August 31, 2011
いやー、惜しかった。
もしかすると、完全試合か? と、思わせる「芸術的」ピッチングだった。
カンザスシティとの第2戦に登板したダグ・フィスターだが、6回終了時点まで、すべてのイニングを3者凡退に切ってとるパーフェクト・ピッチング。
試合後、デトロイトの監督リーランドは両軍投手のピッチングについて「art of pitching(芸術的ピッチング)」と、手放しでほめたたえた。
7回こそ、先頭打者に二塁打を打たれて気持ちが少しだけ途切れて、味方が得点する前に1失点してしまい、残念ながら勝ち星こそつかなかったが、それでも、1失点で7回2/3。それもたったの94球(65ストライク)での結果だ。十分すぎる。
そしてチームは10回裏にサヨナラ勝ちで首位キープ。文句のつけようがない。
Kansas City Royals at Detroit Tigers - August 30, 2011 | MLB.com Classic
今日のゲーム、初回のソフトライナーと4回のフライアウトの2つの例外を除いて、6回までの16アウトがすべてが「ゴロ」と「三振」。それも「無四球」なのだ。
これはピッチャーとして本当に素晴らしい。
以前、フィスターが良くなった理由として、「グラウンドボール・ピッチャーに変身できたこと」を挙げておいたが、まさに今日のゲームで証明してくれた。
いまやダグは、ア・リーグBB/9ランキング3位、HR/9ランキング2位。移籍後のK/BB(SO/BB)は、なんと、8.50の超ハイパーな数字で、2010年ナ・リーグ サイヤング賞投手ロイ・ハラデイの7.30より優れた数値。
堂々たる一流である。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2011年7月31日、「広い球場は、投手有利」というのは、ただの固定観念にすぎない。だからこそ、せっかくグラウンドボール・ピッチャーに変身を遂げたダグ・フィスターを売り払ってまでして外野手を補強してしまうシアトルは、どうしようもない馬鹿である。
よく野球ファンが、大振りのバッターについてだけでなく、投手についても、「三振か、ホームランか、四球」という言い方をするように、ゴロアウトと奪三振は往々にして両立しないものだ。
簡単な話、ストレートで押すタイプの投手をみればわかる。たいていは、ストレートの球威を保つためにコントロールを多少なりとも犠牲にしている。そうすると、三振は多くとれる反面で、ちょっと間違うと四球連発、ホームラン、なんて悲惨な結果になりやすくなるのが、速球投手のよくあるパターンだ。
ダグ・フィスターの場合は違う。適度に三振も奪いつつ、なおかつ大半の打者に内野ゴロを打たせるという、理想的ピッチングができる。こんな投手、探したって、なかなかいない。ベンチの監督から見て、これほど安心できるピッチャーはいない。
前にも何度も書いているとおり、コメリカ・パークというボールパークは「センターが馬鹿みたいに広大なスタジアム」であり、フライが上がる、ということは、イコール、かなりの確率で長打が生まれる、という意味になる。
グラウンドボール・ピッチャーがどれほど貴重なものか、平日のゲームにもかかわらずスタジアムに詰めかけた34866人ものデトロイト・ファンもしみじみ思っていることだろう。
フィスターを放出した無能なズレンシックのトレードがWIN-WINだ、なんて言ってる馬鹿がいたら、そいつに話かけるのはやめたほうがいい。なぜなら、一切の例外なく、哀れな野球音痴だからである。
Doug Fister Statistics and History - Baseball-Reference.com
もしかすると、完全試合か? と、思わせる「芸術的」ピッチングだった。
カンザスシティとの第2戦に登板したダグ・フィスターだが、6回終了時点まで、すべてのイニングを3者凡退に切ってとるパーフェクト・ピッチング。
試合後、デトロイトの監督リーランドは両軍投手のピッチングについて「art of pitching(芸術的ピッチング)」と、手放しでほめたたえた。
Leyland said. "And I think you saw the art of pitching at its best tonight from both sides."
