March 18, 2011

先日シンディ・ローパーのことを記事にしたが、日本人で、いまの日本を勇気づけられるシンガーがいるとしたら、この人以外、思いつかない。
坂本九さん。
坂本九さんは、1985年8月12日、あの日本航空123便墜落事故に巻きこまれて亡くなられている。(この事故、野球関係者では、阪神タイガース社長中埜肇氏も亡くなられている。遺体の身元確認が難航する中、中埜氏の遺体が確認できたのは、決定的遺留品として、この1985年に阪神タイガース球団が創立50周年を迎えたことを記念して作られた虎のロゴマーク入りのネクタイピンだった。同1985年10月16日、阪神タイガースは1964年以来となる21年ぶりのセ・リーグ優勝を遂げ、そのウイニングボールは中埜氏の霊前にたむけられた)
奇しくも、この1985年はシンディ・ローパーも参加したWe Are The Worldがレコーディングされた年でもある。
この震災にみまわれた2011年に、九さんの歌をYoutubeで聞いてみた。
昭和の歌だが、リクツ抜きにカラダに歌のチカラがしみわたってくる。
なぜ日本人坂本九さんの「上を向いて歩こう」が、「スキヤキ」として全米を席捲し、かのエド・サリバンショーにまで招かれたのか、その理由が、嫌というほどわかる。(ちなみに、たいへん残念なことだが、九さんは当時スケジュールがあわないという理由で、オファーがあったにもかかわらず、エド・サリバンショーに出演していない)
他のどの曲も、どうしてこんなに「せつな明るく」、素晴らしいのだろう。
「二人なら 苦しくなんかないさ」
もう言葉にならない。
日本のミュージシャンはつまらないレコード会社の枠など越えて、日本版We Are The Worldプロジェクトとして、「上を向いて歩こう」をレコーディングし、世界に向けて発売すべきだと思う。(ただし泉谷しげるを除外)
ブログ主のどうでもいいリクツより、動画をクリックして曲を聴いて歌を胸に刻み、今日という、二度と来ない1日を、精一杯頑張ってほしい。
上を向いて歩こう
1961年4月からNHKで放送されていたテレビ番組「夢であいましょう」の10月、11月の「今月のうた」として発表され、同年10月にレコードが発売された。作詞永六輔、作曲中村八大。
春のセンバツ高校野球大会の入場行進曲に、日本国内で流行した曲が使われるようになったのは1962年の第34回大会からだが、その第1号の曲が、この「上を向いて歩こう」である。
坂本九さんは、67年70年と2度行進曲に選ばれている競作の「世界の国からこんにちは」を除いても、単独で発売した曲が、「明日があるさ」を含め4曲もセンバツの入場行進曲に選ばれており、この最多記録は今も誰にも破られていない。
下記のYoutubeのクリップの冒頭、英字新聞のカットで、この曲のタイトルを、SUKIYAKIではなく、SUKIYAKAと表記しているのは、間違いではない。むしろ、これがある意味、正しい。
なぜなら、アメリカで最初にこの曲を紹介したのは、ワシントン州パスコのラジオDJリッチ・オズボーンで、前年にイギリスでSUKIYAKIというタイトルで発売されていた「上を向いて歩こう」をオズボーンがラジオ番組内で紹介して評判になり、レコードとして発売されることになった経緯があるのだが、このときSUKIYAKAと、最後の一文字が誤記されたまま発売された、という歴史があるからだ。
ちなみに、2009年5月に亡くなった忌野清志郎は、1979年に「上を向いて歩こう」をカバーしている。
忌野清志郎がユニットを組んだことのある坂本龍一が畏敬する70年代の天才サックスプレーヤー阿部薫は、坂本九さんの甥(坂本さんの姉の息子が阿部薫)にあたり、坂本さんと阿部薫は、ともに神奈川県川崎市の出身なのだ。
また、R&Bの聖地テネシー州メンフィスは、リズム&ブルースに傾倒していた忌野清志郎の憧れの地で、2006年にレコーディングも行っているが、震災のなか来日して公演中のシンディ・ローパーもニューアルバムをメンフィスでレコーディングしており、さらには、「上を向いて歩こう」をカバーしようとしていたらしいエルビス・プレスリーが育ったのも、この街だ。
上を向いて歩こう - Wikipedia
Sukiyaki (song) - Wikipedia, the free encyclopedia
上を向いて歩こう
涙がこぼれないように
思い出す春の日 一人ぼっちの夜
上を向いて歩こう
にじんだ星をかぞえて
思い出す夏の日 一人ぼっちの夜
幸せは 雲の上に
幸せは 空の上に
上を向いて歩こう
涙がこぼれないように
泣きながら歩く 一人ぼっちの夜
思い出す秋の日 一人ぼっちの夜
悲しみは 星のかげに
悲しみは 月のかげに
上を向いて歩こう
涙がこぼれないように
泣きながら歩く 一人ぼっちの夜
一人ぼっちの夜
一人ぼっちの夜
見上げてごらん夜の星を
大阪労音が1960年に制作・公演した同名のミュージカル『見上げてごらん夜の星を』の劇中主題歌。作詞永六輔、作曲いずみたく。
見上げてごらん夜の星を (曲) - Wikipedia
見上げてごらん 夜の星を
小さな星の 小さな光りが
ささやかな幸せを うたってる
見上げてごらん 夜の星を
ぼくらのように 名もない星が
ささやかな幸せを 祈ってる
手をつなごう ぼくと
追いかけよう 夢を
二人なら 苦しくなんかないさ
見上げてごらん 夜の星を
小さな星の 小さな光りが
ささやかな幸せを うたってる
見上げてごらん 夜の星を
ぼくらのように 名もない星が
ささやかな幸せを 祈ってる
明日があるさ
日本テレビのテレビドラマ『教授と次男坊』主題歌。作詞青島幸男、作曲中村八大。
明日があるさ - Wikipedia
いつもの駅でいつも逢う
セーラー服のお下げ髪
もうくる頃もうくる頃
今日も待ちぼうけ
明日がある明日がある
明日があるさ
ぬれてるあの娘コウモリへ
さそってあげよと待っている
声かけよう声かけよう
だまって見てる僕
明日がある明日がある
明日があるさ
今日こそはと待ちうけて
うしろ姿をつけて行く
あの角まであの角まで
今日はもうヤメタ
明日がある明日がある
明日があるさ
思いきってダイヤルを
ふるえる指で回したよ
ベルがなるよベルがなるよ
出るまで待てぬ僕
明日がある明日がある
明日があるさ
はじめて行った喫茶店
たった一言好きですと
ここまで出てここまで出て
とうとう言えぬ僕
明日がある明日がある
明日があるさ
明日があるさ明日がある
若い僕には夢がある
いつかきっといつかきっと
わかってくれるだろ
明日がある明日がある
明日があるさ