October 09, 2010
気候が大きく異なる東海岸と西海岸とでは、ピッチャーの使う球種にも違いがあるかもしれない、という話を書いているところだが、ミネソタのターゲット・フィールドで行われた東地区ヤンキースと中地区ツインズのディビジョン・シリーズで、ヤンキースのアンディ・ペティットが、第2戦でこんな配球を多用していた。
「まずストレートを投げる。続けて、まったく同じコースに、カットボールを投げる」
要は、「同じコースに、同じフォーム、同じ球筋で、ストレートと、ちょっとだけ変化する球(ペティットの場合は、少しだけ沈める)を続けて投げて、打者にカットボールのほうを打ち損じさせる」という、典型的なカットボール配球なのだが、これがまた、ミネソタ打線が面白いようにひっかかってしまっているのが、見ていて、とてもモノ哀しい気持ちにさせられた。
ブログ主は別にミネソタの熱烈なファンというわけではないが、好きな選手もいないこともない。(自分でも理由がわからないが、モーノーがなぜか好きになれない。むしろドナルド・スパンとかジョナサン・クベルとかの無骨さがミネソタらしくていい。もちろんヤンキースにも、マーク・テシェイラなど、好きな選手はいる)
わかりきっている「東地区のチーム特有の配球」に引っかかり続ける、という不器用さ、対応力の無さが、どうにも見ていてイライラするのである。(実際、何度かゲームを見るのをやめた(笑)だが、試合結果が気になって、また見始める、を繰り返した)
かつて書いた記事で、「東地区の投手はカットボールを多用してくる」という特徴があることを書いた。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2010年6月13日、「メジャーで最もストレートばかり投げる」シアトルのリリーフ陣。なんと「4球のうち、3球がストレート」。(ア・リーグ各地区ごとのピッチング・スタイルの差異についてのメモ)
ミネソタは、このところディビジョンシリーズに毎年のように出られるようになったのはいいが、ヤンキースにばかりやられ続けているのだから、ちょっとは東地区の投手の典型的配球くらい研究すればいいのに、と思わずにいられない。
監督のガーデンハイアーは、出来損ないのアンパイアに退場させられたのは気の毒に思うし、「あのアンパイアこそ、退場!」と思うが、こういうチームの操縦について柔軟性が無さ過ぎる点は、どうにかしないと、と思う。
上に挙げた記事でも書いたのだが、ミネソタというチームは、けっこう投手の配球も、頑固かつ特殊なところがある。
「スライダー」という球種は、投手に負担がかかるという理由から、メジャーではあまり数多く投げさせないという常識があると思っているのだが、どういうものか、ミネソタでだけは、たしか配球の「20数%」もの「スライダー」を投げさせている。(資料はたぶんFangraph)
こんなことを続けていては投手が壊れてしまう。
これまでのミネソタのホームは、いまではメジャーでも数が少なくなったクッキーカッター・スタジアムであるメトロドームだったが、ようやく今年から、近代的なボールパークであるターゲット・フィールドになった。
クッキーカッター・スタジアムの
歴史的経緯についての説明記事
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2010年8月21日、ボルチモアのカムデンヤーズは、セーフコのお手本になった「新古典主義建築のボールパーク」。80年代のクッキーカッター・スタジアムさながらの問題を抱える「日本のスタジアム」。
メトロドームは、日本の東京ドームがお手本にした球場で、屋根を気圧で押し上げる特殊な方式の球場だった。(東京ドームの屋根も同じ方式)
メトロドーム
左中間、右中間が狭い、という意味ではヤンキースタジアムとも共通点がある。
Clem's Baseball ~ Metrodome
それだけに、おそらくメトロドームには、この手のドーム球場の特殊な球場内部環境にしかない「気圧」、「湿度」、「風」などのメリット・デメリットの問題が必ずあったはずで、それが投手の配球にも影響が絶対にあったはずだ、と思っている。
湿度など気候が配球に与える影響に関する記事
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2010年10月8日、2010年10月5日、ブログ過去記事を参照しながら味わうドジャース黒田の興味深いコメント (2)西海岸と東海岸、気候の違いと「配球文化」の差。または「湿度が高いとボールが飛ばない」という誤解。
もしドーム球場特有の配球、なんてものが存在するのなら、せっかくメトロドームからターゲット・フィールドになった元年なのだから、ガーデンハイアーも今年以降は投手の配球に多少は配慮してスライダーの数を減らすなり、なんなり、野球スタイルに多少の変化をつけてくれているといいのだが、今年のミネソタのレギュラーシーズンの配球傾向がどうなっているか、心配だ(笑)
頑固なガーデンハイアーのことだから、やっぱり例年通りスライダーばっかり投げさせているような気もする(笑)
