January 29, 2012
2011年Hutch賞受賞者が、カンザスシティ・ロイヤルズのフランチャイズプレーヤーで、愛くるしいオッサン顔(笑)のDH、ビリー・バトラーに決まった。(昨年の受賞者はアトランタ・ブレーブスの投手ティム・ハドソン
Billy Butler - Hutch Award Winner
Billy Butler humbled, thankful for Hutch Award | MLB.com: News
Hutch賞の歴史 ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:Hutch賞と、フレッド・ハッチンソン・ガン研究センター。野球と医学の架け橋。)
冗談さておき、弱冠25歳と若い彼がこの栄誉を授けられたということは、いかに彼が若い頃から他者への思いやりを持って生きてきているかという証である。(ビリー・バトラー自身は「チームの大先輩であるマイク・スウィニーの積極的な慈善活動の姿勢から受けた薫陶のお蔭」と言っている)
心から彼の栄誉をたたえ、また、彼の名前がMLB史と医学史の一部となることを心から喜びたい。
本当におめでとう、ビリー・バトラー。
Royals DH Butler Named Hutch Award Winner | Baseball Digest
Billy Butler Statistics and History - Baseball-Reference.com
The Mike and Shara Sweeney Family Foundation - Mike Sweeney, Kansas City Royals 1B
以前Hutch賞について詳しく書いたように、Hutch賞受賞者は殿堂入りプレーヤーにエスコートされる形でシアトルにあるフレッド・ハッチンソン・ガン研究センターのHutch Schoolを訪問することは、MLBとシアトルの、そして、野球と医学の2つの分野にまたがった歴史の上に成り立ったイベントである。
昨年のティム・ハドソンのシアトル訪問をエスコートしたのは、Big Red Machineの名二塁手ジョー・モーガンだったが、今年のビリー・バトラーをエスコートするのは、先日、来シーズンのイチローの打順について質問されて「彼は1番を打つプレーヤーだ。僕ならそうする」と答えたボルチモア・オリオールズの殿堂入りフランチャイズ・プレーヤー、名ショートのカル・リプケンである。
ビリー・バトラーは、リプケンにともなわれて2月1日にHutch Schoolを訪問する予定。
Hutch賞の由来と歴史についての記事:ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:Hutch賞と、フレッド・ハッチンソン・ガン研究センター。野球と医学の架け橋。
OPSを批判するシリーズで書いていることだが、「低打率で、ホームランも20本程度のハンパなスラッガーのコストパフォーマンスの悪さ」は、OPSのような古くてデタラメな数値ではつかまえきれない。(とはいえ、これまでOPSに騙されてきた球団関係者の多くがこのことに気づきはじめているからこそ、多くのハンパなスタンスのDHがMLBをクビになりつつあるわけだが)
だが、ビリー・バトラーは、そういうOPS詐欺のバッターたちとは違う。
彼は2007年にデビュー後5年間たつわけだが、デビュー後5年間の平均打率は.297、フルシーズン出場するようになった最近3年間に限って言えば、平均打率.303と、3割を打っている。2009年から2011年の3年間に打ったホームランは平均18本だが、一方で年平均186本ものヒットを打ち、2011年には95打点を挙げている。
Billy Butler Statistics and History - Baseball-Reference.com
wOBAはキャリア通算.354で、これはイチローの通算wOBA.348並みの数字。最近3年間でいえば、.361、.372、.359と、数字をさらに押し上げてきている。同じようなホームラン数のバッターでも、例えば2011年に19本打ったミゲル・オリーボのwOBAが、たった.273しかないのと比べてみるといい。
Billy Butler » Statistics » Batting | FanGraphs Baseball
ビリー・バトラーは本当にシュアなバッターだ。
カンザスシティのチーム力を考えれば、このチームで95打点を挙げることの素晴らしさ、価値の高さは、NYYやボストンの中軸で同じ打点を挙げるのとは意味が違う。サンディエゴで活躍したエイドリアン・ゴンザレスがボストンに迎えられたように、ビリー・バトラーがFAになったときにはコンテンダーがほっておくはずはない。(それにしても、Aゴンザレスといい、バトラーといい、これからは「丸顔の時代」なのかもしれない 笑)
イチローがかつて「3シーズン通して活躍できてこそ、その選手はホンモノといえる」という意味の言葉を残しているが、ビリー・バトラーのバッティングスタッツのこの3年間の安定ぶりをみれば、今後の彼の成績にも大いに期待が持てると思う。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:指標のデタラメさ(OPS、SLG、パークファクターなど)
