June 15, 2011
まだゲーム中だが、ちょっと気になったのでメモしておく。
Los Angeles Angels at Seattle Mariners - June 14, 2011 | MLB.com Classic
今日の球審はジョー・ウエスト。
データ上では、メジャーでゾーンの狭い球審のひとりだ。メジャーのアンパイアのデータは下記を参照。(本来のジョー・ウエストは、左打者のアウトコース側と、低めが狭い)
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2010年11月6日、MLBのストライクゾーンの揺らぎ (3)アンパイアの個人差をグラフ化してみる
これは2回までの判定マップだが、ルールブック上のストライクゾーンに入っている先発フィスターの「高めの投球」が、ほとんど全てといっていいくらい「ボール」判定されている。特に左打者の高めは全滅だ。
身長が高いダグ・フィスターは、角度のついたストレートを投げたがる。フィスターがいつも投げる高めストレートに、今日はスピードもコントロールもなかったのは彼自身の責任だが、その一方で、判定もひどかった。

資料:Brooks Baseball · Home of the PitchFX Tool - Strikezone Map Tool
1回表
アブレイユ 四球
初回のアブレイユは、初球、3球目がゾーン内。画像は省略したが、二塁打を打たれた先頭バッター、アイバーへの3球目も、ゾーン内。だが、ストレートにこだわって高めに連投し、「ボール判定」の連続から大量失点を招いた。
元のマップに、今日のゲーム序盤(2回まで)に球審が最もストライク判定しているホットゾーンを、赤い枠線で書きこんでみた。いかにゾーンそのものが狭く、また、「高目をとっていなかったか」がわかる。

こういう特殊なゾーンでの判定傾向に対して、エンゼルス先発のジェレッド・ウィーバーはどう対処しているかというと、シンプルに「打たせてとるピッチングをしているの」だ。無理にきわどいところを突いて、三振をとりにいくようなことはしていない。
こういうところは、さすがLAAの鍛えられたバッテリーだと思う。非常にクレバーだ。無理に空振りをとりにいって成功するような球審でないことを、ウィーバーは早くから見抜いている。
たとえばイチローが3回にヒットにした球を思い出してほしい。イチローが打ったのは、「ボールになる真ん中低めチェンジアップ」だ。ヒットを打たれはしたが、打たれたくないバッターにこういうボールを使うという方針は、まったく間違ってない。
かたやフィスターだが、立ち上がりに高めばかり投げたのは、こういう判定傾向のゲームでは「致命傷」だった。
彼の経験の無さ、初回にアレックス・アイバーにバント(ファウル)されたことだけで気持ちがアップアップになってしまう精神的なゆとりの無さを考えると、ここはフィスター自身がピッチングを修正するより、キャッチャーのミゲル・オリーボが、フィスターに「進むべき方向」を示してやるべきだったが、いつもそうなのだが、オリーボはその日の判定傾向をほとんど考慮していないように見える。これはフィスターのときだけに限らない。
フィスターが中盤以降に立ち直ってきたのは、プレートの真上に落ちる変化球、つまり「球審の好きなストライク」を多用するようになってからだが、これでは対応が遅すぎる。
初回に、「フィスターのいつも使う角度のある高めのストレートを多投するピッチング」ではなく、もっとプレートの真上に落ちるチェンジアップやカーブをもっと効果的に使うように方針をもっと早く変更していれば、重い4失点など、なかったと思う。
もちろん、初回の走者ハンターの狭殺プレーでのスモークの守備、ダブルプレーにできたはずのケネディの送球ミスなど、守備にも足をひっぱられた。
フィスター、いつものことながら、気の毒だ。
Los Angeles Angels at Seattle Mariners - June 14, 2011 | MLB.com Classic
今日の球審はジョー・ウエスト。
データ上では、メジャーでゾーンの狭い球審のひとりだ。メジャーのアンパイアのデータは下記を参照。(本来のジョー・ウエストは、左打者のアウトコース側と、低めが狭い)
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2010年11月6日、MLBのストライクゾーンの揺らぎ (3)アンパイアの個人差をグラフ化してみる
これは2回までの判定マップだが、ルールブック上のストライクゾーンに入っている先発フィスターの「高めの投球」が、ほとんど全てといっていいくらい「ボール」判定されている。特に左打者の高めは全滅だ。
身長が高いダグ・フィスターは、角度のついたストレートを投げたがる。フィスターがいつも投げる高めストレートに、今日はスピードもコントロールもなかったのは彼自身の責任だが、その一方で、判定もひどかった。

資料:Brooks Baseball · Home of the PitchFX Tool - Strikezone Map Tool

アブレイユ 四球
初回のアブレイユは、初球、3球目がゾーン内。画像は省略したが、二塁打を打たれた先頭バッター、アイバーへの3球目も、ゾーン内。だが、ストレートにこだわって高めに連投し、「ボール判定」の連続から大量失点を招いた。
元のマップに、今日のゲーム序盤(2回まで)に球審が最もストライク判定しているホットゾーンを、赤い枠線で書きこんでみた。いかにゾーンそのものが狭く、また、「高目をとっていなかったか」がわかる。

こういう特殊なゾーンでの判定傾向に対して、エンゼルス先発のジェレッド・ウィーバーはどう対処しているかというと、シンプルに「打たせてとるピッチングをしているの」だ。無理にきわどいところを突いて、三振をとりにいくようなことはしていない。
こういうところは、さすがLAAの鍛えられたバッテリーだと思う。非常にクレバーだ。無理に空振りをとりにいって成功するような球審でないことを、ウィーバーは早くから見抜いている。
たとえばイチローが3回にヒットにした球を思い出してほしい。イチローが打ったのは、「ボールになる真ん中低めチェンジアップ」だ。ヒットを打たれはしたが、打たれたくないバッターにこういうボールを使うという方針は、まったく間違ってない。
かたやフィスターだが、立ち上がりに高めばかり投げたのは、こういう判定傾向のゲームでは「致命傷」だった。
彼の経験の無さ、初回にアレックス・アイバーにバント(ファウル)されたことだけで気持ちがアップアップになってしまう精神的なゆとりの無さを考えると、ここはフィスター自身がピッチングを修正するより、キャッチャーのミゲル・オリーボが、フィスターに「進むべき方向」を示してやるべきだったが、いつもそうなのだが、オリーボはその日の判定傾向をほとんど考慮していないように見える。これはフィスターのときだけに限らない。
フィスターが中盤以降に立ち直ってきたのは、プレートの真上に落ちる変化球、つまり「球審の好きなストライク」を多用するようになってからだが、これでは対応が遅すぎる。
初回に、「フィスターのいつも使う角度のある高めのストレートを多投するピッチング」ではなく、もっとプレートの真上に落ちるチェンジアップやカーブをもっと効果的に使うように方針をもっと早く変更していれば、重い4失点など、なかったと思う。
もちろん、初回の走者ハンターの狭殺プレーでのスモークの守備、ダブルプレーにできたはずのケネディの送球ミスなど、守備にも足をひっぱられた。
フィスター、いつものことながら、気の毒だ。