
捕手クレメント→城島。先発バティスタ、7回自責点1
1点差で負けていた9回表に同点に追いついて延長。この時点では捕手城島
10回表に1点先行したが10回裏に追いつかれ、11回裏にローがサヨナラ負け。

5月25日 NYY ヤンキース・スタジアム
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008052602捕手城島。先発ウオッシュバーン、6回自責点2
3点リードの8回裏、グリーン、ローズ、プッツの継投で4失点。
そのまま逆転負け。

6月15日 WAS セーフコ
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008061613
捕手城島。先発ウオッシュバーン、6回0/3自責点2
1点リードの7回表、ウオッシュバーンの出したランナーを
ローが帰してしまい同点。8回にはローが追加点をとられ、逆転負け。

7月10日 OAK マカフィー・コロシアム
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008071106捕手城島→バーク。先発ディッキー、7回0/3自責点0
2点リードの9回裏モローが同点に追いつかれ、11回裏ヒメネスがサヨナラ負け

7月13日 KC カウフマン・スタジアム
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008071311
捕手城島。先発ウオッシュバーン、6回自責点1
1点リードの9回裏、モローがサヨナラ負け。

7月25日 TOR ロジャース・センター
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008072608
捕手城島。先発バティスタ、5回1/3自責点2
3対3の同点で延長、10回表に1点入れリードするが、10回裏にローがサヨナラ負け

8月31日 CLE プログレッシブ・フィールド
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008083102
捕手クレメント→9回裏バーク。
先発ウオッシュバーン、6回2/3自責点0
2点リードの9回裏、プッツ、バークのバッテリーが同点HR打たれ、延長。
10回表2点入れ、10回裏に反撃を1点に抑えて、勝ったが、
ウオッシュバーンの勝ちは消える。



damejima at 02:43

August 27, 2008

クレメントが捕手先発。2点タイムリーを放って、公式サイトも祝っているように、QSを達成したローランドスミスに先発初勝利をプレゼントした。投球内容も良く、107球5安打2失点にミネソタ打線を押さえ込んだ。メジャーのサイトでよくいう、solidなゲームで、チームに3連勝をもたらした。
チームの3連勝は6月末に1度、8月に2度だが、もちろん3度ともクレメントが達成時の捕手だ。相手投手の左右で捕手やスタメンの方向をガラリと変えるおかしな「相手チーム先発依存の捕手決めシステム」など、早くやめてしまえばいいのだ。
BOX SCORE

ローランドスミスの今期の先発試合の勝敗を挙げておく。
7月1日 捕手クレメント TOR 7-6 ○モロー
7月6日 捕手城島 DET 1-2 ●投手バーク
8月9日 捕手城島 TB 8-7 ●バティスタ
    城島に代打クレメント→ヒット→代走→捕手バーク
8月16日 捕手クレメント MIN 6-7 ●ヒメネス
    クレメント2-2→代打カイロ→捕手バーク

8月21日 捕手城島 OAK 0-2 ●ローランドスミス
     DHクレメント3-0

わかるとおり、ここまでローランドスミスの先発試合は終盤もつれる僅差のゲームばかりで、今日のように投手2人でスッパリ終わったためしなどなかったが、モヤモヤとした流れをクレメントが攻守でスッパリ断ち切る、いつもどおりの展開。
今日の先発初勝利で、ローランドスミスはクレメントマスクで2勝1敗、城島マスク3敗で、城島がからむとロクなことはないが、これも、いつものことだ。

7月1日の試合についての記事で、ローランドスミスにクレメントが非常にたくさんのストライクを投げさせて成功した、という意味の記事を書いたことがあった。投球内容を見ると、やはりストライクをどんどん投げ込むほうがいいようだ。メリハリのないリードをする城島にローランドスミスをまかせるべきではない。もっと勝負していい投手だ。
ローランドスミスの先発時投球数とストライク率
ローランドスミスのゲーム別スタッツ
7月1日 62-46(74.2クレメント 
7月6日 87-56(64.4) 城島
8月9日 105-65(61.9) 城島
8月16日 89-53(53.6) クレメント メトロドーム
8月21日 114-74(64.9) 城島
8月26日 107-72(67.3) クレメント


それにしても、今日のスタメンはフレッシュマンだらけのオーダーだった。
イチロー
リード
ベルトレ
イバニェス
ロペス
クレメント
ベタンコート
ラヘア
ヒューレット

4人のフレッシュマンの中でクレメントが抜け出しつつあることはいうまでもない。
先制の2点タイムリーを打ったクレメントの打順を見てほしい。8番あたりでヒットをコツコツ稼いでいた6月などからワンステップ上がり、クリーンアップのうしろで、たまったランナーを帰す位置に上がってきた。堂々たる活躍ぶりになってきたのが頼もしい。
シアトルの6番7番という打順は、長いことセクソンや城島で、死に体状態が続いてきた。クレメントの6番での活躍はチームにとって、ずいぶんな有益なのはいうまでもない。1,2番がヒットのない日でも勝てるパターンもないと、長いシーズン、勝率は上がってこない。
今日のタコマの新人君たちは4人あわせて11打数2安打と、クレメント以外はまだ打撃に難があるが、ヒューレットは最終回に好守備をみせたし、もっとゲームに使ってやるべきだろう。
もう一度言うが、「相手チーム先発依存の捕手決めシステム」など、早くやめてしまえばいいのだ。

damejima at 15:13

August 25, 2008

先日、打率でも城島を軽々と追い抜き、打撃データのすべてにおいて城島を上回ったクレメントだが、この日はオークランドの左投手2人から2本の二塁打を放って、3打点を稼ぎ出し、チームの連敗を7で止めた。8月の打率は22日までに、60打数21安打、.351を記録している。
4回の2打点は、表に先取点を取られた直後に同点としてさらに続く無死1、3塁の絶好機からのもので、勝ち越し点で、これはこれで価値がある。だが7回の打点は、2死1塁というあまり期待しづらいシチュエーションからリードを2点に広げて試合を決めたもので、こちらのほうがむしろ価値があるかもしれない。
SCORE


この22日のオークランド戦までに8月は、2連敗で始まり、クレメントの活躍でひさびさの3連勝を果たしたかと思えば、4連敗、1勝を挟んで、また7連敗で、月間6勝14敗と、酷い成績に逆戻りしつつある。8月4日の試合は実質クレメントで勝った試合だから、8月は22日までに城島は先発捕手として1試合も勝っていない。

8月に既に3度あった連敗を止めた勝ち試合の先発捕手は、全てクレメント。対戦相手は、いずれも苦手の相手や強豪相手で、バッターとしても活躍して大きな貢献をみせている。
8月3日はシアトルの苦手のボルチモア戦で、先発はなかなか調子の上がらないシルバだったが、クレメントが捕手としてなんとかシルバをもたせて白星をもぎとって2連敗を止めた。8月13日の強豪の地区首位エンゼルス戦ではヘルナンデス先発、2安打して4連敗を止め、そして22日のオークランド戦でも城島が壊しかけたフィアベントを5イニング1失点と好投させ、左投手から2本の二塁打3打点で、7連敗を食い止めてみせた。

監督リグルマンも、22日オークランド戦のクレメントについて「いい仕事。最近は左投手との対戦も多くなってるけど、困難をおしのけて進みつつあるね。いくつかステップアップし、たまに後退もあるが、今夜は大きな前進だった」と高く評価している。
野球の監督が活躍した選手を褒めるのはよくある話なわけだが、この日のクレメントにはわざわざ引用するだけの、ちゃんとわけがある。読んでも何の役にも立たないMajor.jpはじめ、日本のメディアはそのあたり、きちんと書きもしないので、あらましを書き残しておく。
http://mlb.mlb.com/news/gameday_recap.jsp?ymd=20080822&content_id=3350841&vkey=recap&fext=.jsp&c_id=sea
"Clement is doing a good job," Riggleman said. "He's been facing a lot of left-handed pitchers here lately and he's battling. He's taking some steps forward and an occasional step back. He took a big step forward tonight."