Billy Butler - Hutch Award Winner
Billy Butler humbled, thankful for Hutch Award | MLB.com: News
Hutch賞の歴史 ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:Hutch賞と、フレッド・ハッチンソン・ガン研究センター。野球と医学の架け橋。)
冗談さておき、弱冠25歳と若い彼がこの栄誉を授けられたということは、いかに彼が若い頃から他者への思いやりを持って生きてきているかという証である。(ビリー・バトラー自身は「チームの大先輩であるマイク・スウィニーの積極的な慈善活動の姿勢から受けた薫陶のお蔭」と言っている)
心から彼の栄誉をたたえ、また、彼の名前がMLB史と医学史の一部となることを心から喜びたい。
本当におめでとう、ビリー・バトラー。
Royals DH Butler Named Hutch Award Winner | Baseball Digest
Billy Butler Statistics and History - Baseball-Reference.com
The Mike and Shara Sweeney Family Foundation - Mike Sweeney, Kansas City Royals 1B
以前Hutch賞について詳しく書いたように、Hutch賞受賞者は殿堂入りプレーヤーにエスコートされる形でシアトルにあるフレッド・ハッチンソン・ガン研究センターのHutch Schoolを訪問することは、MLBとシアトルの、そして、野球と医学の2つの分野にまたがった歴史の上に成り立ったイベントである。
昨年のティム・ハドソンのシアトル訪問をエスコートしたのは、Big Red Machineの名二塁手ジョー・モーガンだったが、今年のビリー・バトラーをエスコートするのは、先日、来シーズンのイチローの打順について質問されて「彼は1番を打つプレーヤーだ。僕ならそうする」と答えたボルチモア・オリオールズの殿堂入りフランチャイズ・プレーヤー、名ショートのカル・リプケンである。
ビリー・バトラーは、リプケンにともなわれて2月1日にHutch Schoolを訪問する予定。
damejimadamejimaカル・リプケン (今季イチローは何番を打つべきと思うか?と聞かれ)「イチローはリードオフマンだと思う。僕なら、そうする」 http://t.co/0tABwiWF
Hutch賞の由来と歴史についての記事:ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:Hutch賞と、フレッド・ハッチンソン・ガン研究センター。野球と医学の架け橋。
OPSを批判するシリーズで書いていることだが、「低打率で、ホームランも20本程度のハンパなスラッガーのコストパフォーマンスの悪さ」は、OPSのような古くてデタラメな数値ではつかまえきれない。(とはいえ、これまでOPSに騙されてきた球団関係者の多くがこのことに気づきはじめているからこそ、多くのハンパなスタンスのDHがMLBをクビになりつつあるわけだが)
だが、ビリー・バトラーは、そういうOPS詐欺のバッターたちとは違う。
彼は2007年にデビュー後5年間たつわけだが、デビュー後5年間の平均打率は.297、フルシーズン出場するようになった最近3年間に限って言えば、平均打率.303と、3割を打っている。2009年から2011年の3年間に打ったホームランは平均18本だが、一方で年平均186本ものヒットを打ち、2011年には95打点を挙げている。
Billy Butler Statistics and History - Baseball-Reference.com
wOBAはキャリア通算.354で、これはイチローの通算wOBA.348並みの数字。最近3年間でいえば、.361、.372、.359と、数字をさらに押し上げてきている。同じようなホームラン数のバッターでも、例えば2011年に19本打ったミゲル・オリーボのwOBAが、たった.273しかないのと比べてみるといい。
Billy Butler » Statistics » Batting | FanGraphs Baseball
ビリー・バトラーは本当にシュアなバッターだ。
カンザスシティのチーム力を考えれば、このチームで95打点を挙げることの素晴らしさ、価値の高さは、NYYやボストンの中軸で同じ打点を挙げるのとは意味が違う。サンディエゴで活躍したエイドリアン・ゴンザレスがボストンに迎えられたように、ビリー・バトラーがFAになったときにはコンテンダーがほっておくはずはない。(それにしても、Aゴンザレスといい、バトラーといい、これからは「丸顔の時代」なのかもしれない 笑)
イチローがかつて「3シーズン通して活躍できてこそ、その選手はホンモノといえる」という意味の言葉を残しているが、ビリー・バトラーのバッティングスタッツのこの3年間の安定ぶりをみれば、今後の彼の成績にも大いに期待が持てると思う。
ダメ捕手、城島健司。The Johjima Problem.:指標のデタラメさ(OPS、SLG、パークファクターなど)