せっかくホームパークが変わったのだから、カットボール主体の東地区風の投手を数人つくればいいのにと思わないでもないが。どうだろう。
「まずストレートを投げる。続けて、まったく同じコースに、カットボールを投げる」
要は、「同じコースに、同じフォーム、同じ球筋で、ストレートと、ちょっとだけ変化する球(ペティットの場合は、少しだけ沈める)を続けて投げて、打者にカットボールのほうを打ち損じさせる」という、典型的なカットボール配球なのだが、これがまた、ミネソタ打線が面白いようにひっかかってしまっているのが、見ていて、とてもモノ哀しい気持ちにさせられた。
ブログ主は別にミネソタの熱烈なファンというわけではないが、好きな選手もいないこともない。(自分でも理由がわからないが、モーノーがなぜか好きになれない。むしろドナルド・スパンとかジョナサン・クベルとかの無骨さがミネソタらしくていい。もちろんヤンキースにも、マーク・テシェイラなど、好きな選手はいる)
わかりきっている「東地区のチーム特有の配球」に引っかかり続ける、という不器用さ、対応力の無さが、どうにも見ていてイライラするのである。(実際、何度かゲームを見るのをやめた(笑)だが、試合結果が気になって、また見始める、を繰り返した)
かつて書いた記事で、「東地区の投手はカットボールを多用してくる」という特徴があることを書いた。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2010年6月13日、「メジャーで最もストレートばかり投げる」シアトルのリリーフ陣。なんと「4球のうち、3球がストレート」。(ア・リーグ各地区ごとのピッチング・スタイルの差異についてのメモ)
ミネソタは、このところディビジョンシリーズに毎年のように出られるようになったのはいいが、ヤンキースにばかりやられ続けているのだから、ちょっとは東地区の投手の典型的配球くらい研究すればいいのに、と思わずにいられない。
監督のガーデンハイアーは、出来損ないのアンパイアに退場させられたのは気の毒に思うし、「あのアンパイアこそ、退場!」と思うが、こういうチームの操縦について柔軟性が無さ過ぎる点は、どうにかしないと、と思う。
上に挙げた記事でも書いたのだが、ミネソタというチームは、けっこう投手の配球も、頑固かつ特殊なところがある。
「スライダー」という球種は、投手に負担がかかるという理由から、メジャーではあまり数多く投げさせないという常識があると思っているのだが、どういうものか、ミネソタでだけは、たしか配球の「20数%」もの「スライダー」を投げさせている。(資料はたぶんFangraph)
こんなことを続けていては投手が壊れてしまう。
これまでのミネソタのホームは、いまではメジャーでも数が少なくなったクッキーカッター・スタジアムであるメトロドームだったが、ようやく今年から、近代的なボールパークであるターゲット・フィールドになった。
クッキーカッター・スタジアムの
歴史的経緯についての説明記事
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2010年8月21日、ボルチモアのカムデンヤーズは、セーフコのお手本になった「新古典主義建築のボールパーク」。80年代のクッキーカッター・スタジアムさながらの問題を抱える「日本のスタジアム」。
メトロドームは、日本の東京ドームがお手本にした球場で、屋根を気圧で押し上げる特殊な方式の球場だった。(東京ドームの屋根も同じ方式)
メトロドーム
左中間、右中間が狭い、という意味ではヤンキースタジアムとも共通点がある。
Clem's Baseball ~ Metrodome
それだけに、おそらくメトロドームには、この手のドーム球場の特殊な球場内部環境にしかない「気圧」、「湿度」、「風」などのメリット・デメリットの問題が必ずあったはずで、それが投手の配球にも影響が絶対にあったはずだ、と思っている。
湿度など気候が配球に与える影響に関する記事
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2010年10月8日、2010年10月5日、ブログ過去記事を参照しながら味わうドジャース黒田の興味深いコメント (2)西海岸と東海岸、気候の違いと「配球文化」の差。または「湿度が高いとボールが飛ばない」という誤解。
もしドーム球場特有の配球、なんてものが存在するのなら、せっかくメトロドームからターゲット・フィールドになった元年なのだから、ガーデンハイアーも今年以降は投手の配球に多少は配慮してスライダーの数を減らすなり、なんなり、野球スタイルに多少の変化をつけてくれているといいのだが、今年のミネソタのレギュラーシーズンの配球傾向がどうなっているか、心配だ(笑)
頑固なガーデンハイアーのことだから、やっぱり例年通りスライダーばっかり投げさせているような気もする(笑)
せっかくホームパークが変わったのだから、カットボール主体の東地区風の投手を数人つくればいいのにと思わないでもないが。どうだろう。