このところのシアトルの捕手は、対戦チームの先発投手が、右の場合クレメントが、左の場合は城島が、先発マスクをかぶるという、わけのわからない「相手チーム先発の左右で捕手を決めるシステム」になっている。

マクラーレンがクビになった6月中旬直後の1ヶ月あたりと比較してみれば、この激変ぶりはすぐにわかる。あたりまえといえば当たり前だがあの頃は、自軍の先発投手にあわせて捕手を選んでいた。だからベダードにはバークとか、シルバにはクレメントとか、そういう相性のベターなバッテリーの組み合わせがキープされ、相性の最悪な組み合わせを回避することができた。
と、いうか、もっとぶっちゃけて言ったほうがわかりやすい。柱になる先発投手が最悪捕手である城島と組むのをチームとして回避させることができ、結果、チームの勝率は5割を超えてすらいたのである。

それが、である。

真夏にかけて、どこから圧力があったのだろう、いつのまにか、こんなわけのわからないシステムにされてしまっている。
シアトルはいま、自分のチームの先発投手との相性にあわせて捕手を選んでいるわけではないのである。だから、投手捕手の組み合わせは、相性も感性も、言葉の壁も、データも、なにもかもまったく関係なく、ドンドンずれまくって、無造作に決まっていく。

例えば8月のシルバでいうなら、たまたま相手先発が右だった3日は捕手クレメントで、チームの連敗が止まったが、相手先発が左だった15日には、シルバとの相性が最悪であることがわかっている城島とバッテリーを組まされ、当然のことながら大敗している。
この試合後シルバはマイナー送りになったが、その理由は成績からでなく、ブチ切れてチームメイトについて暴言を吐いた懲罰といわれ、暴言の対象が誰なのかが論議されたりもしていたようだが、こうした流れを考えるならいわずもがな、明白だ。考えるまでもない。イチローがターゲットなわけがない。

シルバのあとにメジャー上げてきて17日にひさびさ先発したのは若いフィアベントだが、たまたまこの日の相手先発が左だったために城島と組まされてボコボコに打たれ、可哀想に敗戦投手になっている。


こうして8月は、21日までに6勝14敗。あの酷かった5月の状態にまで戻ってしまっている。再建モードとはいえ、勝率も酷ければ、内容も悪い。「相手チーム先発依存の捕手決めシステム」が明らかに大失敗しているのである。


さて、22日オークランド戦だが、オークランドの先発ゴンザレスは左投手だから、「相手チーム先発依存の捕手決めシステム」でいうと、2007年から既にフィアベントとの相性がよくない城島が先発マスクのはずだ。
それがなぜかクレメントが先発して、オークランドの左投手を打ち、長打2本でチームに3打点をもたらして、フィアベントも5回1失点の好投、チームは7連敗を止めた。
そういう、この8月の流れを変える試合が、22日オークランド戦だったのである。


話が長くなってしまった。
このくだらない「相手チーム先発依存の捕手決めシステム」の大失敗をシアトルはいつ修正して、城島をいつクビにするのだろう?
ダメ捕手の先発試合を増やすためのような、このダメシステム、そして9回に捕手を変えるわけのわからないシステム、こういう奇妙なシステム群がいつから、どういう経緯で、誰の発案で始まったのか、日付すら調べてはないが、こんどソースがみつかれば、みっちり記事を書いてみるつもりでいる。


8月のシアトルの勝敗(22日まで)
1日 城島 BAL 5-10 ●ウオッシュバーン ビドロに代打クレメント→ヒット
2日 クレ BAL 1-3 ●ヘルナンデス
3日 クレ BAL 8-4 シルバ(○プッツ)
4日 城島 MIN 11-6 バティスタ(○コーコラン)城島に代打クレメント→ヒット
5日 クレ MIN 8-7 ディッキー(○プッツ)6日 クレ MIN 3-7 ●ウオッシュバーン クレメント4-2
7日 クレ TB 1-2 ヘルナンデス(○プッツ)
8日 クレ TB 5-3 ●シルバ クレメント4-2
9日 城島 TB 8-7 ローランドスミス(●バティスタ)
          城島に代打クレメント→ヒット→代走→捕手バーク
10日 クレ TB 3-11 ●ディッキー
12日 クレ LAA 3-7 ●ウオッシュバーン
13日 クレ LAA 10-7 ヘルナンデス(○コーコラン)
          クレメント4-2→捕手バーク→代打→捕手城島
15日 城島 MIN 3-9 ●シルバ DHクレメント3-0
16日 クレ MIN 6-7 ローランドスミス(●ヒメネス)
          クレメント2-2→代打カイロ→捕手バーク

17日 城島 MIN 8-11 ●フィアベント
           ベタンコートに代打クレメント→ヒット

18日 クレ CWS 5-15 ●ウオッシュバーン DH城島4-1
19日 バー CWS 0-5 ●ヘルナンデス DH城島4-0
20日 クレ CWS 3-15 ●ディッキー 
21日 城島 OAK 0-2 ●ローランドスミス DHクレメント3-0
           城島に代打ヒューレット→ヒット
22日 クレ OAK 7-5 フィアベント(○コーコラン)クレメント4-2 3打点→捕手バーク

代打クレメントの成功率がかなり高い反面で、マルチヒットを打っているクレメントになぜか代打をだして、捕手を交代するなど、最近のこのチームの采配は謎である。どこから圧力がかかっているのだろう、およそ野球らしくない発想の謎のシステムが目立つ。

damejima at 15:16

August 18, 2008

ミネソタ戦の2安打によってクレメントの打率が城島を上回ったことで、打撃成績の主要データ全てが城島を上回った。近いうちにこうなること自体、とっくに誰もがわかっていたことで、別に驚くようなことでもないが、いちおう記事にしておく。
       AVE OBP SLG OPS
クレメント  .215 .283 .356 .639
2008城島 .213 .253 .297 .550

もちろんクレメントの打率がようやく上がってきたについては、コンスタントに使われるようになってきてメジャーの球に慣れてきたことがあるだろう。クレメントの8月の打率は.357。これは2007年城島が最も良かった8月の月間打撃成績に比べても、内容的に肩を並べつつある。
              AVE OBP SLG OPS
2008年8月クレメント .357 .386 .429 .815
2007年8月城島    .375 .402 .568 .970

しかし、そんな想定内のことより、今年のクレメントの、捕手出場時に限定した打撃スタッツをみてもらいたい。
http://www.baseball-reference.com/pi/bsplit.cgi?n1=clemeje01&year=2008
クレメントの打撃成績は、DHとしての成績がよくないために、いまだ2割ちょっとの打率のようにみられがちだが、捕手時のバッティングはすでに、2006年、2007年の城島のシーズン打撃と肩を並べているのである。
すでに城島のバットは、このチームに必要ない。

          AVE OBP SLG OPS
2008クレメント.269 .330 .471 .802(捕手時のみ
2007城島   .287 .322 .433 .755
2006城島   .291 .332 .451 .783


クレメントの月別打撃成績
城島の月別打撃成績

クレメントのゲーム別打撃成績
城島のゲーム別打撃成績

このクレメントはじめとする若手の活躍について、リグルマンはこんなことをいっている。
Youngsters shine in Seattle loss
http://mlb.mlb.com/news/gameday_recap.jsp?ymd=20080808&content_id=3277489&vkey=recap&fext=.jsp&c_id=sea
"Pretty good at-bats," Riggleman said. "Balentien, Clement and LaHair each saw a number of pitches, went deep into counts and got on base. "

damejima at 02:03
Mariners waste big rally in loss to Twins
http://mlb.mlb.com/news/gameday_recap.jsp?ymd=20080816&content_id=3318804&vkey=recap&fext=.jsp&c_id=sea
MLB公式サイトの記事ではこのミネソタ戦の記事に、waste、つまり浪費という単語を使っている。
シルバに城島を組ませるなど、ただの時間の浪費、チャンスの無駄遣いであることは、とっくにわかりきっている。この試合の後でシルバは15日間の強制DLになったわけだが、仮に強制DLにする口実を作るために、相性が最悪な城島をシルバと組ませたのだとしたとしても、そんなの無駄なことをする必要がどこにあるのだ。そんな暇があるなら、もっと若手にチャンスを開放すべきだ。
城島シルバのバッテリーの試合結果などわかりきっている。ブログを更新する作業すら、面倒になってくる。こんな無駄な試合でエネルギーを浪費したくないのである。

マリナーズ、リーグ最多敗戦右腕が戦線離脱
http://mlb.yahoo.co.jp/headlines/?a=15944
シルバがマイナー送りになったのはもちろん、いわゆる強制DLというやつだが、この程度のことはメジャーファンなら誰でもわかっている。日本のゆるーいライセンス記事程度では「戦線離脱」などとネジのゆるい記事でお茶を濁しているが、MLBについてはそろそろ、もうちょっと切れ味のある、きつい記事を書けるサイトが必要だろう。Major.jpはいつも大甘な、かったるい記事ばかりで、ほとんどソースとしては根本の参考にはならない。
シアトルの公式サイトですら「浪費」という単語で辛辣に書いているのと比べてみるといい。公式サイトだからあまりハッキリとモノを書けないとか、そういうのは、なんの言い訳にもならない。