Kansas City Royals at Detroit Tigers - August 30, 2011 | MLB.com DET Recap
7回こそ、先頭打者に二塁打を打たれて気持ちが少しだけ途切れて、味方が得点する前に1失点してしまい、残念ながら勝ち星こそつかなかったが、それでも、1失点で7回2/3。それもたったの94球(65ストライク)での結果だ。十分すぎる。
そしてチームは10回裏にサヨナラ勝ちで首位キープ。文句のつけようがない。
Kansas City Royals at Detroit Tigers - August 30, 2011 | MLB.com Classic
今日のゲーム、初回のソフトライナーと4回のフライアウトの2つの例外を除いて、6回までの16アウトがすべてが「ゴロ」と「三振」。それも「無四球」なのだ。
これはピッチャーとして本当に素晴らしい。
以前、フィスターが良くなった理由として、「グラウンドボール・ピッチャーに変身できたこと」を挙げておいたが、まさに今日のゲームで証明してくれた。
いまやダグは、ア・リーグBB/9ランキング3位、HR/9ランキング2位。移籍後のK/BB(SO/BB)は、なんと、8.50の超ハイパーな数字で、2010年ナ・リーグ サイヤング賞投手ロイ・ハラデイの7.30より優れた数値。
堂々たる一流である。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:2011年7月31日、「広い球場は、投手有利」というのは、ただの固定観念にすぎない。だからこそ、せっかくグラウンドボール・ピッチャーに変身を遂げたダグ・フィスターを売り払ってまでして外野手を補強してしまうシアトルは、どうしようもない馬鹿である。
2011年ア・リーグ BB/9ランキング
1. Tomlin (CLE) 1.143
2. Haren (LAA) 1.248
3. フィスター (SEA、DET) 1.752
4. Pavano (MIN) 1.790
5. Francis (KCR) 1.830
2011 American League Pitching Leaders - Baseball-Reference.com
2011年ア・リーグ HR/9ランキング
1. Masterson (CLE) 0.288
2. フィスター (SEA、DET) 0.464
3. Sabathia (NYY) 0.615
4. Weaver (LAA) 0.626
5. Wilson (TEX) 0.677
2011 American League Pitching Leaders - Baseball-Reference.com
デトロイト移籍後
BB/9(9イニングあたりの四球数) 0.6
K/BB 8.50
K/BBは三振数を四球数で割った数値で、SO/BBとも書く。投手の力量をもっともシンプルに測るスタッツで、3点台なら優秀といわれる。
参考:2010年MLB 最優秀K/BB
ア・リーグ クリフ・リー 10.28
ナ・リーグ ロイ・ハラデイ 7.30
よく野球ファンが、大振りのバッターについてだけでなく、投手についても、「三振か、ホームランか、四球」という言い方をするように、ゴロアウトと奪三振は往々にして両立しないものだ。
簡単な話、ストレートで押すタイプの投手をみればわかる。たいていは、ストレートの球威を保つためにコントロールを多少なりとも犠牲にしている。そうすると、三振は多くとれる反面で、ちょっと間違うと四球連発、ホームラン、なんて悲惨な結果になりやすくなるのが、速球投手のよくあるパターンだ。
ダグ・フィスターの場合は違う。適度に三振も奪いつつ、なおかつ大半の打者に内野ゴロを打たせるという、理想的ピッチングができる。こんな投手、探したって、なかなかいない。ベンチの監督から見て、これほど安心できるピッチャーはいない。
前にも何度も書いているとおり、コメリカ・パークというボールパークは「センターが馬鹿みたいに広大なスタジアム」であり、フライが上がる、ということは、イコール、かなりの確率で長打が生まれる、という意味になる。
グラウンドボール・ピッチャーがどれほど貴重なものか、平日のゲームにもかかわらずスタジアムに詰めかけた34866人ものデトロイト・ファンもしみじみ思っていることだろう。
フィスターを放出した無能なズレンシックのトレードがWIN-WINだ、なんて言ってる馬鹿がいたら、そいつに話かけるのはやめたほうがいい。なぜなら、一切の例外なく、哀れな野球音痴だからである。
Doug Fister Statistics and History - Baseball-Reference.com