それにしてもこの日のシルバはひどかった。
対戦した打者は20人だが、そのうち9人にヒットを打たれた。20人のうちの9人である。この日の対戦相手のミネソタはトータル12安打だが、そのうちの9本を集中されたわけで、これはもう調子がいいとか悪いとか、そういうレベルではない。
http://blog.livedoor.jp/damejima/archives/507975.html
このブログ記事ですでにデータをあげてあるが、城島とシルバの相性が最悪なのはとっくにわかっている。今シーズンの負け越し数のかなりのパーセンテージの責任がこのバッテリーの組み合わせにある。
と、いうか、城島は投手との相性を改善する能力に欠けている。そんなことも、とっくにわかっている。わかっていることだらけだ、といっていい。出て行った投手が城島と縁が切れて活躍するのを見ても、いまさら誰も驚かない。

シルバにとって、城島と組ませられるのは、もはや強烈な「罰ゲーム」である。

マクラーレンが辞任して以降のシルバの勝ち負けと捕手の関係と、スコアの全リンクをあげておく。
シルバの今シーズンの全登板成績
http://mlb.mlb.com/stats/individual_player_gamebygamelog.jsp?c_id=sea&playerID=400067&statType=2
シルバは5月から7月にかけ9連敗した。もちろんメイン捕手は城島である。
そのシルバが2ヶ月ぶりに勝利したのは、マクラーレンがクビになって以降の6月28日だが、捕手はクレメントだ。マクラーレン辞任以降、シルバが5イニング以上もった試合は、すべて、先発マスクはクレメントであり、勝利した3試合も、すべてクレメントである。
そこからシルバのERAが最もよくなったのが、7月13日の5.46(リンク)。だが、そこから相性最悪の城島との2試合13失点などを経てERAはついに6点を越え、あげくには強制DLとなった。

全試合にデータのリンク張る手間をかけるのも、ほんとうに面倒な作業だ。なぜって、シルバが城島に潰された過程など、データを見るまでもなくはっきりしているからだ。城島とシルバがバッテリーを組むことなど、公式サイトがいうように、まったくwasteそのもの。
以下、全試合wrap scoreへのリンクあり。またそれぞれの試合について、このブログの記事があるが、リンクは右サイドのリンクの日付を頼りにたどってもらいたい)

6月16日 ●城島 FLO 1-6
6月22日 ●城島 ATL 3-8 9連敗
6月28日 ○クレメント SD 4-2 2ヶ月ぶりに勝ち QS
7月3日 ●クレメント DET 4-8
7月8日 ●クレメント OAK 0-2 QS
7月13日 ○クレメント KC 4-3(○グリーン)
7月20日 ●城島 CLE 2-6
7月29日 ●バーク TEX 10-11(●プッツ)
8月3日 ○クレメント BAL 8-4
8月8日 ●クレメント TB 3-5
8月15日 ●城島 MIN 3-9

ベダードが捕手をバークに指名したが、来シーズン以降、捕手を城島以外に指名しないことにはどうにもならないのは、ベダードではなく、むしろ、シルバだ。チームはシルバを強制DLしたはいいが、来シーズン以降のことを考えると、なぜシアトルはシルバと城島をきっぱりと縁を切らせないのか、理解に苦しむ。

damejima at 00:19

August 06, 2008

クレメントがメジャーに上がってきたばかりの頃を思い出すと、豪快に三振ばかりしていた記憶があるが、だいぶメジャーの球に慣れてきた。この日は5打席で29球、1打席あたり6球をほうらせた。ファウルで逃げることができる心のゆとりが出てきているのだろう。結果も、ヒットと四球、2出塁。悪くない。
リード面も、このごろナックルでストライクのとれないディッキーをもちこたえさせて7回3失点、QS(クオリティ・スタート)を達成した。7月初めの頃に投手にストライクを投げさせすぎてかえって狙い打ちされる失点がいくつかあったが、その点についても多少神経を配るようにしているようだ。ディッキーのナックルを受けるキャッチングにも、なんの問題もない。
バレンティンも、ビドロがDFAになって上がってきたばかりで、メジャーの感覚に戻す時間も必要だろうが、犠牲フライ、進塁打、ヒット。正直荒削りなタイプだが、自分なりにロールroleをこなそうという必死さが形になってみえる。
これでひさびさ3連勝。若手のこれからのローリングぶりがますます楽しみだ。


だが。今日の試合は本来楽勝していい試合だと思うし、なにより好投ディッキーに白星がつくべきだ。8回裏に1イニング早く出てきたミネソタのクローザー、ネイサンが崩れてくれたからいいようなものの、全体としてゲームメイキングには失敗したと考える。向上のため、反省を求めたい。チーム再建といっても、なにもかもがすぐにうまくいくわけがない。王者エンゼルスを越える日もまだまだ遠い。

さっぱりローリングしない2回
ロペス    ヒット
クレメント  四球(無死1、2塁)←7球ねばる
バレンティン ライトフライ(1死1、3塁)進塁打
ラヘア    三振(2死1、3塁)
ベタンコート レフトフライ

4回は、イバニェスの3ランの後、昨日ほどではないが、少しローリングできた。というのも、いままでなら、誰かがホームランを打とうものなら、誰も彼も気がゆるんでしまい、意味もなくバットを振り回して凡退するだけだったからだ。こういう、ホームランの後でも追加点がとれるイニングが作れるようになってきたことを、まずは喜んでおくべきかもしれない。

少しローリングした3回
イチロー   ヒット
リード    ヒット(1、2塁)
イバニェス  ホームラン(3RBI) 2試合で驚異の13打点
ベルトレ   ショートゴロ
ロペス    内野安打
クレメント  ヒット(1、3塁)
バレンティン 犠牲フライ(RBI)
ラヘア    三振

なお、上にあげた2回、3回の攻撃でラヘアが2度三振して、攻撃の流れを止めている。ほかのイニングでもベタンコート、ベルトレあたりが打線のローリングを止めている。接戦を呼び込んでしまった原因は、うまくローリングできなかったイニングの拙攻と、クローザーに復帰したプッツのゆるみだ。特に今日のディッキーに勝ちがつかなかった原因は、プッツの漫然とした投球ぶり。モローが先発修行のためにマイナーに落ちた現在、クローザーとしては信頼度が低すぎると考える。

8回表にミネソタに逆転されたことをとがめたのかどうか、理由はわからないが、リグルマンは最終回の捕手をクレメントからバークにかえてきた。だが、これは無駄な交代。それは、捕手が交代した9回にもプッツが乱調だったことで、すぐに判明する。
9回表のプッツは、あまりにもチカラが入りすぎ。2死1塁の場面で、この日2ホーマーのクベルに二塁打を打たれたが、もしこのとき1塁にいたモーノーが生還するか、そのあと敬遠で2死満塁となって、代打レドモンドに打たれた強いライナーがライトを抜けていれば、この日のシアトルの勝利はなく、試合後のベンチはお通夜になっていただろう。8回表のプッツの2失点も、2ボールが先行してしまい、98マイル出せるストレートをわざと90マイルに抑えてストライクを置きにいって痛打された。
クローザーがこういう漫然とした投球をしていたのでは、好打者の多いミネソタは抑えられない。試合終了直後のプッツは、勝ったというのに俯いて地面を見ながらベンチに戻ってきた。内容を考えたら当然だ。まだ確かめてはないが、現地記事も、ディッキーよくやった、プッツ反省しろ、という方向で出ていることと思う。

なお、今日の記事タイトルは、某掲示板にあったリクエストによるもの(笑)

あと、言い忘れたが、Seattle Timesのベイカーがいうように、投手を含めた今日のスターター10人のうち、半分の5人は2008シーズンのスタートのときにはマイナーにいた。野手4人がポジションを失ったわけだが、セクソンが解雇され、ビドロは戦力外通告。この処分対象には、正捕手を剥奪された(本来はクビになっているはずの)城島も当然入っているのである。選手の処分とセールはまだ終わってはいない。

damejima at 20:50

August 05, 2008

クレメントが自分のチカラで城島を越えた。
重要すぎる場面の代打で、見事に勝ち越しタイムリー。大役を果たしただけでなく、その後マスクをかぶって、チームのドラマを危なげなく守り抜いたことも大きい。まさにワンチャンスをモノにした、若者の面目躍如である。
バティスター城島のバッテリーのいつもの大量失点で、いつもなら諦めた試合である。事実、7回、先頭打者として打席に立ったのは城島で、なんの工夫もなく、サードゴロ。このとき日本のファンは「今日もいつものマリナーズか」と、その後に待っているドラマなど予想できない展開だった。


自信をもって言うが、この日の連続得点のパターンは、既にこのブログでは予測していた。7月31日の4回に「来シーズン以降のシアトルの形が見えた」と書き、そして7月31日の4回に再現された、あの「選んで貯める、繋いで返す」という、クレメント先発のここ数試合にみられるシアトルの新しいローリングする野球スタイルだ

選んで貯める」とは、もちろん、ランナーが出たらヒットだけ狙ってファーストストライクをむやみに早打ちして併殺に終わるような淡白な攻撃ではなく(この8月4日も、そういう馬鹿な攻撃は何度もあった。何人もの走者がいつものように見殺しになった)、無策のままアウトカウントを無駄に増やさないで、四球もきちんと評価しつつ、ランナーを丁寧に貯め、進め、試合相手の守備に大きなプレッシャーを与えていくスタイルだ。
繋いで返す」とは、もちろん、出したランナー、貯めたランナーを無駄にしない攻撃のこと。クラッチヒッターの前にランナーを貯めタイムリーやホームランを期待するのはそれは理想だが、そんなケースが試合で何度も訪れるわけはない。たとえ繋がりづらい下位打線の出塁でも無駄にせず、塁を埋めたランナーを返すためにできることはなんでもする。進塁打、バント、代打、代走、相手のエラーや野選。なんでも利用しつつ、フィニッシュの形はたとえ犠牲フライでもいいから、小さいチャンスも無駄にせず、得点として丁寧に収穫していく。
いいかえれば、海でむやみに魚を獲って資源を枯渇させるのではなく、チャンスという卵を、育ててはかえし、育てては返し、何度も収穫する栽培型漁業のような野球、とでもいうような野球だ。

ロールroleとは「役割」のことだが、今日の7回は選手がきちんとロールをこなしつつ、チャンスを先へ先へと転がしていく、つまり、ローリングさせていく、そういうチームの姿勢の変化がもたらした野球が、おもしろいように連鎖的につながって結果的に大量点を産んだ。

ランナーを貯める作業を繰り返す経過でミネソタの守備に大きなプレシャーがかかって、何度もエラーを誘発したが、こうしたエラー誘発も偶然ではない。7月31日の4回、7月31日の4回、いずれの得点シーンも相手のエラーがらみだ。
やはりランナーを貯めていくプレッシャーが相手守備をかなりビビらせ、ミスを誘発させるのである。
BOX SCORE

7回裏
城島       サードゴロ(2球目)
ベタンコート   ヒット
イチロー     四球(1、2塁)
ブルームクイスト ヒット(満塁)
イバニェス    グランドスラム(4RBI)
ベルトレ     2塁打
ロペス      ヒット(RBI 2塁)
ビドロ      サードフライ
代打カイロ    四球
代打クレメント  ヒット+エラー(RBI 2、3塁)←勝ち越し
ベタンコート   ヒット+エラー(RBI 2塁)
イチロー     敬遠四球(1、2塁)
ブルームクイスト 四球(満塁)
イバニェス    ヒット+1塁走者ブルクイ本塁アウト(2RBI)

注 イバニェスの1イニング6RBIは、球団レコードとのこと。これまでの記録は、グリフィーJr.の5打点(1999年4月29日 at old Kingdome)

10得点のイニングの動画(MLB)
http://mlb.mlb.com/media/video.jsp?mid=200808053255236&c_id=sea



ところでこれは、日本のメディアのシアトル番記者として有名なN氏の記事だが、「(存在感を示す)機会さえ奪われて」とはまた、おかしなことを書くものだ。

城島に屈辱の代打 一打勝ち越しのチャンスに
http://mlb.yahoo.co.jp/headlines/?a=15622
「打率が2割1分を前後する。そうした選手が名誉回復するとしたら、今日のような場面で存在感を示すしかないが、その機会さえ奪われては、気持ちの整理がつかなかったのかもしれない。」

7回の先頭打者は誰だったか?
そして、その打席を、気持ちがたるんでいるとしかいいようがない阿呆なバッティングで無駄にした「油断」は誰の責任か。チームか。

すべて、城島自身である。

忘れてはいけない。7回、城島はすでに一度、チャンスをもらっているのだ。無策にサードゴロを打った時点で誰もが「ああ、いつものマリナーズか」と暗澹たる気持ちにさせられた。同じイニングの2度目の打席で代打を出されたことが「チームが機会を奪った」ことになるわけがない。

チャンスの打席だけよこせ、とでもいうのか?
何を甘えたことを言っている。馬鹿を言うのも、ほどほどにしたらどうか。
この7回の大量得点は、チャンスを、それぞれの打者が自分のロールを自覚して、チャンスを作り、育てながら繋いで、収穫して、またチャンスをローリングさせて作りだしたものだ。
だらしなくクチをあけて「チャンスになったら、エサちょうだい」とピーピーと泣き喚いてばかりいる小鳥ではあるまいし、チャンスがもらえるのを待っているだけの選手などに、用はない。代打を出されて当然だ。

そもそも、この2008年シーズンという途方もなく大きなチャンスを与えられてもらっておいて、ぶざまな大失態でそれを逃したのは、ほかならぬ城島自身だろう。

いつまで甘やかしておけば気がすむのだ。
もう一度書こう。7回の先頭打者として打席に立ったのは城島で、打者として、なんの工夫もなくサードゴロ。このヘボ打者がこの後起きたチームのドラマへの参加を許されなかったのは、しごく当然のことだ。

damejima at 19:35

August 04, 2008

やはりシルバには、クレメントだ。
クレメントが指の怪我からようやく捕手に復帰した2試合目、シルバ先発。城島マスクの試合で今年8連敗しているシルバにとって、そしてチームにとっても、待ち遠しかった復帰だろう。シルバとの契約の長さを考えるとシルバにはぜひ多少復権してもらわないと、チームとしても非常に困る。
この試合、防御率6点のシルバがなんとか4失点に抑えてリレーし、打線がそれ以上に点をもぎとってやることで、7月31日の勝利パターンを取り戻した。
なんといっても投手3人で、四球がわずかひとつ、これが大きい。8月1日の城島先発のボルチモア戦では、四球でランナーを貯めては打たれる展開で、5四球を与え、チームは5月の悪夢を思い出す敗戦をしていた。
またクレメントの試合は、ダブルプレーでピンチを切り抜けるケースが多いということは以前も指摘しておいたが、この試合でも、満塁のピンチにダブルプレーをとっている。

試合が決まったのは、7回表の満塁からの攻撃。7月31日の4回について指摘しておいた通りの攻撃展開で、誰かひとりが作ったのではなく、チーム全体で作ったチャンスだ。
2つのイニングを比較してみれば、城島のような「出塁率があまりにも悪く、バントできず、走れず、進塁打が打てず、それでいて併殺だらけの打者」がチームにしがみついていることが、セーフコのような右打者不利の広い球場で野球をするシアトルにとって、いかに有害か、わかる。

こんなチームに全く向いていないダメ選手を、よくもまぁ、日本からわざわざ獲ったものだが、セクソンと城島、2人の右の馬鹿打者を並べれてみれば、かつてのチームマネジメントが方針を失敗して選手獲得したことは明らかだ。
この2人の不良債権のうちセクソンがチームを去った以上、城島もチームから早急に去らせて、新しいチーム方針に軌道修正するのが当然なのだが、チーム改革の流れを阻止しているのが、城島がコネのみで獲得した3年契約。不良債権なのが確定したこのダメ捕手だが、意固地になってチームにしがみついてベンチから冷えた視線をグラウンドに送る毎日を送ってでも、これからの若いチームの成長を阻害してでも、コネ契約を守りぬくつもりなのだろうか。

けして打率のよくない下位打線でも、よく見極めてランナーを貯め、そこからバント、犠牲フライ、進塁打、相手のエラーや野選、盗塁と、タイムリー以外のあらゆる方法と相手の守備に与えるプレッシャー、そして運で、なんとか得点できる可能性は広がる。チーム打率がたいしたことがないこのチームの下位打線でも、城島がいないことでどれほどスムーズに機能するか、ファンにはすでにわかっている。

BOX SCORE

1回
イチロー ヒット→盗塁
リード  バント失敗→フルカウントから三塁打(イチロー生還)

3回
ベタンコート 二塁打
イチロー   セカンドゴロ(ベタンコート進塁)
リード    犠牲フライ(ベタンコート生還)

7回 3得点
ラヘア    四球
クレメント  セカンド内野安打
ベタンコート 四球
イチロー   ショートゴロエラー(ラヘア生還)
リード    三振
イバニェス  ライト前タイムリー(クレメント、ベタンコート生還)


参考:7月31日のゲーム
http://blog.livedoor.jp/damejima/archives/478670.html
城島が打線にいる、ということは、どういうことか。
それは打線に「バントできない。四球を選べない。走れない。かといって、長打が打てるわけでもない。だから、ただただ打席でバットを振り回しさせて、運がよければ単打、だが8割以上の確率でアウト、かつ、ダブルプレーになる確率も高い、そういう孤立打者を放置しておく」そういう意味だ。(中略)
シアトルのようなチーム、セーフコのような球場には、下位打線に、ただ馬鹿みたいにバットを振り回すだけで出塁率の稼げない、バントもできない、犠牲フライも打てない、そんな頭の悪い右打者は、全く必要ない。

7月31日の4回 チーム2得点
カイロ  四球
ラヘア  四球(無死1、2塁)
バーク  バント(1死2、3塁)
リード  野選(カイロ生還)
イチロー 犠牲フライ(ラヘア生還)




damejima at 20:58

July 12, 2008

この数週間のシアトルはローテーションが安定してない。ベダードがいつ投げられるのかがハッキリしないことが一番の要因で、ヘルナンデスが怪我で一時戦列を離れたことなどもあってのことだが、そのローテの不安定さのおかげで、シアトルはディッキーを発掘することができた。
再建モードになる前のシアトルの球団体質を考えると、どんなに負けていても契約の長い選手を優先する傾向があって、その結果、新しい選手、有望な控え選手に出場機会が少なく、ズルズルと負けを繰り返してもスタメンをなかなかテコ入れしなかった。
そのことを思えば、クレメント、ディッキー、ブルームクイストなどの選手が出場機会を増やしたのは、城島、バティスタ、セクソンのおかげではある。皮肉なものだ。

今は再建モードの選手の見極めの時期。だから様子を見て、ダメとなれば容赦なく切られていくことだろう。城島はじめ、4月から6月に不調だった選手は、今後も不調なら首を洗って待っていたほうがいい。

先発は、前日がシルバで、この日はバティスタ。どうみても連敗しそうな並びではある。だが前日シルバが負けはしたが、クレメント相手に8イニングを2失点で投げきってみせて、少し安定感が出てきた。8イニング投げるなど、たぶんシアトルに来て初めてのことだろう。

この日のバティスタが2イニングで降板したのは故障のせいで、打たれたからではないのだが、緊急登板というものはだいたい次の投手の準備が間に合わずに、打たれやすい。だからこのところローテの谷間を埋めてくれていたローランドスミスが緊急に登板して、多少打たれたが、文句の言える筋合いではない。

むしろ、ローランドスミスが降板して、打線が逆転したあと、セットアッパーから新クローザーになりかかっているモローにかけて、オークランドをわずか1安打に抑えきって勝てたことは、チームにとってとても大きい意味がある。いくらヘルナンデスが勝ち続けても、チーム全体が浮上するには負けを減らさなければ話にならない。

このところ、ローテの谷間の日の先発捕手をつとめるクレメントだが、ブルペンからの信頼感は日に日に増してきているのは間違いない。
BOX SCORE

damejima at 06:48

July 07, 2008

2008シーズン開幕直後の4月1日レンジャーズ戦で、城島はこんな往生際の悪いコメントをしている。
「僕の足が速くて、代えられなければ、J.J.と違う…(配球ができた)」(中略)僕なら、こうリードしていた、とまでは言わなかったが、「それまでの4打席を見ているので、(マスクを)かぶりたかった」。城島は、そう正直に言って、唇をかむ。
http://mlb.yahoo.co.jp/headlines/?a=11348

状況がわからないと、このコメントの馬鹿さ加減はわからないだろう。
8回裏を迎え、シアトルは1-3で負けていた。だがマイケル・ヤングのエラー、城島のヒットで逆転のチャンスが棚ボタ式に生まれて、足の遅い城島に代走がでた。その後、イチローの俊足に処理を焦ったセカンド・キンスラーの送球ミス、ワイルドピッチでシアトルが勝ち越し。9回表、当然ながらクローザーJJプッツが登場するが、ここで誤算。逆転2ランを浴びてしまい、そのままチームは敗れた。
城島が言っているのは、「あそこで俺に代走を出したりしなければ」そして「バークでなく、俺が最終回にプッツをリードしていれば勝てた」と、タラレバを言って、同僚バークのリードを試合直後にけなしたのである。やんわり、かつ、あからさまにけなすあたり、本当に男らしくない、いやらしいネチネチとしたやり方である。
http://mlb.yahoo.co.jp/score/?gid=2008040207

この男、本当に選手同士のマナーをわかっていない。
というか、いわぬが花という言葉があるが、この男、なんでも言わずにはいられないのだ。言葉も存在も、心底から軽い男よ、としかいいようがない。

代走を送らなければ逆転がない、そう判断される場面で、チームが城島に代走を送るのは当然の戦術だ。まして開幕したばかりというのに、試合直後にチームメートのプレーについて、アレコレ批判がましいことを言うのは、アメリカのプロスポーツではあまりにも非常識。
城島を引っ込めたのはたまたまどうしようもない流れなのに、マスクを突然かぶったバークの結果がどうであれ、「次の試合では抑えたい」程度に、9回の出来事には触れずにおくのがチームメイトの礼儀というものだ。9回にはグラウンドに立っていない選手がとやかくいえる立場にはない。悔しければ、9回もまかせてもらえる捕手になっていればいいだけのことだ。

このとき再逆転のホームランを打った選手の名前をあまり誰も覚えていないだろう。ジョシュ・ハミルトン。そう。今年のオールスターにイチローを上回る得票で選出された、あのハミルトンである。クレメントは2005年のドラフト1位だが、ハミルトンは1999年のドラフト1位。
その後のハルミトンの絶好調ぶりは開幕時点では予測されていなかったし、今年のプッツの不調ぶりも同様だから、開幕わずか3戦目で、先を読めもしない城島が「俺がリードしていれば抑えられた」などと発言するのは、後になってみれば、縁の下からチームを支え続けているバークに対する暴言としかいいようがない。

このバーク、城島の3年契約のときに、こう発言している。「ジョーはリーグでも有数のエリート捕手。この契約はジョーと家族、そしてチームのために大きい」。自分が控えとしてどれだけ貢献しているかとか、試合に出たいとか、そういう願望丸出しでコメントなどしたりはしない。これがプロという見本のようなコメントである。
http://mlb.yahoo.co.jp/headlines/?a=12209

こうしたバークの堅実さを知っているからこそ、投手陣が「バークに投げたい」と思うわけで、ウオッシュバーンもかつてこんな風にバークの仕事ぶりを誉めた。
Winning pitcher Jarrod Washburn said Burke, a much-traveled, little-used catcher until landing in Seattle last year, is one of his favorites.

"I love Burkie," Washburn said. "He busted his butt for a long time to get here. Now that he's here, he works hard. And when he gets a chance, he usually makes something happen."

http://blog.livedoor.jp/damejima/archives/203802.html

「投手」バーク

そして、今日。
バークは投手が足りなくなった延長戦で、リグルマンのコメントから察するに志願したのだろう、なんと投手として最終回を投げ、敗戦投手になった。ベンチにはモローとローズ残っていたが、彼らを投げさせられない事情があったための緊急措置だが、この件についてリグルマンは「ブルームクイストやベルトレら何人かの選手が自分のところに来て、『俺も投げられる』と言ってくれた。その申し出こそが、チームに対する本当の献身。けがの危険もあるのにそう言ってくれるのは、彼らがチームメートのことを考えている証だ」と語った。
http://mlb.yahoo.co.jp/headlines/?a=14591

リグルマンのいう「何人かの選手」には、もちろん投手出身のイチローも含まれる。
Catcher Burke pitches; Mariners lose anyway
http://seattlepi.nwsource.com/baseball/369829_mari07.html
One by one, they came up to Mariners manager Jim Riggleman in the dugout.
"Skip, I can pitch if you need me to."
Willie Bloomquist. Adrian Beltre. Ichiro Suzuki. Even R.A. Dickey, who had thrown 105 pitches less than 24 hours earlier.


Tigers clip M's after Seattle sends backup catcher Burke to mound in 15th
http://sports.espn.go.com/mlb/recap?gameId=280706112
Once Ichiro Suzuki heard that backup catcher Jamie Burke was about to take the mound, he hustled over to manager Jim Riggleman and volunteered his services.


当然のことながら、マウンドに立ち、滅多にないこの非常事態に耐えたバークに、リグルマンが感謝していないわけがない。

打たれるのはわかっている場面である。いわば、負けに行くようなものだ。だからこそ、逆に、打たれた結果ではなく、志願してきた選手の献身の精神の高さを誉める。よくも悪くも、まさにアメリカ的な場面である。

このことについて城島がなんとコメントしているか。
「『これが大リーグ。思い出になる試合だった』と感心する一方で、『けがが怖いという理由でイチローさんに投げさせないのに、なんでバークなの?』と笑顔で突っ込みを入れていた。」
http://mlb.yahoo.co.jp/headlines/?a=14589

バークはたしかに城島同様に、足は遅い。だが、かつての投手経験を生かして、この日の汚れ役を引き受けたバークがある意味の大きな仕事をしたことは、監督だけでなく、投手陣も含め、チームメイトがけなすはずもない。今後、おそらくベダードとバークのコンビ再結成について、クレームをつける者はいなくなるだろう。

周囲とのこういう信頼感がバークにとっての大きな財産になっていることは、そして城島がなぜ周囲から信頼がないのか、城島などには永遠にわからない。
この九州の馬鹿の、空気の読めなさ。なぜバークよくやった、くらいのことを言ってすませておけないのか。これで、このクチだけは軽い男、バークに対して今シーズン2度目の失態なのだが、たぶん、その意味はわかってないだろう。

damejima at 19:11
クレメント、2ホーマーの活躍

クレメントにとっては大きい意味のある試合だった。
2本のホームランは、今期この試合の前まで7勝1敗のLHPガララーガからのもの。この試合を終えたあともガララーガのERAは3.27。この好投手から2本打てたことは大きい。
BOX SCORE
ガララーガのスタッツ

城島のホームラン数を追い抜くのは時間の問題だろう」と予言しておいたのは、「2008年6月29日、クレメント先発で今シーズン初のスイープ達成。」という記事だが、たったの1週間で、クレメントは城島のホームラン数を追い抜いた。
http://blog.livedoor.jp/damejima/archives/386510.html

この試合、クレメントは捕手としてディッキーとのコンビにメドがついたのも大きい。59ストライク46ボールと、相手先発のガララーガ同様にボールの多すぎる内容で、けしていい調子というわけではないが、この日勝ち星はつかなかったものの粘りをみせ、6イニング2失点とQS(=クオリティ・スタート)を果たした。これで、クレメントとディッキーのバッテリーでも問題なくゲームが作れることが証明された。
クレメントが打撃と守備ともに、試合に慣れてきた証拠だろう。

リグルマンとディッキーのコメント
Clement's two homers lift Mariners
http://seattle.mariners.mlb.com/news/gameday_recap.jsp?ymd=20080705&content_id=3071558&vkey=recap&fext=.jsp&c_id=sea
リグルマン
"His history tells you that he's hit the ball out of the ballpark everywhere he's has played," interim manager Jim Riggleman said. "And you figure eventually he's going to hit some out of the ballpark here."
「彼はプレーした球場すべてでホームランを打ってきた、そういう経歴の持ち主だろ」とリグルマンは言う。「だから、セーフコでもやがてはスタンドに放り込むようになるからアテにしていいよ」
ディッキー
He also got some defensive help in the fifth inning that would prove crucial later on. With runners on first and second with one out and Detroit ahead 2-0, Placido Polanco dumped a single into left field. With lead runner Dane Sardinha trying to score from second, Raul Ibanez unleashed an accurate throw to Clement, who blocked Sardinha off home plate with his left leg while holding onto the ball and applying the tag.

"It was a big out at a big time, and against that kind of lineup, you really can't give in and so every pitch is a pitch that you want to try to make fine, especially when you're behind," Dickey said. "Ibanez made a wonderful throw and Jeff blocked the plate textbook ... and it was the play of the game for me."

「(5回にレフトからの返球で走者をホームでアウトにしたことについて)イバニエスのスローイングは素晴らしかったし、ジェフは模範的なブロックをしてくれたね。僕にとっては、あれがこの試合のベストプレーだったよ。」


ちなみに、マクラーレンが監督を解任された6月19日以降の、先発投手と先発捕手の関係は以下の通り。これを見る限り、ヘルナンデスが戦列を離れたこともあり、デトロイト戦からは、リグルマンがやや投手と捕手の組み合わせを変えたかもしれない。
当初はクレメント(ベダード、ヘルナンデス、シルバ、バティスタ)城島(ウオッシュバーン、ディッキー)という感じにみられたが、ヘルナンデスが怪我をして、バティスタをローテからはずして、クレメント(ヘルナンデス、シルバ、ディッキー)城島(ウオッシュバーン、ローランドスミス)バーク(ベダード)という感じかもしれないが、こればっかりは5試合以上の経過を見てみないとわからない。


マクラーレン解任以降、デトロイト戦までの捕手別の勝ち負けは、クレメント6勝2敗、城島3勝4敗、バーク1勝
チームの貯金に貢献しているのは城島以外の、2人のキャッチャーである。こんな内容なのは去年からわかっていたことだが、この内容でキッチャー3人制が嫌なら、城島はさっさと荷物をまとめて日本に帰れ。

マクラーレン解任以降の捕手別勝ち負け
クレメント

左から、日付、先発捕手、相手チーム、スコア、先発投手
=クレメント =城島 =バーク
19日 マクラーレン解任
20日  ATL 10-2 ベダード(○ローランドスミス)
21日  ATL 4-5 ●ウオッシュバーン
22日  ATL 3-8 ●シルバ
       リグルマン、城島にクレメント起用を通達
23日  NYM 5-2 ○ヘルナンデス
24日  NYM 11-0 ○ディッキー
25日  NYM 2-8 ●バティスタ
26日 
27日  SD 5-2 ○ウオッシュバーン
28日  SD 4-2 ○シルバ
      シルバ先発試合のマスク、クレメントに
29日  SD 9-2 ○ベダード 
30日  TOR 0-2 ●ディッキー 
1日  TOR 7-6 ローランドスミス(○モロー)
      バティスタ、ローテからはずされる背中の痛み
2日  TOR 4-2 ○ウオッシュバーン  
3日  DET 4-8 ●シルバ
4日  DET 4-1 ○ベダード
     ベダード先発試合のマスク、バークに(?)
5日  DET 3-2 ○ディッキー
      ディッキー先発試合のマスク、クレメントに(?)
6日  DET 1-2 ローランドスミス(●バーク)
      ローランドスミス先発試合のマスク、城島に(?)

damejima at 15:05
結局のところ、ベダードはシーズン当初から望んでいたバークとのコンビを復活させたようだ。復活させたからには勝たないと周囲からとやかく言われて困るのはベダード本人なわけだが、ちゃんと勝ってみせるあたりが、この人のプロとしてのしたたかさである。

勝てばいいんだろう?なら勝てる捕手にしてくれ。と、ベダード。
そう。勝てばよろしい。今後とも苦労人のバークを相手に投げることだろう。
BOX SCORE

なによりも捕手がマウンドに来てぐちゃぐちゃと言うのを嫌うベダードは、シーズン早くから城島を拒否してきた。このことは「城島問題」という、チーム低迷の根を、最も早く、最も刺激的に指摘してみせた。ベダードはある意味で「城島問題」の発見者であり、チームが上向きになるきっかけを作ったともいえる。
よくも悪くもお騒がせ者のベダード問題についての時系列はこんな感じなので、あらためてまとめておく。
ベダード関連の記事を時系列でまとめて読む

2008年5月8日、ベダードはバークを選んだ。
http://blog.livedoor.jp/damejima/archives/203782.html
2008年5月21日、ベダードとウオッシュバーンは専属捕手にバーク指名と報道された
http://blog.livedoor.jp/damejima/archives/203847.html
Bedard-Burke combo over
ベダードとバークのコンビは終了とマクラーレン

http://blog.seattletimes.nwsource.com/mariners/2008/06/bedardburke_combo_over.html
Oh yeah, of course, the headline of this blog post. Anyway, as a follow-up, someone asked whether the Erik Bedard-Jamie Burke battery is still intact.

"We don't have any combinations any more, OK?'' McLaren said. "Combinations are done.''
2008年7月4日、ベダードはバークとのコンビを復活させた。
http://blog.livedoor.jp/damejima/archives/414751.html

damejima at 15:04

July 02, 2008

サヨナラヒットを打ったブルームクイストは試合後、とても上機嫌に「このところ2塁打を打ってなかったからね。欲しかったんだ」と彼なりのジョークを飛ばしたが、この日は下位打線があきらなかったことが、結果的にゲームを面白くした。
クレメント2安打。ベタンコートの2アウトからのタイムリーを呼び込む。だいぶメジャーに慣れてきた。城島の打率を追い抜くのは時間の問題だろう。

例によってベダードが登板を回避してしまったローテの谷間、シアトルは途中まで2-6と負けていた。城島が正捕手の時代ならチーム全体の雰囲気がとても悪く、いつもこのままあっさりと負けていた。
ベルトレのありえないようなボール打ちのホームラン、盗塁すら決めたセクソンのソロ、ホームランはいつもにぎにぎしいが、これで大砲主義に戻るわけにはいかない。これまで控えに甘んじてきた選手たちの活躍がなければ、今日のサヨナラもない。チーム一丸の勝利で、勝った選手がグラウンドに飛び出してくるなど、いつぶりの光景だろう。
今日のボックススコア

と、こんな、メディアが書くようなことをいつまでもタラタラと書いてもしかたない。

ローテの谷間になってしまった日だが、4回と6回の失点はもちろんロペスのエラーが大きいが、バッテリーの組み立てが急に単調になったせいもある。特に6回はピンチを迎えて、ストレートばかり連投したことは今後のクレメントの改善点だが、そんなことより、クレメントはローランドスミスに対して、シルバ同様、46ストライク16ボールと、非常に多くのストライクを多投させたことは注目だ。どうせメディアは結果だけしか報じないだろうから、あらためて注目しておく。

ローランドスミスは元々ストライクの多い系統の投手ではあるが、ここまでの比率で投げたことは一度もない。
最初の3回をあぶなげなく乗りきれたのも、打者を常に追いこんで勝負をかけ続ける姿勢が効いた。各打者とも、打たれる打たれないは別にして、最初の3球までに2ストライクに追い込み続け、それから勝負をかけた。
ローランドスミスのゲーム別スタッツ

これはシルバのケースと同じだ。シルバについては下記の記事で6月28日に指摘している。シルバのケースでも、87球のうちストライクが62と、4分の3を占めた。これほど積極的にストライクをとりに行った試合は、ここまでのシルバの18試合の登板でも初だった。
2008年6月28日、クレメント先発のこの日、シルバは7連敗を脱出した。
http://blog.livedoor.jp/damejima/archives/385715.html

このことは結果的にクレメントのマスクの試合で、ピンチでの四球数の少なさにやがてつながっていくはずで、シーズン後の与四球スタッツが楽しみだ。


この先発投手のストライクの多さは、同じクレメント先発で、ローテの谷間っぽい6月18日フロリダ戦と比較してみると、クレメントの進歩がもっとよくわかる。
マーリンズ戦では、どの投手についてもストライクとボールが半々くらいの数になって、弱腰になって打たれ続けた。まるで、ピンチのときにアウトローを要求し続けて四球を連発して大敗する、典型的な城島マスクの試合のようなゲームだった。
この点をクレメントがすぐに修正してきたことが、7連敗をしていたシルバを勝たせ、ローテの谷間のこの日の最初の3イニングの好投につながった。
http://mlb.mlb.com/mlb/gameday/index.jsp?gid=2008_06_18_flomlb_seamlb_1&mode=wrap

城島とクレメントの大きな違い。そのひとつがこの柔軟性だ。
城島はいたずらに頭が固く、態度もかたくなで、いかに自分のスタイルが間違っていようとも、修正せず、また修正しようとしても修正できないまま、何ヶ月も過ぎてシーズンを壊してしまう。



damejima at 19:52

June 30, 2008

インターリーグが終わってからも、クレメントが城島よりマスクを多くかぶることになる、と、新監督リグルマンが公言した。当然だ。このわずか10ゲームほど見ただけでも、7連敗中のシルバに勝ちをもたらしたことや、スイープの原動力となったこと、打線のつながりを含め、城島をはずしたことがチームに大きな活気をもたらしたのは明らかだ。

リグルマンはクレメントの今後についても「3日に一度かそこら捕手としてボールを受けるためにここにいるのではない」
Clement is not here to catch every third day or something. と、catchという単語をわざわざ使って語った。つまり、きっぱりと 「今後もクレメントは捕手としての起用が中心」と明言したことになる。
この文章を読んで、リグルマンが曖昧に言っているかのように思う人がいるようだが、よほど読解力がない人としか思えない。リグルマンは語り口はソフトだが、クレメントはキャッチャーをやるためにこのチームにいる、と明言しているのがどうしてわからないのだろう。

クレメントはやがてシアトルの正捕手となるべく育てられていること、そして、城島はクレメントへのつなぎのキャッチャーとして獲得したにすぎないという経緯は、シアトルでは常識だ。もちろん、だからこそ、現地関係者、メディア、ファン、首脳陣、あらゆる人たちが、成績のあまりにも酷い城島と3年もの長期契約をかわすなどというのがまったくチーム方針に沿わない、馬鹿げた愚行だと口をそろえる理由もここにある。
そのことを、リグルマンはあらためて確認しつつ、この発言をしているのである。

ときおり日本のファンで、この程度の現地の常識もわからないまま、やれ「クレメントを一塁にコンバート」か、「トレードに出せ」、などと、まったくはきちがえた主観的願望をネットに曝け出している間抜けな城島オタがいるが、そんなことはマクラーレンも、リグルマンも、最初から微塵も考えてはいない。

城島が一塁の守備練習をやらされたからといって、それは3年目の「つなぎ捕手」城島が、捕手としても打者としても、橋渡し役としてすら力がないのを見切られただけで、自業自得というもの。野球の現場を無視したオーナーサイドが、そんな「つなぎ捕手」と3年もの長期契約を結ぶとは、現場首脳陣もさぞかしビックリしたことだろう。

それはそうだろう。
チームは城島をずっと使う予定など最初からないのに、結果も出せない「つなぎ捕手」が、野球の現場は誰も知らない密約のような3年契約をこっそり密室で獲得して、本人だけがずっとシアトルの正捕手で居座るつもりになっていたというのだから、開いた口がふさがらないのも当然だ。



クレメント 4勝2敗
18日 ●ディッキー
20日 ○ベダード
23日 ○ヘルナンデス
25日 ●バティスタ
28日 ○シルバ
29日 ○ベダード

城島 2勝3敗
21日 ●ウオッシュバーン
22日 ●シルバ
24日 ○ディッキー
27日 ○ウオッシュバーン
30日 ●ディッキー

Mariners notebook: With starters hurt, M's turn to bullpen
http://seattlepi.nwsource.com/baseball/368894_mbok30.html
SHARING A PLATE:
"(Clement is) probably going to get more time behind the plate in the immediate future than Joh does," Riggleman said. "When we get back in the American League, hopefully we can keep them both getting their at-bats. Clement is not here to catch every third day or something. He's going to get some significant time to see what we have there."

damejima at 19:53
クレメントに正捕手を変えローテーションがようやく一周してきたところだが、その効果はハッキリ現れてきた。

試合前にだいたい予想がついていたので、このひとつ前の記事に、この2ヶ月、シアトルでは城島先発マスクのゲームで一度も連勝がない、というデータを挙げておいた。もちろん、2戦続けてのレメント先発マスクで連勝を予想していたからだ。

今日のサンディエゴは、WBCでアメリカ代表チームの先発を勤めたあのピービの登板日だったが、クレメント先発マスクのシアトルは、そのピービ・サンディエゴにあっさり連勝。2ヶ月ぶりのひとりの捕手による連勝である。

先発ベダードはQSまであと1アウトの、5回2/3を1失点、打線がつながって終わってみれば18安打で、9−2の圧勝。クレメントは2号ソロ。今シーズン、クレメントがこのまま試合に出続けるなら城島のホームラン数くらい、追い抜くのは時間の問題だろう。

これでチームは今シーズン初のスイープ、同一カード3連勝だ。同一カードでないものも含めても、3連勝自体がほぼ2ヶ月半ぶりで、2度目だと思う。あれほど試合に出ていた城島は今シーズン1度しか3連勝を達成していないのだから笑う。

スイープを達成できた理由は簡単だ。
先発投手陣全体から嫌われ、いまやヘルナンデスの天性とチームオーナーのコネだけが頼りの城島をスタメンからはずしたことで、打線が城島、セクソンに代表される打てもしない形骸化した「大砲主義」を止め、連打で勝ちにもっていくシアトル本来の勝ちパターンを見いだしつつあること。そして、ヘルナンデスに寄生しているだけの正捕手城島を捨てて、シルバでも勝ちを拾うことができたことだ。
BOX SCORE

シアトルはインターリーグが終わってもクレメントを正捕手として使うべきだろう。まぁ、城島を正捕手に戻すような愚行をすれば、結果はだいたい予想がつくのだが。

13日 ●ディッキー 城島
14日 ●バティスタ バーク
15日 ●ウオッシュバーン 城島
16日 ●シルバ 城島
17日 ○ヘルナンデス 城島 マクラーレン、クレメント正捕手起用公言
18日 ●ディッキー クレメント
19日               マクラーレン解任
20日 ○ベダード クレメント
21日 ●ウオッシュバーン 城島
22日 ●シルバ 城島 リグルマン、城島にクレメント起用通達
23日 ○ヘルナンデス クレメント
24日 ○ディッキー 城島
25日 ●バティスタ クレメント
26日 
27日 ○ウオッシュバーン 城島
28日 ○シルバ クレメント
29日 ○ベダード クレメント

damejima at 08:20
城島マスクで7連敗を喫していたシルバだが、クレメントが先発マスクのこの日、自責点2と、ひさびさの快投をみせ、ついに先発投手としての連敗を抜け出した。
BOX SCORE

この日の投球内容は87球のうちストライクが62。これほど積極的にストライクをとりに行った試合は、ここまでの18試合の登板でも初。これまでのシルバは、3分の2がストライクという、ごく平凡な内容だった。
今年のシルバのゲーム別スタッツ

球が集まりやすい投球内容だけに、終盤、ノーアウトからヒットを打たれるイニングもあったが、以前にも指摘したとおり、クレメントとのコンビでは併殺がとれる。この日も、終盤のピンチを2度ほど併殺できりぬけた。

6月も今日のサンディエゴとのデーゲームで終わりだが、この6月も、城島の捕手としての成績は酷いものだった。おそらくヘルナンデスの調子が悪かったなら、城島先発マスクの日の勝ち星は片手で数えられただろう。

加えて、この2ヶ月というもの、城島先発マスクで、チームは一度も連勝したことはない。
2ヶ月も連勝したことのない正捕手など、メジャーにいるのだろうか。下のデータを見てもらえばわかるが、シルバの7連敗はシアトルのチームしての低迷の大きな要因のひとつである。

(この項目、あとで書き加える予定)


2008年、ここまでの先発投手の
捕手別の勝敗(ーは先発に勝ち負けつかず)

城島
 ビダード     ー○ー
 ヘルナンデス   ー○○ー●●●●ー●○○○○
 シルバ      ○ー○○ーー●●●●●●●
 ウオッシュバーン ●●●●○●ーー●ーーー○
 バティスタ    ●●○○●ーー●
 ディッキー    ●●○

バーク・クレメント
 ビダード     ○●●○●○●ーー
 ヘルナンデス   ーー
 シルバ      ●ー●○
 ウオッシュバーン ○ー●
 バティスタ    ●ー●
 ディッキー    ●
 ベク       ● 

damejima at 03:50

June 21, 2008

長く書いている時間がないので、あとで書き直すが、この日のシアトルは別のチームのようにイキイキとしたゲームをみせた。

先発ベダードは、インターリーグで慣れない打席に立ってヒットを打ったものの、故障が出て、わずか3回でマウンドを降りてしまった。
このアクシデントにも先発マスクのクレメントは動揺することなく、4併殺でアトランタを封じ込めてチームを快勝に導いたことは特筆していいだろう。
1試合4併殺など、この2年以上城島のマスクの試合には記憶にない。ピンチになるとすぐにランナーを溜めて大量失点がお約束なのが城島だ。ピンチになってから打たせてとる試合を演出できるバークやクレメントと、大きな差があることを実感できる試合だった。

守りの時間が短いことは打線にも好影響を与える。
打線に火をつけたのは代打で登場してタイムリーを打ったリード。あとは、この3ヶ月あれほど出なかったタイムリーが面白いように連続して、終わってみれば10-2の圧勝。
それなのに、打撃低迷の続く城島はこうしたチームの流れに取り残された。この日、ロペス、イバニェス、ベルトレが3連続タイムリーを続ける中、得点圏にランナーを置いてセクソンの代打で登場したが、いつものように凡退。城島がいかに「孤立」した存在かをみせつける結果だけが残った。

今後はクレメントのマスクの試合の割合が増えるかどうか、今日の試合は今までもバークがマスクをかぶってきたベダードの先発試合だから、城島のご贔屓マスクが終わりを告げるかどうかは、ローテーションが一通り終わってみないとわからないが、クレメントのマスクが基本になることほとんど間違いないのではないかと期待する。
今日の試合結果についての、地元メディアの反応も楽しみだ。

damejima at 11:42

June 12, 2008

「城島はずし」の効果がこのところ、大きくでてきた。
投手陣に悪影響を与えている城島を先発マスクから少しづつはずしていく試みが功を奏し始めて、このところシアトルの失点が一気に減ってきたのである。

このブルージェイズ戦も、このところの酷い貧打で試合には敗れたが、シルバは7回3失点。よく投げた。この試合が始まる前のシルバのERA(防御率)は6点を越えていたが、この日の粘りのピッチング、捕手を変えた効果で、5点台を取り戻した。

5月以降、シルバの捕手別の失点はこうなっている。

城島       8,7,7,7,5
それ以外     4,2、3

毎試合のように大量失点していたシルバだったが、捕手を城島からバークにかえることで、城島の悪影響から脱して本来の安定感をみせたのである。これは捕手を専属捕手制にして、シアトルでは唯一勝ち負けが均衡しているベダード同様の成果である。

今後シルバの捕手がバークでいくのかどうか。
これについては、決定的な現地記事がないのと、かつて専属捕手制にすると報道されながら結局そうしなかったウオッシュバーンの例もあるのでので、先のことはわからないが、その可能性はあるだろう。
正捕手がデーゲームを休んで、控え捕手がマスクをかぶるのはよくあることだ。MLBでの通例でもあり、シアトルも昨シーズンはそういう感じだった。
だが、この日の試合はデーゲームではない。だから、今後ともシルバの先発の試合は城島がマスクをかぶらない可能性がある。いいことだ。

ようやく城島をゴリ押ししてきたシアトルの関係者のだれかさんも、城島が投手に与え続けてきた悪影響への対策に本気で取り組む気になったのだろうか。城島のような投手に悪影響ばかりの捕手は、ほっておいても好投してくれるヘルナンデスと、シアトルの投手で唯一相性がまぁまぁのバティスタの専用で十分だろう。

damejima at 19:18

May 23, 2008

以下の記事は、4月10日という日付けで、ベダードの5月8日の記事よりも1ヶ月も前のことになる。シーズン始まったばかりというのに、ウオッシュバーンが明らかに熱の入った口調でバークの優秀さを褒めちぎっているのだが、いかんせん、この記事についても、なにごとにも鈍感な城島オタおよびマリナーズの穏健なファン層はあまり問題にしなかった。
5月も終わりになると、彼らもようやく城島がマリナーズの大半の投手からの信頼を失っているらしいことに気づいたようだが、この記事を見るとわかるが、ことウオッシュバーンについては、シーズン当初から城島には信頼を置いてなかったことがわかる。

http://seattlepi.nwsource.com/baseball/358478_mbok10.html?source=rss
By JOHN HICKEY

Burke normally catches only day games after night games. But with starter Kenji Johjima in a 2-for-25 slump to start the season, manager John McLaren made a change. Johjima will catch Thursday's series finale.

Burke didn't find out he was catching until Wednesday morning.

"I try to keep myself prepared all the time," Burke said. "I try not to think of myself as a guy who just catches Sundays and then isn't in there for (six) days."

Winning pitcher Jarrod Washburn said Burke, a much-traveled, little-used catcher until landing in Seattle last year, is one of his favorites.

"I love Burkie," Washburn said. "He busted his butt for a long time to get here. Now that he's here, he works hard. And when he gets a chance, he usually makes something happen."


damejima at 09:50
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